現場から深刻な実態 医療・介護・障害福祉 野党6党が聞き取り
日本共産党、立憲民主党、民進党、希望の党、社民党、自由党の野党6党は1日、医療・介護・障害福祉に携わる団体を国会に招き、現場の実態を聞き取りました。財務省審議会が診療・介護報酬のマイナス改定を提言したことに「介護が崩壊する。腹立たしい」との声があがるなど、安倍政権の社会保障削減路線への批判が相次ぎました。
報告したのは、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、四病院団体協議会、介護クラフトユニオン、日本障害者協議会。日本共産党から高橋千鶴子衆院議員、倉林明子参院議員が参加しました。
医療関係団体は「一般、精神科病院とも直近の損益差額率が2009年度の調査以降で最低」(医師会)、「4分の1の薬局が赤字」(薬剤師会)、「病院勤務者の賃金改善が遅れている」(四病協)など厳しい実態を示し、診療報酬のプラス改定を強力に要請しました。
介護クラフトユニオンは、人員が確保できず事業所を閉鎖する事例が激増していると強調。「処遇が改善されれば人員は増える」と力説し、報酬引き上げを求めました。
日本障害者協議会は、通所系施設の食事提供体制加算の廃止が厚労省から提案されたことを批判。「新たな応益負担のステップになりかねない」と訴えました。
6党は聞き取りをもとに加藤勝信厚生労働相に申し入れする予定です。
(しんぶん赤旗2017年12月2日付より)