台風18号は、東北にも大きな爪痕を残しました。大鰐町の裏山が土砂崩れになった山田さん宅では、自宅が全壊して道がなくなり、梯子を上りました。お兄ちゃんの野球の試合を見るために一家で出かけたため難を逃れた。町には高校も町営住宅もなく、弘前に転居を決めました。涙ぐむ少年の肩をたたき、「疲れたべ!」というと、はじめて「疲れたあ~っ!」と大きな声が。
弘前市岩木川沿い一帯が冠水した大川地区。退職してリンゴ園を買って3年だという男性は、「土がりんごのヘタに入り込んで払っても払っても残る。このままにしておくと腐ってしまう。少しでもとりたい」と話してくれました。
平川市では、田んぼが冠水し、その先の手作りの土手を易々と乗り越えました。支所長や町会長さん、農家の方も集まってくれ、壊れた土手を上がり降りして、「もっとこっちも、こっちも見て」と言われて進むと、農機具を置いた小屋が全滅、さらにその先の田も全部灰色になぎ倒されていました。150本も稲を束ねたのが流され、燃やすしかなかった、と嘆く女性。
被災者の目線までいって、見えてきた被害の深刻さ。しっかりと連携してがんばります!