1月18~19日に震災復興特別委員会の視察で宮城、福島を回りました。コロナの影響で3年ぶり。女川原発は、3・11大震災で被災した原発としては初めて、2024年2月の再稼働をめざしています。震源から125キロと最も近く、揺れも強かったのに、「甚大な事故に至らなかった」理由が視察の目的といいますが、強烈な違和感。女川原発は地盤沈下して津波の高さとわずか70cmの差で重大事故を免れただけですから。
現地では、全長800m、高さ29mの防潮堤を建設中でした。非常用電源として一般家庭1200世帯分を発電可能なガスタービン発電機を2台設置。また、冷却用の海水を引き波のときでも確保できるように取水口に傾斜をつける設計にしていた、とパンフレットに書いています。2006年、吉井英勝元衆議院議員が「引き波の時は一時的に冷却水がとれなくなり、炉心溶融や水蒸気爆発などが起こりうる」と追及し、原発事故を「予見していた」などとのちに話題になりました。この質問を受け、高野博元女川町議が議会で具体的に迫って、対策がとられたのです。
「なぜ東電はそうしなかったのか」「人災だ」と野党議員が叫び、私は「わかっていたのに金を惜しんだからよ」などと話していました。バスの中で復興庁の官僚は、「福島に着任して、復興はまだはじまっていなかったと気づいた」と話していました。だからこそ、原発再稼働はどこでもありえません。