野党提出の法案 高橋議員が答弁
宮本氏は、立憲民主党などの共同会派と共産党が共同提出した年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)法等改定案についても質問。高橋千鶴子議員が答弁に立ち、「安倍政権になって以降、高リスク株式の運用割合が高まり、損益の幅が非常に大きくなっている」と指摘し、「年金積立金の資産額に占める株式の構成割合を『おおむね20%を超えない範囲で定める』こととする」と同法案の意義を述べました。
(「しんぶん赤旗」2020年4月15日付より)
ー議事録ー
○高橋千鶴子君 宮本徹議員から、年金積立金管理運用独立行政法人、GPIFが管理、運用する年金積立金の資産の安定的な運用の必要性についてお尋ねがありました。
ことし一月から三月期の資金運用実績は、新型コロナウイルスの影響による世界的な株安によって、損失額が十七兆五千億円程度に達する見通しと言われています。四半期別の損失額としては、一八年の十から十二月期の十四・八兆円を大きく上回り、過去最高を更新することになるようです。
年金積立金は、被保険者から徴収された保険料の一部であり、かつ将来の年金給付の貴重な財源となるものであることに特に留意し、専ら被保険者の利益のために行うというのがGPIFの基本姿勢であります。
ところが、安倍政権になって以降、御指摘のように、国内外の株式の構成割合を五割に引き上げ、リスクの高い株式の割合が高まったことで、損益の幅が非常に大きくなっています。また、GPIFは、この四月に五年半ぶりに基本ポートフォリオを変更し、国内債券を一〇%減らし、外国債券を一五から二五%にふやしました。これにより、更に海外リスクが高まるとの指摘もあります。
GPIFは、約百六十兆円を運用する世界最大規模の機関投資家です。市場に与える影響も大きく、今のような運用を続けていくことは、国民の不安や不信を招き、年金制度に対する信頼は損なわれてしまいます。
そこで、本法案では、年金積立金の資産の額に占める株式の構成割合について、GPIF設立時の株式の構成割合を参考に、おおむね二〇%を超えない範囲で定めるものとし、これを法律上に明記することとしています。
なお、株式の構成割合の変更については、市場その他民間活動に与える影響等を勘案して、公布の日から十年の経過措置を設けています。
以上です。(拍手)