秋田県内で22日から23日にかけて降り続いた記録的な大雨による被害が相次いだ、大仙市と秋田市を現地調査。加賀屋千鶴子県議、藤田和久、佐藤文子両大仙市議、鈴木知、佐藤純子両秋田市議、斉藤大悟・衆院秋田1区予定候補らとともに被害状況や要望などを聞きました。
<大仙市>
○大仙市の老松博行市長から被害の状況や国への要望を伺いました。
24日15時現在の住家被害は677棟(床上94棟、床下193棟、調査中390棟)。最大時は26集落が孤立しましたが、同日16日現在で1集落3世帯3人まで解消しました。農作物では、同日12時現在で判明しているだけでも水稲(冠水1098.776ha、土砂流入0.67ha)、大豆(冠水58.316ha)などに被害がでており、被害の大きかった協和地域、南外地域ではまだ調査中です。
老松市長からは、「氾濫した一級河川である雄物川は、堤防が全体の2割、47kmが手つかずの状態。県管理河川についても整備を急いでもらいたい」などの要望が出されました。
○大曲中良野では、県単河川改良工事(福部内川の築堤盛土工事)中の水害。床上浸水したグループホームでは、6年前から水害時を意識して施設利用者の避難訓練をして来たとのことです。
○大曲福見町では、丸子川に福部内川が合流する場所にある自動車学校の一帯が浸水。自動車学校脇で床上65cmまで浸水したお宅では、「大雨被害は今回で3回目だが、今までで一番の水位。一刻も早く堤防を整備してもらいたい」と要望が寄せられました。
○南外金谷地区では楢岡川の増水で護岸が壊れ、農地の浸水、土砂や流木の流入、作業小屋の流失などの被害が出ました。お話を聞いた農家の男性は、「大工さんのアドバイスで家の土台を高めにつくったが、それでも床上浸水した。農機の格納庫を土台ごと横倒しにされた。水鉄砲のように一気に持っていかれた」と話しました。
○300年続く岩倉温泉の老舗旅館でも1階が床上浸水し、帳場、客間、台所などが泥だらけになっていました。大仙市議団からボランティアセンターが同日昼に立ち上がることを伝え、ただちにボランティア要請をしました。
<秋田県災害連絡室>
○秋田県災害連絡室を訪ね、土田 総合防災課長、鎌田 危機管理監、石川 道路課長、小野 河川砂防課長、鈴木 河川砂防課流域防災監から被害状況を聞きました。
住家被害(24日16時現在)は、半壊1棟、一部損壊1棟、床上浸水145棟、床下浸水428棟。農業被害(同日12時現在)は、農作物1,532万円、農地1,006万円、農業用施設2,340万円、林業施設20万円となっていますが、「被害の大きい地域については調査中であり、水が引いて調査が進むと被害額はかなり大きな額になる。2013年8月の県北・仙北地域豪雨の被害額約90億円を超える可能性がある」としています。
<秋田市>
○秋田市雄和で農地被害を受けた平沢ファームでは、大豆43ha、枝豆5.6ha、ダリア1.8ha、ネギ1.9haの96haを耕作しています。「鉄砲水が浸水し、完全に沼になった。畦畔もいたるところで崩れた。ねぎは半分ほど浸水したが被害はない。水稲は1割くらい被害が出るかもしれない」と状況を聞きました。
○秋田市雄和新波では、住宅や商店の被害を視察し、住民や商店主から話を聞きました。新しい畳44枚や400万円の機械が水に浸かった畳屋さん、近所に迷惑はかけられないと、命の危険感じながらペンキだけは避難させたペンキ屋さんなど。商店では「どのような支援があるのかよくわからない。水道料金もずいぶんかかったので何とかしてほしい」との要望、住民からは避難時の食事やトイレなどの環境についての意見も寄せられました。