保険証廃止の撤回を
閉会中審査 高橋氏 政府に迫る
(写真)質問する高橋千鶴子議員=5日、衆院地こデジ特委 |
マイナンバー制度で相次ぐトラブルを受けた閉会中審査が5日、衆院地域・こども・デジタル特別委員会で行われました。日本共産党の高橋千鶴子議員は、来秋の保険証廃止の撤回を政府に迫りました。
高橋氏は、「マイナ保険証」などへの一連の誤交付やひも付け誤りなどの一連のトラブルについて、「個人情報の漏えい」という認識があるかと質問。これに対し、松本剛明総務相、加藤勝信厚生労働相、河野太郎デジタル相のいずれも、個人情報の保護にかかわる重大な事案と認めました。
政府は関係省庁による「総点検本部」を立ち上げ、自治体や保険者の現場に7月末までにデータの総点検を求めています。高橋氏は「個人にも『マイナポータル』での点検をお願いするのか。他人の情報を見てしまう恐れもあるが、情報がもれた本人にとってはそれ以外に方法がない」と質問すると、河野氏は「マイナポータルにログインすると、自身の情報を確認することができる。これが一番迅速で確実だ。他人の情報があれば、フリーダイヤルにご連絡ください」と無責任な答弁しかできませんでした。
高橋氏は、全国保険医団体連合会(保団連)の調査で、医療現場ではマイナンバーカードを利用したオンライン資格確認のトラブルが65・1%にのぼり、そのうち「無資格扱い」が一番多いため、患者対応の矢面に立たされているとし、「最大の教訓は、トラブルの74・9%が保険証を持ってきていれば問題なく対応できたことだ」と指摘。「健康保険証のままでオンライン資格確認を行えば問題ない」と、従来の保険証の維持を求めました。
(「しんぶん赤旗」2023年7月6日付)
ー議事録ー
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
時間厳守で頑張りますので、答弁は簡潔にお願いいたします。
最初に、松本総務大臣に伺います。
大臣は、先月三十日の会見で、個人情報漏えい事案が発生したことは大変遺憾と述べられました。重要だと思います。
誤交付だとか、ひもづけ誤りとか、何か、ちょっとしたミスのような響きで報じられているんですけれども、原因はどうあれ、起こっているのは、他人に最も機微な個人情報が漏れているのであって、あってはならない重大な事案と思うからであります。
一言、発言の趣旨をお聞かせください。
○松本国務大臣 御指摘の発言は、福岡県の宗像市において、庁舎内の証明書自動交付サービスで別人の証明書が交付されるという事案が判明したことの後に会見で申し上げた発言かというふうに思っております。
この事案は、別人の証明書が交付されるという個人情報漏えい事案に該当することから、六月三十日の会見でその旨申し上げたところでありまして、このような事案の発生は大変遺憾でありまして、申し訳なく思っているところでございます。
この件は、富士通Japan株式会社製のシステムの不備が原因のものでございまして、ひもづけのことでは、本件については、ございませんけれども、これにつきましても、総務省としては、システムの改善など、早急な対応を求めているところでございまして、コンビニの誤交付につきましても、事業者の対応が必要十分なものか、デジタル庁始め、関係省庁と連携してフォローをしていかなければいけないと考えているところでございます。
○高橋(千)委員 ひもづけの話に限って聞いているわけではございませんので。お願いします。
同じ趣旨で、今起こっているトラブルの事案というのは重大な個人情報漏えい事案であるという認識が同じかどうか、加藤大臣、河野大臣から一言ずつお願いします。
○加藤国務大臣 健康保険証や障害者手帳等におけるマイナンバーとのひもづけの誤りは、本人がマイナポータルで自分の情報を閲覧した場合に他人の個人情報が表示される、あるいは、医療機関において当該患者以外の個人情報が閲覧されてしまうといった、個人情報の保護に関する重大な事案であると認識をし、国民の皆さんの御不安、御懸念を招いている事態だと大変重く受け止めております。
○河野国務大臣 コンビニ交付サービスで他人の住民票などが交付された事案、あるいは、保険証情報や共済組合情報におけるマイナンバーとのひもづけの誤りにより他人の個人情報がマイナポータルなどで表示されてしまう事案は、いずれも個人情報保護に関する重大な事案と認識しております。
○高橋(千)委員 もう一言欲しかったなとは思うんですが、重大な個人情報漏えい事案であるということを三人の大臣にお認めいただいたと思うんです。
