国会質問

質問日:2022年 1月 28日 第208国会 予算委員会

組織的隠ぺいの疑い

国交省統計不正 高橋氏追及「全容解明を」  衆院予算委

写真
             (写真)質問する高橋千鶴子議員=28日、衆院予算委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は28日の衆院予算委員会で、国土交通省の「建設工事受注動態統計調査」の統計不正の問題をとりあげ、同省が組織ぐるみで隠ぺいし続けてきた疑いを指摘しました。

 高橋氏は、2019年に発覚した厚生労働省の毎月勤労統計不正問題をあげ、「3年前も公的統計の大切さを共有したはず。教訓が全く生かされなかった」と指摘。統計不正を調査・検証する第三者委員会で、二重計上が起きたのが2013年以降とされているとし、「本当に二重計上を知らずにいたのか」とただしました。

 しかし、斉藤鉄夫国交相は、検証委員会の報告書を読み上げるだけ。高橋氏は、「とても残念だ。国交省自身が調べた上できちんと答えるべきだ」と批判しました。

 そのうえで、合算処理が組織ぐるみで行われていた疑いを告発。国交省は、提出が遅れた調査票の受注高実績は提出月に計上し、複数月分ある場合は調査票の数字を消して、1カ月分の実績としてまとめていました。このため、すでに完成した工事がある場合、工事の完成後に受注月がくるという、つじつまの合わない事態が生じます。

 高橋氏は、国交省の資料に、「完成予定年月が受注月より過去であればエラーであるが、システムで自動的に修正」と明記されていると指摘。同省が、つじつまを合わせるために完成予定日を自動的に修正するシステムにしていたならば、上司の決裁が必要なはずだとして、「システム改修の決裁はどのレベルまで上がっていたのか」と迫りました。

 国交省の高田陽介政策立案総括審議官は、「所管の課長決裁だ」と答弁。高橋氏は「まさに組織的にやっていたということにならざるを得ない。大臣は知っていたか」と追及。斉藤国交相は「詳しく存じ上げていない」とシドロモドロとなりました。

 高橋氏は「国交省自らが全容解明を行うべきだ。それでこそ、本当の意味で再発防止策になる」と強調しました。

(「しんぶん赤旗」2022年1月29日付より)

国交省統計データ不正 

衆院予算委 高橋議員追及 中小企業支援 影響の可能性

 日本共産党の高橋千鶴子議員は28日の衆院予算委員会での質問で、国土交通省の「建設工事受注動態統計」のデータ改ざんにより、中小企業が本来受けられる支援を受けられないなど、影響が発生していた可能性を指摘しました。

政府否定せず

 高橋氏は、中小企業への融資を政府が保証する「セーフティネット保証制度」への影響を指摘。支援の対象として業況が悪化した業種を選ぶさいに、受注動態統計も使われています。コロナ禍で一時期は全1146業種が指定されていましたが昨年7月に解除され、8月以降は535業種に絞られています。

 高橋氏は「統計が正しければ、指定されていたかもしれない対象業種もあったのではないか」と追及。中小企業庁の飯田健太事業環境部長は「昨年不指定となった業種における影響について、確たることを申し上げるのは困難」などとして、影響を否定しませんでした。

 高橋氏はまた、2016年3月までの調査票が廃棄されていると述べ、「調査票がすでに廃棄された00年から16年3月までは復元が不可能なのではないか」と追及。斉藤鉄夫国交相は指摘の調査票が廃棄されていると認め、「本来の数字に基づいて推計は困難だが、19年4月からのデータを活用して推計することは不可能ではない」などと開き直りました。

生活視点なし

 さらに高橋氏は、21年8月に国交省が新聞記者から「ダブルカウントも発生」と指摘をうけ、総務省の統計委員会に相談していたことなどを指摘。統計委員会も「ダブルカウント=二重計上」の不正を認識していたのではとただしましたが、総務省の吉開正治郎政策統括官は「二重計上を知ったのは昨年12月の報道によって」などというだけでした。

