国会質問

質問日:2024年 3月 13日 第213国会 国土交通委員会

物流2024年問題について

トラック速度増批判

高橋氏 「働き方改革」に逆行

衆院国交委

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(写真)質問する高橋千鶴子議員=13日、衆院国交委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は13日の衆院国土交通委員会で、トラック運転手不足が懸念される物流の「2024年問題」への対策として、政府が4月から実施する中・大型トラックの高速道路での最高速度の時速80キロから90キロへの引き上げは「働き方改革とかけ離れたものになる」と批判しました。

 高橋氏は、2024年問題で輸送力の不足が大問題になると叫ばれているが、「トラック運転手の過労死ワーストワンを解決するのが残業規制であり、政府の物流対策ではなかったのか」と質問。斉藤鉄夫国交相は「残業規制は適正な労働時間と適正な賃金を両立させるため」のものだと答えました。

 高橋氏は、政府がこれまでトラック事業者の速度引き上げの要望を認めなかった理由に、トラックの死亡事故率が普通乗用車よりも高いことを挙げていたと指摘し、「トラックは重量が重く事故が起これば影響が大きい。その事実は今も変わらない」と批判しました。

 さらに、速度引き上げで輸送時間を短縮し、休息期間を挟まずに荷物を届けるとする事業者のシミュレーションを挙げ、「より速く運べるとの規制緩和で、むしろ荷主の圧力が強まり、運転手の心理的負荷を高めかねない」と指摘。斉藤氏は「運転手の適切な運行管理に取り組み、荷主団体への啓発にも対応したい」と答弁しました。

(「しんぶん赤旗」2024年3月19日付)

 