やはり、そこから出発しないと、誰かのせいだと、自治体が悪いんだとか、富士通Japanが問題だとか、それさえ解決すれば問題はなくなるんだみたいな議論はやはり違うんだ、その認識から出発しなきゃいけない、そういう思いで質問させていただきました。
それで、マイナカードに関わる各種トラブルを受けて、政府の対応が適切ではないという答えが、読売の世論調査では六七%、朝日では七二%、JNNでは七三%と、いずれも国民の不信感は高いものになっていると思います。
今朝、ある医師からこんなメールをもらいました。一回失った信頼は容易に回復しません。自分の能力を冷静に認識した政策が求められると思います。しかし、政治家は羨ましい。医師だったら医療事故で逮捕される危険性があるのですからと。長年命と向き合い、危険性を伴う手術を担当してきた立場の言葉ですから、重く受け止める必要があるのではないでしょうか。
通告はしておりませんが、松本大臣にもう一問伺います。
資料の二に朝日の記事をつけておきましたが、昨日の記者会見で、福祉施設などから、認知症などで暗証番号の管理に不安のある方、また、代理人の負担軽減のためにも、暗証番号の設定が不要なカードの申請受付を十一月から開始できるように検討していると発言をされました。
これは、私自身が四月十九日の本委員会で、マイナカードと健康保険証の一体化に関する検討会中間とりまとめを受けて、こうした施設入所者などの代理で申請する場合、暗証番号は誰が設定するのかと質問し、答えがなかったわけであります。しかし、大臣の昨日の会見は、番号を要らなくするというものでありました。
それで、伺いますが、マイナンバーカードは、二〇二六年に向けて新しいカードの検討を行っているところですが、それとは別に、つまり、十一月からもう既にそうすると言っているわけですが、今のマイナカード、暗証番号の要らないカード、二種類作るという意味でしょうか。
それから、認知症のみならず、子供の場合ですとか、重度障害ですとか、様々やはり代理申請が必要なケースはあります、中間とりまとめに書いています。そういう方々などは、じゃ、どうするのかということ。
様々論点が出ていますが、いかがですか。
○松本国務大臣 今委員からも御指摘がございましたけれども、本年二月の中間とりまとめにおきまして、「暗証番号の設定に困難を抱える申請者に対しては、顔認証による使用を前提としつつ、代理人に不要な負荷をかけないためにも、暗証番号の取扱いについて検討する。」とされておりまして、検討を進めてまいりました。
その経過の途中で全てをお答えできなかった時点もあろうかというふうに思いますが、昨日までの段階で、暗証番号の設定が不要なカードについて、暗証番号の管理に不安がある方が、安心してカードが利用でき、代理交付の際の代理人の負担軽減にもつながるための方策として検討を進めているところでございます。
このカードの設定また詳細な仕様等についてがまさに今検討を進めさせていただいているところだというふうに御理解をいただけたらと思っておりますが、先ほども申しましたように、代理交付の場合の代理人の負担軽減や、なかなか申請をされにくい方々のハードルを少しでも取り除くことによって、一人でも多くの方にマイナンバーカードの交付を受けていただき、DXの下でより利便性の高い生活を享受していただくことができるように努めるのが私どもの役目だということで、検討を進めているところをできる限り国民の皆様にお伝えすべく、会見で申し上げたところでございます。
○高橋(千)委員 セキュリティーに関わる問題ですからね、これは非常に重要だと思うんですよ。
顔認証があるからと言いますけれども、中間とりまとめの時点で、その顔認証が、そもそも写真を撮ることが困難だということが議論された、参議院でも随分、参考人などに、議論されたところです。元々、例えば病気で、あるいはけがをしてといった場合に、カードに写っている写真と違う顔になっている場合だってあるわけですよ。今現実に顔認証で重大なトラブルが起こっているじゃないですか。それじゃ、どっちもこっちもということになるんですから、やはり今のままでむしろいいんじゃないかと、そうしか思えませんけれども、いかがですか。
