国会質問

質問日:2021年 4月 2日 第204国会 厚生労働委員会

医療法等改定案 病床削減誘導やめよ

高橋議員 医師不足解決こそ

写真
(写真)質問する高橋千鶴子議員=2日、衆院厚労委


 日本共産党の高橋千鶴子議員は2日の衆院厚生労働委員会で、統廃合や病床削減をおこなった医療機関に配る全額国費の給付金に消費税増税分を充てて恒久化する「病床削減推進法案」に対し、病床確保が課題の新型コロナ対策に矛盾すると批判し、病床削減路線を見直すよう迫りました。

 質疑の中で厚労省の迫井正深医政局長は、昨年度限りとしていた病床削減支援給付金に計152医療機関が申請しており、単独病院で病床を削減する際に32道県で51億円を支援したことなどや、再編統合の検討を要請した436の公立・公的病院のうち22病院が含まれていることを明らかにしました。

 高橋氏は給付金の恒久化で削減を加速させるのかと追及。すでに各地で再編統合の動きが進んでいるとして、「国は強制ではないと言うが、『誘導』になっている」とただしました。

 田村憲久厚労相が「支援しているつもりだ」と強弁したのに対し、高橋氏は名指しで再編統合を迫るのではなく「財政難や医師不足などの原因をよく見るべきだ」と求めました。

 そのうえで、病床削減支援給付金は削減分の損失を埋める形で算定しているため、「この考え方は(コロナ対策の)減収補てんにも通じるものがある」と補てんの実施を要求。経営難でやむをえず病床削減する事態にならないよう求めました。

 高橋氏は、医師の時間外労働を過労死ラインの倍近く認めるという政府方針に対し、「長時間労働が恒常化すれば医師不足に拍車がかかる」と追及。田村厚労相が「2035年に向かって減らしていく」と言い訳したのに対し、「あと14年も(現場は)もたない」として方針の見直しを強く迫りました。
(「しんぶん赤旗」2021年4月3日付より)


ー議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 久々に厚労委員会での質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 昨日、大阪、兵庫、宮城に初の蔓延防止措置が導入されました。三府県のみならずコロナ感染者は増加傾向、ちょうど三か月前、十二月の中旬と同じ水準になっていると思います。まさに第四波に入ったと言うべきでありましょう。正直、何だったんだ緊急事態宣言はと言いたいところですが、今日は法案審議ですので、コロナ対策にとっても鍵となる医療提供体制に絞って質問いたします。
 三月十八日、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部において、緊急事態宣言解除後の新型コロナウイルス感染症への対応が決定され、取組の五本柱の一つとして、一般医療の機能を守りつつ機動的に適切なコロナ医療を提供するための医療提供体制の充実が盛り込まれました。いわば一般医療とコロナ医療の両立だとして、相次いで事務連絡が出されています。本日の委員会でも話題になっていたと思いますが、資料の一は三月二十四日の事務連絡の概要であります。
 先ほど大臣はたくさんの中身があるとおっしゃっておりましたけれども、今日ここで確認したいのは、病床に関してのポイント、各都道府県に最大を想定したコロナ病床の確保を求めているということ、かつ、必要なときに対応できる即応病床とすることなどでよいでしょうか。
    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕


○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制について、これは、昨年末からこの年明けの急激な感染拡大を経験する中で明らかとなった様々な課題を踏まえまして、先ほど委員言及いただきました事務連絡を出したものでございますけれども、この中で、概略を申し上げますと、地域で、一般医療との両立を含めたコロナ医療について改めて具体的に協議、合意をし、コロナ病床を最大限確保するということ、それから、入院調整などの運用面に関する見直しや後方支援病床の確保など、確保した病床を効率的、効果的に活用するための取組を講じること、こういったことをお願いしているところでございます。
 それから、病床の確保に当たりましては、医療従事者の確保やゾーニング等の必要な準備が完了しており、すぐさまコロナ患者を受け入れられる病床という意味での即応病床、これを確保することが重要と考えておりまして、政府といたしまして、今後感染拡大が生じた場合においても重症者や死亡者の発生を可能な限り抑えるため、都道府県と緊密に連携をいたしまして、医療提供体制の確保に万全を期してまいりたいと考えてございます。


