日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は11日の衆院連合審査会で、共通番号制度(マイナンバー)法案が国民の負担強化と企業のもうけの道具になる危険性を指摘しました。
高橋氏は昨年9月、社会保障カードについて厚生労働省の検討会がまとめた報告書にある「医療等ID」について質問。田村憲久厚労相は「医療や介護機関、保険者が診療内容情報を共有し連携して効率化を図るものだ」と説明しました。
高橋氏はオンラインで資格情報が窓口で分かり、保険料滞納だと全額負担を求められるなど医療が受けられない事態になりかねないと指摘。田村大臣はオンラインで資格情報の共有を検討していることを認めました。
高橋氏は、「すでに年金保険料を滞納している人には国保の短期証を発行できる。マイナンバーになると、税金ともリンクしてもっと厳しい制裁につなげることも可能だ」と指摘しました。
さらに高橋氏は、産業競争力会議で新浪剛史ローソン社長が「個人の所得のみならず資産も把握して、医療費介護費の自己負担割合に差をつけ、結果的に削減につなげる」とのべているとして「社会保障費の大幅削減のツール(道具)ということか」と質問。甘利明経済再生担当相は「最初から社会保障を縮減するために導入しようというものではないと思う」と述べ否定しませんでした。
(しんぶん赤旗 2013年4月12日より)
――― 議事録 ――――
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
私は、厚生労働委員会に所属をしておりまして、これまで住基ネットと年金記録、社会保障カードなどについて取り上げてまいりました。社会保障・税番号制度は厚生労働分野とも大いに関係することでありますので、きょうのような連合審査の機会を与えてくださったことに感謝を申し上げるとともに、十分な審議が必要であるということを要望したいと思います。
まず、一人に生涯共通の一番号を付与する本制度が国民にとってどういう意味があるのでしょうか。第一条「目的」には、「国民が、手続の簡素化による負担の軽減、本人確認の簡易な手段その他の利便性の向上」とあるのみであります。
番号制度が焦点となった背景には、昨年の一体改革の中で、低所得者対策が必要だという中で位置づけられたと思いますが、それは今回の法案の中にはほとんど位置づけられておりません。
さらにさかのぼっていきますと、いわゆる消えた年金問題、これを引き金として、歳入庁を創設し、所得の把握を確実に行うために税と社会保障制度共通の番号制度が〇九年の民主党マニフェストに盛り込まれた、こういうことがあったと思います。
健保ニュース四月上旬号によれば、三月二十八日の自公民三党の協議では、歳入庁の創設について自民党は反対したとあります。
私は、税と社会保障を、取りやすいからといって一緒くたにするべきではないと考えております。
歳入庁に関する考えについて伺います。
○甘利国務大臣 御指摘の歳入庁についてでありますけれども、昨年成立をしました税制抜本改革法におきまして、自民、公明、民主の三党合意に基づきまして、年金保険料の徴収体制強化等について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し、実施することとされているわけであります。
政府といたしましては、先般立ち上げました内閣官房副長官を座長とする関係省庁の政務官による検討チームにおきまして、この税制抜本改革法の規定に基づきまして、年金保険料の徴収体制強化等について幅広い観点から検討を進めているところであります。
夏前を目途に論点整理をまとめたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 本会議の総理答弁と全く同じでございました。結局、多分、現時点ではそれ以上踏み込めないということなのかなと思います。
ただ、ニュースによりますと、納付が義務づけられている税と同じ扱いで保険料を徴収する方法は国民の理解が得られないと自民党さんがおっしゃったというので、私はその点に賛成であります。やはり一緒にするべきではないという立場でありますので、検討していると言うけれども、ぜひその立場を貫いていただきたいなと思っております。
そこで、四月五日の内閣委員会の参考人質疑で、日弁連の清水参考人が、我が党の赤嶺議員の質問に対して、罰則で規制するということは実際には不可能と明言をしております。不正利用とは、海外経由の場合もあるんだし、数千件、数万件という事件が起こった中で一件逮捕できるかどうか、せいぜいそういうレベルだと指摘をしている。これは本当に重要だと思うんですね。