○松本国務大臣 マイナンバーカードの写真の撮り方については、様々なケースに応じて対応するように、自治体の皆さんとも連携をしながら、撮り方、また、顔写真を撮ることが大変難しい方に対する対応などについても、私どもの方から、その写し方について、考え方をお示しをさせていただいているところでございますが、今、顔認証、一つの方法として、本人確認、目視確認の方法も入れさせていただいておりますが、今お話がございましたように、もちろん、それぞれお人の顔は状況によって変わることもある中で、これはむしろ、顔認証のシステムでは判別できても人間が判別をしにくいケースもあれば、人間が判別できても顔認証がまだ技術がこれから発展の余地があるものもあるかもしれませんが、そういったことも含めて、本人確認のためのマイナンバーカードを適切に利用できるような環境と仕様を考えていくのが私どもの役目だということで、今様々検討をさせていただいていると申し上げさせていただきました。
○高橋(千)委員 やはり今のシステムでは無理があるということをるるおっしゃったということになると思います。私は健康保険証を維持するべきだと思います。
それで、マイナカードを既に持っていて、コンビニ交付でいろいろ便利だ、いろいろな証明書を出したという方がいらっしゃいました。ただ、所得証明書を出すことができたんだけれども、このトラブル事案のニュースを見て、もし自分の所得証明書が他人に見られていたらと、本当に不安に思ったとおっしゃるんですね。それほど手軽に機微な個人情報を交付している、このこと自体をやはり問題にしなくちゃいけない、そのように思います。
そこで、資料の一に戻りますが、マイナンバーによる情報連携の正確性確保に向けた総点検について、デジタル庁を総点検本部として、七月中に、ひもづけ実施機関に対し、現状のひもづけ方法について確認を行うとあります。これは、その機関というのが三千六百機関というふうに報道がありましたが、間違いないかを一つ確認。
それと、マイナポータルを個人に点検もお願いするのでしょうか。それぞれがマイナポータルを見ると、他人の情報を見てしまうことになるわけです。だけれども、同時に、本人が気づいていない漏えいをあぶり出すためには必要なことでもあるわけですよね。被害に遭った人は知らないままなんです。全体像は分かりません。違いますか。
○河野国務大臣 総点検では、まず、七月中に、各制度の現場におけるマイナンバーのひもづけ作業の実態を把握をして、ひもづけ方法がどう行われてきたかという確認結果を踏まえて、個別データの点検が必要なケースの整理を行う予定でございます。約三千六百の機関でお願いをしております。
個別データの点検が必要と整理されたケースについては、原則として秋までに、全てのデータの点検、誤ったひもづけの修正、こうしたことを行っていただいて、結果の公表を求めようということでございます。
また、今委員がおっしゃいましたように、マイナンバーカードでマイナポータルにログインをしていただきますと、「わたしの情報」という部分から、マイナンバーとひもづけて管理されている自身の情報を確認することができます。これが一番迅速で、確実に御本人の情報が正しいということを確認する方法でございますので、その方法につきまして、デジタル庁のホームページでもお示しをしております。
また、マイナポータルに何か誤った情報があった、あるいはそう疑われる場合には、マイナンバー総合フリーダイヤル、〇一二〇―九五―〇一七八、ここにお問い合わせをいただきたいと思います。
○高橋(千)委員 大臣、今、マイナポータルを見るのが迅速で、一番だとおっしゃっていました。私もそう思うんです。だけれども、そう思うけれども、そうすると、他人の履歴がいっぱいあった場合、いっぱい漏えいが分かっちゃうということになると、そのリスクも含んでいるんだということはどこかで言ってもらわないと困るわけですよね。
それで、実は、昨日の時点ではそうおっしゃらなかったんです、問合せをしたときには。やはり、総点検の中で組織的にやるから、みんなで見てねとは言わないつもりだよとおっしゃっておりました。やはり、個人情報の問題ということがあるからだと思うんです。だけれども、それはトータルでやっていくという理解でよろしいですか。
○河野国務大臣 最初からマイナポータルで御自身の情報を御確認くださいと申し上げ、その方法については、デジタル庁のホームページなどでかなり丁寧にお知らせをしてきたところでございます。
○高橋(千)委員 ですから、御自身の情報とは限らないということを言っているわけですよ。それは、大臣は分かって答弁しているんですよね。
○河野国務大臣 情報に誤りがあれば、そこで気づくことができますので、速やかに是正することができますので、マイナポータルで御確認してくださいとお願いしております。
○高橋(千)委員 だから、御確認するだけじゃなくて、協力してもらわなきゃいけないんです、個人の情報を守ってくださいと。他人の情報を見ちゃった、だけれども、それは守ってくださいと、なぜそれが言えないんですか。
