非常勤希望者 無期へ / 東北大学への指導要請
労組が政府に 高橋議員同席
東北大学で3200人以上の非常勤職員が雇い止めされる危機が出ている問題で、関係する労働組合の代表は17日、厚生労働省と文部科学省に、希望者全員を無期契約に転換するよう東北大に指導を要請しました。
東北大職員組合、全国大学高専教職員組合(全大教)、宮城県労連、全労連が参加。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が同席しました。
来年4月から労働契約法に基づいて5年継続した有期契約労働者の無期契約への転換が適用開始になります。ところが、東北大では2014年に就業規則を変更し、非常勤職員を例外なく5年上限で雇い止めにしようとしています。大学独自の「限定正職員制度」に合格すれば無期契約になりますが、合格枠の人数も不明です。
東北大職組書記の小野寺智雄氏は「東北大は、雇用の安定という法律の趣旨に反している。無期契約の受験を申請して拒否された人もいる」と訴え。
高橋議員は、「東北大のやり方は、労契法の脱法、悪用ではないか。当事者の声を聞いて、解決策を講じてほしい」と強調しました。
厚労省の担当者は、「労契法は民事問題だが、(東北大に)裁判例などを示しながら説明している」と説明。文科省は、「国立大学の無期転換への対応について調査し、早く対応するよう促している」と述べました。
宮城県労連の遠藤秋雄氏は、「1万人が働く東北大は、県内有数の職場だ。その3割が雇い止めになる深刻な問題だ。国立大学が雇い止めをすれば民間職場も影響を受ける」と強調。厚労省の担当者は、「宮城労働局に伝え、できることを考える」と述べました。
(しんぶん赤旗2017年11月18日付より)
○青森県医療労働組合連合会(医労連)の皆さんが、要請のため来室されました。