8月21日、2度目の弘前市大川地区。驚いたことに、集会所の前で50名ものリンゴ生産者が待っていました。「今日は高橋さんの考えが聞きたい」「今度ばかりは移転しかないと思う」と口々に。私は、「決めるのは皆さんです。みんなが一つにならないと」と答え、「農水省の責任ある人と話し合っている。今日の視察ふまえ、提案したい」と。
園地を歩くと、前回以上に泥をかぶって、壊滅という言葉が浮かびます。国交省が造った管理道路が大きく崩れて、砂利が園地を覆っています。
9月1日夜、再び大川地区の集会所。開始1時間前から集まって、園地の買い取りを希望すると全員が署名。
私からは、国交省や農水省、県の河川砂防課、りんご果樹課とも意見交換し、弘前市長とも会ってきた。国は「土地の買い取りは難しい」と答えたことを率直に報告。一方、要望されていた砂利の撤去は国交省が行うと確認したこと。リンゴの改植支援制度があり、これに第三者からの承継や遊休農地の活用を後押しすればよいと提案し、県や市、国とも話し合ってきたと。
「木も抜けてしまった。1本1本が生活の糧なのに」という声も。それぞれ経営形態も違う。じいちゃんの代から引き継いだという後継青年も多数参加。親子で交互に発言する人も。署名をさらに積み上げることを決めました。リンゴをつくる思いが一つになれば、道が見えてくるような気がしました。
※しんぶん赤旗2022年9月3日付「北海道・東北のページ」のコラムを掲載しています。