国会質問

質問日:2024年 2月 9日 第213国会 予算委員会

能登半島地震について

復旧へ選択肢示して

衆院予算委 宅地被害に高橋氏

 日本共産党の高橋千鶴子議員は9日の衆院予算委員会で、能登半島地震から1カ月がたつ現地の課題について質問しました。

 地震による液状化被害は福井、新潟など広範囲にわたり、約1万戸の宅地被害が確認されています。高橋氏は、2016年の熊本地震の際、自治体による公共施設と宅地の一体的な液状化防止対策が被災者に費用負担を求めない形で実施されたことを確認。「復旧のイメージが持てない被災者に、元いたところでの住宅再建の選択肢があることを示し、政府が全力で応援すべきだ」と訴えました。

 斉藤鉄夫国土交通相は、費用負担を判断する自治体が決断しやすい環境をつくり出すと答えました。

 高橋氏は、1次避難所などから救急搬送された高齢者の退院先が決まらず、地元紙が「病院が介護施設化している」と報じている実態を指摘。日本共産党金沢市議団調査で、同市では被災者を受け入れている51の特別養護老人ホームと介護老人保健施設では定員の106%と超過し、ひっ迫しているとし、政府による人材派遣要請について、介護施設への人材確保に特別な手立てを求めました。

 武見敬三厚生労働相は、全国からの応援派遣には災害救助法で対応すると答弁。「著しい支障がない範囲で定員を超過して受け入れても差し支えない」とし、総定員の110%まで受け入れ目安との考えを示しました。

 高橋氏は「定員緩和して職員が配置されないことは絶対に避けねばならない」と強調。最近発表された介護報酬の引き下げは現場を落胆させているとして、介護職員の本格的な処遇改善と人材確保を重ねて求めました。

(「しんぶん赤旗」2024年2月10日付)

 

能登2次避難 追い出すな

衆院予算委で高橋氏 旅行支援巡り指摘

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(写真)質問する高橋千鶴子議員=9日、衆院予算委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は9日の衆院予算委員会で、3月16日の北陸新幹線延伸と、政府の旅行支援策「北陸応援割」によって能登半島地震の被災者がホテルなどの2次避難所から追い出されることがないよう岸田文雄首相に迫りました。

 石川県では、約1万5000戸の応急仮設住宅確保を目指していますが、現在ホテルなどの2次避難所に約5000人が滞在しているといいます。高橋氏は「2次避難所のホテルでは、今月中に契約を解消するところが多い」と指摘。背景には北陸新幹線延伸と「応援割」があるとして、事実上被災者が追い出されるのではとただしました。

 岸田首相は、通常営業が可能でもキャンセルが相次いだとして応援割の必要性を強調。「3~4月の実施を念頭に置いている。2次避難の状況や住まいの提供状況を踏まえて地域ごとに柔軟に対応する」と答えました。

 高橋氏は「発災当初は能登に行くこと自体を自粛せざるを得ないところもあったが、今後ボランティア、応援職員などたくさん利用するはずだ。応援割で1泊最大2万円も支援するなら、昼夜食も出ない2次避難所支援の現行基準(1万円)に上乗せすればよい。絶対に避難者の追い出しはしないと一言を」と求めましたが、首相は明言を避けました。

 政府は、全壊世帯に最大300万円補助する被災者生活再建支援法とは別に、高齢者・低所得者世帯の住宅再建に最大300万円補助する方針。同法は2007年に、個人の住宅再建にも使える制度に見直され、子育て世代にも使えるようにと目的規定にあった「経済的理由等」が削除されました。高橋氏は「なぜいま高齢者や所得の低い人に絞るなど、時代を逆行させるのか」と批判しました。

 高橋氏は、農地集積と規模拡大のもと担い手の農家が被災して離農すれば地域の危機だと指摘。営農を続けられるよう、「農家の土地にコンテナハウスのような仮設住宅を建設することはできないか」と提案。松村祥史防災担当相は「広い土地の所有者の土地の一部を活用することも手法の一つだ」と可能性を認めました。

(「しんぶん赤旗」2024年2月10日付)

 

ー議事録ー
※正式な議事録が出次第更新いたします

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