 高橋氏は、山際大志郎経済再生相や国交省が、不適切な数字が分母にも分子にも入っているので伸び率は「それほど変わらない」などとして、影響は「軽微」だと語っていたと指摘。厚生労働省の毎月勤労統計の不正の際に、特別監察委員会が「職員は統計を単なる数値としてしか見ていなかったのではないか。その先にある国民の生活を想起していれば、ずさんな対応が長年継続する事態にならなかった」と述べていることをあげ、「まさに国民の生活への視点を全く感じられない答弁だ」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2022年1月29日付より)

―議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 本日は、統計不正問題について質問します。
 三年前、二〇一九年の今頃も、毎月勤労統計の不正問題がありました。「公的統計は、わが国の政策を企画立案するための根拠となるばかりではなく、国民が我が国の運営の実情を知り、政策を評価し、意思決定に利用するために不可欠な社会的情報基盤であり、公的統計は国家の基盤をなす情報」、これは、今回の建設工事受注動態統計の不適切処理に係る検証委員会報告書の指摘であります。三年前も、公的統計の大切さを繰り返し共有したはずではなかったでしょうか。しかし、実際には、あの毎月勤労統計の不正が発覚し、一斉点検や再発防止が叫ばれていた渦中で、もう一つの不正が隠されていたということなのであります。
 そこで、資料の一枚目、検証委員会の報告書の概要を基に我が事務所でまとめた資料であります。これをずっと使いながら議論していきたいと思いますけれども。
 事実関係をまずただしたいと思います。
 本調査が開始されたのは二〇〇〇年の四月です。会計検査院が指摘した調査票の合算処理が行われたのは、実は調査開始当初からである。国交大臣、間違いありませんね。


○斉藤鉄夫大臣 検証委員会の報告書においては、その開始された時期を含め、その事実関係や評価、原因を示していただいております。
 それによりますと、調査票の合算処理については、平成十二年、二〇〇〇年の建設工事受注動態調査の開始時点から、過月分の調査票に記載された受注高の数値を当月分の調査票の受注高に合算し、過月の受注高を当月の受注高に算入していたとされております。
 私としても、そのように認識しております。

○高橋(千)委員 確認をいたしました。
 そこで、合算処理とは何か、なぜ問題になっているかということなんですが、資料の二枚目を見ていただきたいと思います。
 これは、当時、国交省が都道府県担当者向け説明会で使用した資料であります。左の赤い囲みのところ、「複数月分の調査票がまとめて提出されるケースがあります。」と書いています。ここでは、パターン、二か月分まとまった場合、三か月分まとまった場合。これは、遅れて出された調査票の数字を消して、重ねてカウントする、調査票、過去のやつを重ねて、一社の分にしてカウントすると書いています。これが合算であります。
 一年を通して見ると、合計は合っているかもしれません。しかし、月々の変化を見る統計でありますから、全く正しくないということになります。問題は、遅れて来た調査票の数字を消して、ゼロも消して、足し算をした数字を書き込むという書換えを指示していたということです。
 総務大臣に伺います。統計法第六十条には、基幹統計の作成に従事する者で基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をしたときは六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するとあり、調査票を行政が書き換えたという行為は統計法違反に当たるのではないでしょうか。

○金子恭之大臣 調査票の審査過程において明らかな誤記入がある場合、例えば桁数が明らかに違う等々の場合は、しっかり確認をしながら必要な修正を加えることがございます。
 一方で、今般の書換えの評価につきましては、元々の調査票に記入された正しいデータが損なわれ、誤りのおそれがある場合の再計算などができなくなったことを考えると、統計法の目的、第一条、基本理念、第三条に照らして、望ましい方法ではなかったものと考えております。

