2014年の2月、北海道に医療調査に行きました。雪の中訪ねた留萌市立病院で、「医師がいないから病棟を閉鎖」せざるをえないのに、国は病床過剰とみていると訴えられました。機械的なデータで病床削減され過疎化が進むじゃないか!と国会でただしました。
先週、鉄道調査で再び北海道へ。JR留萌線の石狩沼田―留萌間が今年3月末に廃止、バス転換になります。沼田町の菅原秀史副町長が「町名は省略されても線路は地図に載ります」と述べたのには納得。2010年の町立高校の廃校以来、月1万円通学手当を出しています。駅舎には「乗って応援します」「頑張ってください」「なくなるとさみしい」など声が書かれた花びら形の色紙が、桜の木の形になっていました。
廃線、バス転換となった札沼線。月形町の上坂隆一町長は、「ダイヤが増えて部活もしやすくなった」と高校生が喜んでいると。「昔は鉄道も便利だったのでは?」と聞くと、その通り。浦臼町の川畑智昭町長も、徐々に鉄道は不便になっていったと話しました。
学校や病院、鉄道がなくなると、ますます若い人は町を離れていく。JR北海道が存続困難な線区を発表してから6年、斎藤由彦担当局長は、「道に対する支援は何もなかった」「自治体だけでは抱えきれない」と述べ、「産業、雇用など総合的な課題だ」と話しました。鉄道だけで解決はできません。重い課題ですが、地域を丸ごと考えるよい機会だと考えています。
※しんぶん赤旗2023年2月18日付「北海道・東北のページ」のコラムを、タイトルを直して掲載しています。
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