高橋氏 GoTo予算活用で
(写真)質問する高橋千鶴子議員=17日、衆院国交委 |
日本共産党の高橋千鶴子議員は17日の衆院国土交通委員会で、各都道府県の観光支援への国の援助をめぐり、「Go To トラベル」の予算を各都道府県にトラベル交付金として配分し、各県の減収補てんや県内旅行の割引支援などにあてるべきだと提案しました。
高橋氏は、緊急事態宣言の解除がとりざたされるが、打つ手なく解除のイメージだと指摘。政府のいう医療提供体制や積極的検査、モニタリングなどはもっと前からやるべきだったと指摘しました。
蒲生篤実観光庁長官は、「Go To トラベル」予算の残額は1兆3000億円超だと明らかにしました。高橋氏は、残額を使えば、「感染拡大地域は減収補てん、比較的感染が小さい地域では県内旅行への割引支援など地域の特性に応じた支援ができる」と述べました。
赤羽一嘉国土交通相は「高橋議員の言うとおり、地域ごとに感染状況は異なる」「近々30を超える地域が県単位で観光支援を要望する」と答弁。各県の要望に応じていく姿勢を示しました。
(「しんぶん赤旗」2021年3月22日付より)
ー議事録ー
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
緊急事態宣言を二十一日どおりに解除をするということが、ほぼ政府の意向を固めたということや、それを明日決定するということが報じられております。
一方、毎日新聞と社会調査研究センターの全国調査で、緊急事態宣言を二十一日以降も延長すべきだと答えた方が五七%いたと十四日付が報じています。ただし、内訳が、四都県の宣言地域では五二%なのに対し、宣言地域外では六二%と、一〇ポイントも高いということです。感染率が低い県においては、高い地域から来てほしくないとか感染を広げてほしくないという気持ちがあると見て取れます。
先週末は、繁華街だけではなく、人出も多く、コロナ疲れ、あるいは慣れが指摘をされていると思います。四知事の意見も分かれている中でありますが、解除に明確な根拠がないのではないか、解除してもしなくても何も変わらないとか打つ手がないという声が聞こえる、それが理由だったら困るんですよね。しかし、このまま解除に踏み切ればリバウンドもあるということが言われていますが、どのように考えているのか、内閣府に、政務三役、お願いします。
○和田大臣政務官 お答え申し上げます。
まず、冒頭ですけれども、飲食店を始めとする事業者の方々、そして国民の皆様方の御協力もあり、新規感染者数は一月中旬以降減少が続き、ピーク時から約八割減の効果が見られておりまして、皆様方の御協力に心から感謝を申し上げます。
そして、首都圏の各都県の指標でございますけれども、現在でもステージ3相当を下回っている状況でございまして、ステージ4に戻ることがないよう、都県から医療機関に対し、支援策を活用して病床確保の更なる働きかけを行うなど対策の徹底を図るとともに、事業者への営業時間短縮の見回り、呼びかけ、文書による働きかけ、テレワーク七割の要請など、対策の徹底を図っているところでございます。この結果、病床の使用率は現に低下をしてきております。
あわせまして、諮問委員会から感染の再拡大を防ぐための七項目について提言をいただいておりまして、国としては、一都三県と連携をして、モニタリング検査を早期に開始するための準備や保健所の体制整備、見えない感染源を特定していくため、深掘積極的疫学調査などの取組を進めております。
ステージ3相当に確実になっているかどうかを見極めることと併せ、これら七項目についても準備体制が整っているかを見極め、専門家の意見をお聞きしながら、三月二十一日の期限に向けて適切に判断してまいりたいと思います。
○高橋(千)委員 なかなか一般論でしかお答えできないとは思うんですけれども。
一番最初にお話しされた、一月中旬以降減少傾向にあると。それは、逆に言うと、もう下げ止まりであるということが指摘をされていることや、むしろ、一週間単位で見ると、ずっと高くなって、また増えてきているじゃないかという指摘もあるという中で、やはり、ここは単純ではないということがありますし、変異株の影響ということが指摘をされている中での、ちょっと、何というかな、同じ解釈でよいのかということが心配されているんじゃないかと思うんですね。
それで、資料の1は十四日付の日経新聞です。解除をにらみ、感染の再拡大を防止する対策パッケージとして、一つは病床拡充、二つは集中検査、三つはモニタリング検査、四つはワクチン、これは六月までに累計一億回分確保してあると書いてあります。ワクチンを除いては、解除を待たずとも、もっと前からやっておくべきことではなかったかと思うんですね。
