ちづ子へのエール住民とともに(質問のエピソードと会議録など)
政策と提案

被災者の生活再建等に対する支援強化に関する申し入れ

2015 年1 月27 日

防災担当大臣 山谷えり子 様

日本共産党国会議員団

被災者の生活再建等に対する支援強化に関する申し入れ

 今年は被災者生活再建支援法の契機となった阪神・淡路大震災(1995 年1 月)から丸20年の節目の年です。その被災地では、高齢被災者などの実態を無視した借上げ住宅からの機械的な“追い出し”や災害援護資金の返済など、「復興災害」といわれる事態が被災者を苦しめており、被災者が“終の棲家”として安定した生活を安心して送れるようにすることが求められています。
 東日本大震災は発生(2011 年3 月)から3 年10 か月が経ちますが、なお23 万人を超える被災者が避難生活を強いられています。被災者の生活環境の改善を急ぐとともに、住宅の再建を可能とする具体的な支援が必要です。福島原発事故による避難住民の帰還を機械的に押し付けるのではなく、個別の事情に応じた支援をきめ細かくおこなうことを真剣に考えるべきです。
 一昨年の災害対策基本法の改正等で、「被災者一人ひとりの生活再建」が位置づけられました。広島での土砂災害をはじめとした豪雨・土砂災害や火山活動、豪雪による災害が相次いでおり、住まいの再建に対する支援が増々必要となっています。また、被災者生活再建支援法の見直しについては、東日本大震災の発生で先送りされてきたものであり、これら災害の被災者が、一日も早く自立した元の生活を再建し、被災地域の復興を実現するうえで焦眉の課題となっています。
 政府が、以下の事項について速やかに見直しをおこない、真に実効ある支援制度とすることを強く求めます。

1.被災者生活再建支援法については、東日本大震災をはじめとしたこの間の災害の実態をふまえ早急な見直しを図ること。
 ① 支給限度額については当面全壊で500 万円に引き上げるとともに、半壊も支給対象とすること。
 ② 一部地域が適用対象となる自然災害が発生した場合、すべての被災区域を支援対象とすること。
 ③ 地盤や屋根を含めた住家としての機能喪失の度合いをより正確に被害認定に反映させること。
 ④ 住宅だけでなく生業を支える店舗や施設・設備を支援の対象にすること。
 ⑤ 国の負担割合の引き上げを含め、基金の規模を上回る大規模災害が発生した場合の対応など、国の責任を明確にした支援制度とすること。

2.災害救助法を積極的に活用し被災者の救助に万全を期すこと。
 ① 滅失世帯数だけでなく多数の者が救助を必要としているという適用基準(施行令第1条第1項の第3号および第4号)の活用を周知徹底し、積極的な適用を図ること。
 ② 住宅の応急修理や堆積土砂排除などに係る所得や年齢要件を撤廃し、救助を必要としている被災者全員を救助の対象とすることができるようにすること。
 ③ 生業に必要な資金の給与(第23条第1項第7号)をはじめ県知事が必要と判断すれば現物でなく金銭を支給して救助をおこなうことができるという規定(同条第2項)について、東日本大震災での生業支援等もふまえ被災者の自立支援という観点から積極的運用を検討し活用すること。
 ④ 救助は国がおこなうものとされており、国の財政負担については最大100分の100とすること。

3.今冬の豪雪対策について
 ① 幹線道路の除排雪費用に対する補助を拡充すること。
 ② 市町村道の除排雪経費に対する補助を実施するとともに、交差点や歩道、空き家や高齢者などの弱者世帯に対する除排雪を支援すること。

以上

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