2月17日、高橋千鶴子衆議院議員は、衆議院予算委員会の集中質疑で、安倍首相や加藤厚生労働大臣らに質問しました。
第1は、新型コロナ肺炎問題についてです。
武漢で発症したのは昨年で、武漢閉鎖は1月23日ですから、ひと月以上自由に出入国したということです。国内感染はすでに広がっていたと見るべきであり、政府が武漢しばりにこだわっていたことが国内感染広げたのではないか。 加藤大臣は、「当初は武漢からの入国から発症してきたし、今湖北省から浙江省に広げて、、」と答弁しましたが、武漢しばりが長すぎたということです。
SARSのときの教訓は、一に自然換気、二に機械による換気でした。一にも二にも喚起が大切です。それなのにクルーズ船では、窓のない客室もあり湿度が20%台にとどまるなど、船内で感染リスクを高めました。一刻も早く乗員・乗客の検査と下船を。そして、外国の迎えを受け入れるべきと質問しました。外務相は、「下船、出国の要望、各国の要望については出来る限り応えたい」。厚労相は、「陰性なら19日下船し、健康カードで把握」と答弁しました。
次に、指定感染症病床1800床のうち、どのくらいが今提供できるのかと質しました。厚労相は、「感染症患者じゃない人も使っている。全国的に今調査中」と答弁。6日の予算委員会でも同じことを質問したのに、まだ、今調査中とは!医療関係者を守ってほしい。ワクチンもない中で、献身的に頑張っているのですから。そして、受け入れ体制の把握、支援に二次補正も躊躇なく行うことを求めました。
検査・治療態勢 整備急げ
衆院予算委 新型肺炎で高橋氏迫る
日本共産党の高橋千鶴子議員は17日の衆院予算委員会で、感染が拡大している新型コロナウイルスの検査・治療態勢を早急に整備するよう強く求めました。
高橋氏は、政府がウイルス検査の対象を武漢市など一部地域への渡航歴のある人などに限っていることを挙げ、「この対応が結果として国内感染を広げたのではないか。率直に認め、国内態勢の確立を急ぐべきだ」と主張しました。そのうえで、「国内に約1800床ある指定感染症病床のうち、すぐに提供できる状態にあるのは何床か」と質問。加藤勝信厚労相は「調査している。感染症でない方も入っており、そういう方を他病床に移すよう依頼している」と答えました。
高橋氏は「6日の同委員会でも同じ質問をしたのに、やっと今『調査している』というのは遅い」と批判し、受け入れ可能な病床数の把握を急ぐよう重ねて要求。「医師・看護職員の感染を防がなければならない。本来、わが国は医療保健において世界に誇れる知見・態勢をもっているはずだ。第2次補正予算の編成もちゅうちょなく行い、思い切った支援体制をとるべきだ」と力を込めました。
高橋氏は、集団感染が拡大しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」内の環境についても追及。「SARS(新型肺炎)封じ込めの重要な教訓は『換気』だ。窓のない(部屋もある)クルーズ船に長期間滞在させたことは感染リスクを高めた。私には、乗客から『湿度が20%台から上がらない』という声が寄せられている」と強調し、「一日も早い乗客・乗員全員の検査と下船を決断するべきだ」と訴えました。また同船の乗客らでつくる「船内隔離生活者支援緊急ネットワーク」が日本語で相談できる窓口設置を求めているとして対応を求めました。
(2020年2月18日付「しんぶん赤旗」より)