国会質問

質問日:2010年 3月 17日 第174国会 災害対策特別委員会

ライフラインの防災対策

 日本共産党の高橋ちづ子議員は17日、衆院災害対策特別委員会で、防災の観点からガスや水道などライフラインの確保について政府の姿勢をただしました。

 高橋氏は、ガス漏れの危険がある白ガス管が全国で360万本あり、新設が禁止された1996年比で27.1%がまだ残っていることを提示。取り替えに対応する補助金制度が民主党政権の事業仕分けで廃止されたため、新たな支援事業が始まったが、ガス漏れの検査費用が対象で取り替え公示に使えないし、公共施設にも使えないと指摘しました。

 高橋氏は、個人住宅に引かれている管の取り替えが、「古くなったガス管を交換するのは、あなたの大事な役目」(経済産業省パンフレット)と個人責任とされていることを示し、「東海地震の地震防災戦略では住宅の耐震化を90%にするというが、地中のガス管は自己責任とはどういうことか」と公的補助を行うよう求めました。

 中井洽防災担当相は、「災害対策の面でお手伝いできるかどうか検討したい」と答弁しました。

 さらに高橋氏は、老朽水道管の事故が07年で28万件あり、耐用年数を超えた水道管は10年後には43%になると述べ、国民の暮らしに不可欠なガス・水道の問題も地震対策の中に位置付けるよう求めました。

(2010年3月18日(木)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 これまで、本委員会における質疑といいますのは、やはり直近の地震や集中豪雨など災害から支援、復興をどうするかということが中心課題となりまして、平時にこそやるべき防災対策を議論することはなかなかできませんでした。きょうは、地震財特法が本年三月三十一日で期限を迎えるという環境もございまして、まとまった時間をいただきましたことに感謝を申し上げます。

 まず最初に伺いたいのは、この地震財特法は、大規模地震の発生の可能性が高いとされる東海地域を指定して、避難地、避難路などの施設等を整備するための補助率のかさ上げ措置などを講じるものとして、昭和五十五年五月に議員立法で成立をいたしました。以来三十年間の計画期間となったわけでございますが、まず内閣府に、その地震対策緊急整備事業計画の進捗状況について御説明をお願いしたいと思います。

○大島副大臣 高橋委員の質問にお答えをさせていただきます。

 地震財特法に基づき地震防災対策強化地域に指定された都県は、地震対策緊急整備事業計画を策定することとされております。現在の計画は、先生御指摘のとおり、昭和五十五年度から平成二十一年度末までの三十年が対象となっております。

 現在の地震財特法が期限切れを迎える平成二十一年度末の進捗状況の見込みは、事業費ベースでは、これまで三十年間の計画額が約一兆九千八百一億円に対して一兆八千六百九十三億円であり、進捗率は九四%となっております。

 以上です。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。

 それで、今副大臣にお答えいただいた進捗状況、資料をいただいていましたので二枚目につけているわけなんですけれども、正直申し上げて、この資料を見て何が読み取れるかということなんですよ。財政ベースですので、当然、予算をつけたもの、一定の誤差はあったとしても、基本的には一〇〇%に近いものであろうと思うわけです。だから、九割超えているのはこれありと。ただ、実際に必要な計画との関係で、要するに達成状況が、非常にできているのか、あるいは走りながら次から次と課題ができている状況なのかが見えないわけなんですね。

 例えば静岡県でいいますと、この十項目すべてにわたって詳細な計画がございまして、公園ならどこの市に幾ら幾らの面積を必要とする、消防ポンプ自動車は幾ら幾ら、どこどこに配置をするというのがあって、そこと比べますと、かなりの達成度であるなということがよくわかるんですね。東京都でいいますと、これは島嶼部だけが対象になっていますので、避難路と緊急輸送漁港ということで、新島、神津島、式根島、三宅島だけの整備計画である。では、これで足りているのか、これ以上の課題はないのかということが見えてこないわけなんですよ。

 これを内閣府としてとっている以上は、まして今回は任意になるということもありますので、どう評価するのか、どう把握していくのかという視点が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

    〔委員長退席、橘(秀)委員長代理着席〕

○中井国務大臣 これを見て何を思うかという投げかけでございましたが、地元三重県ができが悪いなと恥ずかしく思っております。

 例えば三重県でいえば、御指摘ございました昭和三十四年の伊勢湾台風で、三重県の海岸線というのは日本で二番目に長いんです、北海道の次でございますが、ここを全部堤防で締め切るということに大半の予算が使われて、山の方の道路とかいろいろなものは全くおくれたというような事情もある。それぞれ地域地域で事情があって、状況も違う。

