栗原市深山嶽は、岩手宮城内陸地震の崩落地域です。目の前は崩れた荒砥沢(あらとざわ)ダム、足元は無数の地割れが。ここが指定廃棄物最終処分場候補地とは、そもそもありえません。
原発事故で発生した8000ベクレル超の指定廃棄物の最終処分場問題。宮城県3か所の候補地を、5~6日回りました。佐藤勇栗原市長は、「反対は変わらない。調べれば不適地になる」と話しますが、市内にも汚染稲わらがあり、ゴネ得にはしたくないと、苦しい胸の内を明かしました。
大和町下原は、陸上自衛隊王城寺原演習場のとなり。沖縄の負担軽減だとして米軍の実弾訓練を受け入れ、騒音振動の緩衝緑地帯として26世帯が移転した跡地。早坂冨士夫さんら住民は「住み慣れた故郷を苦渋の思いで離れざるをえなかった私たちに対する約束違反」と抗議しており、怒りに胸がふるえました。
加美町田代岳は、ダム建設用土として三つの山の真ん中を削った跡地。バケツの底のような狭い更地は風の通り道でもあり、岩も弱すぎて、ほとんど使えませんでした。猪股洋文町長の指摘に対し、環境省はデータをごまかしたり、隠したり。結論ありきの強行は断じて許せません。
どこも不適地なのは明らかで、そもそも放射性物質が原発の外に出るはずがないと原発を推進させてきた国と電力会社の責任は幾重にも重大です。
17日、加美町での緊急住民集会に1000人が参加し、猪股町長、栃木県塩谷町の見形和久町長、3候補地の市民が次々と訴えました。わが党の遠藤いく子県議とともに、私もあいさつしました。党の町議はいませんが、支部が一点共闘を担っています!
※しんぶん赤旗8月22日付「北海道・東北のページ」に掲載されたコラムです。