高プロ 報酬増えず、業務減らず / 首相、必要性示せず
厚労委 高橋氏、法案採決に反対
衆院厚生労働委員会で23日、安倍晋三首相出席のもと「働き方改革」一括法案の審議が行われ、日本共産党の高橋千鶴子議員は、高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)についてただし、安倍首相は同制度を必要とする根拠を示せませんでした。高橋氏は「法案を撤回せよ。できなければ徹底審議すべきだ」と採決に反対しました。
高橋氏は、前日の参考人質疑で全労連、連合、過労死家族の会の各代表がこぞって高プロに反対したと指摘。企業の賛成も28%(共同)と少数にとどまり、「誰のために高プロを導入したいのか」と質問しました。
安倍首相は「時間でなく成果で評価される制度を選択したいという人もいる」と根拠を示さず答弁。高橋氏は「加藤勝信厚労相が示した高プロ要望はたった12人分。それも『高プロでなければならない』という人はいない。すべてのナショナルセンター(労働組合の全国組織)がこぞって反対している」と反論しました。
「高プロは、時間でなく成果で評価される」と繰り返す安倍首相に対し、高橋氏は「成果と賃金がリンクするとは、法案に書いていない」とただし、残業代や深夜割増手当を払わないだけだと追及しました。
加藤厚労相は「成果給を入れるかどうかは労使で決める」と高プロと無関係だと認め、高橋氏は「高プロで労働時間が短くなったり、成果で報酬が増えたりする何の保障もない」と強調しました。
高橋氏は「高プロは業務量も減らせない」と指摘。加藤厚労相の「1年ごとなどで職務を決めて労働者が同意をする」との答弁に、「あらかじめ業務量が決められているということだ。そんな働き方を自由とはいえない」と批判しました。
(しんぶん赤旗2018年5月24日付より)
――議事録――
※正式な議事録が出来次第、更新します。