ー議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 本日は、多くの委員も取り上げたところでありますが、物流二〇二四年問題、トラックドライバーの件について質問をいたします。
 大臣に伺いますが、いわゆる二〇二四年問題とは具体的にどういうことか、何が問題と思いますか。
○斉藤(鉄)国務大臣 物流産業を魅力あるものとするため、本年四月から時間外労働の上限規制がトラックドライバーに適用されます。一方、何も対策を講じなければ物流の停滞が生じかねないという、いわゆるこれが二〇二四年問題でございます。具体的には、二〇二四年度に一四%、三〇年度に三四%の輸送力が不足する可能性があると試算されております。賃上げや働き方改革による物流の担い手不足の解消や、生産性向上が大きな課題となっております。
 このため、荷主、物流事業者、消費者が協力して我が国の物流を支える環境整備に向けて、商慣行の見直し、物流の効率化、荷主、消費者の行動変容を対策の三本柱とする物流の革新に向けた政策パッケージを取りまとめ、抜本的、総合的な対策を進めております。
 国土交通省としては、物流の停滞が生じないよう、また、物流産業が魅力あるものとなるよう、関係省庁、産業界と連携し、この二〇二四年問題に対応していきたいと思います。
○高橋(千)委員 四億トンの荷物が運べなくなるなど、非常に大きな問題として取り上げられています。だけれども、元々は何かと考えたときに、やはりドライバーの働き方を改善するんだ、そこからスタートしていたはずなんですね。私は、本末転倒になっている、このように思います。
 資料の1を見ていただきたいのですが、左上、青色が大型トラック、オレンジ色が中小型トラックの運転手、緑が全産業の平均です。解説にあるように、全産業平均よりも約二割、四百時間から四百五十時間長く働いています。一方、年間賃金は全産業平均より二十万から六十万も低い。長く働いて賃金はむしろ安い、これでは、人手不足になるのは当然だと思います。
 2を見てください。
 左が令和四年度の労災請求件数、一番目の自動車運転従事者がそれに該当すると思うんですが、百四十四件で、二位の販売、四十八件と比べても三倍もあります。右が決定件数、これも一位なんですが、五十七件、二位のサービス業、接客などが十三件に比べると四倍以上です。運転手の過労死などは十四年連続ワーストワンなんですね。
 大臣、なぜトラック運転手の過労死などが毎年ワーストだと思われますか。二〇二四年問題、荷物を運べないなどと言う前に、これを解決するのが最も急がれる課題だし、そのための働き方改革ではなかったんでしょうか。
○斉藤(鉄)国務大臣 トラック運転者は、今資料で示していただいたように、他の産業に比べ労働時間が長く、過労死の件数が多いことから、時間外労働の上限規制の適用などにより、健康と安全を確保することが重要です。まさにここがスタート点だと私は思います。
 本年四月からトラックドライバーに適用される時間外労働の上限規制は、トラック運送業を、適正な労働時間と、そして、適正な労働時間でもちゃんと賃金がもらえる適正な賃金、これが両立する魅力ある職場とするための大前提条件でございます。
 国土交通省としては、トラック運転者の健康と安全を確保しつつ、物流を持続的に成長させるべく、厚生労働省とも緊密に連携し、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○高橋(千)委員 資料の3に、トラック運送業界の働き方改革が四月からどうなるかがあります。
 これは、上のところに、年間九百六十時間超となるドライバーがいるというのが、全体で二九・一%、長距離運転の方は三八・六%がいるということで、一般労働者は、働き方改革、七百二十時間なわけです。五年間の猶予を経てなお多い。
 私は、やはり長時間運転するドライバーこそ、本当は一般の労働者よりもむしろ厳しく規制をすべきだと思っているんですね。そして、もっと早くやるべきだと思う。だけれども、それが残念ながらかなわなかった、そう簡単にすぐには整えられなかった、だけれども、もう五年間たってしまった、このこと自体が本当に責任が問われると思うんです。改善基準告示がまだ一般労働者よりは長い、月単位で見れば過労死ラインも認める極めて不十分な中身だと思っております。
 こうした中、昨年六月、物流革新に向けた政策パッケージ案が出され、高速道路での大型トラックの最高速度制限を引き上げることが提案されました。これを受け、高速道路における最高速度の在り方に関する有識者検討会が開かれ、十二月にまとめた提言では、トレーラーは現状維持だけれども、大型トラックは九十キロまで引き上げることとされました。その理由を述べてください。
○小林政府参考人 お答えいたします。
 高速道路における大型トラックの速度規制の見直しについては、警察庁において、学識経験者や運送事業者団体等の方々を構成員とする有識者検討会を立ち上げ、検討を行ってまいりました。有識者検討会におきましては、交通事故の発生状況、車両の安全に係る新技術の状況のほか、運送事業者やドライバーの方々へのヒアリングやアンケートを通じて、トラックドライバーの精神的負担の観点からも検討が行われました。
 検討の結果、大型トラックについては、交通実態として九十キロメートル毎時に近い実勢速度が確認されていること、そうした中でも安全装置の普及により交通事故件数が全車種と同程度減少していることなどを踏まえ、九十キロメートル毎時を上限とする現在の速度抑制装置の装着義務を存置した上で、その法定速度を九十キロメートル毎時に引き上げることは可能という結論に至ったところでございます。