○高橋(千)委員 即応病床の三月十七日の過去の都道府県の状況の中では、一定、段階があって、即対応できるところと、困ったときはというふうな、三段階くらいだったと思うんですね。それを一つの即応病床にするということは、よほどの事前の準備が必要であろうということかと思います。
 それで、最大限の最大とはどういう意味か。地域によってははじき方が当然違うと思うんですね、感染の状況というのがありますから。そして、その最大限によって、今まで確保していた病床を地域によっては減らすこともあるんでしょうか、伺います。


○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 三月二十四日発出の事務連絡は、先ほど申し上げましたけれども、これは、既に策定をしております先ほど委員言及いただきました病床確保計画や確保病床数を基本としつつ、改めて地域での協議を行っていただきまして、一般医療との両立維持可能な、地域で最大のコロナ病床を確保していただくということでございますけれども、その際に、これまで、確保病床数と実際に患者の受入れが可能な病床数が乖離する場合も見られたということを踏まえまして、今回の事務連絡におきましては、個々の医療機関だけで検討するのではなくて、地域で、医療機関の間での役割分担とか連携、こういったものを協議をいただきまして、コロナ患者を確実に受け入れていただくことが可能な病床数、これを地域で最大限設定いただくようにお願いをしておりまして、基本的には、現在の確保病床数に上積みがなされるものというふうに考えております。
 一方で、現在の確保病床数から数が減じることも可能性としてはあり得るわけでございますけれども、そのような場合には事前に私ども厚生労働省に御相談いただくようにお願いしておりまして、各都道府県の個別の事情等も伺いながら、連携して必要な病床の確保に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、政府としては、各自治体と緊密に連携をいたしまして、十分な医療提供体制を確保することができるように取り組んでまいりたいと考えております。


○高橋(千)委員 減ずることもあるけれども、厚労省に事前に諮っていただいて協議をする、そこまで慎重に対応するということは大事だと思います。
 ただ、年度末の大変なときに、都道府県の作業は物すごくハードであろうと思いますし、昨年、一番最初の予算委員会で病床確保の問題を質問したときに、やはりいざというときは空けてもらうからと言ったんですが、そう簡単じゃないわけですよね。患者さんがいらっしゃるのをどこかに出ていってもらわなきゃいけない、そのことを指摘したわけですが、ようやく一年たってここまで来たなということで、実効あるものにしていかなきゃならないと思います。
 そこで、大臣に伺いますが、本法案では、都道府県が作成する医療計画の記載事項に、新興感染症等の感染拡大時における医療を追加することになります。二〇二四年度からの第八次医療計画から追加されるとしています。
 コロナ禍で医療提供体制が逼迫した教訓から検討されてきたと思いますけれども、改めて大臣にその趣旨を伺います。


○田村国務大臣 今局長からいろいろと話がありましたけれども、いろいろなことを我々は、本当はもっと早く学ばなきゃいけなかったんでしょうけれども、今回のことで学ばさせていただきました。
 やはり、局所的に急激に病床が足らなくなるというようなことが起こったりでありますとか、先ほど来話がありますが、もう本当は転院していいんだけれども移る場所がなくてというような意味も含めて、うまく役割分担ができなかった、こういう反省もあるわけでございます。
 しかも、あと、スピードという意味が、当初想定していたスピードよりも、これはまた怒られるんですが、実際、感染症の専門家の方々も感染拡大が想像よりも速いというような状況が起こったわけであります。
 病院の中では、ゾーニングでありますとかマンパワーの配置でありますとか、いろいろなことをしませんと、ふだんの仕様と変わるわけでございますので、そういうこともやらなきゃならないということを考えると、やはり、今、第八次の医療計画のお話がありましたけれども、医療計画の中で、五事業プラスもう一つということで、この新興感染症が感染拡大した場合の対応というものを入れていかなければ、今回コロナによって学んだこと、次いつ来るか、いつ来るかというよりかは、これは必ず来るという我々は意識を持っておりますので、それに向けたこの教訓を生かした対応ということを含めて、今般このような形でこの法案に盛り込まさせていただいておるということであります。


