津軽線存続 国の責任で
高橋氏「災害理由の廃止だめ」
衆院国交委
日本共産党の高橋千鶴子議員は22日の衆院国土交通委員会で、昨年8月の豪雨災害で一部区間(蟹田―三厩〈みんまや〉間)が不通となっているJR津軽線について、国の責任で復旧、存続させることを求めました。
高橋氏は、JR東日本が復旧費用を6億円程度と明らかにした上で、鉄道として存続させた場合、年間7億1100万円の赤字となり、沿線地方自治体の負担は同4億2000万円との試算を提示したと説明。「存続してほしければ(運営と設備保有を分ける)『上下分離』で自治体が(下を)引き受けろと言っているようなもの。これはフェアじゃない」「本来は復旧が先のはずだ。災害が廃線の引き金になってはならない」と主張しました。
斉藤鉄夫国交相は、「被災線は、まずは復旧」と述べる一方で、「不通区間は被災前から乗客が大幅に減少し鉄道としての特性が十分発揮できなかった」などと答えました。
高橋氏は、津軽線は一部貨物が走っており、もともとは特急列車もあったと語り、JRが新幹線との連絡を改善させる臨時列車を走らせるなど効果をあげてきたと指摘。「定時制、速達性という鉄道の優位性を生かす方向で、支援を広げ存続させる道もある」と主張しました。
高橋氏は、今後、ローカル線の在り方をめぐり国主導で設置される「再構築協議会」について、同協議会が計画する実証事業は「鉄道存続のためのものも含まれるのか」と質問。上原淳鉄道局長は、「選択肢の一つ」と答えました。
(「しんぶん赤旗」2023年3月24日付)
-議事録ー
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
早速質問に入ります。
今回の法案の目玉は、再構築協議会の組織だと思います。第二条の九項、鉄道再構築事業、並びに二十九条の三の三項の一において、大量輸送機関としての鉄道の特性を生かした地域旅客輸送サービスの持続可能な提供が困難な状況という規定があります。
再構築事業というのは元々現行法にもあるわけですが、それは今読んだようではなくて、経営状況に鑑みということで、赤字の鉄道事業者を対象としていたものと承知をしています。今回は、JRが黒字であっても、輸送密度が低いから大量輸送機関としては機能していないという趣旨で書かれているのかなと思っております。
そこで、JR六社における輸送密度二千人未満の路線は既に三八%に上ると言われておりますが、ここで言う大量輸送機関とは、JR東などが発表した輸送密度二千人未満を念頭に置いているのか、あるいは、検討会の提言にある一千人未満を念頭に置いているのか、お答えください。
○上原淳政府参考人 お答えいたします。
昨年七月の地域モビリティ検討会の提言では、鉄道の大量輸送機関としての特性に着目して、一定の考え方を示してほしいとの意見もあることから、自治体等の関係者による協議会の設置の目安及び国による再構築協議会の設置の目安として、輸送密度の基準が示されております。
このうち、輸送密度二千人未満につきましては、これは国鉄再建特措法に基づく旧国鉄のバス転換の基準四千人未満の二分の一の水準でございますが、JR各社が、これを下回ると、鉄道事業者の経営努力のみでは利便性と持続可能性の高いサービスを保っていくことが困難である、こういう考え方を示していることを踏まえて、自治体等の関係者による協議会の設置の一つの目安とされております。
一方で、輸送密度一千人未満につきましては、これは先ほどの国鉄再建特措法の基準四千人未満の四分の一の水準でございますが、これを下回ると、公共交通としての利便性及び持続可能性が損なわれ、対策を講じることが必要とされ、国による再構築協議会の設置の目安とされております。ただし、一時間当たりの最大の旅客輸送人数が、五十人乗り大型バス十台以上の需要に相当する五百人を上回っている場合は対象外とされているところでございます。
国土交通省といたしましては、ローカル鉄道が各地域で果たしている意義、役割は様々でございまして、再構築協議会の設置の判断に当たっては、こうした考え方を踏まえつつも、自治体や事業者等の関係者の意見をよく聞いて、個別具体に判断してまいりたいと考えております。
○高橋(千)委員 様々なので、踏まえつつもとおっしゃいました。千人と二千人の理由はおっしゃっていただいたんですが、それが基準ではないという、再構築協議会を設置するかどうかを決めるときの大量輸送機関というところで、千なのか二千なのか、あるいはそれ以上かそれ未満かも含めて、数字を念頭に置いているわけでは現時点ではない、一言でお願いします。