○高橋(千)委員 確かに、交通事故の件数は減っております。しかし、平成三十年から令和四年までの普通自動車等の死亡事故、これは五年単位で数字を出しておりますので、事故率は、二・二%に対して、同時期の大型貨物自動車等の死亡事故率はその二倍以上となっています。その二倍以上となっているという指摘は、第一回の有識者会議で出された資料であります。
 これは、もっと言えば、一年単位で見ますと、令和二年度から二年、三年、四年と行きますと、大型トラックの交通事故件数は二百七十七から三百五十四、そして三百八十四と増えています。死亡重傷事故の件数で見ても、令和二年から、四十三、五十六、六十五件と、この三年間増えているんですね。私はそもそも、増えている、減っていると言っても、これだけの数があるということ自体、無視できないはずだと思っています。
 この間も、普通自動車、大型乗用自動車など、順々に速度規制を上げてきました。そして、大型トラックについても、全日本トラック協会などから要望が上がっていました。それでも八十キロのまま据え置いてきたのは理由があると思いますが、警察庁に再度伺います。
○小林政府参考人 お答えいたします。
 高速道路における大型トラックの速度規制の見直しにつきましては、大型トラックは、ほかの車両より重量が大きいため、事故発生時に被害が重大化しやすく、高速道路における死亡事故率は普通自動車と比較して高いこと等から慎重な検討が必要であるとされてきたところであります。
 一方、高速道路における大型トラックの速度の規制の見直しが物流革新に向けた政策パッケージの検討課題の一つとされたことを受け、警察庁において有識者検討会を立ち上げ、検討してまいったところでございます。
 その結果、大型トラックの交通事故件数及び死亡重傷事故件数が全車種と同程度減少していること、さらに、この三十年間で死亡事故率についても約四割減少していること等を踏まえ、九十キロメートル毎時を上限とする現在の速度抑制装置の装着義務を存置した上で、大型トラックの法定速度を九十キロメートル毎時に引き上げることは可能という結論に至ったところでございます。
○高橋(千)委員 二〇〇九年、二〇一一年と規制改革要望、全日本トラック協会から出されて、いずれも、警察庁としては、交通事故の発生実態等に基づき、適時、最高速度の見直しを行っているが、大型貨物自動車に関わる交通事故は、交通事故等が普通自動車に比べて高いこと、高速度での事故は重大事故となるおそれが高いことなどから、八十キロが合理的であると答えてきたわけです。全国規模で対応不可のC判定を出していたと思います。
 今おっしゃった慎重に見てきた理由の、重量が大きいから、当然、崩れたときのぶれ方とか制動距離とか様々あるわけですけれども、その問題というのは、つまり、事故の件数が減ったとかいろいろなリミッターをつけたとか、そういうことでは覆せない理由ではないか。つまり、事故が一たび起こってしまったときの影響ということが問題だと思うんです。
 有識者会議の中では、交通事故の被害者団体からのヒアリングも行われています。北海道交通事故被害者の会は反対だと明確に言っています。TAV交通死被害者の会は大反対と答えました。その理由は、高速度になればなるほど制動距離が長くなり衝突などの危険性が高くなる、運転者の視野が狭くなることなどにより危険回避が困難だ、衝突時のエネルギーが高くなり被害がより深刻になる、技術等の向上により自動車の安全性能が向上したとしてもこの事実は変わることはないと指摘をしています。
 技術が向上したとしてもこの事実は変わることがない、この点はお認めになりますか。
○小林政府参考人 お答えいたします。
 高速道路における事故、最終的には一件も起こらないようにしていかなければなりませんが、その中で、技術の進歩が一歩一歩進む中で、その安全性についても向上しているものと考えております。
 速度規制につきましても、今回、総合的に検討して、様々な観点から、事故の現状そして安全装置の装着状況、これを勘案して、九十キロへの引上げを決定したところでございます。
○高橋(千)委員 事故が、技術が進歩した、減った、その話は分かっています。その上で聞いています。影響というのは、大型トラックという特性からくる事故が起こってしまったときの影響というのが大きい、それは変わらないでしょうという指摘について、同じだと、いいですかと聞いています。
○小林政府参考人 お答えいたします。
 大型貨物自動車に関する事故のデータ、かつ、これまで、スピードリミッターの装着でありますとか様々な安全装置の装着の義務づけ等によりまして、かなり事故の低減というものは図られてきているという状況がございます。この事故データ、こうしたものについてもしっかり見ていく必要があると考えております。
 ただ、大型自動車のエネルギーが大きいことによる事故の発生という可能性はございます。それを最低限抑えていくということの方策を様々な観点で進めていきたいと考えております。
○高橋(千)委員 きちんと正面から答えていないと思うんですね。それはやはり、なぜか、やらなきゃいけないという前提が先にある、そういうことだと思います。
 パブリックコメントを見ました。車体重量が重く、重心が高いなどの特徴があるからこそ、スピードが強くなるほどその影響は大きく、衝撃力や遠心力が大きくなり、重大事故の危険性が大きい。現場をよく知っている方たちの意見は本当に重要だと思います。この理由はやはり変わらないというのが基本じゃないかと思います。