○高橋(千)委員 必ず来ると。これまでも本当は来ていたんだけれども、大きなものは百年に一回だけれども、十年に一回は必ず感染症は来ていたんだが、幸か不幸かコロナほど大きくならなかったのが最近の傾向であった、その反省に基づいて医療計画に位置づけるというのは、私は評価できることだと思っております。
 同時に、今年二月八日の予算委員会でも私は指摘しておりますけれども、このコロナ対応で公立・公的病院が大変貢献したことや、コロナ病床を確保するということが一般病床に影響を及ぼすということが確認された。検討会の中でも議論されてきたわけですよね。
 その一方で、二〇二五年、地域医療構想が目指す病床削減に、全額国庫補助かつ消費税財源で国が後押しするというのは、やはり矛盾するんじゃないかというように感じますが。


○田村国務大臣 やはり、質の高い医療というものを今ある医療資源でしっかりと将来に向かって提供していかなければならないわけで、そういう意味では、人口構成が大きく変わっている、それから人口自体が減っている、こういうのは委員も御承知のとおりでありまして、これは、前、私が前回大臣をやったときにこの地域医療構想の基をつくらさせていただいたわけでありますけれども、二〇二五年、団塊の世代が全員七十五歳以上になるのがもういよいよ目の前に来ているわけでありまして、当然、急性期の病床、若い方が多ければ、入院して退院すればすぐ御自宅に戻れる、そういう意味では急性期の病床というのがメインでよかったんでありましょうけれども、高齢者が増えてくる中において、急性期の病床もそうなんでしょうが、それ以上に回復期の病床をつくらないと御自宅に帰れないというような状況がある中において、地域医療構想というもの、どれぐらいの人口でどれぐらいの医療のニーズがあってというようなことを前提に、今、各地域でつくっていただいているわけであります。
 最終的に、そういうものというのは、質を向上する、そして、人的資源等々、医療資源を適正配分するということでありますから、これは、医療の質の向上という意味で、消費税を使うというのは意味があるのであろう。
 ただ、一方で、言われるとおり、こういう感染症のこともありますから、それにちゃんと対応できるような体制は組まなきゃいけないということで、先ほど来、第八次の医療計画で、その中においてもいろいろな対応ができるようにということを念頭に置かさせていただいておるわけであります。
 もちろん、今回に関しては、コロナのこともございますから、今までよりかはこういう感染症のことも踏まえた上で地域医療構想をつくっていただくということは我々も念頭に置いておりますので、各地域調整会議においてそういうようなものをおつくりをいただければありがたいというふうに思っております。


○高橋(千)委員 医療法の見直しに当たっての検討会の中で、いや、だけれども、二〇二五年には今大臣がおっしゃったような人口減が来るから、やはり地域医療構想はやらなくちゃ、そういう議論がありましたね。その中で、いや、だったら、地域医療構想を実現して病床削減して、その空いたスペースにコロナの患者がもし出たら入れるのかみたいな、そんな議論までしていたんですよね。スペースだけ空いたって、人がいなかったら対応できないじゃないですか。残念ながらそういう議論だったということでは、やはり一つ一つちょっと問題を言っていきたいなと思っております。
 それで、資料の二に、今年度以降の病床機能再編支援制度についての説明をつけています。
 対象経費、一つは、1とありますよね、単独若しくは複数の病床再編により削減すると。どっちみちベッドを減らすことには変わりないんですね。明確に書いてある。補助率十分の十、かつ、消費税増税分を活用した資金であること。昨年二月十七日の予算委員会でこれは指摘しているんですけれども、このときは、当時加藤大臣でしたけれども、十分の十は令和二年度限りと説明しているんですね。それを恒久的にしちゃった。
 そのことをまず確認した上で伺いますが、昨年十一月二十六日に募集を開始した令和二年度の病床削減支援給付金の申請は七割から上がっていると言いますが、その総件数は幾らか、いわゆる四百三十六病院リストに名指しされた公的・公立病院はそのうちどのくらい入っているのか、お答えください。


○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 令和二年度病床機能再編支援事業につきまして、個々の病院において病床数を適正化する取組に対する支援、これは三十二道府県から百四十医療機関に対しまして約五十一億円、それから、複数の病院を統合する取組に対する支援といたしまして、五県から十二医療機関に対しまして約十億円、合計で約六十一億円の申請があったというところでございます。
 それから、もう一つ御指摘の再検証対象医療機関、四百三十六病院については、個々の医療機関において病床数を適正化する取組に対する支援、これにつきましては十八病院、それから、複数の医療機関を統合する取組に対する支援については四病院から、それぞれ申請があったということでございます。