 御指摘いただきましたので、三十年を契機に、地元も含めまして、一度、どういうところをもう少し細かく発表するのか、あるいはこれから捕捉していくのかといったことも含めて対応してみたいと考えます。

○高橋(千)委員 ありがとうございました。

 副大臣は次の予定があるそうですので、退席していただいて結構であります。

 今、大臣、三重県のお話をされましたけれども、三重県は平成十四年からこれに参加をしていますので、進捗率がよそよりおくれているのは当然であろうということで承知をしております。今非常に貴重な御発言をいただいたと思います。ありがとうございます。

 ただ、これからの課題としては、東海地震の地震防災戦略フォローアップということを内閣府としてやっておりますので、これと今やっている事業とは別なんだという説明なんですが、やはりフォローアップの中にこうしたものもちゃんと視点として入れておくべきだということをぜひ御提言申し上げたいと思います。

 次に、東海を離れまして全国ベースでお話をいたしますけれども、大規模地震に備えるという点で、やはりガスや水道などのライフラインの確保というのも非常に大事ではないかなと思っているわけです。

 資料の三を見ていただきたいんですけれども、右側に「爆発 ガラス割れる 青森の病院」という記事がございます。これは地元紙でありますけれども、ことしの一月五日でございますが、「五日午後九時三十一分ごろ、青森市中央一丁目の大高内科医院でガス爆発とみられる事故があり、医院一階のガラス戸や窓ガラスなどが激しく割れた。」「消防本部などによるとけが人はない。」夜だったので患者さんなどもいなかったし、「院長と妻の二人が建物の中にいたもよう。」ということや、「ドーンと爆発音がしたので、事故があったのかと店外に飛び出した。」こういうふうな様子が書かれております。

 実は、偶然なんですが、この病院は私が勤務していた学校の学校医さんでありまして、その後もずっとお世話になっているところであって、大変驚いているわけなんです。

 左を見ていただきますと、青森市内でガス漏れ事故が相次いでいるということを受けて調査をしたところ、旧式ガス管の腐食が進んでいる可能性があるのが四千二百件に上っている、そのために調査を進めているという記事でございます。

 紹介した事故はガス事業法によって原子力安全・保安院が公表していますけれども、原因は、建物の敷地内に埋設されていたガス管の接続部からガスが漏えいしていたということ、このガス管が一九七七年に埋められたもので、亜鉛メッキ鋼管、通称白ガス管と呼ばれるものであるということが報道されています。

 そこで、保安院に伺いますが、この白ガス管は、現在、使用は禁止されていると聞いております。それがいつからなのか、また、禁止して以降、ガス事業者に対してどのような指導を行ってきたのか、伺います。

    〔橘(秀)委員長代理退席、委員長着席〕

○平岡政府参考人 お答えさせていただきます。

 今御指摘のございました白ガス管等の腐食劣化対策管につきましては、平成八年に新規の埋設について禁止をしたということでございます。

 ただ、それ以前に埋設されておりました白ガス管等が多数存在しておりましたので、これにつきましては、ガス事業者に対して、その取りかえの促進を図るなどの努力を行うように指導してきているところでございます。

○高橋(千)委員 資料の四には、「経年埋設内管からのガス漏えい・爆発事故」というデータをいただいたわけです。平成二十一年は五件ある、負傷者は一名である、死亡者は今のところないというデータをいただいているんですけれども、今お話があったように、禁止をされたのは平成八年からである。では、その間はどうなっているのかということなんです。

 報告徴収を一体いつからやっているのか。それで、死亡事故もこれ以前にはあったと聞いていますが、少し具体的にお話しください。

○平岡政府参考人 今御指摘いただきました資料は過去六年間の事故の件数で、過去十年間の死亡事故はないというふうに把握しております。

 経年配管につきましては、今、残存量が、三百六十万本まだ残っておりますので、この対策を進めておるところでございます。

○高橋(千)委員 今、聞く前にその下の方の話をしていたんですけれども、この残存量というのが全国で三百六十万本あるというお話でした。

 これは、具体的なイメージができるように、大変申しわけないが、データを、東京ガス、それから仙台市は市営ガスでありますがいただいて、そして全国の残存量をいただいたわけであります。わずかですが進んではきていますけれども、東京ガスでいうと五十三万二千本、一四・五%残っており、仙台は市営というのが逆に障害になっているのか、六万六千本、四一・八%が残っているということで、これはかなりだと思うんですね。これは全国でも二七・一%まだ残っているということで、平成八年からかなりたっておりまして、この到達をどう見ているのか、これをもう少し前に進めるためにどうやろうとしているのか、伺います。