○高橋(千)委員 理念に照らして望ましい方法ではなかった、これは、統計法違反に当たる可能性があるというお答えでよかったでしょうか。

○金子大臣 お答え申し上げます。
 罰則規定である統計法の第六十条第二号は、基幹統計の作成に従事する者が基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした場合に罰せられる規定となっております。この行為とは、基幹統計を作成する過程において、通常の方法によって作成されるはずの結果と異なる結果を意図的に生ぜしめる不正な行為とされております。
 いずれにせよ、個々の行為が統計法に違反し、刑事罰の対象となるか否かについては、捜査機関が証拠に基づき判断するものと承知しております。

○高橋(千)委員 もちろん、最終的には捜査機関がというのは分かった上で、当然、この議論の中で、やはり意図的だったのではないかということが証明されていかなきゃならないと私は思っているんです。そうじゃないというんなら分かるんですけれども、わざわざこうやって資料まで出して、やってきたことでありますから。
 そこで、もう一度国交大臣に伺います。いわゆる二重計上が起きたのは二〇一三年以降です。先ほどの資料の二にあるように、調査票が提出されていない月を実績なしとカウントしてしまうと、本当は実績があるんじゃないか、少なくなっちゃうんじゃないかということで、回収率、その当時六割ですけれども、割り戻して推計値を出すようになった。それは統計学上は当たり前の作業なんだけれども、こっちで空欄をちゃんと、推計値を埋めたのに合算もやっていた、だから二重計上になったんですよね。あり得ないと思うけれども、本当に知らずにやったんでしょうか。

○斉藤大臣 検証委員会の報告書では、次のように書かれております。
 平成二十一年、二〇〇九年度からの推計方法の見直しの検討の結果、平成二十五年、二〇一三年四月分から回収率の逆数を乗じて推計する方法による欠測値補完を開始したが、この際、合算処理を継続した結果、二重計上が発生した。当時、推計方法を検討する室長は、合算処理が行われていることを知らず、二重計上を認識することがなかった。その後、遅くとも令和元年、二〇一九年十一月頃に会計検査院が合算処理を察知したことを受けた対応を検討するに当たって、室長が本件二重計上を認識したと考えられる。このように検証委員会からの報告書では書かれております。
 また、報告書では、推計の見直しに当たって、平成二十三年度、二〇二一年度に集計プログラムを発注する際、過大推計になることを気づかないまま、平成二十五年、二〇一三年四月分から推計方法が変更されて統計が公表されることとなったとされております。
 このように、二重計上問題の認識が遅れたのは、建設受注統計調査の集計等の実務を担当していた統計室の係長以下の者と、欠測値の推計による補完方法を検討していた課長補佐以上の者の間で十分な情報共有がなされておらず、いわば情報の分断が生じていたことにあると考えられます、このように報告書にございます。
 こうした指摘を重く受け止め、今般、再発防止対策の検討や国土交通省所管統計の検証を行うタスクフォースを立ち上げたところであり、所管統計の抜本的な改革を強力に推進し、信頼の回復に全力を挙げて取り組んでまいります。

○高橋(千)委員 検証委員会の報告書を読むだけであるということ、とても残念です。大臣自らが、やはり国交省として調べたことをきちんと答えるべきですよ。
 次に行きますけれども、もう一度資料の一枚目で見ると、最初に二重計上を認識という表現が出てくるのは、何と六年後なんですよね。一番下の真ん中に、室長は令和一年六月頃に合算を認識した、そして、遅くとも令和一年十一月頃までには二重計上を認識したとあります。この年の一月には、まさに毎勤統計不正が発覚し、一斉点検がありました。そして、その後、会計検査院が参議院の要請を受けて調査を開始するわけですね。先ほどの答弁の中にちらっとあったように、会計検査院が動いたことを察してというふうな表現がありました。まさにそこだと思うんですね。
 会計検査院に伺います。
 昨年九月の報告書には、元年五月分から二年三月分までの調査対象数延べ八万五千九十三者のうち九千五百四十者、一一・二%です、過去分の調査票の情報を合算していたと解明し、作成される調査結果は精度が低いものになっていると指摘をしました。非常に重大な指摘だと思うんですが、ここでは触れておらないんですが、二重計上については気づいていたのではないんでしょうか。

