ちづ子へのエール住民とともに(質問のエピソードと会議録など)
政策と提案

スルメイカ申し入れ

農林水産大臣

鈴木憲和 様

水産庁長官

藤田仁司 様

   小型いか釣り漁業の採捕停止命令問題とスルメイカTACに関する申し入れ

2025年12月5日

日本共産党青森県委員会

同  青森県議団

前衆議院議員 髙橋千鶴子

 青森県のスルメイカ漁獲量は全国第1位(R5年)であり、小型いか釣り漁業(20t未満)はスルメイカ漁獲量の約4割を占める主要産業です。

青森、岩手、北海道の小型いか釣り漁業者は今年度の小型いか釣り漁業のTAC(当初2800t)消化率が9割を超えた時点で自主的休漁を行っていました。しかし農水省は10月24日時点で漁獲枠(4回の追加配分で5757t)を超えているとして、11月1日より「採捕停止命令」を適用させました。

11月5日の水産政策審議会資源管理分科会では、青森県の漁獲量(10月24日時点)は983tで目安量の322%と大幅超過していることが示されました。鈴木憲和農水大臣は11月14日の会見で、小型いか釣り漁業の漁獲量は7796tで2000t以上超過しているとして「大変遺憾」と述べ、その翌々日の16日、農水省の山下雄平副大臣は青森市内で県内のスルメイカ漁業関係者と意見交換し、改善を要請しました。しかし小型いか釣り漁業の漁業者は、これまでも資源管理に協力してきたうえ、ほとんどがイカ専業であり、混獲が前提の大・中型まき網漁業や底引き網漁業と比べても不利であり、このまま来年3月まで採捕停止が続くなら生活していけないと訴えています。昨年まで、不漁であっても過剰な漁獲枠を維持し続けてきたうえ、ようやく盛り返した今年になって枠を大幅引き下げされたこと、また、日本海のスルメイカ漁が不漁であり八戸港沖に漁船が集結したことも背景となっています。

2018年に成立した新漁業法は、水産資源の保存及び管理に関する都道府県の責務を明文化するとともに国の関与も強めました。それまでは、漁船の隻数や規模、漁獲日数等を制限することによって漁獲圧力を入り口で制限する投入量規制(インプットコントロール)とテクニカルコントロール、TACによって漁獲圧力を出口で制限する産出量規制(アウトプットコントロール)の組み合わせによる適切な資源管理とされてきましたが、新漁業法は、産出量規制を基本とするとしたわけです。そうであるなら、科学的な資源調査と根拠ある配分、漁獲圧力の大きい大臣許可漁業への適切な規制と知事管理漁業との調整が強く求められます。また、小型いか釣りでもTACを基本とすることがいいのかどうかは考え直す時です。

こうしたことから、以下の点で申し入れます。

1,R4年度に改正された資源管理基本方針にもとづき、R4~6年度の3年間は漁獲可能量を79200tで固定された。R7年度のTAC当初案は、過去最低の漁獲実績だったR5年度の1.57万tは上回るものの、R3~5年度の3ヶ年平均の漁獲実績2.23万tを下回る19200tとされた。漁獲可能量を4分の1にまで減らした理由を説明されたい。

2,11月5日の水産政策審議会資源管理分科会で了承されたスルメイカTACの配分数量について、追加配分は1回にあたり当初の配分数量の上限は50%とされたが、小型いか釣り漁業のみ25%とされたのはなぜなのか。その理由を説明されたい。

3,小型いか釣り漁業は専獲であるのに対し、大中型まき網、沖合底引き網などは必然的に混獲となっている。そのなかでスルメイカの漁獲高はどのように測っているのか。また、この5年間の業種ごとの漁獲高、ならびに道府県ごとの漁獲高を示されたい(今年については途中の数量)。

4,漁獲可能量は、我が国の「生物学的許容漁獲量」を越えない量とされている。その生物学的許容漁獲量については、水域全体の生物学的漁獲許容量から外国による漁獲にかかわるものを除いた値とし、0.6を乗じる以外に具体的には示されていないが、現在外国による漁獲とはどのような状況なのか説明されたい。我が国の漁業者の努力を無駄にするような密漁や乱獲などについては国として厳しく対処すべきである。

5,水産研究・教育機構、国際農林水産業研究センター「不漁問題渦中の小型いか釣り漁業経営と漁業共済の役割」(2024年5月2日)によれば、青森県の小型いか釣り漁業経営体数は、2013年の449から2018年の375に減少し、県の試算で1経営体当たりの水揚金額は500万円前後という。さらにレポート作成者らの調査では、漁業共済による収入が200~300万円となっており、漁業共済によって収入が支えられたと推察されている。不漁が続いた中での共済の補填は減額されることになり、「採捕停止命令」による無収入の期間は何らの補填がない。何らかの支援策を検討すべきである。

6,資源管理基本方針には、「最新の資源調査の結果や漁獲状況、利用可能な水産機構の助言等を踏まえ…予測値よりも良好な加入が発生していると判断する場合には、速やかに漁獲可能量の変更にかかわる手続きを行う」とされている。今後の見通しはどうか。綿密な資源調査と情報提供を国が責任をもって行うべきと思うがどうか。

7,大型船が小型船で休漁日はそろえるなど、小型船の海域を保障するために、国として調整を行うべきである。小型いか釣り漁業については、インプットコントロールを取り入れるなどTACの適用の仕方を見直すべきである。

日本共産党青森県委員会

〒030-0844 青森市桂木1-12-42

電話: 017-722-5221

jcpao@wish.ocn.ne.jp

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