既に流出してしまった事実を、幾ら罰則を強化したり、あるいは逮捕されたとしても、それを取り戻すことはできないし、それどころか、その事実を本人が確認できるかどうか、これが難しいからだと思っております。そういう問題をはらんでいると思うんですね。
そこで、〇七年に、愛媛県の愛南町というところで、住基情報、年金情報、それから口座情報など、合わせて六万八千四百二十六件が流出した事件がありました。同じ月に、秋田県の北秋田市で、十一万件の住民票コードが流出するという事件がありました。これは厚労委員会で私取り上げたんですけれども、町が委託した先の株式会社が別の会社に再委託を行った、それで、派遣社員が自宅に持ち帰って、自分のパソコンでウィニーの変換ソフトを使ったことで流出しちゃったという、余りにもずさんな事件でありました。当時の柳澤厚労大臣は、官僚が用意した答弁書を投げ出して、「絶対に再委託は認めない」こういう強烈な答弁をしてくださったことがあるわけです。
要するに、利用するのは幾ら行政機関だからといっても、その先に、結局、民間会社に委託をする、あるいは再委託をするなんということがあったら、やはりそこは、かなり危険性をはらんでいるんだということになるわけですよね。
それで、もう一度甘利大臣に伺いますが、本法案の第十条には、個人番号利用事務等の全部または一部の委託を受けた者は、当該個人番号利用事務等の委託をした者の許諾を得た場合に限り、再委託することができるものとするとあります。条件つきとはいいますけれども、再委託を認めているのはなぜでしょうか。
○甘利国務大臣 まさに、委員御指摘のとおり、条件つきなのであります。
情報化された社会においては、効率的に情報処理業務を行うに当たりまして、必要に応じて委託であるとか、あるいは再委託を行って効率化を図ることが一般的には行われているわけであります。そのために、個人番号を取り扱う事務につきましても、業務の効率化のための再委託を認めることが相当と考えられるわけであります。
他方で、この番号法は、再委託に際して、委託者の許諾を要求するとともに、委託者に対して委託先の監督を義務づけるといった、一般の個人情報よりも厳しい規制をかけることで、再委託先における情報漏えいであるとか不適切な取り扱いの防止を図ることといたしております。
○高橋(千)委員 先ほど来お話をしたように、効率化という言葉で、一度流出してしまうと取り返しがつかないことになるものを再委託まで認めてしまうということは、やはり私は納得がいきません。まして、やはり再委託というのは要するに丸投げですからね、委託自体がどうなのかということが問われている中で、要するに、委託元の行政が許諾をすれば、監督をすればいいのだと、はなから再委託を認めている、これはやはりちょっと構造上おかしいのではないかと指摘をしたいと思います。
それで、第十八条、政令で定めるもの、民間事業者等とありますけれども、政令で定めるところにより、総務大臣が定める安全基準に従って、ICチップの空き領域を利用することができるとあります。民間事業者については、当分の間、政令で定めないものにするとは言っているんですけれども、何で利用の範囲を拡大するのに政令なのか、政令でなぜ拡大するのか。お願いします。
○甘利国務大臣 御指摘のICチップの空き領域の利用でありますけれども、これは、個人番号カードの本来的な機能を利用するものではなくて、個人番号カードの利便性向上の観点から付加的に認めるものであります。
一方で、個人番号カードは、市町村が交付する信頼性の高い本人確認手段でありますから、その取り扱いについては一定の制約を加える必要があるために、個人番号カードのICチップに記録することができる者とかあるいは事務を政令で定めるということとしたところでございます。
○高橋(千)委員 一つ一つのことをやはり丁寧にやっていかなければならないと思うんですね。
さらに、廃案になった原案では五年を目途となっていた検討事項が、三年を目途ということで早まっているんですよね。先ほど来の大臣の答弁を聞いていますと、三年を目途に見直す中でということで、どこまでも前のめりのような気がするわけです。
だから、五年と言っていたものが、検討が早まって、その検討する中身というのが個人番号の利用範囲の拡大について、これは非常に拙速過ぎるのではないか。この拡大というのは、どのような場合を念頭に置いていますか。
○甘利国務大臣 先ほど来、この場での質疑でも、すぐやれという注文もつきますし、委員のような、もうちょっとゆっくり、三年よりも五年の方がいいじゃないかという御意見もあります。
