9月27日は、宮城県の陸上自衛隊王城寺原演習場にいました。王城寺原は、東北最大の演習場で、昨年7月に沖縄県道104号越え55ミリりゅう弾砲実弾訓練の分散・実施、12月に回転翼機およびティルト・ローター機などの訓練移転、そして国内最大規模の米海兵隊との実動訓練(レゾリュート・ドラゴン21)がありました。
この日は市街地訓練施設を視察。五つのビルと地下道を使い、30人規模ですが、3階の窓から約600メートル先の的へ向けて射撃訓練もします。
基地を出たときは、安倍元総理の「国葬」で菅前総理が弔辞を読むところでした。安倍元総理の読みかけの本だとして、山県有朋が盟友・伊藤博文を銃撃で失った思いを詠んだ歌を紹介。安倍氏がまさかその後の自分の運命を予感していたのか?と思わせるくだりです。会場の外は献花の列が長く続いたこと、同時に国会前の1万5千人もの反対集会も報じられました。
本当に故人を悼むためなら、国葬にするべきではありませんでした。根拠法もないのに閣議だけで決める理由は最後まで語れず、統一協会との関係など、疑惑は一切晴れないまま強行したことは重大な誤りです。
自衛隊が19発の空砲(弔砲)を撃ちました。ほぼ同じ時間に私たちは、宮城県の自衛隊基地で実弾による訓練の音を聞いたのです。これが実戦になる日が来るかもしれない安保法制をつくったのが、安倍元総理の「最大の功績」だと政府は言うのでしょうか。
※しんぶん赤旗2022年10月1日付「北海道・東北のページ」のコラムを掲載しています。