応召義務、機関対応で
医療法改定案に参考人 / 衆院厚労委
地域間の医師偏在の解消や病床削減で都道府県知事の権限強化などを盛り込んだ医療・医師法改定案の参考人質疑が13日、衆院厚生労働委員会で行われました。 厚労省の医師需給分科会座長を務めた片峰茂長崎大名誉教授は、需給分科会と働き方改革検討会などのヨコの連携が不十分だったと答えました。
三宅養三愛知医科大理事長は、問題の背景に“大学力”の低下があるとして「国からの補助金が減り、規則が厳しくなった。大学で研究が魅力をもってできない状態になった」と訴えました。
日本共産党の高橋千鶴子議員が「医師法の応召義務が働き方改革をできない理由になっているのでは」と質問。全日本病院協会の猪口雄二会長は、受け持った患者をみるのは常識だとしながら「(働き方改革実施まで)あと5年で整理しないといけない。日本の医療提供体制そのものを変えてしまいかねない」と指摘。医療制度研究会の本田宏副理事長は、複数の病院で応召義務を分担した三重県松阪市の例を挙げ「応召義務は個人ではなく医療機関として受けるべきだ」と述べ、米国などで活躍している医師を補助する技能職、フィジカル・アシスタント(PA)を創設すべきだと強調しました。
日本医学会の門田守人会長は、専門医研修の制度化より「標準的医療」がどこでも提供されるのが大事だと主張しました。
(しんぶん赤旗2018年7月14日付より)
――議事録――
※正式な議事録が出来次第、更新します。