21日総理官邸で「マイナンバー情報総点検本部」が開催されました。岸田総理は、「コロナ対応並みの臨戦態勢で国民の信頼を1日も早く回復する」と述べました。でも国会が閉じてしまってからなんて!
「システムでやらせていただければ人為的なミスというのはなくなります」と、15日河野大臣が答弁。私は、二度と起きないとは絶対言えないし、表面化していないトラブルや漏洩(ろうえい)もあり得るのではないか、と聞いたのです。自分の履歴を他人が見ている。その他人が名乗り出ない限り、わかりません。不正利用ならなおのこと。10年前から私は質問していました。
個人情報保護委員会が自治体のマイナンバーを含む個人情報の管理体制を調査した結果、8割は不十分、うち2割は重大な問題点あり。政府は総点検を指示しましたが、それ以前の問題で、自治体に責任を押し付けるのは間違っています。
昨年6月の骨太方針で保険証の廃止は義務ではなく、「保険者の選択」でした。それがなぜ「廃止」に!?河野大臣は9月の会議で、「準備期間が5年かかるものは5カ月と読み替えよ」とハッパをかけました。急ぎすぎたこと自体がトラブルの誘因となりました。
「私以外私じゃないの~♪」マイナンバーカード!と甘利大臣がアピールしたのは2015年。結局、「私じゃない」人に紐(ひも)づけとは。システムだけで解決できるはずがありません。いったん立ち止まり、保険証廃止もやめるべきです。
※しんぶん赤旗2023年6月24日付「北海道・東北のページ」のコラムを掲載しています。