○平岡政府参考人 原子力安全・保安院といたしましては、ガスの安全ということが非常に重要なことだと認識しておりまして、こういった配管が現存しておるということでございますので、それも含めまして、ガス事業者に対しましては、定期的な漏えい検査の実施を義務づけております。これによりまして、ガスの安全については基本的に担保してきているということでございます。

 しかしながら、腐食劣化対策管の取りかえは促進されていくことが望ましいわけでございますので、対策を加速するように、需要家への広報事業をしっかり事業者に対して指導するとともに、保安院自身でも広報活動に努めております。そういった形での取りかえの促進を図っていきたいと考えております。

○高橋(千)委員 そのために、例えば経年埋設内管対策費補助金という事業が三十四億円あったわけですが、この活用状況をまず伺いたい。

 そして、この事業は事業仕分けで廃止となったわけであります。まだこのような到達で、禁止されている危険なガス管がこんなにも残っているのにもかかわらず、こうした事業が廃止をされる。これはどのように考えるのか。継続すべきではなかったかと思いますが、いかがでしょうか。

○横尾政府参考人 今の御指摘の経年埋設内管対策費補助金でございますが、これは都市ガスの需要家の敷地内に埋設された需要家所有の古いガス管の取りかえ等に要する費用を補助するものでございまして、順次これに基づいて対策を促してきてございます。

 昨年十一月の事業仕分けにおきましては、需要家所有のガス管の交換、修繕の費用というのは、当該ガス管の所有者である需要家が負担すべきではないかといったような指摘がありまして、それで廃止をすべきという結論が出されたものと認識をしております。これを踏まえて、二十二年度においては、これを廃止してございます。

○高橋(千)委員 もう少しお話をされるかと思ったんですけれども、そうした中で、今年度からはガス導管劣化検査等支援事業、予算規模は十四・五億円で大分下がるわけですけれども、そういう事業を立ち上げたということを聞いております。

 ですから、今、需要家が負担すべきであるという仕分けの指摘があったと言っているわけですけれども、しかし、ライフラインというのはまさしく公共的なものであって、国民の命と財産を守る上でも欠かせないものだ、そういう立場でこれが残ったのではないのか、残ったというか、新規に一部でもあったのかなと思ったわけですけれども、それでも、これは残念ながら検査の費用だけであり、本体工事には使えない、しかも公立の学校とか公共の建物にも使えないということで、いよいよもって、事業者が責任を持つのは当然でありますけれども、これが進むのかな、いつまでも危ない状態が続くのではないかということを指摘したいと思うんですね。これはもう少し考えていただきたい。

 あわせて、次のことをお話ししますけれども、資料の五を見ていただきたいんですが、これはコピーなので見にくくて申しわけないんですが、経済産業省が出しているパンフレットで、「敷地内に埋められている古くなったガス管は、早めにお取り替えください。」と。要するに、私が、個人のお宅はどうなっているんでしょうか、自分のうちの下にどんなガス管があるかなんて、わかるわけがないじゃないですか、それをどうやって進めるんですかと聞いたら、ちゃんと教えています、こういうパンフを配っていますということで、「さびてガスが漏れることもあるのよ 約二十年が交換の目安!」というふうに書いていますけれども、二十年前のものはちゃんと交換しなきゃだめよと言っていて、ただ、「古くなったガス管を交換するのは、あなたの大事な役目です」。結局、これは全部自分でやるのかという話なわけですよね。これは、そんな話ありかというふうに言わざるを得ないわけです。

 最初に紹介した事故の話でも、調査を進めていきますでしょう。だけれども、一般のお宅で地中に埋まっているのを調査するというのを受け入れるのも大変だけれども、実際に取りかえるとなったら、十万とかそれ以上かかるというお話なので、当然、それはちゅうちょすることになるわけです。何の支援もないということになるわけですよ。こういうことを、やはり何らかの補助を検討しなければならないのではないでしょうか。いかがですか。

