国会質問

質問日:2022年 4月 26日 第208国会 本会議

希望つなぐ研究こそ

高橋氏 福島復興特措法改定で提案

衆院本会議

写真
(写真)質問する高橋千鶴子議員=26日、衆院本会議

 日本共産党の高橋千鶴子議員は26日、衆院本会議で、福島復興再生特措法改定案について質問し、原発事故という負の遺産を将来の希望につなげる研究へ、国をあげて取り組んでいくべきだと強調しました。

 高橋氏は、同案が福島の復興を掲げながら、提出者の復興相が主務大臣に含まれていないと指摘。経団連が国家的課題解決を目標とする「戦略的研究」や、破壊的イノベーションともいわれる「創発的研究」などを政府研究開発投資に求めていることなどをあげ、「これらの計画は基本構想がうたう『復興を実現するための夢や希望』とは無関係だ」と批判しました。

 また、同案によって福島県に特殊法人福島国際研究教育機構を設置し、世界トップレベルの研究者を特別待遇で招致しても、複数の研究機関と雇用契約を結ぶ「クロスアポイントメント制度」によって、福島に居住せず、肩書だけということもありうると強調。同県知事が求めた教育機関としての役割などをどのように考慮するのかただしました。

 西銘恒三郎復興相は「司令塔となる中核的な拠点として機構を設立し、関係機関と連携のうえ、検討を具体化していきたい」と述べました。

 高橋氏は、今取り組むべきは廃炉そのものであり、トリチウムを除去する技術の確立、放射性物質の動態研究を通した環境回復や医療への貢献など、原発事故の負の遺産を将来の希望につなげる研究へ国をあげて取り組むべきだと求めました。

福島復興再生特措法改定案

高橋議員の質問(要旨)

衆院本会議

 日本共産党の高橋千鶴子議員が26日の衆院本会議で行った福島復興再生特措法改定案についての質問の要旨は次の通りです。


 原発事故の避難者らが国と東電を訴えた約30件の集団訴訟で、最高裁はこれまで7件で東電の上告をしりぞけ、国の基準を上回る賠償額が確定しました。今夏にも国の責任について統一判断を示すといいますが、原発を推進し、安全審査で合格させてきた国の責任は免れません。賠償基準と現状について直ちに検証し、必要な見直しを行うべきです。

 帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域では、今春から避難指示解除が始まります。それ以外の区域については、帰る意向がある人の周辺のみ除染すると聞いています。それで帰還が進むとは到底考えられません。

 今月5日、岸田総理は全漁連の岸会長と面会し、アルプス処理水海洋放出について理解を求めました。同日、萩生田大臣名で示した回答書には2015年に福島県漁連と交わした約束を「今後も遵守(じゅんしゅ)」するとあります。それなら関係者の反対がある以上、海洋放出は行わないという理解でよいのか。

 このような被災地の現状の中、本法案はどんな意味があるでしょうか。まず、提出者である復興大臣が主務大臣に含まれていないのはなぜですか。

 政府が新産業創出等に関する基本計画を定める際には、総合科学技術・イノベーション会議、福島県知事からの意見を聴取し、特殊法人福島国際研究教育機構が、その中核的な役割を担うとされています。主務大臣は基本計画に基づき、7年間の中期目標を作成します。復興庁の設置期限は2031年3月末であり、これ以降はどうなるのですか。同様に、財源確保の見通しについてうかがいます。

 次に、基本構想では5分野50のテーマが示されました。福島の復興のために国をあげて推進してきたはずの福島イノベーション・コースト構想との関係はどうなりますか。

 経団連は、国家的課題解決を目標とした「戦略的研究」や、破壊的イノベーションともいう「創発的研究」などを政府研究開発投資に求めています。法案では、国際的に卓越した能力を有する人材を確保するといいますが、福島県知事が強く求めてきた教育機関としての役割、研究を通しての人材育成についてはどのように考慮されるのですか。

 終わりに、浜通りの住民には原発で仕事をしていた方がたくさんいます。複雑な被災者の思いによりそい、今取り組むべきは廃炉そのものであり、トリチウムの除去をはじめとした技術の確立など、原発事故という負の遺産を将来の希望につなげる研究へ、国をあげて取り組むよう提案します。

( 「しんぶん赤旗」2022年4月27日付)

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