○高橋(千)委員 今二つおっしゃった、個々の病院の場合は三十二道県、五十一億、この内訳を初めて出していただきました。要するに、個別の病床削減そのものに出したお金が圧倒的に多いということですよね。ただ、それに十八病院ということだったので、公的・公立病院の名指しされた病院はまだその程度である。逆に言うと、だから恒久化したということなんでしょうか。


○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 御質問の趣旨に沿うかどうか分かりませんけれども、こういった令和二年度の実績は単年度の予算措置でございましたけれども、こういった再編の支援につきましては、今後、引き続き地域医療構想を続けていく中で、やはり安定的な財源の確保が非常に大きな課題であるということでございましたので、今般、こういった法律の改正をお願いをいたしまして安定財源の確保に努め、引き続き地域医療の体制を盤石に進めていくような支援を継続的にやっていきたい、そういう趣旨でございます。


○高橋(千)委員 実は、十一月二十六日の通知、募集しますよという話、資料の三枚目にあるんですけれども、これは、私は、実は国交委員会で質問をしたんですよね。そのときに、七割が募集していますから、随分ありますからとおっしゃいましたけれども、実は結構違うところから出ているんだなというのを改めて思ったんですよ。
 そうすると、果たしてこれはどういう趣旨で使われているのかというのが、全くその先の情報が分かりませんので、これを、七割も使われているからいいことなんだ、地元から歓迎されているんだとか、あるいは、病床削減あるいは機能再編は必要なことなんだという評価で正しいかどうか、これは検証が必要です。
 情報をいただきたいと思いますが、大臣に伺います、どうですか、今の数字。
    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕


○田村国務大臣 地域医療構想に沿ってやっておられるはずでございますので、その地域でどういうような病床の統合を、もちろんダウンサイジングを含めてでありますけれども、するかというのはお話合いの中でやっておりますが、結果、その地域が作った計画にのっとった病床になっていけば、それは数と種類でありますけれども、それはそれでいいんだろうと思いますので、もちろん、これは予算を出しているわけでありますから、その中に関しては、しっかりと厚生労働省もチェックをする中において対応するということでありますので、都道府県としっかりそこは議論をいたしておるというふうに考えております。


○高橋(千)委員 必要な情報は出していただけますか。


○田村国務大臣 何の情報か、ちょっと教えていただければありがたいです。


○高橋(千)委員 例えば、公的病院かそうじゃないかということなど、そのリストに入っていないところが圧倒的なわけですよね。じゃ、地域医療構想との関係でどうなのかということです。


○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 御質問の御趣旨にもよりますけれども、大臣が先ほど答弁させていただきましたとおり、言ってみれば都道府県からの申請に基づきまして予算執行いたしますので、当然のことながら、様々な予算執行上の確認でございますとかその内容についての確認は私どもがさせていただいた上で、その情報に関しまして、どのような形でかということもありましょうけれども、当然、必要な情報については開示をさせていただく、できる限りのことはもちろん考えさせていただきたいと思っております。


○高橋(千)委員 お願いします。何といったって名指しされて公表されたリストですから、そこから始まっているんですから、その先はもやもやじゃ駄目なんです。指摘しておきたいと思います。
 資料の三は、今言いました病床削減支援給付金を募集すると発表した十一月二十六日の事務連絡です。支給額の内訳を書いているんですけれども、単価、これは、病床稼働率が五〇%未満は一床当たり百十四万円、九〇%以上の場合は二百二十八万円と段階的に高くなっていきます。この単価の算定根拠は何か、また、一床当たりの単価が病床稼働率が高くなるほど高い理由は何でしょうか。