○中井国務大臣 僕がしゃしゃり出ることではありませんが、私、郷里で一族でガス会社をやっておりますもので。本当にもうかりません、余分なことでございますが。

 電気会社、電力会社と違いまして、今、ガス会社が約二百ぐらい、日本じゅうにあるんじゃないか。一時は三百ぐらいあったんですが、電力との自由競争化の中で吸収合併が行われています。

 ただいまの話は、それぞれの業者も鋭意努力して、幹線はほとんどかえてきたと思うのでありますが、個人個人のおうちや事業者内部へ引きます管について、やはり負担が生じますので、特に高齢者のおうちなんかでは、跡取りも住まないのにそんなことにお金をかけたくないというお声が強うございます。しかし、災害のときに、電力は線ですから外から見えるんですが、ガスと水道は見えないから一つ一つ点検していかなきゃなりませんので、すさまじく復旧に時間がかかるわけでございます。

 こういったことも踏まえて、災害対策の面で何かお手伝いできることがあるかどうか、私ども検討してまいります。共産党さんから御激励をいただくというのも珍しいことでございますので、頑張ってみます。

○高橋(千)委員 ありがとうございました。思いがけないタイミングで大臣が立ち上がりましたので正直驚いていますが、大変貴重な御答弁をありがとうございました。

 資料の最初のところにつけておいたんですけれども、例えば東海地震の地震防災戦略の中でも、十年間で死者数を半減するんだという大目標があって、そのために何をするのかというときに、直接的に、住宅の耐震化を七五%から九〇%に上げるんだということを言っているわけですよ。

 まさに、この間、個人の財産ということが常に議論になってきたわけですけれども、やはり住宅をきちっと守るんだ、耐震化するんだというときに、その地中はどうでもいいという話には絶対ならないわけで、これはあわせて進めていくということで省庁が連携を取り合って、ぜひお願いしたいと思います。

 今、大臣の答弁の中にもちょっとあったわけですが、同様のことは水道事業でも言えるわけなんですね。

 昨年三月十三日の朝日新聞地方版によりますと、三月十日、秋田市の千秋久保田町の交差点付近で水道管に亀裂が入り、道路が冠水し、断水した事故があった。市の上下水道局によると、水漏れなどが起きる可能性があり、交換が必要な水道管は市内だけで百七十六キロあることがわかった。このキロ数だけでも驚いているんですが、同局水道建設課は、現在、交換工事を進めており、九年後をめどに終える予定と話しているが、全体で千八百キロあり、九年後に新しい交換箇所が出てくる可能性が高く、工事に終わりはないと述べています。この工事に終わりはないという言葉に、非常に現場の大変な思いが伝わってくるわけです。今回破損した水道管は、六二年に設置されたもので、一般的な耐用年数を二十二年も超えていたとの指摘がございます。

 厚労省に伺います。

 昨今、水道管の破裂事故などが目立つように思いますが、どのくらいあって、また、老朽管についてどのように取り組んでいるのか、伺います。

○中尾政府参考人 実際に使用している水道管についての事故件数でございます。

 バルブ等の附属設備の異常ですとか地震等の自然災害による被害を含めた事故件数は、平成十九年度で約三万七千件となっております。同じく、水道管から各家庭に引き込んでいる給水管についての事故件数は、約二十八万件となっております。また、厚生労働省におきましては、百戸以上の大規模断水を伴う水道管の事故について、地方公共団体に報告をお願いしておりまして、平成二十年度には十六件の報告をいただいております。

 それで、我が国の水道の管路総延長の中で法定耐用年数四十年を超えたものというものは、六・三%を占めております。一般に老朽管は耐震性の低い管種が多いことから、その布設がえを進めるため、耐震化対策の事業に対して国庫補助を行っておりまして、平成二十二年度予算におきましても、対前年とほぼ同じ金額の百十八億円を計上しております。

 また、各水道事業者においてみずから計画的な更新が行われるよう、水道施設の資産管理に関する手引を示しておりまして、技術的な支援を含めて対策を行ってまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 今、二十八万件の事故件数があったということ、それから耐用年数四十年を超えている水道管が六・三%というお話があったと思います。

 資料をいただいておりましたので、六枚目につけておきました。耐震率が、これは人口によってやはり特徴があるなと思っているわけですけれども、耐震率でいうと合計で八%。それから、耐用年数を超えた管の割合が六・三%というふうなデータをいただいております。