○篠原栄作会計検査院当局者 お答えいたします。
 今回の検査におきましては、五十の基幹統計調査を含む二百九十八統計調査について、調査票の集計方法等が調査計画に沿って実施されているかなどに着眼して横断的に確認しておりまして、特定の統計調査の集計方法が統計そのものにどのような影響があったかといった具体的な統計処理に係る更なる詳細な分析は行っておりません。
 したがいまして、今回の検査におきまして、建設工事受注動態統計調査について、いわゆる二重計上になっていたということは把握しておりませんでしたが、過去の調査周期に係る調査票の情報を、調査計画に定められた本来の調査周期ではなく、提出時点における調査周期の調査票の情報に含めて集計していたことについて確認しており、その旨を報告書に記述しているところでございます。

○高橋(千)委員 調査の数が、種類が多かったので把握できなかったという趣旨のお答えだったと思います。
 ただ、先ほど資料で出した、都道府県に対して指示をしていた、そういう資料などが、都道府県からのヒアリングなどで把握をして、この合算処理ということに気がついたんだと思います。そのことがようやっとこの問題をあぶり出したことになるわけですけれども、やはり、繰り返し公表するチャンスがありながら、なぜずっと隠されてきたのかと思うんです。
 報告書にはこんなくだりがあります。二〇一八年十月五日、当時の係長が、担当室内での会議の際、たまたま合算処理のことに触れた、ほかの出席者が、触れてはならないことに触れたという雰囲気になった。触れてはならないこと、でも、それは逆に、ここは問題だという認識がその室内にあったということではないでしょうか。
 そこで、資料の三を見てください。これは、「完成予定年月が受注月より過去であればエラー」、これは青のところを読んでいます、「エラーであるが、システムで自動的に修正」と書いています。
 どういうことかと聞きました。建設工事の受注高を取る調査なのに、遅れて来た調査票は、完成している場合があるわけですよね。これはつじつまが合わないので、自動的に完成予定月を提出月に修正する、それをシステムにしたと。エラーじゃなくて、自動的に合算できるシステムにしたということですよね。
 これって、システム化していたとなれば、担当の係の人がこっそり書き写していたという問題ではなくなる。当然、組織的な問題になるんです。上の者の決裁が必要なはずです。システム改修の決裁はどのレベルまで上がっていたのでしょうか。

○高田陽介政府参考人 お答え申し上げます。
 建設工事受注動態統計のシステム改修に関する決裁は、所管の課長決裁とされております。この決裁文書の保存期間については、国土交通省行政文書管理規則等に基づき、五年間とされております。
 現時点で決裁が残る過去五年間においては、過去分調査票の完成予定年月を調査票の提出月に合わせるシステム改修は実施しておりません。
 完成予定年月の書換えについては、検証委員会の報告書において、この運用が行われていた理由やこの運用の発見後の対応の妥当性、その影響の程度については、国交省において調査し、公表すべきとされており、建設工事受注動態統計調査の不適切処理に係る再発防止策検討・国土交通省所管統計検証タスクフォースにおいて取り組んでまいります。

○高橋(千)委員 これ、実は私、聞いたときに、二〇一九年からやったのかなと思ったんですよ。逆に、ずっと前からやっていたというのが答弁だった。だから五年保存にはなかったという。驚きの話ですよね。
 ずっと前から合算のシステムがちゃんとできていたということ、しかも、課長決裁といいますから、課長の下に室長もいて、補佐もあり、係員もある。まさに組織的にみんなで認めていたことにならざるを得ないじゃないですか。これはまさに自動合算システムと言わなければなりません。大臣、御存じでしたか。

