ちづ子へのエール住民とともに(質問のエピソードと会議録など)
ちづ子通信

原発事故の後処理――除染労働者の無念の死をうけて

 「福島に行かねばよかった」と、言って亡くなったTさん。急性リンパ性白血病でした。2012年から5年間、福島県内で除染作業に従事し、3年前に八戸市に戻ってきました。8月の診断から、ひと月ちょっとでした。

 原発労働者の放射線被ばくによる労災認定について最初に質問したのは2011年。1976年からの累計で認定は10名で、いずれも白血病。当時は100msvを超えると放射線被ばくが原因、と認めますが、100未満は不明とされました。しかし専門家による検討会で認定された最小値は5.2msvでした。私は、除染労働者も対象になるはずと思いました。ところが、これまで8人の申請があったものの、1件も認定なし。

 事故直後の第一原発にがれき処理に行って、3つのがんにり患したにもかかわらず、労災が認められず、訴訟をしている男性は、「イチエフの廃炉作業はこれから数十年もかかる。命を懸けて働いても使い捨てにされるなら誰もイチエフにはいかないだろう」と裁判で述べています。本当にその通り。労災は被ばくの影響が否定できないなら補償する、そこまで柔軟に見直すべき、と迫りました。秋葉大臣は、「本当に、重要なご指摘をいただいた」と答え、復興庁としても厚労省と連携し、実態に即していけるように努力したい、と答えました。

 Tさんのお連れ合いは、私の速記録を何度も何度も読み返したそうです。Tさんの無念さを後に続く人たちには味わってほしくないと。

衆院復興特別委員会で除染労働者の被ばく問題について質問=15日、国会内
答弁する秋葉賢也復興相=15日、国会内

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