TPP 既成事実化許さない
共産党が秋田でシンポ
環太平洋連携協定(TPP)が国会承認など正念場を迎えるなかで、日本共産党秋田県委員会と国会議員団東北ブロックは21日、秋田市でTPP東北シンポジウムを開きました。いわぶち友参院比例予定候補が開会あいさつし、高橋千鶴子衆院議員がコーディネーターを務めました。
紙智子参院議員・党農林漁民局長が、政府はTPPの全容も公開せず既成事実化を進めているが、協定文、付属書から分かってきた問題点として、▽「漸進的に関税を撤廃する」と明記し、コメなど重要5品目を関税撤廃から除外するとした国会決議に違反している▽外国人投資家や規制改革会議の意見尊重をうたっている▽輸入したものを48時間以内に流通させるルールなど、今でも十分ではない検査が一層なおざりにされる―を指摘。影響を小さく見せる政府の“粉飾”試算にも触れ、「安倍暴走政治への批判は高まっており、TPP批准阻止のたたかいはこれからだ」と強調しました。
岩本鉄矢・庄内医療生協専務理事は、特許権を盾にして安価な後発医薬品が排除され、保険外診療が拡大し医療の営利化が進むと批判。
佐藤喜作・一般社団法人農協協会会長は、TPPは「毒種子と言えるもので発芽させてはならない」と訴えました。
長濱健一郎・秋田県立大教授が、秋田県のコメへの影響が2010年政府調査では983億円となっていたのに15年調査ではゼロとなっていることを紹介し、TPPは格差を拡大すると批判しました。
藤本ゆり参院選秋田選挙区予定候補が閉会あいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2016年2月22日付)