○斉藤大臣 その詳しい点については、私、ちょっと存じ上げておりません。

○高橋(千)委員 私は、これは重大な組織的な問題だということを示す事態だったと思います。しっかりと検証を大臣自身が指揮を執ってやっていただきたい、このように思います。
 今回の事案を受けて、遡及改定に関する検討会議が二十五日に立ち上がりました。
 資料の四を見てください。この第二合庁の庁舎の地下の書庫に保管されている調査票がこれだけあるそうです。ラインマーカーを引いているように、二〇一六年三月までしか調査票は残っていない、それ以前は既に調査票が廃棄済みとあります。平成二十七年度以前は既に廃棄済みというふうにあるんですね。これは間違いないかというのを一つ確認。
 その上で、資料の五を見てください。統計データは復元できるのかというので、資料を作りました。受注動態統計の二〇〇〇年から二〇二〇年分の資料なんですが、動態統計はどんな種類かと見る上でも大事だと思って。
 左の縦軸は受注高合計ですね。スタート時は六十四兆、リーマン・ショックの頃は四十兆円台、そして今、七十九兆円という事態なわけですね。横軸ですが、受注高の中には元請工事と下請工事、その中に公共と民間、業種別、都道府県別がある。つまり、我が国の建設業の姿が分かる貴重な資料だと思うんです。
 だけれども、この赤枠で囲んだ部分、十六年間、調査票が既に廃棄されたと言っている期間は復元が不可能ではありませんか。

○斉藤大臣 まず、過去の調査票、残っているものですけれども、おっしゃるとおり、平成二十八年、二〇一六年四月分以降のものが保存されております。
 それから、ない部分の実態をどのように遡及推定していくのかという点でございますが、これも検証委員会の報告書に次のように書いております。検証委員会の報告書を読むだけじゃ駄目だと先ほどおっしゃいましたが、まず、我々は、この検証委員会で指摘されたことをまず事実として認めて、そこからスタートしたいと思っておりますので、お許しをいただきたいと思います。
 この検証委員会の報告書において、本来の数値に基づいて直接推計することは困難と考えられるが、平成三十一年、二〇一九年四月からのデータを活用した上、一定の仮定を置くなど、書き換えられていない本件調査票が残存していない期間の数値を推計することは、不可能ではないと判断される、国交省は、本件二重計上が生じている期間、平成二十五年、二〇一三年四月分以降の建設受注統計調査については、そのような推計によって遡及的に改定を行って公表することが望ましい、このように書かれております。
 このことによって、遡及改定委員会、統計の専門家の先生方にお願いをして、今スタートをしたところでございます。

○高橋(千)委員 不可能ではないと書いているのは私も読みました。
 ですが、元々これは、抽出調査であるものを割り戻したりとか、様々なことをやって出している数字なんですよ。それに更に、調査票がないのに、いろいろなデータを入れ込んで想定のものを出すというのは、それは復元と言わないだろう。これは指摘しておきたいと思います。
 そこで、内閣府に伺います。
 国交省は、調査票情報などの文書を行政文書ファイル管理簿に登録していない又は内閣府に廃棄の協議を行わずに廃棄しているということを認めて、公文書管理上の問題があると自ら明らかにしています。この点について、認識を伺います。
 そもそも、調査票に業者が書いてきた数字を消して書き込むというのは、公文書偽造に当たるんじゃないかと思うんですが、もし認識を伺えれば、お願いします。

○笹川武政府参考人 お答え申し上げます。
 行政文書ファイル管理簿、それから廃棄の関係での内閣府の認識ということでございました。
 公文書管理法では、条文は一つ一つ読み上げませんけれども、第七条、それから第八条におきまして、行政文書ファイルの名称、保存期間などを行政文書ファイル管理簿に記載すること、それから、行政文書ファイルを廃棄しようとするときは、あらかじめ、協議して、その同意を得ることというふうに定めているところでございます。
 国土交通省からは、私ども、これらの規定があるんですけれども、にもかかわらず、調査票については、行政文書ファイル管理簿への記載がされていない、それから、廃棄同意の手続を行わないまま廃棄したという報告、不適切な管理があったという報告を受けております。
 私どもといたしましても、国土交通省においてそういった取扱いが行われていたということであれば、不適切であり、遺憾であるというふうに考えております。
 それから、偽造というようなお話、ここは、済みません、公文書偽造ということでございましたら、刑法の話になるかと思いますので、捜査機関の方で判断されるもの。答弁は差し控えさせていただきます。

