南スーダンへ派兵するな
日本平和大会始まる
青森・三沢
安倍政権によって南スーダン派遣が狙われる自衛隊員がいる青森県三沢市で22日、「なくそう!日米軍事同盟・米軍基地2016年日本平和大会in三沢」(主催=同実行委員会)が始まりました。期間は2日間です。
開会集会では、元自衛隊員の末延隆成氏が迷彩服姿で登壇。戦争法にもとづく新任務「駆け付け警護」に反対し、「南スーダンは、軍隊なのか民間人なのかも区別がつかない。必ず殺すことになる。最初の自衛隊員を、青森から出してはいけない」と訴えました。
全労連の長尾ゆり副議長が主催者あいさつしました。
大会報告を、日本平和委員会の千坂純事務局長が行いました。南スーダンへの自衛隊派遣をやめさせ、戦争法廃止、憲法守れの全国の運動をこの大会で交流し、たたかいをさらに発展させようと呼びかけました。
米軍新基地建設に反対する沖縄県民のたたかいが重要だと強調した千坂氏。「東村高江のヘリパッド・オスプレイパッド(着陸帯)建設工事に反対し、米軍基地のない沖縄と日本をめざす運動を全国で広げよう」とのべました。
東北3県と、京都、埼玉、東京、沖縄などから参加した人たちによる「基地はいらない」のリレートークがありました。
海外代表のウォルデン・ベロ氏(フィリピン)があいさつ。「オール沖縄」で当選した伊波洋一参院議員、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、参院選青森選挙区で市民と野党の統一候補として勝利した、民進党の田名部匡代(まさよ)参院議員があいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2016年10月23日付)
“憲法いかし、共同広げよう”
平和大会が閉会
「軍事同盟ではなく、憲法をいかした平和な日本とアジアを」などを掲げて青森県三沢市で開かれていた「2016年日本平和大会in三沢」は23日、閉会しました。若者を先頭に三沢基地周辺をピースパレードし、「命を守れ」「オスプレイいらない」と唱和しました。
閉会集会では、自衛隊員を家族にもつ富山正樹さんが訴えました。戦争法の危険性を知った富山さんは昨年7月から、地元福岡で抗議のスタンディングを1人で始めました。「何かしなければ絶対に後悔する。南スーダンへ、青森から若者を行かせてはいけない」
あいさつした安保破棄中央実行委員会の東森英男事務局長は、大会を通じて戦争法の具体化や憲法改悪の動きの根源にある日米軍事同盟をなくす重要性が深められたと強調。「激動の情勢のもと、学んだことを広げ、地域から劇的に幅広い共同の発展を勝ち取ろう」と呼びかけました。
おもちゃ屋の店内からパレードを見ていた店主の男性(67)は「自衛隊員のことを考えると心配になる。今の政治を見ていたら、こうして意思を表明するのは大事なことだと思う」と語りました。
初めて参加した沖縄県東村高江の男性(26)は、いいます。「三沢基地のことを知って、沖縄と共通する問題や課題が多いと感じた。同世代ともたくさん交流ができた。地元に帰ったら、若者へ米軍基地についての意識調査をやってみたい」
来年の開催地は、米軍岩国基地がある山口県と発表しました。
(「しんぶん赤旗」2016年10月24日付)