要は、三年たったらやりますということではないんですね。三年の間に積み上げた知見をもとに議論をしてください、その結果、この分野は拡大すべきだというところは拡大するし、してはいかぬということであるならば、それは国会の意思になるわけでございます。三年間実施をすれば相当な知見は集まるであろうという判断のもとにそこの線を引いているんだというふうに御理解をいただきたいと思います。
○高橋(千)委員 大臣、最後に聞いたのは、どのような範囲に拡大、民間事業者を思い切り拡大するという意味だと思いますが、どうぞお願いします。
○甘利国務大臣 民間事業者に思い切り拡大するということが前提ではございませんで、行政の中でも、先ほど来、いろいろな御意見があります。そして、IT社会のインフラである以上、やはり民間にこの利用を広めて初めて利便性が高まるという御意見もあります。
最初からどこの分野を特定しているというわけではなくて、三年間の知見でいろいろ御意見があると思います。こういう点はこう改善せよというような御意見や、こういう点はもっと伸ばしていけ、いろいろな話が積み重なってくると思います。その中で英知を結集した結論を出していくということでありますし、もちろん、議会に承認をいただかなければ法案の見直しもできないということになるわけでございます。
○高橋(千)委員 ですから、先ほど来議論しているように、そういうことを政令でやるなということであり、再委託を認めるなということなんです。そういうことをもう少し時間をかけて、私は五年でいいなんて一言も言っておりませんから。
そもそもやっていいとは思っていないんですが、少なくとも、やるのであれば、そういうことも全部検討する、五年後に実態を積み上げて、本当にセキュリティーが大丈夫だよということの実績をつくった上で初めて議論の俎上に上るのではないか、こういうふうに指摘をしたいと思うんですね。
そこで、厚労大臣に伺いますが、厚労省は社会保障カードについて検討を重ねてまいりました。昨年九月に報告書も出されています。
医療等IDという形で整理をされているんですけれども、医療等IDを使う範囲、医療といってもいろいろあるわけで、それから介護も医療に関係する分野もある。その範囲と横の連携、いろいろな違う機関がどこまで連携することを検討しているのか、お願いします。
○田村国務大臣 社会保障・税番号法案の対象ではないですね、今言われたのは。
そういう意味からいたしますと、その後、いろいろな議論の中で、とりあえず検討会、これは民主党政権の中においてでありますけれども、検討会が立ち上がって、その報告書が去年の九月にまとめられました。
その中では、まず、医療情報の連携の対象でありますけれども、これは医療機関それから介護機関さらには医療、介護保険者であります。それと、情報は、主に受けられる診療情報という話になってこようと思います。介護は、受けるサービスの内容等々であろうと思います。
どういう利用範囲なのかということでありますけれども、一つは、医療機関等々が情報の共有化それから連携の中において、効率化でありますとか、そういうものを図れるというような、一つ、そういう利用の仕方。それから、医療データの収集、分析、こういうものによります医学研究でありますとか、また医療政策、こういうものに活用していけるのではないかという考え方。それからもう一つは、みずからの健康等々の情報に対して、管理しながら、また一方で、閲覧をして自分の健康というものに対してしっかりとした認識を持っていただくというようなことを想定いたしております。
○高橋(千)委員 最初に対象ではないとわざわざ言わなくてもわかっています。最後に対象になることを検討されているからこそ議論をしております。
やはり、健康保険証の番号ですとか、さまざまに番号があるわけで、一つ、個々の番号はその番号で持っていた方が当然リスクは小さいわけですよね。でも、それをいずれは医療の世界では一本化しようとしているということだと思うし、九月の報告書の中では、異なる機関の間で同一人物を識別するために必ず同一の番号を使用する必要はないけれども、ひもつけしておけば連携はできる、そういうことを言っている。
そういう理解でよろしいかということと、今、医療政策とかあるいは個人の健康管理によく使えるんだとおっしゃったけれども、それは本人の同意を前提としますか。
