○〝密接な連携もっと〟/ハンセン病療養所入所者らと高橋議員懇談
日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は22日、青森市石江の国立ハンセン病療養所「松丘保養園」を訪れ、医師不足問題や旧優生保護法、ハンセン病家族訴訟の問題について職員や入所者らと懇談し、園内を視察しました。安藤晴美、吉俣洋両県議、赤平勇人青森市議、さいとうみお衆院青森1区候補も参加しました。
高橋氏は、旧優生保護法の下での被害者を対象とする「一時金支給法」やハンセン病家族の救済に関わってきた思いを語り「国会が責任を果たすため率直な意見を聞かせてください」と切り出しました。
川西健登園長は、常勤医師の欠員がある状態の中、県立中央病院や市民病院、地域クリニックの医師たちに支えられていると報告。医師が充足するだけでなくハンセン病患者に寄り添う密接な連携が図られるかが問題だと指摘しました。
また、入所者と地域の子どもたちや住民との共生を深めてきた実践を紹介し「無念の思いで亡くなったハンセン病患者たち。彼らに何が起きたか、どう生きたかを記録し伝え残していくことが最大の供養」だと語りました。
入所者自治会の佐藤勝副会長と、叶順次さんは、「患者もその家族も、名乗りでることで二次被害を生んでしまう恐れを心配している。簡単ではない」と複雑な心境を語りました。
佐藤さんは、近所の小・中学生との心温まる交流や、高齢化する入所者を介護する職員へ感謝の思いを語り、「時代は確実に変わっている。入所者みな、長生きしてもらいたい」と笑顔を見せました。
高橋氏らは、院内を視察後、1156人が安置されている納骨堂へ献花。全日本国立医療労働組合松丘支部と懇談し、介護職の処遇改善や園の将来構想など意見交流しました。 (しんぶん赤旗 2019年8月24日付 北海道東北版)