○高橋(千)委員 後段もよく存じておりますけれども、そういう種類の問題なんだということをあえて言わせていただきました。
 次に、今回の統計不正が他の施策に与える影響についてです。
 毎勤統計のときは、雇用保険の基本手当を始めとする各種手当が減額されたという実害がありました。
 受注動態統計は、月例経済報告やGDPのほかに、民間のシンクタンクや、各業界も含め、様々に利用されております。
 それで、資料の六を見てください。これは、中小企業庁のセーフティーネット保証五号における業況悪化している業種の指定について。これは四半期ごとに発表されるわけですけれども、今年の一月二十一から三月末までに、経産省が、建設関連産業十三業種を追加指定しました。関連業種はこれで、四十九あるうち、二十一業種が指定をされたわけであります。
 ちょっと時間の関係で、国交省と経産省、それぞれ続けて答えていただきたいんです。
 まず、国交省に、追加指定というのはなぜ起こったのかということ、今回の事案との関係についてお答えください。
 そして、経産省には、このセーフティーネット保証五号が、コロナ禍の中でどれだけ実績があったのか。一定期間は全業種を指定したこともあったと聞いていますが、その前後を含めて、どのくらいの活用がされたのか。
 やはり、これがなければ、もしかして、前の年には、あるいはずっと前の年にも指定されていたかもしれない業種がいたということもあり得ると思いますが、その点について伺います。

○長橋和久政府参考人 お答え申し上げます。
 セーフティーネット保証五号に係る建設業関係の業種指定には、これまで、国土交通省より中小企業庁に対して、業況データとして建設工事受注動態統計に基づくデータを提出しておりました。それが、今回、この問題を受けまして、令和四年一月から三月分の業種指定に必要なデータを提出する必要があることから、十二月十五日に直ちに、国土交通省から業界団体に業況データの提供をお願いしました。
 短い期間でございましたので、十二月二十二日までに提供されたデータにつきましては中小企業庁に提出し、そうしたデータも踏まえて、十二月二十八日にまず八業種の指定がされて、それで、作業が間に合わなかった業種、業界については一月十四日までに御提供いただいて、それを中小企業庁に提出し、そのデータも踏まえて、先生さっきも御指摘ありましたように、一月二十一日に十三業種の追加指定がなされ、合わせて二十一業種の指定がされたという状況でございます。


○飯田健太政府参考人 お答えいたします。
 幾つか御質問いただいておりますので、順にお答えさせていただきます。
 まず、コロナ禍での保証五号の実績でございますけれども、新型コロナウイルスの感染症が発生した二〇年の二月から昨年十二月末までの期間における実績は約三・九兆円でございます。
 続きまして、足下の活用状況でございます。
 御指摘のとおり、昨年の七月に全業種指定を解除いたしました。全業種指定は千百四十六業種行いましたが、昨年八月以降、十二月までにおきましては五百三十五業種を指定しております。
 それから、正しい統計であれば指定された業種があったのではないかというお尋ねでございますけれども、今御答弁ありましたように、指定の根拠となっていた建設工事受注動態統計調査につきまして、今後、国土交通省の方において遡及改定する手法を検討されるというふうに伺っております。
 したがいまして、現時点におきましては、昨年不指定となった業種における影響について確たることを申し上げることは困難であるというふうに考えてございます。