○田村国務大臣 基本的にひもつけというもので今議論があったわけでありますけれども、それは、個人というものが特定できた方がいろいろな意味で分析するのにもいいわけであります。特定といいますか、同じ個人だということでそれがわかった方がいいわけでありますが、もちろんその個人を特定できるような話ではございませんよ。同じ個人という、Aという人間の情報としてわかった方がいいということでありますけれども、個人は特定できないような状況でこれを利用していこうという部分。
それから、今言われたところは、もちろん本人の同意があることが前提で、個人の健康管理等々で御利用いただくという話であります。
○高橋(千)委員 今のひもつけが、個々に番号を持っていて、いやいや、違う機関ですよといってもひもつけができるんだということになると、結局、全部リンクしちゃう、名寄せが可能になっちゃうということがあるので、非常に重大なんだよということを指摘しています。
それで、今言った、本人の同意が必要なんだということは、実は後で出てくる問題とも絡むと思いますので、大臣がそうお答えになったということをぜひ確認させていただきたいと思います。
そこで、〇九年の四月の厚労委員会で、私はこのような質問をしました。社会保障カード、当時はそう呼んでいましたので、それを持って医療機関に行くと、ぱっと機関の窓口で資格情報が画面に表示をされる、そうすると、ああ、あなたは保険料を滞納していますね、だから全額自己負担でお願いします、こんなふうになるんですかというふうに質問しました。
要するに、カードにその人のいわゆる保険料の情報も全部組み込まれているので、それを窓口でやると画面に出てきて、あなたは資格証明書を受け取っている滞納者と同じ扱いになる、そういう説明だったんですね。
これは、私が想像したのではなくて、厚労省に説明を受けてそういう質問をいたしました。そのときに局長は、健康保険証の機能を持つことを考えていますと答弁している。つまり、健康保険証とカードが同じものになってくる、そういうことですよね。
そうすると、国保税を滞納すると短期証が出ます。今現在、百二十四万六百五十九世帯。一年以上となると資格証が出ますけれども、今、二十九万一千二百九十一世帯に出ています。つまり、資格証ですから、被保険者の資格はあるんだけれども、窓口で全額払わなければならないという制度ですね。これが命を落とすまで病院に行くのを我慢するという問題にもつながっているわけです。
でも、こんな面倒くさいことをしなくても、紙で発行しなくてもオンラインでつながっちゃって、時差がなくなっちゃって、窓口で、あなたは滞納者よ、資格はないよ、こんなことをイメージされていますか。
○田村国務大臣 社会保障カードの検討時に、医療保険の被保険者資格確認を医療機関の窓口でオンラインで行えるようにすることも視野に入れていたということでありますけれども、ただし、当時の検討においても、保険証が直ちになくなるわけではないというふうに我々承知をいたしております。
そういうようなことを前提といたしまして、医療情報のための番号制度に関する有識者の検討会の報告書の中において、医療情報のための番号制度の効果の一つとして、今言っておられたようなオンラインによる被保険者資格の確認が挙げられておるということでございます。
いずれにいたしましても、今後、このような報告書を踏まえつつ、いろいろと関係者の御意見をしっかりとお聞きしながら検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○高橋(千)委員 検討の中にあったというお答えだったと思うんです。
実際に、年金制度でも、年金保険料を滞納している方は国保の短期証を発行できるというふうに法改正をやりました。つまり、違う制度をリンクさせて制裁するのはおかしいと私は反対してきたわけですけれども、結局、年金保険料は高くて払えないけれども、でも病院に行かなきゃいけないので国保は無理しても払っている、そういう人に着目して要するに制裁をして、年金保険料も払わなきゃ病院に行けないよ、行きにくいよというふうなことをするわけですね。しているわけです、現実に。それが税金ともリンクして、もっと厳しい制裁になることも可能になってしまうのではないか。
給付と負担の適切なバランスとよく言うんですが、結局そういうことにつながらないかと私は思うんです。社会保障制度改革推進法には、自助が基本、社会保険が基本で、負担しない人には給付はないという原則が書かれました。その土台になるのがこの医療等IDであり、いずれマイナンバーとなっていくのではないかと思うんですね。
そこで、一月二十三日の第一回産業競争力会議では、株式会社ローソン代表取締役社長の新浪氏が、マイナンバーについて次のような主張をしています。
