○「省庁連携し対応を」 北漂着船 高橋・藤野・井上議員求める
日本海で違法操業中に遭難した北朝鮮籍と見られる木造船が北海道や東北地方、新潟県に次々と漂着している問題で18日、日本共産党の高橋千鶴子、藤野保史両衆院議員と井上哲士参院議員が国会内で関係省庁に対し、各自治体の声を受け止め、省庁が連携して解決に向け取り組むよう求めました。
海上保安庁の担当者は、2017年に朝鮮半島から漂着したとみられる船は18日現在95件で、過去5年で最多となったとして「パトロール回数を増やしている」と述べました。これに対し井上氏は「漁業者が安心して漁に出られるためにはもっと総合的な対策が必要だ」と述べました。
漂着船は海上保安庁や警察が捜査の必要がなくなったと判断すれば、ごみとして漂着地の自治体が費用を負担し撤去する必要があります。環境省は費用の7~9割を補助し支援するとしていますが、一般的な海洋ごみの対策であり、漂着した木造船などを想定したものではありません。
高橋氏は、13日に青森県西津軽郡の深浦町を訪問し、町長からごみ処理のための予算が不足して苦慮しているとの訴えがあったことに言及し「特別な対策が必要だ」と指摘。環境省の担当者は、青森県から同町の要望を受け、先週補助金を追加交付したと述べました。
藤野氏は、「個々の省庁が既存の制度で対応するような問題ではない。解決に向け、政府をあげて特別な対策を取り議論する必要がある」と主張しました。
(しんぶん赤旗2017年12月19日付より)