◎猛暑から命守って/全生連が厚労省に要請
全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は6日、猛暑から命を守る緊急対策として、生活保護利用者、高齢者、障害者、低所得者に電気料金増加に対応する特別夏季手当の支給などを厚生労働省に申し入れました。
全生連は7月27日に「2019年度概算要求」で、厚労省が通知した生活保護利用者への冷房機器購入費の支給制度について▽4月以前の保護利用者にも適用すること▽夏季加算の新設▽記録的な猛暑の事態を鑑み緊急に実施すること―などを厚労省に求めていました。しかし同月29日に札幌市で生活保護を利用していた60代の女性が熱中症で死亡しました。部屋にはクーラーと扇風機がありましたが、電気を止められ使用できない状態でした。
要請書では、緊急対策として4月以前の保護利用者への適用措置や特別夏季手当の支給などの実施を改めて求めています。
厚労省との話し合いで全生連の安形義弘会長は異常な猛暑が続くなか、「今の時点で死亡者が出ている。制度的な問題はあると思うが緊急の特別手当などの対策がとれないのか」と訴えました。参加者から「生活保護費が下げられている中でクーラーを買うためのやりくりはできない」「社会福祉協議会からお金を借りても返済は難しい」「国民の命を第一に考えてもらいたい」―など切実な訴えが上がりました。
厚労省の担当者は「現制度の中で何ができるのか話を踏まえて考えていきたい」と応えました。
日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、倉林明子参院議員が同行しました。
(しんぶん赤旗2018年8月7日付)