「高橋さん、こったどこさ来るんだら(このようなとこに来るのなら)長靴はいでねば![履いてこないといけない)ちょっと待って!と車に戻り、長靴に履き替えた私。「さすがだ」と、Sさん。鯵ヶ沢町の駅前商店街。氾濫した中村川はすぐ後ろでした。そこは倉庫だという。自宅はどうなったの?「泥のじゅうたんさ。笑うしかないべ!」と答えました。
お隣の小間物屋は、「この町が日本で一番災害の無い町だと聞いて移住した」という。お店の泥出しで忙しく動いている女性たちは、隣の居酒屋の常連客だという。居酒屋は無事だったの?「壊滅だよ。冷蔵庫がやられれば店は無理」とKさん。5年前開店して借金もあるが、コロナ融資もある。最近すごく混んでいたのに、と悔しそう。SNSで呼びかけると、お客さんがかけつけてくれた。この地域の力を生かす支援をと、中企庁に迫りました。
昨年はむつ市・風間浦村で大雨があり、国道279号・小赤川橋が落橋。翌日に現地に行き、すぐ仮橋の設置を国交省に求めました。ちょうど1年目の8月9日、国道279号早期復旧決起大会があり、新しい橋の建設現場も見てきました。その日にまた、「警戒レベル5」となる大雨が来るとは!見てきたばかりの岩木川沿いのリンゴ園や、秋田県大館市で河川の応急復旧の現場を案内しながら県職員が「また雨が来る」と心配していたことも思い出しました。
これでもか、と繰り返す災害にめげそうになりますが、被災者や首長、職員の顔が浮かぶからこそ、また頑張ろうと走っています。