第183通常国会がはじまりました。28日、安倍総理の所信表明演説は20分と短く、力が入っていました。議場の圧倒的部分を占める与党席からは何度も拍手が起き、異様な雰囲気でした。
総理のいう「デフレと円高の泥沼から抜け出せず、50兆円とも言われる莫大な国民の所得と産業の競争力が失われ、どれだけ真面目に働いても暮らしが良くならない、日本経済の危機」は、誰が招いたでしょうか。三本の矢で経済成長、復興、安保・外交と拉致問題と強調しましたが、原発事故を引き起こした反省もなければ、原発をどうするのか、原発事故被害者への賠償やふるさとの再生には全くふれていません。社会保障の具体的中身をどうするのか、一言もありません。消費税増税はだめ!生活保護の切り捨てはやめて!など国民の悲鳴は聞こえているのでしょうか。総理は「今ここにある危機を突破し、未来を切り開いていく覚悟をともに分かちあおう」といいますが、今ここにある「危機」の認識と、意味が違うと思いました。