「高橋さんが質問したほうがいいよ」と、国民民主党の岡本充功理事が言いました。5月24日、翌日の衆院厚生労働委員会での採決を与党から提案され、立憲民主党の西村智奈美理事と3人で対応を話しあったときです。
質問時間は全体1時間半で、うち維新が5分。強行採決の動議を打たれる前に厚労相不信任案を出す。そうなると質問は途中で放棄するしかない。自分たちは質問できなくなってもいいからと言われ、私が最初の質問者になったのです。ぐっとこみあげるものがありました。
躊躇(ちゅうちょ)すれば先に動議を打たれるという神経戦。ひょっとして、私の質問が野党を代表することに…。緊張が走りました。
西村議員が質問の途中で「いま、不信任決議案を出しました」と宣言し、委員会は休憩。西村さんは本会議の趣旨説明で、厚労委員会の顛末(てんまつ)を2時間強、淡々とかつ素晴らしい演説をしました。
裁量労働制のデータねつ造にはじまり、野村不動産過労死隠し問題では、「なぜ野村か、なぜ特別指導か」という私の追及に、他党議員が呼応して質問を集中。そして25日は、西村さん、岡本さんとリレー。高プロの健康確保措置には何ら実効性がなく、上限ない長時間労働になるということが明らかになりました。
各党が細かいところは違っても、最後まで心ひとつに頑張れたことは、必ず次につながる財産だと信じています。
※しんぶん赤旗2018年6月2日付「北海道・東北のページ」に掲載されたコラムです。