○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 この病床機能再編支援事業は、地域での関係者間の合意を踏まえて、必要とされる病床機能の再編支援として措置をしたということでございますので、具体的な支援額の考え方でございますけれども、病床機能の再編や医療機関の統合に伴って減床した病床数に、病床稼働率に応じて設定をいたしました一床当たりの単価を乗じることで算出をしているということでございます。
 それで、この一床当たりの単価でございますけれども、病床機能の再編や医療機関の統合を進める際に生じ得る雇用でございますとか、それから債務の承継など、今までの補助金ではなかなか対応できない課題を一定程度支援するという観点から、一般病院におけます一床当たりの平均的な医業収益や平均的な経常利益率、そして当該医療機関の稼働率を参考として設定をしたものでございます。
 その際、一般的には、医療機関ごとに、一床当たりの医業収益、これは病床稼働率によって変動するというふうに考えられますので、病床稼働率の段階に応じて一床当たりの単価、これは先ほど御紹介いただきました表にありますけれども、そういった設定になっているということでございます。


○高橋(千)委員 要するに、病床削減のための補助金なんだけれども、本来は病床があれば入っていたであろう収益、そしてそれを支えていたであろう人に着目した単価である、だから利用率が高いほど単価が高い、そういう説明だったと思います。これは後でもう一回、関係して質問します。
 それで、当初名指しで病床削減若しくは再編統合の必要性を指摘されたのは四百二十四、今は四百三十六ですけれども、昨年三月、遅くとも九月までに具体の対応策を求められておりましたが、コロナ禍の中で、この期限は一旦保留されているものと承知しています。ただ、私の地元東北の各地でも、地域医療構想の具体化といいましょうか、病院統合や病床削減が動いています。
 例えば、昨年二月の予算委員会で紹介した中で、岩手県奥州市の国保まごころ病院というのがあるんですが、地域的でいうと、車で十分のところに県立病院と市立病院があって、なので、見直しリスト、全項目チェックがついている。だけれども、四十八床の小さな病院なんだけれども、厚労省が目指す地域包括ケアそのものをやっている。新幹線の隣駅まで訪問診療をやっている。そして、そのことによって、例えば東大や京大、聖路加病院などから多くの研修生を受け入れて、在宅医療の指導的医師を送り出す。そういうとても大事な役割を果たしているんです。
 昨年も、加藤当時の大臣は、訪問診療は今回の評価項目に入っていないので、そこは地域でしっかり評価をしていただいて、残していただくとか、どうあるべきか議論していただきたいと言ってくれたんですね。大変心強かったんですが、たった今、今年の三月二十五日に奥州市は、市立総合水沢病院と、この今話したまごころ病院、それから前沢診療所を廃止、統合して新病院を建設すると発表したんです。足すと二百十六床あるベッドを百床くらい削るという話があって、まだ数字は正確には出ていないんですが、その一つになった病院でそれを全部こなすと言っているのに対して、それはちょっと無理じゃないかなと思ったわけなんです。
 在宅医療は、ある意味、地域医療構想の要でもありますよね。つまり、高度急性期や急性期から一定ベッドを減らしても、それを回復期を増やしたとしても、はみ出す分は在宅で、地域包括で支えるというのが考え方だったと思うんです。そういう意味で大事な役割を果たしているところが、結局ここに追い込まれちゃっている、統合に。
 何でだろうと思ったときに、国は、リストは強制ではない、自治体が決めることだと言ってきました。だけれども、自治体は、財政難だし医師不足だし、やはり重荷になっているというのも事実で、国がこのときに全額補助となったときに、強制ではなくても誘導になっちゃう、そういう認識はございますか。


○田村国務大臣 誘導というか、支援しているつもりなんですが。
 要は、二〇二五年、もっと言うと二〇四〇年に向かって、もう委員も御承知だと思いますが、先ほど来言っております人口構成が変わる、それから人口が減る。当然、医業収入というものを考えなければ、病院自体が運営できなくなってくるわけであります。でありますから、もし、地域包括でありますとかいろいろな形で対応する中で病院が運営できるというのであるならば、多分、この支援金を使わずとも、そこの調整会議の中で、こういう形で我々は必要な医療ニーズに対して応えなきゃならないから、これぐらいのベッドとこれぐらいの医療機能を残すよという話であったんだろうと思うんです。
 ですから、要は、やはりいつまでも診療報酬以外の、自治体が足らざる部分を補填するということを続けられないというのが今の日本の地域それから国の財政でございますから、そういう中において、診療報酬等々を見ながら、そして地域の、地方のそれぞれの財政を見ながら、どうするんだということをお考えになられる中において、今回、この支援を使ってやれば何とか医療ニーズに応えられるであろうということをお考えになられた結果ではないのかなというふうに思いますので、しっかりと我々も支援をさせていただきたいというふうに思っております。