○河野国務大臣 まず、御自分の情報のひもづけが正しいかどうかということを確認をするのに、マイナンバーカードからマイナポータルにログインしていただいて御自身の情報を確認をしていただくというのが、これが一番の早道でございます。
その際、誤った番号等が出てくる場合があったら、〇一二〇―九五―〇一七八、マイナンバーカードの総合フリーダイヤルに御連絡くださいということを申し上げております。そこで適切な対応が取られることと思います。
○高橋(千)委員 事態の深刻さに対する受け止めが全くないと思います。
一番最初に、個人情報漏えいの問題なんだということを三大臣に伺いました。それをお認めになった上で、やはり、私の情報ということは他人の情報であるかもしれない、そのときの、それが悪用されるかもしれない、あるいは、見たけれども黙っている場合だってあるんだと。そのことの危機感が一切ないということに、非常に問題だと思いました。国民の不信感が高まるのではないか、このように思います。
そこで、一つ飛ばします。大混乱が起きているのが、マイナ保険証の現場であります。
資料の四に、全国保団連が二十一日に発表した全国調査の最終集計があります。既に報道されておりますので御存じだと思いますが、回答があった一万二十六の医療機関のうち、八四・二%がオンライン資格確認を既に実施している、そのうち何と六五・一%に当たる五千四百九十三の医療機関でトラブルがあったというものであります。
そのうち一番多いのが、無効、該当なしということで無保険扱いに表示されたと。保険料を払っているのにと患者さんに逆切れされる、なぜ医療の現場でそういう矢面に立たなければならないのか。本当につらい思いをされていると思います。
それで、最大の教訓は、下のグラフなんですけれども、七四・九%、保険証を持ってきていれば問題なく対応できたというものなんです。
改めて加藤大臣に伺いますが、保険証を存続すればよいだけではないでしょうか。
○加藤国務大臣 保険証存続というより、まさにマイナンバーカードと一体化を進めていく中で、もう何回も申し上げておりますけれども、よりよい医療を提供して、あるいはそれを享受していただきたいということで進めさせていただいていますが、今お話しの保険証に関しても、私どもとして、今回、そうしたシステムトラブル等でシステムが動かなかった場合については、基本的には、医療費の三割分負担、そして医療機関には、一定の事務負担はお願いしますが、経済的な負担はお願いしない、この基本的な考え方に立って、八月から実施をしていきたいというふうに考えております。
ただ、その場合に若干の事務的な対応が必要になりますので、そうした対応を回避する上において、最初にマイナンバーを使う場合、あるいは転職等によって新しく健康保険証を交付する場合などにおいては、念のため健康保険証を持参していただく、あるいは、事前にマイナポータルで新しい保険資格を確認していただきたい。
さらには、保険者がオンライン資格確認等システムへのデータ登録をお知らせする仕組みを今整備しておりますから、その間の時限的なものであるということはお願いしているところでございますので、今の段階で恒常的に健康保険証を持参していただきたいということをお願いしているわけでもございませんし、今申し上げたように、一回、少なくとも一回それが確認できれば、爾後はそうしたことがないということになるわけであります。
○高橋(千)委員 一回といったって、一つの医療機関に一人が一回とは限らない、いろいろなところがあるわけですからね。
それで、資料の五番を見ていただきたいんですが、令和六年秋に向けたロードマップとあります。秋とはこの黄色いライン、つまり、保険証廃止という政府の必達目標があるから、むちゃくちゃ密な作業を現場に強いているわけです。
資料の二段目のラインで、登録済みのデータの総点検、六月末までに全保険者による点検というのがあって、この最初の段階が、今日一斉に報道された、資料の二にも既にありますが、健康保険組合などの調査で、八・六%、二百九十三団体がひもづけ時の本人確認が不十分、ルールどおりにやっているかどうか不明なのが二九・六%、千十団体もあるということが分かった。
だけれども、これはあくまでも類型化であって、三情報、姓名、性別、生年月日のみひもづいているので、この間あった同姓同名で同じ誕生日といった場合があり得る、そういうのを言っているだけなんですよね。
問題は、このような間違いが本当にあるかどうかを今月中にチェック、保険者で全部チェックするということですよね。できますか。