昨年、第一回の緊急事態宣言を解除した五月は、全国で二桁まで落ちておりました。その安定した時期にこそ、医療提供体制の確保とか地域の病院の間での役割分担や連携を決めておく、こうしたことをやるべきだったんじゃないか。これはずっと言ってきたことなんですけれども、そのことを指摘させていただきたい。
その上で、政府としては、新型コロナウイルス感染症の収束状態とはどういう姿を描いているのか、伺います。
○和田大臣政務官 お答え申し上げます。
収束の定義は、国内外における感染状況や病原体の性質、社会情勢等の具体的な状況に即して判断すべきものでありまして、一概に定義することは困難でございます。
新型コロナウイルス感染症は、ゼロにすることが困難な感染症であり、今後も流行の波は起こり得るが、小さな波を大きな波にしないことが必要だと考えてございます。
このため、必要な対策を徹底的に講じ、感染者数の減少傾向を継続させ、病床を安定的に確保できる状況にすることが必要であると考えております。
いつかは緊急事態宣言は解除しなければならず、解除するときは緊張感が途切れるため、いつ解除しても感染再拡大の防止が必ず課題になってくると考えております。
その上で、緊急事態宣言解除後に感染を再拡大させないために、これから申し上げる五つの点をステージ2相当以下に下がるまで継続したいと考えております。
一点目は、営業時間短縮要請や当面のテレワークの推進、イベント開催制限などの対策の段階的な緩和、そして二点目は、感染拡大の予兆を早期に探知するための幅広いモニタリング検査、高齢者施設での集中的検査を含めた検査の戦略的拡充、三点目が、濃厚接触者に積極的疫学調査を行い、その範囲で封じ込めるクラスター対策、四点目が、感染拡大の兆しをつかんだ場合に特措法改正による蔓延防止等重点措置の活用、五点目が、ワクチン接種の着実かつ円滑な実施ということを柱として対策を講じていきたいと考えております。
いずれにしても、こうしたことをしっかりとやることで、感染の再拡大、しっかりと防止してまいりたいと思っております。
○高橋(千)委員 だから、やるべきことは、今、私の方から言っているわけだし、報道もされているし、何回も分科会の資料とかも見ております。問題は、政府がどういう姿を描いているかというのが全然メッセージとして伝わってこない、そこが問題だと言っているんです。
宣言を解除したからといって、それで収束じゃないということは、今の答弁で再拡大もあり得るからとおっしゃっていたので、当然のことだと思うんですけれどもね。一般的には、国民の六割、七割が免疫を獲得した状態というのはよく言われていることだと思うんですね。私は、やはり、それが重症化しない程度に弱毒化をして、季節性インフルエンザのようになっていくというのがイメージじゃないのかなと思うんですね。
参議院の予算委員会で分科会の尾身会長が、それには二、三年くらいかかるという答弁をされていましたけれども、やはりそのくらいはかかるだろう。けれども、やはりそこがはっきりイメージができていけば、そこに向かって腰の据えた対策をきちっとやっていくんだ、つまり、収束に二、三年かかるからといって何もするなという意味ではなくて、そのために何ができるかという議論ができるんじゃないかと思いますが、この考え方、これは一緒でよろしいですか。
○和田大臣政務官 済みません、質問をもう一度、具体的にお願いします。
○高橋(千)委員 時間がないのでね。ちゃんと通告しているわけですからね。
六、七割が免疫を獲得する、結果としては季節性インフルエンザのようになっていくことをイメージできるんじゃないか、それには二、三年かかると尾身会長も言っていますよね、いいですかと言っています。
○和田大臣政務官 お答えします。大変失礼しました。
尾身会長の御意見は、確かにあったと思います。ただ、専門家の先生の方々の意見、これをお一人お一人、内閣府としてコメントをすることは差し控えさせていただきます。
いずれにしても、しっかりと諮問会議等々で専門家の方々の御意見を承った上で、適切に判断をしていきたいと思います。
○高橋(千)委員 極めて無責任な答弁だと思います。
内閣府の今日は政務官に来ていただいていますけれども、赤澤副大臣が参議院の国交委員会で我が党の武田良介参議院議員に、GoToトラベルの問題を質問して、収束後に本当は開始するというのが閣議決定じゃなかったのかという質問をされたのに対して、収束後とは第一回の緊急事態宣言の後だ、だから、そのときは一旦収まっているからという答弁だったんですよ。本当に驚きました。これほどの詭弁はないと思うんですね。
