国会質問

質問日:2011年 3月 29日 第177国会 厚生労働委員会

子ども手当つなぎ法案

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 私、持ち時間五分ですので、答弁も簡潔にお願いいたします。

 まず、本当に残念に思うのは、今回、このような形で子ども手当つなぎ法案という審議になったことであります。この子ども手当の法案は、今年度も来年度も、単年度限りの法案として提出されていました。今回のように、来年度の子ども手当、どうなるのかわからない、毎回こうでは国民に信頼される制度とは言えません。

 我が党は、子育て支援は総合的に進めるべきで、現金給付と現物給付を車の両輪のようにバランスをとりながら拡充すべきだと考えています。その上で、支給額については当面一万三千円を維持しながら、安定的な制度をつくるべきだと考えています。提案者の見解はどうでしょうか。

○城島議員 お答えいたします。

 まさしく我々も、現金給付と現物のサービスというのは車の両輪だというふうに思っております。したがって、バランスをとりつつ総合的に拡充していくべきだと思っております。

 二十三年度の子ども手当につきましては、いわゆる二十四年度以降の年少扶養控除等の廃止に伴う地方税の増収分、この取り扱いについて、残念ながら、地方と協議を重ねてまいりましたけれども合意に至らなかったというところが単年度になった原因でありますので、ここはしっかりと協議しながら、我々も当然恒久法にしたいというふうに思っておりますので、しっかりとそういう安定的な制度にしていきたいというふうに思っております。

○高橋(千)委員 今お話があった年少扶養控除が廃止されているために、結果として負担増が生まれますよね。そのことについてどう手当てをされていきますか。

○西村(智)議員 特に三歳未満の手当額は、所得減要因と所得増要因によりまして実質手取り額の逆転現象が起きます。正直に申し上げまして、私たち党の立場からいたしますと、この逆転現象は解消したいというふうに考えておりました。しかし、各党さまざまな御意見があって、短期間では合意を得ることが難しいということから、与党として、国民生活や地方の現場に混乱が生じないように、今回、緊急的につなぎ法案を提出したところでございます。

 現物給付と現金給付の車の両輪でやはり子育て支援というのは進めていくべきであろうと考えております。

○高橋(千)委員 実質負担増となる逆転現象があるけれども、そして解消したいと思うけれども、できなかったという答弁であったと思います。

 これは、私たちも修正案をつくる過程で大変悩んだのですけれども、この子ども手当法案の枠組みの中ではなかなかできないことなんですよね。だって、最初に税制改正、決まっちゃっているんですもの。だったらこれは、党として、同じ党なんですから、では、それをどうするか、税制改正をもとに戻すとか、そういうことをやっていかなければだめなんです。そのことを、大臣に一言お願いします。

○小宮山副大臣 控除から手当というのは民主党の税調の一つの基本的な考え方でございまして、これはやはり高額所得者の方から低所得者の方に流すという考え方なので、それに見合った形で今回子ども手当の設計をしています。

 そういう意味で、この先、その逆転現象のところなどをどうするかということも、各党の御意見も伺ってまた検討したいと思っていますが、基本的にはそういうことです。

○高橋(千)委員 全く納得できませんけれども、これは引き続いて検討してください。別に子ども手当つなぎ法案が通っても通らなくても、この問題はやらなきゃいけないことを指摘したいと思います。

 私は、震災のために不要不急の予算を回して財源をつくれということ自体は賛成ですけれども、だからといって、被災地ではない子供たちを犠牲にしていいとは思っていません。周りの子供と同じことができない、手当が希望だったのに、その希望を奪わないでくれというあしなが育英会の子供たちの声を聞きました。深刻な子供の貧困そのものを忘れてはならないのです。

 震災の子供たちを救うという、そのことを考えても、児童養護施設の拡充や就学援助など、子供の貧困解決のために本当にやらなければならない、このことのために、だからといって、ほかの子供たちは我慢しろということには絶対くみすることはできません。総合的な子供の貧困対策をしっかりとやっていく上で、子ども手当を安定的な制度として検討されることを述べて、終わりたいと思います。

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