○高橋(千)委員 あくまでも支援だとおっしゃるわけですね。
 市の特別委員会の資料では、厚労省から再検証が必要な病院として公表され、検討結果の報告を今後求められる見込みというふうに書いてあるんです。やはり、名指しされたことが、まずそこに一つの促進になっちゃったということがあると思いますし、その後に、やはり、確かに赤字もある、それから医師不足でこれ以上は大変だと言っている、だから、そこの原因をきちっと見る必要があるじゃないかということを言いたいんですね。
 それで、二つを一つにまとめて質問します。
 施設の老朽化と建て替えが悩みになっています。これは、十割給付ではないんだけれども、基金の中で、病床削減を条件としなくても必要な医療機関の建て替えは補助が受けられるはずですが、確認をしたいと思います。
 それから、さっきの病床削減支援給付金の考え方、要するに、病床があったらこれだけの利益が上がっているんだ、その考え方というのは、これまでコロナの中で政府が否定してきた減収補填にも通じるものがあるんですよ。そういう考え方というのをやはりこれからはやっていかないと、つまり、何が言いたいかというと、経営がまず大変だから病院はもう病床は要らないよということよりも、もう大変だから補助金をもらって少し楽になろうかなとなったら本末転倒じゃないか、そういう気持ちがあって質問しました。


○田村国務大臣 まず、後段から御回答いたします。
 もう御承知のとおり、これは、やめたら、なかりせばじゃなくて、コロナの場合は、当然のごとく、患者が来られると、普通の医療よりも人員の配置もかかりますし、それから、感染防護という形からゾーニングしたりだとか、いろいろなかかり増し経費がかかってくるということがございます。ですから、損失というか減収補償では多分対応できないのであろうな、先ほど申し上げた地域医療構想の中において出しておるようなそういう考え方では多分駄目なんだろうなという中において、いろいろなかかり増し経費も含めて算出をさせていただいた金額で支援をさせていただいておる。これは当然、空床になったところの補償といいますか、支援もしっかり、コロナ禍において重点医療機関になった場合にはより多くのものを対応させていただいておりますので、それよりも更にかかった分をお出しするという考え方だということは御理解いただきたいというふうに思います。
 前段は局長から答弁させます。


○迫井政府参考人 前段の事実関係を御説明させていただきます。
 地域医療構想の実現に向けた病床の機能分化、連携の推進のための基盤整備のため、これは、単なる施設の老朽化ということではなく、先ほど委員御質問の前提として、必要な医療機関と位置づけられるということでございますけれども、それに実施する施設設備の整備につきましては、病床削減の有無にかかわらず地域医療介護総合確保基金による支援の対象となっておりまして、この基金については、国が三分の二負担というふうになっているというところでございます。


○高橋(千)委員 確認ができました。三分の二はこれまでどおり出る、十割給付じゃないのは残念かもしれないけれども、しかし、必要であれば、必ずベッドを削らなきゃ建て替えのお金が出ないんだではないんだということで、大事な答弁だったかなと思っています。
 大臣の答弁は非常に残念ではあるんですけれども、この考え方は今日初めて言いましたので、少し研究していただきたい、このように思います。
 それで、地域医療が危機に瀕している背景に、やはりそこに医師不足があるということを御認識は共有いただけるでしょうか。ここだけまず答弁してください。


○田村国務大臣 医師不足ということで、ずっと、医学部の定員等々、地域枠を含めて進めてまいりました。
 一方で、全体の医師不足だけではなくて、診療科でありますとか地域の偏在、こういうものもございますので、こういうものも含めて、今、医師の養成、これをさせていただいておるということでございます。