 その上で伺いますが、一般ドライバーへのアンケートの中で、大型トラックの速度規制引上げについて、追越し車線を走行するトラックが増えることを懸念していますね。トラックが九十キロで走っている場合、普通車が追い越すのも大変になるし、あるいは、二車線をトラックが塞いでしまって渋滞の原因にもなる、こういう指摘も出されています。これはパブコメの中でも多数指摘があります。
 本来、大型トラックは、高速道路では基本第一車線、左側の車線を走ることが決められていますが、こうした指摘に対してどう考えますか。
○小林政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、有識者検討会においては、そこで実施をしました一般ドライバーに対するアンケートにおいて、追越し車線を走行する大型トラックが増加することを懸念する声があったほか、トラックドライバーの交通ルール遵守でありますとか運転マナーの向上、悪質、危険な交通違反の取締りの強化等の対策を求める意見もありました。
 こうしたアンケート結果を踏まえまして、キープレフトの原則や、追い越されるときは追越しが終わるまで速度を上げてはならないといった交通ルールを改めて周知するとともに、追越し車線を継続して走行する通行帯違反等について重点的に交通指導取締りを推進してまいります。
○高橋(千)委員 新しい懸念、影響が出てきているということだと思うんですね。
 実勢速度は既に八十七キロになっていると聞きました。九十キロ以上は技術的に出ないことになっている、安全性には問題がないといった結論が出たわけです。その間に、例えば、いすゞとか、三菱ふそうとか、日野自動車など、トラックメーカーからのヒアリングでも大丈夫だと言われたと。それはそうでしょう、メーカーにしてみればそう言うに決まっています。
 では、逆に、大したことがないよ、もう既に九十キロ近くまで今走っているんだから大したことないよとおっしゃる皆さんの、最高速度九十キロへの引上げが、いわゆる二四年問題にどれほどの効果をもたらすと考えていますか。
○鶴田政府参考人 高速道路の速度規制の引上げにつきましては、トラックドライバーの労働時間の短縮、物流の効率化に資するものと考えております。
 例えば、高速道路の東京―大阪間、約五百五十キロでございますが、これにつきまして、現在は休憩時間を含めて七時間三十分程度かかりますが、速度規制の見直しによって、これが六時間四十五分程度に短縮されると推計しております。
○高橋(千)委員 あっさりしていましたね。
 では、資料の4を見てください。
 高速道路における平均速度のシミュレーション、これは一日の拘束時間というふうにあります。上段は今の速度規制に応じて見た場合であります。
 これは全日本トラック協会の試算でありますけれども、今、法定速度は八十キロだけれども、連続運転の中断時間なども踏まえて平均速度を七十キロとしたと。朝九時に出発して、一・五時間かけて荷物を積み込み、約七百キロメートルの高速道路を十一時間かけて運ぶことになる、間に一時間の休憩を入れ、高速を降りて二十三時になり、そのまま市場に向かうと一日の拘束時間は十六時間、改善基準告示違反になってしまう、なので、インターバル、休息時間九時間を取らなければならないですというのが上の表です。
 下の段は、運行のところが七百キロメートルを九十キロで走るので、同じく休憩を一時間入れても八・七五時間で高速道路を降りることができる、そうすると、休息時間を入れずに一気に目的地に着いて、翌日の市場の競りに間に合うようになる、輸送をできる、こう言っているわけですね。
 これというのは、結局二時間短縮したら、休息時間を取らなくてもよくなる、よく言えば回転率がよくなる、悪く言えば更に忙しくなって緊張が続くと言えませんか。
○鶴田政府参考人 トラックドライバーの改善基準告示、これは、健康や安全の考慮を十分にした上でどれだけの連続運転などが許容されるかという観点で、厚生労働省において、政労使で協議、検討を重ねて定められたというふうに承知しております。
 これを遵守するという大前提の下で、速度規制が変わるとこういった効果が出るというふうに試算をされているものというふうに承知しております。
○高橋(千)委員 今日、厚労省は呼んでいませんからね。こういうときに、厚労省の決めたことみたいに責任を投げないようにしていただきたいと思います。
 資料の5を見ていただきたいんです。トラックドライバーの、先ほど来、私、過労死が多いよという話をしてきましたけれども、脳、心臓疾患の発症で最も多いのは、荷扱い中、五八・一%ですよね。これは、有識者会議などでも指摘をされます。早く着いたって、待ちぼうけなら意味ないじゃないか、こういう指摘もありました。
 また、最後の資料は、なぜ過労死になったのかという原因別で見ると、拘束時間が長い、五八・一%なんですよ。だから、言いたいのは、さっき、二時間短縮になるよって言いましたけれども、より早く運べるという規制緩和が、むしろ、荷主からの圧力など、運転手の緊張を高め、心理的負荷を強めることになりかねないと思いますが、どうでしょうか。これは大臣に伺います。
○斉藤(鉄)国務大臣 走行速度が高くなることで、トラックドライバーの緊張度、疲労度が増加する懸念は、警察庁が開催した検討会において昨年十二月に取りまとめられた提言でも指摘されていると承知しております。
