5月27日の復興特別委員会の視察で、福島県の南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町を訪ねました。
浪江町の吉田数博町長が「今日は、発災から3000日目です」と切り出しました。私が、隣にいた佐藤良樹副町長に「発災から○○日と数えるのは、亡くなった馬場有町長と同じですね」と話しかけると、「そうなんです。毎年新しいカレンダーが来ると、1月1日から印をつけていたんですよ」と教えてくれました。
馬場前町長がこだわり続けた数え方で3000日。なんと長い。避難を余儀なくされたこれら市町では、特定復興再生拠点に交流センターや商業施設、診療所、公営住宅などを建設し、最先端の水素エネルギーやロボット研究などで交流人口を呼びこむとしています。
大熊町の立派な新庁舎での議員らと町長らのやりとり。再生拠点は2020年までに除染完了だが?「それ以外の区域は600ヘクタール、見放されたとの声もある」「最初の47世帯の平均は65歳。子どもいる世帯は1世帯のみ」など、厳しい現実が・・・。
帰り際、「高橋さんは、道路の開通の時にきてくれましたね」と町長。私「はい。ところで給食センター100人の雇用とパンフにあったけど、町民は?」「町民は10数人。厳しいよ」とさみしそう。月日を重ねるほど、課題は多岐にわたり深刻です。
次の委員会は11日。3015日目です。
※しんぶん赤旗2019年6月1日付「北海道・東北のページ」掲載のコラムです。