○上原政府参考人 お答えいたします。
先ほどの答弁と重複するかもしれませんが、これらの数値はあくまでも目安でございまして、地域の実情に応じて柔軟に対応していきたいと考えております。
○高橋(千)委員 そうすると、次に、交通手段再構築実証事業というものがありますけれども、イメージされるのは、デマンドタクシーですとかコミュニティーバスを走らせて、利用状況を見るというのがあると思うんですね。それで、今の鉄道を存続するために、今の鉄道を走らせながら実証事業としてやるというのが含まれるのかというのを確認します。
それから、それが、どう評価するかということなんですよね。あくまでも目安だから、数字ではないとおっしゃいますけれども、その目標が達成できなければ、二千人にもならない、千人にもならないとなると、やはり廃止、転換という方向になるのでしょうか。実証事業に関わる期間はどのくらいと考えているのか、そのことも含めてお答えください。
○上原政府参考人 お答えいたします。
今般の法改正で盛り込みました交通手段再構築実証事業は、再構築の有効性を検証し、関係者の合意形成に資するために行う事業と認識いたしております。
再構築の方針につきましては、まちづくりや観光振興に取り組む自治体と連携して、鉄道輸送の高度化により輸送需要を増やしていく、こうした鉄道存続のための実証事業についても当然の選択肢になると考えております。
例えば、全国各地のローカル鉄道の現場におきましては、公有民営方式の導入等の官民連携の取組、あるいは他の輸送モードとの連携や新技術を活用したコスト削減の取組など、鉄道の維持、高度化に向けた取組も数多く行われておりますので、こうした点も実証事業の一つの要素になるというふうに考えております。
したがって、実証事業においてそうした検証ができていることを鉄道として維持する場合の要件にするべきとは必ずしも考えておりません。地域にとってあるべき公共交通とは何か、それを関係者の間でどのような役割分担で維持をしていくのか、そうしたことについての合意形成を図るために実証事業を活用していただき、こうした関係者の合意があれば、それを尊重していきたいと考えております。
○高橋(千)委員 今、大事な答弁だったと思います。鉄道の存続そのものも選択肢になるということと、それが二千人とか千人を達成できたかどうかで結論を出すべきではないという、合意形成をするべきだという答弁だったと思いますが、それで、実証事業に要する期間はどのくらいというのをもう一つ聞いたんですが、お答えください。
○上原政府参考人 お答えいたします。
実証事業に要する期間につきましては、これは各地域によって相当大きく異なってくると考えられます。
全体として、モビリティ検討会では三年という目安を示しております。やはり、実証事業に入る前にまず現在の状態を確認をする、これで数か月要するであろう。そして、その間に、実証事業、こういうことをやっていこうということを検討していただいて、そこから実証事業を開始する。長く取れれば、それはそれにこしたことはないんだと思いますけれども。その実証事業を踏まえた上で、実証事業の検証、評価といったことを行う必要があり、さらに、それを、地域の皆さんに情報を開示をして、皆さんにも考えていただく時間も必要になろうかと思います。
そうしたことを踏まえて、最終的に合意形成を図るまでに、全体として、目安として三年というのがモビリティ検討会では示されているというふうに認識しております。
○高橋(千)委員 存続を考えた場合に、走らせながら、実証しながらまた検証していくということにもなるかなと思いますから、一定の期間を要するというのは必要じゃないかなと思って、考えて質問をしました。
それで、確認なんですが、鉄道の存続について、予算面での支援策は具体的に何があるのか、簡潔にお答えください。
○上原政府参考人 お答えいたします。
先ほどから答弁させていただいていますとおり、実証事業に加えまして、地域公共交通再構築事業に対して、社会資本整備総合交付金に基幹事業として追加されましたので、この交付金の活用が考えられます。
具体的には、自治体が、地域のまちづくりや観光振興の取組と連携させつつ、利用者利便の確保の観点から、まちづくりと連携した駅施設の新設、移設、軌道の強化を通じた高速化、あるいは不要設備の撤去、観光列車やGX、DX対応車両の導入等、必要なインフラ整備等に取り組む場合には、JR、大手民鉄の路線も含めて、その費用を支援できることといたしております。