 国土交通省としては、トラックドライバーに過度な負担がかからないよう、物流業界と連携して、適切な運行管理に向けしっかりと取り組んでいきたいと思っております。荷主からの圧力が増すことのないよう、荷主団体への普及啓発等も含めてしっかりと対応していきたいと思います。
○高橋(千)委員 荷主からの圧力という表現、私、しましたけれども、早く走れるんだから、その分、だから、最初に言った二〇二四年問題と叫ばれているときに、四億トンの荷物が運べなくなる、それを達成するためには、速く走った分更にもう一回転しろよと、こういう形の圧力になっちゃったら、やはり、最初に言った過労死対策、働き方改革とはかけ離れたものになるわけですよね。
 その認識、もう一度伺います。
○斉藤(鉄)国務大臣 私も冒頭申し上げましたとおり、今回の改革のスタートは、トラックドライバーの労働環境の改善ということでございました。その原点が忘れられてはならないと思います。
 今回は、荷主団体も含めて、このトラックドライバーの健康とそして労働環境の改善を図っていこうということで、荷主団体にも入っていただいていろいろな関係閣僚会議等も行っております。しっかり取り組んでいきたいと思います。
○高橋(千)委員 原点を忘れてはならないと大臣がおっしゃいましたので、非常に大事な答弁だったと思います。何のためにやっているのかなというのが、どんどん忘れてしまってはならない。荷主との関係性だとか、国交省が努力をされていることは承知しています。その上で言っているわけですから。
 それで、私は、やはり速度制限の緩和は反対です。これ以上、事故や労災が増えるなら、物流の危機に拍車をかけるだけだと思います。これは、こういう意見、パブコメの中にもありました。結果として、二〇二四年問題を解決できないどころか、もっと深刻になるのではないか、このように思っております。
 最初に話したとおり、本来の働き方改革、運転手不足を解決する道は、長時間労働に頼らなくても安心して暮らせる賃金引上げ、これを目指すべきだと思いますが、いかがですか。
○斉藤(鉄)国務大臣 物流を持続的に成長させるためには、適正な労働時間と適正な賃金が両立する、魅力ある職場としていくことが重要です。このため、国土交通省としては、物流の効率化に向けた取組と併せて、賃金の原資となる適正運賃を収受できる環境の整備を進めてまいります。
 具体的には、トラックGメン、これは荷主Gメンに改めるべきだという意見もございましたけれども、このGメンの設置により、荷主等への是正指導を強化するとともに、標準的運賃についても、年度内の引上げや、荷待ち、荷役の対価、下請手数料など、新たな運賃項目の設定等に取り組んでおります。
 加えて、多重下請構造の是正に向けた取組を元請事業者に義務づけることなどを盛り込んだ法律案を今国会に提出しております。
 国土交通省としては、これらの取組を通じて、関係省庁、産業界とも連携し、ドライバーの賃上げや労働環境の向上に向けてしっかり取り組んでまいります。
○高橋(千)委員 法案については、これからまた議論が始まるので、そのときに、今大臣がおっしゃったことなどを深めていきたいなと思うんですが。
 本当に、例えば私どものところに、もっと働けるようにしてほしいという声も寄せられているんです。労働時間の規制があることによって給料が安くなっちゃう、そういう声がある。とても切ないと思うんですよね。それは、賃金引上げが期待できない、長時間労働で自分の健康を犠牲にしても、まともな賃金をやっとそれでもらえている、それがやはり当たり前になってはいけないと思うんです。
 また、正直、この委員会の議論を聞いていて、ふと思ったんですけれども、時間が長く働けなくなると、じゃ、副業が議論されるんじゃないか。そういうときに、ライドシェアという言葉が出てきたり、やはりこれは、本当に話が本末転倒になってしまうということを重ねて指摘をしなくちゃいけないなと思うんです。だから、大切なドライバーを増やさなきゃいけないけれども、減らしたらもう絶対駄目なんだという立場に立たなきゃいけないと思うんですね。
 過重労働であるトラックドライバーは、改善基準告示を一般労働者よりも厳しくあるべきだと思っています。これは、私、医師なども同じだと思っているんです。だから、本当は一気にやってほしいんだけれども、ただ、一日も早く、一般労働者と同じ基準、これは諦めないでほしい、これを目指してほしい、決めるのは厚労省だと逃げないで、国交省のリードがあってこそ実現すると思いますが、一言お答えいただけますか。
○斉藤(鉄)国務大臣 まさに今日は、トラックドライバー、運送業の話題になりましたが、建設業も含めまして、社会を支えているエッセンシャルワーカーでございます。そういう方々がきちんとした労働条件の中、一般の労働者の方々と同じような労働条件の中で、かつ、全産業平均以上の待遇が得られる、そういうことが持続的な産業になっていく根本だと思いますので、それに向けて、所轄官庁である国土交通省は頑張っていきたいと思います。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 今日は、かけ持ちしていたら、珍しく時間にちょっと余裕がありましたので、ここで終わりたいと思います。ありがとうございました。

 

【資料】国土交通委員会 2024.3.13 提出資料

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