○高橋(千)委員 はっきりしない答弁ですよね。
 医師不足もあるということでよろしいのか。

○田村国務大臣 そういう下において、医学部の定員枠、特別なものをつくって、今までこれを増やしてきておるということであります。


○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 それで、資料の四ですが、二〇二四年四月から適用する医師の時間外労働の上限水準、医師の働き方改革は、一般の労働者より五年間猶予がされて、二四年からスタートするわけですけれども、これは、A、B、C、Bは連携BとBというのと、CはC―1とC―2と、五種類の水準があるわけですが、B以上は年間千八百六十時間、いわゆる過労死ラインの倍を認めてしまう水準であります。これはもう言うまでもなく私は絶対反対であります。
 問題は、このB水準のことを、地域医療に必要な病院であり、そこに派遣される人である、こういう考え方なんですね。それを知事に指定させるということです。言ってみれば、一人で二人分働けと言っているようなものなんです。これが恒常化すれば、結局辞めていく、余りにも忙しくて。あるいは、その後に来る人がいないということになって、なおのこと医師不足に拍車がかかるじゃないか。それなのに、知事の指定というやり方でやるのはやはり解決策ではないと思いますが、いかがでしょうか。


○田村国務大臣 御理解いただいていると思いますが、今、三六協定を結んで特別条項を結ぶと、六月にわたって上限がないようなものも結べるんですよね。
 実際、今、医療の現場を調べると、非常に、これ以上、一千八百六十以上の方々もおられるという中で回っております。それを何とか労働時間を減らしたいという思いの中で、今般、法律を提出させていただいておるわけでありまして、今よりかは少なくともよくしていきたい。
 そして、それだけでは駄目ですから、二〇三五年に向かっては、この千八百六十というのを、元からの九百六十に向かって進めていくための時短計画といいますか、計画を作っていただかなきゃならないわけであります。今は取りあえず一千八百六十に向かっての計画をお作りをいただいております。
 そもそも、この時短に関しては、それぞれに対してちゃんと時間を減らしていただくという努力をしていただかなきゃなりませんので、それに関しても年に一回しっかりと評価を行うということでございますので、計画を作って、それに向かって実行に向かって動いていただくということでございます。
 先ほど来申し上げておりますとおり、言うなれば、いろいろな、自ら学ぼうという場合は別でありますけれども、そうでない場合に関しては、二〇三五年に向かって、この一千八百六十という数字を減らしていくという形の中で、まずはここからスタートをさせていただく。今よりかはいい環境の下で、辞めていただかないようにしっかりと我々としては環境整備をしてまいりたいというふうに思いますし、健康確保措置もしっかりとこの中に盛り込んでいただくということであります。


○高橋(千)委員 今よりかは少なくしたいというのは大事だと思っております。
 ただ、最初におっしゃった、三六協定を結べば天井がなかったというのは、それを見直しをして働き方改革をやったにもかかわらず、五年待たせて、そして出てきたものがこれかということは言わなきゃいけないと思うし、二〇三五年まであと十四年もつんですかという話なんですよ。
 これは、数字は法律には書いておりませんよね。健康確保措置と短縮するということだけは法律に書かれています。でも、三十三時間働いて九時間インターバルを取ればまた働いてもいい、こういうやり方はやはり違う。長時間働いていれば酔っているような状態になるよということはアメリカの研究にもあるし、この間、医師の働き方の検討会でも議論をされてきたはずなんです。なぜそこに切り込まないのか。
 確かに、現実は、なかなかそういったって、働き方改革を守れないという声はあります、承知しています。あちこち行って、院長先生から言われたりします。だけれども、このままでは、このままそれをしようがないと見てしまうと、医師は増えない。だったら、病床を減らすしかないというふうになっちゃうわけですよ。それをやはり切り替えないと、二〇三五年と言わず、もっと前倒しするということを頑張っていただきたいということをお願いしたいと思います。
 それで、もう一つ資料につけている、もう時間がないので言い切りにします。
 看護職員の見通しも、これはワーク・ライフ・バランスをやって残業ゼロで年休二十日以上取れるケースなんかも書いたりして、あり得ないわと思うんですが、夢物語よというのが現場の声です。
 問題は、この資料を見ますと、不足する県はそんなにないんだ、最後のページを見てください、というふうになっちゃうんです。だけれども、その前提は、さっきから言っている地域医療構想が実現してベッドが減るから足りちゃうよねという議論なんです。それじゃ全く解決しない。コロナの中でこれほど、人がいなかったらベッドを確保しても駄目よねという議論がされてきたのに、ベッドが減ったら看護師を増やさなくてもいいよねという議論はやはりするべきじゃないと思います。
 本当は答弁をいただきたかったのですが、時間が来てしまいましたので、言い切りで、お願いします。
 ありがとうございました。

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