個人の所得のみならず資産も把握して、医療、介護の自己負担割合に差をつけて、結果的に医療費、介護費の削減につなげる、これにより、大きな社会保障負担となる消費税二〇から二五%の憂慮を払拭していく。
これは、素直に読むと消費税を上げなくてもいいという意味なので、二十五兆円とか四十兆円という財政効果、つまり縮減効果ということを言っているんじゃないかなと思うんです。つまり、社会保障大幅削減のツールにもなり得る、そういうことを念頭に置いているんじゃないか。どうですか。
○甘利国務大臣 この番号制度というのは、情報化社会、電子化社会のいわばインフラということでありまして、この導入に従って直ちに便益があるというのは、添付書類が大幅に削減をされる、あるいは併給調整が極めて簡易にできる、あるいは税の捕捉が今までよりさらに正確にできる等々であります。
利用者の利便性向上につながるとともに、行政の効率化にもつながる。行政の効率化という点に関しては、結果として各種業務費用が縮減されるという効果はあるかもしれませんけれども、最初から社会保障を削減するために入れるというものではないと思います。
○高橋(千)委員 今の、削減しようということをおっしゃった新浪氏、その前段のところで、健康寿命伸長産業の確立ということを言って、予防医療を中心に新たな産業とするべきだと。要するに、健康産業で成長しましょうということをおっしゃっています。マチの健康ステーション、これで挙げているのが、クリニック、調剤薬局、コンビニ、ドラッグストア、なぜこの並びにコンビニが入るのかとちょっと思うわけですけれども。
しかし、この表現は別に極端な話ではなくて、みずほフィナンシャルグループの佐藤代表取締役社長が主査として、第五回の会議に「健康長寿社会の実現」という取りまとめを発表している。つまり、全体の民間議員の意見になっているわけですね。その中でマイナンバーが同じように書き込まれて、医療関連情報の電子化、共有というふうなことが盛り込まれて、いわゆる健診データ、レセプトデータ、企業がこれらのデータ提供を受けることが極めて困難だということで、結局、先ほど来議論されている機微な情報をもっと企業に解禁せよということが言われている。
どうですか。厚労大臣に聞いています。
○田村国務大臣 まず、ちょっと先ほどの追加で御説明を申し上げますけれども、先ほど、国保の短期証や資格証について、この番号を使うことによって、これはもう画面の表示でわかっちゃうんじゃないか、終わっちゃうんじゃないかということでありますが、これを出している理由は、そもそも、国保を払わない方、保険料を払わない方々がどういうような生活をされておられるかということも含めて、きめ細かく対応するということで、一回窓口に来ていただいていろいろな事情を、お聞かせをしようということでこういう証書を出しておるわけであります。
そういう意味では、まだこれは決まっておりませんけれども、基本的にそういうところも検討会の中で検討しながら、これをどうするかということを勘案して決めていこうということでございますから、いきなりそういう形で、もう画面に出てくるからそれでオーケーよという話ではないということは御理解をいただきたいというふうに思います。
それから、今のことに関しては、そうはいいましても、やはり、健康情報等々含めて、これは非常にセンシティブな問題でございますので、それが一方的に企業等々の方に情報が流れて、それによって、成長戦略の中に組み込まれていくというような企業ですよ、そういう簡単なものではないということは十分に認識しておるわけでございまして、やはり個人情報というものは、しっかりと守られながら、その上で利用をされていくというものであろうというふうに認識をいたしております。
○高橋(千)委員 時間なので要望にとどめます。
今とても大事な答弁をされたと思うんですが、同じ、取りまとめがされた三月二十九日の第五回会議では、田村大臣名で、「健康長寿社会の実現と成長による富の創出」と題して、今私が指摘をしたレセプトデータや健診データの活用ということが答弁されていて、民間議員からは踏み込んだ発言だったと歓迎されているわけですよね、大臣の発言が。
要するに、そういうふうに受けとめられているんです。民間議員がそれぞれ言っていることは、勝手に、自由に言っているのではなくて、総理の指示にもなり、大臣がそれを具体化するという仕組みに今なっている、全体の流れを見るとそうなっているんです。そういう中で今マイナンバーが議論されているということに大変な危惧を持っているということを指摘して、残念ながら時間が来ましたので、また次の機会をお願いし、終わりたいと思います。