〇障害福祉の改善求める/障全協が関係省庁に要請
障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協)は8日、障害福祉施策や障害児教育、障害者雇用などの改善で障害者が地域で安心して暮らせるよう求めて、国会内で関係省庁に要請しました。
障害者総合支援法に関する厚生労働省への要請で参加者は、障害者が65歳で介護保険に移行しなければならない「介護保険優先原則」の問題などの改善を求めました。
介護保険移行後も、障害者がなじみの事業所からサービスを受けられるようにするとして「共生型サービス」が昨年4月から新設されました。これを実施する障害福祉事業所は、昨年11月時点でわずか34件だったことが明らかになりました。
グループホームや入所施設など障害児者の暮らしの場が不足しています。参加者は「子どもを生まれ育った地域の施設に入所させたくても、待機者が600人に上る中で強度行動障害のある人は地元では受けてもらえない」など深刻な実態を訴えました。厚労省の担当者は「入所施設の重要性は認識している。必要な人に施策がいきわたるようにしていきたい」と述べました。
要請後の決起集会であいさつした中内福成会長は、省庁交渉を通して政治を変えなければならないと実感したと述べ、「統一地方選の後半戦、参院選をたたかいぬこう」と呼びかけました。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が駆けつけ、情勢報告をしました。
障全協は同日、障害者等の暮らしを支える介護・福祉の拡充を求めて請願行動をし、5万2525人分の署名を国会議員に手渡しました。
(しんぶん赤旗 2019年4月9日付)