○高橋(千)委員 今、JRも含めて、民鉄も含めてとおっしゃっていただきましたので、そこは確認したいなと思うんですが、懸念としては、やはりまちづくりと連携してということでしたので、前にここで質問させていただいたように、スリム化と称してトイレまで撤去をする、そうしたことが進んできた中で、当然、自治体が、交付金は出るからということで、自ら支援をする以外に選択肢はないのかなということが、やはりうかがえるというふうに指摘をしておきたいなと思います。
そこで、大臣は、十四日の本会議の私の質問で、私が、地方紙のインタビューに対して半分以上は残るのではと答えたその趣旨を尋ねたときに、鉄道として存続する線区が一定数出てくる可能性があるのではないかという趣旨だとお答えになりました。これは、半分以上よりも更に下がったのかな、ほとんど残らないという意味ではないのかなと私は受け止めましたが、違うんでしょうか。
○斉藤鉄夫大臣 違います。
鉄道の維持、再生については、これまでに上下分離方式の導入により鉄道の維持、高度化に取り組んだ例だけでも、地方の中小、三セク鉄道で二十社以上もあり、今後も増加する見込みです。また、JRにおいても、昨年の秋に只見線と長崎線において導入されました。さらに、令和二年七月の豪雨で被災し、運休中の肥薩線について、鉄道による復旧の可能性について、関係者による会議において検討しているところでございます。
こうした実績及び各地の鉄道維持、高度化に向けた熱意を踏まえ、再構築協議会の関係者による議論の結果、鉄道として存続する線区が一定数出てくる可能性があるのではないかということを述べたものでございます。
○高橋(千)委員 違いますと言ってくださいましたが、一定数は変えなかったので、余り期待ができないのかなと思います。でも、大臣、今首を振っていらっしゃいましたので、期待をしたいなと思うんです。
ただ、大臣、令和五年度の鉄道局の関係予算概要におきますと、ローカル鉄道をめぐる状況の変化ということで、国鉄改革当時は、JR各社においては、都市部路線等の収益による内部補助を通じて、国鉄改革時の経営環境を前提とすれば、不採算路線を含めた鉄道ネットワークを維持していくことが可能と考えられたという言葉があって、今はそうじゃないということなのね。
それで、この間のJR各社による廃線は、廃止は、抑制的だというふうに評価しているんですよ。国鉄末期には八十三線、三千百五十七キロを廃止したのに、十八路線、七百八十七キロしか廃線していない、こういう評価をしている、予算の概要でですよ。
これじゃ、一定数は、それっぽっちしか残らないという趣旨なのかな、思い切って今度は廃線もありだよというふうに受け止められるから、指摘をさせていただきました。そこは、ちょっと具体の話が、やはりそうかなということが起こっていますので、次に進みたいと思います。
昨年八月の豪雨で被災し、落橋などの大きな被害があっていまだ復旧できていないJR津軽線について、現在、今別・外ケ浜地域交通検討会議が開催されています。今月末に三回目が開かれますが、一枚目の規約を見ていただくと、構成員が今別町と外ケ浜町、青森県とJR東日本盛岡支社、そして東北運輸局はオブザーバー参加なんですね。
この検討会は、JRが呼びかけて、JRが会長なんです。JRが会長。コンサルを使っての詳細な利用調査、町民アンケートなどもやられているし、住民説明会も開催されています。これは承知しています。もちろん法定協議会ではありません。
こうした検討会が立ち上がっている場合、今度の法案を当てはめていくのか、それとも、もう今のままでどうぞと見守るんでしょうか。どっちですか。
○上原淳政府参考人 お答えいたします。
津軽線の検討会議のように、任意の協議会につきましては、鉄道事業者、自治体などの関係者が話し合い、各地域の実情に応じて協議の枠組みが定められているものが実態と承知いたしております。
これに対しまして、今般の改正法案で提案させていただいておりますのは、自治体又は鉄道事業者からの要請を受けて、国が関係自治体の意見を聞いた上で、地域公共交通の再構築の方針を策定するための再構築協議会を設置することといたしております。