○高橋(千)委員 公的統計が本来資料として使われていたものが、業界団体にお願いをしてデータを出していただいたということでありました。
 やはりコロナの真っ最中は、今もそうなんですけれども、全業種を指定して、千百四十六とおっしゃったと思いますが、でも、それを指定を解除した後も五百三十五業種に活用されていた。これは、三・九兆円の実績もあるという意味では、やはりこの指定が、もしかしたらこのデータが不正確だったために指定されていなかったところがあったんじゃないか、そういうことに思いを致さなきゃならないな、こういうふうに思うんです。
 私は、統計の身近な影響について、改めて今回考えました。
 二十四日の予算委員会の議論などを聞いていますと、例えば山際経済財政担当大臣が、GDPへの影響について、分母にも分子にも同じように影響しているんですから、伸び率という意味においてはさほど変わりはない、影響は軽微と答えました。どっちも不適切な数字だから、率で見れば同じでしょうと言っていることなんですよね。そう言ってしまえば、これは極めて不誠実だと思うんですね。国交省も同じ答弁をしています。
 毎勤統計不正の特別監察委員会は、職員は統計を単なる数値としてしか見ていなかったのではないか、その先にある国民の生活を想起すれば、このようなずさんな対応が長年にわたり継続するような事態にはならなかったであろうと述べています。まさに、その先にある国民の生活、これを全く感じられない答弁だと言わなければなりません。何としてもこれを、信頼を回復する取組が求められると思います。
 さて、非常に残りの問いと時間との関係が難しくなってきたんですが、大変飛ばして申し訳ありませんが、一番最後の資料を見ていただきたいと思います。
 統計委員会は、会計検査院から直接聞き取りを受けています。そして、あわせて、資料の最後の、これに書いてありますが、昨年の八月二十日、国交省から、新聞記者からの取材を受けたので、相談窓口を教えてほしいと相談されています。
 これ、資料はタスクフォースの報告書ですけれども、最初からぼかしてあります。ただ、中身は下に書いてあります。記者からダブルカウントも発生するという指摘がされた、それに対して、国交省が微々たるものだということをしゃべったと書いているんですよね。
 これに対して、ダブルカウント、つまり二重計上じゃないですか、という言葉まで出ている資料を見せられておきながら、気づかなかった、何も指導しなかったということなんでしょうか、統計委員会。

○吉開正治郎政府参考人 お答え申し上げます。
 本件の書換えによる合算を総務省として認識したのは、会計検査院の報告に係る昨年の八月の国土交通省からの連絡、二重計上については昨年十二月の報道によってでございました。
 統計委員会の対応精査タスクフォースの報告書におきましては、いわゆる二重計上を発見するための手がかりとなる情報が、過去、総務省の業務遂行の中に複数あったことが指摘されておりまして、各職員が担当する職務の中で、警戒心と想像力、洞察力を持って様々な情報を集約し、問題事案を防ぎ、その影響を極小化することが望ましいとの指摘がされております。
 総務省といたしましては、タスクフォースの指摘を真摯に受け止め、職務遂行の改善を図ってまいります。

○高橋(千)委員 全く答えていないと思うんですね。
 ストレートに言っているわけですよ。ダブルカウントと書いたものを見せられて、それで気づかなかった、見逃したというのがその担当職員のせりふなんですよ。そんなことは絶対あってはならないでしょう。統計委員会がチェックもできないんだったら、しかも、忙しいとか聞かなかったとかはあれだけれども、見ていながら気づかない、これは本当に深刻だと思います。
 タスクフォースのまとめを見ていますと、二重計上の話題は出なかった、出なかったということが何度も出てくるんですよ。何でそんな言い訳がましいことを言うんですか。そんなことを言わなくたっていいでしょう。それだけが論点になっているかのように言っていることに、非常に私は問題があると言わなければならないと思います。
 それで、時間なので言い切りにします。
 国交省の検証委員会の報告書の「追補」には、調査開始後に判明した幾つかの誤りについて、上記誤りが生じた理由や発見後の対応について、「国交省において調査して公表すべきである。」といった指摘が複数ある。また、合算処理や二重計上など中心的な問題点に対しては、「一応の調査を終えたとはいえ、これ以外にも、解決すべき課題が残っている。」と指摘をされています。
 私は、これは、一月で調査をまとめよという総理指示もあって、ちょっとそこまで届かなかったという悔しさもにじんでいるのかなと思ったんです。だから、国交省自らが全容解明を行って、なぜそうなったのかということを明らかにしてこそ本当の意味での再発防止になる、このことを強く指摘をして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

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