○加藤国務大臣 まずその前に、先ほど最初にと申し上げたのは、その医療機関の最初ではなくて、いわゆる御自身として、最初にどこかの医療機関でやっていただければ、もうそこから先は資格確認はできているということは判明するということで申し上げたわけでございます。
それから、今、六月中までにどういう点検をしていたのかということについて御報告をいただいたことについては、もう既に公表させていただきました。これについて、登録した個人番号によりJ―LIS照会を行い、漢字氏名など五情報の一致などの確認、修正作業を行っていただき、七月末までにデータ点検結果の報告を求めているところでございます。
これについては関係団体の協力をお願いをしていかなきゃなりませんが、基本的に住民基本台帳に基づき資格管理されている市町村国保や後期高齢者医療以外の保険者を中心に行われることになると考えております。一番多いのは、例えば協会けんぽでありますが、協会けんぽでは、これまでよりも点検体制を増強して取り組まれるというふうに承知をしているところでございます。
保険者において必要な点検作業を今月中に終えていただき、是非報告をしていただきたいというふうに考えております。(発言する者あり)
○高橋(千)委員 本当ですよね、できるかと聞いているんですよ。
今、大臣、どこかでやれば、そこから先は要らないんだと言ったんですよね。それは、申立て書を出すと支払基金が確かめるからなんですよね。それは、オンライン資格確認が医療機関でできていれば被保険者番号が確かめられるから、健康保険証があるから、それで確かめられれば後は要らないという意味じゃないですか。私が言いたいのは、そういうことなんですよ。健康保険証がそのまま残っていれば、基本的にオンライン資格確認というシステムはできているわけですから、わざわざ作りたくない人が作らなくてもよいということなんですよ。
この作業は、済みません、この作業はというのはさっきの二百九十三団体の話なんですが、不十分な対応をしてきたかのように言われておりますけれども、そもそも被用者保険の関係では必要なかったわけですよね。マイナンバーとひもづけると決めてしまったがために、できていない団体みたいに言われているわけですよ。千十団体もルールを守っていないみたいに言われているけれども、今まで問題なかったことが、マイナンバーとひもづけるために、なったわけです。そうじゃないですか。だったら、そこをちゃんと認めないと、結局、健康保険証のままでオンライン資格確認を残していたら問題はないと言えませんか。
○加藤国務大臣 いや、マイナンバーと健康保険証の一体化ではなくて、むしろマイナンバーとそれぞれの被保険者番号をつなげる作業の話ですよね、一つは、ひもづけの話は。それを今、点検作業をさせていただいているということですから、これはもう、元々、前にも御議論をさせていただきましたけれども、マイナンバーカードと保険証の一体化の話ではなくて、いわゆるマイナンバーを活用した保険管理、これを的確にやるということ、それができていなかったので、もう一度そこをお願いをし、それによって適切な情報に基づいて、まずそれぞれの患者さんの医療が行われる、それから、先ほど委員が御指摘のように、他人に情報が漏えいをしない、そうした事態を防ぐ、こうしたことにしっかり取組をさせていただきたいというふうに思います。
○高橋(千)委員 一言で答えてください。
いつも、健康保険証で間に合うじゃないかと言うと、るるマイナカードで一体化することのメリットをおっしゃいます。だけれども、メリットはあったとしても、それは望む人がやればいいのであって、必ず保険証を廃止しなければならないという理由にはならないと思いますが、いかがですか。
○加藤国務大臣 ですから、保険証を全員に交付する必要性はなくなっているということでございまして、基本がマイナンバーを保険証として活用することによって、我々はやはり、よりよい医療を国民に提供する、またそういう環境をつくるというのが私たちの責務でありますから、それを進めていく。
ただ、その中において、やはり選択的なお考えをお持ちの方、いろいろなお考えの方がいらっしゃいますから、そうした方に対しては、それを活用しなくても、資格確認書という仕組みの中で対応する。そして、それに対しても柔軟に対応することによって、保険料を払っていながら保険診療が受けられない、こういう事態がないように取り組んでいきたいと考えています。
○高橋(千)委員 守ると言ったので、これで終わります。
資格確認書は保険証と同じ情報が入っておりますので、保険証を続ければいいだけの話です。
終わります。