国土交通省といたしましては、各地域の関係者が、現状、こうした国の制度の見直しを踏まえて、地域公共交通の再構築に向けた協議の進め方についても今後どのようにお考えになるのか、注視するとともに、必要に応じてよく相談してまいりたいと考えております。
○高橋(千)委員 はっきりしたお答えではなかったと思いますが、被災がなければ、再構築協議会、今回の法律のスキームに乗っかってくる可能性が高いところなわけですよね。だけれども、このままで見守ってしまうと、国はオブザーバーですから、結局、JR主導の検討会になってしまうということをどう見るのかということなんですね。
資料の二枚目、上段がJR津軽線の被災状況です。この復旧には少なくとも六億円程度というのは、既に年末にJR東が明らかにした金額で、第二回の検討会の際に、復旧工事は雪解けを待って、少なくとも着工から四か月程度かかる、応急対応に約二億円は実施済みだというふうな報告がされております。
ですが、元々JR東は、六億円かけて復旧しても赤字路線であることに変わりがないから、本当に復旧してよいのですか、そういう迫り方を年末にしているんですね。だから、法案の先取りのような再構築のパターン、バス転換もありますよと。わんタクというのを、もう既に今、実証事業のようにやっていますけれども、そういうことを示しながら、検討会を進めてきたわけなんです。
二月二十七日開催の第二回会合では、復旧の費用とは別に、存続させた場合、毎年七億一千百万ほどの赤字となるんだ、地方自治体の負担分は年間四億二千万円程度との試算が示されました。ちっちゃな町です。大変な負担であります。多様なパターンを示しているようであって、JRのその心は、復旧を諦め、バス転換しかないよと言っているように聞こえます。
私がいつも言う、自治体にはカードがないじゃないかというのは、まさにここを指すんだと思うんですよね。自治体にしてみれば、手も足も出ない。復旧してほしければ、上下分離で自治体が引き受けろと言われているのに等しいんです。存続してほしいけれども、自治体は財政的に極めて厳しい。これはフェアじゃないと思います。
大臣に伺います。復旧については、将来の見通し、法案で言うところの再構築方針が決まってから、復旧するかどうかも含め、具体化されるというのがこの検討会なんです。まだ、三回目以降に復旧の是非を検討することになっていますからね。本来は、復旧が先のはずではなかったんでしょうか。災害が廃線の引き金になるようなことはあってはならないと思います。大臣の考えを伺います。
○斉藤鉄夫大臣 被災した路線につきましては、御指摘のとおり、まずは復旧の方向で検討するべきもの、このように考えております。
現に、津軽線の検討会議におきましても、去る一月に、JR東日本から、鉄道による復旧する場合の費用及び工事期間の見込みについて説明があったものと承知しております。
他方、JR東日本によれば、津軽線の蟹田駅から先の区間については、被災前から、旅客の大幅な減少により、大量輸送機関としての鉄道の特性が十分に発揮できない状況にあり、地域の公共交通の在り方についても、復旧後の鉄道の維持スキームも含めて、地域において協議が行われているものと承知しております。
国としても、円滑に協議が進むよう、必要に応じて助言などを行ってまいりたいと思います。
○高橋(千)委員 まずはと大臣おっしゃいましたけれども、最初に私がお話ししたように、年末に、六億円かかるよ、けれども本当に復旧していいの、その後、赤字になって、結局同じだよ、また同じような災害があったら維持できないよ、そこまで言われているんですよ。それは町長たちにみんな聞いてきましたので、そこまで言われて始まっている。
だから、鉄道の維持も含めて議論している、形上はそうなるけれども、やはり、再構築の議論をして、その先に廃線、復旧、どうするかという議論が始まる、これはフェアじゃないよね、やはり復旧そのものをしっかりと担保できることがないとまずいんじゃないかと思うんですが、もう一回。
○上原淳政府参考人 お答えいたします。
まず、現在、国が主導して再構築協議会を設けるということは、今の地域公共交通法の枠組みからすると困難だというふうに考えております。
今回、地域公共交通法の目的規定も改正をして、そして、この法律に基づいて、国土交通大臣が協議会を設置するという形になっております。そこでは、廃止ありき、存続ありきといった前提を置かずに議論をしていく必要があるというふうに考えております。
