避難指示解除でも 課題は山積
福島 葛尾村・川内村 共産党国会議員団が要望聞く
東京電力福島第1原発事故から11日で6年半になります。国による避難指示解除が進む中、福島県の被災自治体・住民の要望を聞くため、日本共産党国会議員団は7日、葛尾村、川内村を訪問しました。高橋千鶴子、塩川鉄也、藤野保史各衆院議員と岩渕友、山添拓両参院議員が参加。8日には浪江町を訪問します。 昨年6月、帰還困難区域以外が避難指示解除されたものの、住民の帰還率が13%の葛尾村では篠木弘村長らと懇談。村の国への要望として、▽優良農地が除染廃棄物の仮置き場となっている。農業再開へ早急に対応してほしい▽酪農再開のため新規の機材がいる。援助策が必要▽帰還困難区域の復興拠点のあり方は柔軟に対応してほしい―などが出されました。高橋氏は、避難指示解除したら支援は打ち切るということは許されないと強調。国は全村民とともに、村で事業を始めた業者への支援も行うべきだと応じました。
避難自治体でいち早く帰還を始めた川内村では、遠藤雄幸村長が約8割の住民が帰還したものの、超少子高齢化が進み村の存亡がかかっていると強調。教育、インフラ、医療など村だけで解決できないものがあると述べました。
また、農家個人への国の補助が昨年度ようやくできましたが、川内村は帰還が早かったので対象にならないなど制度の不備があることなどが指摘されました。高橋氏は「早い帰還で一番困難な道を切り開いた人に保障がないのはおかしい。国をあげた支援が必要で、一緒に知恵を出して頑張る」と力を込めました。
一行は川内村住民とも懇談しました。
ふなやま由美衆院東北比例予定候補、熊谷智衆院福島5区予定候補、神山悦子福島県議団長が同行しました。
(しんぶん赤旗2017年9月8日付より)