 それで、上水道管というのは全国で六十万キロ敷かれているということを聞いているんですけれども、これが、耐震管は少しずつ数字が上がっていけば進んでいっているという話になるわけですけれども、老朽管の方は逆に数字が上がっていくということはよろしくない話なわけですね。十年後には法定耐用年数を超える管が全国の四割に及ぶということを聞いておりますけれども、これはかなり急がれる仕事ではないのかなと思っているんです。まず、その認識をひとつ伺いたい。

 水道事業の方も、来年度は七百三十六億六千万円、前年比二三%減ということで、事業仕分けで縮減されているということもございます。最初に厚労省のこの予算レクを受けたときに、厚労省は公共事業というのは水道しかなかったのでそれを削ったんだという説明を受けたわけです。これだと、先ほど谷委員が指摘をしたことにも通ずるわけですけれども、コンクリートから人へと言いながら、命を守るライフラインが確保されないということではまずいということです。

 いずれ四割になるという認識と、老朽管更新事業をどう進めるのか、もう少しお伺いいたします。

○中尾政府参考人 お答えいたします。

 我が国の水道でございますけれども、一九七〇年前後の高度成長期に大量に整備をされたということがございますので、今後、老朽管の延長がふえるということでございます。更新をしなかった場合には二十年後に四三%というようなことになるわけでございますので、私どもといたしましては、老朽管の更新につきましては、国庫補助を行うことによってその更新を確実に行ってまいりたいと考えております。

 それで、水道施設整備予算全体といたしまして、二三%減の七百三十六億円という形で二十二年度の予算が計上されておるわけでございますけれども、耐震化につきましては対前年比一〇〇%の百十八億円ということで、事業の見直しの中でも、このようなライフラインの確保に係る部分につきましてはきちんと金額を確保していこうということでございます。

 それから、各水道事業はそれぞれの自治体が水道事業者となって事業を行っておるわけでございますが、厚生労働省では、昨年七月にアセットマネジメントに関する手引というものをつくったと先ほど申し上げました。この中で、更新需要の把握を行うとともに、財政収支の見通しを行いまして、各水道事業者が持続可能な水道事業の見通しを立てていく、こういったことを今進めておるところでございます。

 厚生労働省といたしましては、このような技術的あるいは財政的な支援に今後とも努めてまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 耐震化の予算は一応一〇〇%とっているんだというお話でございましたが、これから対象がふえていくということでありますので、予算の確保を今後ともしっかりとお願いしたいと思います。

 また、要望にいたしますけれども、先ほどの白ガス管のような個人のお宅の関係、これは水道でも鉛製の給水管の問題がございます。ここは有害な水道管なので交換していかなければならないんだけれども、個人の財産なので自己負担にしなさいというふうなことがあり、今回、それの調査費がわずかについたということもありまして、このこともあわせて、もう少し前に進めていければいいかなというふうに思っております。

 最後に大臣に伺うわけですが、先ほど御答弁をいただきましたので、それでもよいかと思うんですが、先ほどのフォローアップの中に、その他定性的目標、直接的被害額の軽減ということで、今お話をしました白ガス管などの、耐震性のあるポリエチレン管への入れかえ促進等を継続して実施するということが一応目標には書かれております。それから、水道についても同じように、上水道の基幹管路の耐震管の布設について、耐震性能の低い管の布設かえ事業等に対する国庫補助の積極的な活用を図ってやっていくということが書いてございます。

 ですから、こういうことをこれからの計画あるいはフォローアップの中にしっかりと位置づけて、個人の支援もどうやっていくかということをやはり検討していただきたいというふうに思います。一言。

○中井国務大臣 お話は御意見として十分対応させていただけるよう頑張ってまいりたいと思っています。

 お話を聞いておりまして、水道管の場合には、僕自身は、町は昭和二十四年に水道が引かれまして、この間から管の入れかえが私の家もございました。なぜみんなが賛同したかというと、水道量が違ってくるんですね、管を太くしてくれるものですから。都会と地方生活の差は何だといったら、水量、シャワーの量にもよると。若い人は結構そういったことを気にするわけであります。

 先ほどのガスも、天然ガス化のときに管がかえられるということもございます。しかし、これも、地方自治体含めて、業者さん含めて、大変お金が要ることでございます。

 どういう援助の仕方があるのか、防災の面から考えて発言をしてまいりたいと思います。

○高橋(千)委員 ありがとうございました。終わります。

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