現在検討中の津軽線につきましては、先ほどからいろいろと御指摘をいただいておりますが、我々もそこをよく注視してまいりたいというふうに考えておりますが、資料等を見ますと、復旧の方向の様々な資料も提出をされておりますし、また、復旧の際に、どうしてもこれは、国も補助金を出しますけれども、そうした支援措置も必要になりますので、そうした点についても議論が行われるのは、それは当然のことだというふうに認識いたしております。
○高橋(千)委員 なかなかお答えしようがないような答弁だったのかなと思うんですけれどもね。
やはりそれは、確かに、今スキームがない中で議論が進んでいるわけですから、私は、国はオブザーバーだけれども、津軽線にかかわらず、一般論として、やはり、復旧のスキームを国としてはこれまでつくってきたんだとおっしゃると思うんですけれども、復旧についてはしっかり応援するよというメッセージが必要なんじゃないか。そういう意味で、大臣にも伺ったわけであります。
そうじゃないと、そこから、復旧の費用も含めて、残りの今後の赤字をどうするかという議論にどうしてもなっちゃいますので、難しくなってしまうのではないかと思うんです。
それで、資料の最後を見ていただきたいんですが、上段の地図は、災害前の交通状況です。当然、海に囲まれておりますから、フェリーもあります。津軽半島の突端は竜飛崎で、演歌で有名ですけれども、それだけでなく、青函トンネルがあるため、二〇一〇年、トンネルじん肺根絶の碑が建立されました。
東北新幹線が通っております。今別町から、実は青森市内の高校に通う生徒には、災害前からですが、今別町から運賃補助があって、新幹線通学をしています。
下の段にある津軽線、蟹田から中小国間には特急列車が、二〇一六年、北海道新幹線開業まではありました。これがなくなったために乗客は激減をしています。一方、新中小国の信号場までは貨物列車が走っています。
本会議でも指摘しましたが、同じ赤字でも、貨物だけは維持するというのであります。つまり、今お話しした、貨物は維持する、ここまでは来る、そして、本当は特急があった。そうすると、再構築の議論ではなく、維持する議論に本当はなっていたのにな、本当に残念だなと思うわけですよ。だったら、もう少し頑張れないのかと当然思うわけですね。
この四月から青森県立青森北高校の今別分校がなくなります。この四月です。青森まで通う生徒が増えます。津軽線と新幹線のつなぎが悪いです。つなぎの悪いのは改善ができるはずです。これは、JR東日本が独自に、十年間、延べ三百六十一日臨時列車を出して、つなぎをよくするという努力をして、それは成果を上げているし、イベント列車などもしてきました。だけれども、JR東日本の単独のキャンペーンだったわけ。
それをもっと、せっかくだから、この協議会を生かして、むしろ、この鉄道の定時性、速達性という優位性を生かす方向で支援を広げ、存続するという道もあるんじゃないか、このように思うんです。いかがでしょうか。
○上原政府参考人 お答えいたします。
先ほど大臣からも申し上げましたとおり、被災した鉄道路線については、まずは鉄道による復旧の方向で検討すべきものであることに変わりはございません。
現在、JR東日本では、鉄道により復旧する場合の費用や工事期間の見込みを示すとともに、鉄道の利用状況や経営状況についても情報公開の上、利用促進策についても議論をしているところと承知をいたしております。
国土交通省といたしましては、こうした状況、あるいは、先ほど御指摘のございました貨物鉄道のネットワークの維持の方策も踏まえていきながら、検討会議での今後の議論を注視し、円滑に協議が進むように、必要に応じて助言等を行っていきたいと考えております。
○高橋(千)委員 鉄道ジャーナリストなどもいろいろな提言をしていますし、やはり今、局長が最後におっしゃってくださった貨物の途中まで来ている話ですとか、特急がかつては走っていた、そういう優位性を生かして、更にもう一声、頑張っていただきたいなと思います。
十九日の読売新聞オンラインで、全国自治体首長アンケートが公表されていました。約九割、千六百六の自治体から回答が寄せられ、鉄道の赤字路線を維持するべきと答えた首長は八九%に上ります。通学通勤で必要八三%、廃線にすると地域の衰退が加速する七六%と続きます。そして、八五%が国による財政支援を求めております。
やっているよっておっしゃるかもしれませんけれども、本当にそれが多くの自治体の皆さんの本音だと思いますので、それに応えていただきたい、このことを訴えて、終わりたいと思います。