「ホタテ残さ」処理どうしたら… 漁業者の悩み深刻
高橋議員と懇談 青森
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は4日、青森県むつ湾内のホタテ残さ(養殖のカゴに付着している貝類など)処理の問題が深刻化している外ケ浜町の蟹田漁港を訪れ、外ケ浜町議会の高坂茂副議長、同町漁協の木浪昭組合長など漁協関係者と懇談しました。
懇談には、日本共産党の安藤英博、原芳雄両町議と、同様に残さ処理問題を抱える蓬田(よもぎた)村から坂本豊村議が同席しました。
外ケ浜町では、出荷時期(4月から約75日間)に1日当たり約50トン出る残さに対し、町の焼却施設では1日2トンしか焼却できません。このため残さは町に増え続け、悪臭を放ち、町民から苦情が出ています。
また、焼却費用は1トン当たり2万7000円(別途運搬費用)と、漁業者が負担する処理費用は高額です。昨年、ホタテ出荷ピークの6月と7月、残さを海に捨てた海洋不法投棄で、漁協の組合員が相次いで摘発されました。
高坂副議長は、「500~600人の雇用を生みだす町の基幹産業であるホタテ漁、漁師のくらしを守るために、党派を超え残さ処理問題解決に向け支援してほしい」と訴えました。
木浪組合長は、「陸に揚げた残さは一般廃棄物扱いとなりますが、船上で処理すれば、一般廃棄物にはならない」とのべ、船上で処理できる小型機械の改良に期待していると話し、「残さは微生物であり、魚のエサとして漁場を豊かにしてきた」と主張しました。
実情を聞き取りした高橋議員は、「重油支援など(焼却のための)財政支援と同時に、海のものを海に返す道を探りたい」と話しました。
(しんぶん赤旗 2014年3月5日付より)