その後、更に高い第二波、第三波が来ても、第一波は終わったからGoToトラベルをやってもいいんだと、もしそう言うのであれば、これはやはり失策だったと言わなければならない。だけれども、今の答弁ではやはりそこが全然見えてこないということを、あえて指摘をさせていただきたいと思います。
今日は、そういう中での国交省の所管事業者に対する支援策について伺います。
地方創生臨時交付金の、二次、三次と補正予算を積み上げて、地域公共交通についても予算を積んできました。今、分かっている取組状況を教えてください。また、大臣には、これをどう評価しているのか、伺います。
○久保田政府参考人 お答え申し上げます。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、令和二年度一次補正予算におきまして一兆円計上され、第二次補正予算におきまして二兆円が増額、第三次補正予算におきまして更に一・五兆円が増額されたところでございます。
本交付金につきましては、国土交通省におきまして各地方自治体に聞き取ったところ、これまでに約三百六十自治体、約千事業におきまして、公共交通事業者の感染症対策はもとより、運行費支援や利用促進などに活用いただいているものと承知をしてございます。
○赤羽国務大臣 この地方創生臨時交付金の一番いい点は、地方独自で、使い勝手がいいことだというふうに思います。加えて、メニューが多分百以上あるのではないか。
ですから、私、全国回っておりまして、これは地方自治体ごとによって千差万別でした。ある地方ではタクシー事業者に対して一台二十万円支給されているけれども、隣の市ではそういうものはないというのが現実であって、ですから、我々は、この地方創生臨時交付金はありがたいですけれども、医療の件とか感染対策に使うということの方がどうしても優先されるので、我々として、本来、所管省庁である国交省として、公共交通機関の路線維持等々についての予算はしっかり取らなければいけないということで、二年度の三次補正予算と今審議いただいている三年度当初予算で五百億以上のそうした公共交通に対する支援策を計上させていただいておるところでございます。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。
資料の2に交通政策課がまとめたものをつけておいたんですけれども、今大臣おっしゃってくれたように、やはり交付金、大事なんですよ。医療にもしっかりとつけなきゃいけないんだけれども、それだけでなくて、ちゃんと地域経済を支えるために使えるということは、やはり国交省自身もメッセージをしていく必要があると思っていたわけですけれども、ここは、ですから、三百六十自治体、一千事業が、地域公共交通だけでもこれだけあるということを示している。すごく大事だと思うんですね。
そのうち、運行支援が、下を見て、内訳を見ていただければ分かると思うんですが、一番多い。運行支援そのものに使っているということは、私、すごくいいなと思うんです。それが地域の大変な実情を示していると思うんです。
我が青森県では、広域路線バス、地域鉄道、フェリーに対して、減収補填、線路、船体などの維持費の支援で、事業費総額四億七千五百八十六万円を始め、きめ細かい支援策がほかにもたくさんあります。ほとんどが中小企業である観光バスやタクシー事業者への支援メニューがあること、国の例えば持続化補助金であれば五割減という厳しい要件があるのに対して、三割や二割減という、要件がより受けやすい規模になっているというのが特徴だと思うんですね。内閣府の予算ではあるけれども、国交省がその各県の取組をつかむということは大変大事なことだと思っていますし、当然のことながら、ただ、予算規模は小さいものが多いので、歓迎されている事業やその効果を国として酌み取って、国としての支援策にもつなげていただきたいと思います。
そこで伺いますが、GoToトラベルキャンペーンは、総額二兆七千億円予算がつきました。今どこまで執行され、執行予定を除く残額は幾らでしょうか。
○蒲生政府参考人 お答え申し上げます。
GoToトラベル事業の予算のうち、旅行代金の割引支援と地域共通クーポン券のための給付金につきましては、令和二年度第一次補正予算で一兆一千二百四十八億円を計上しており、このうち、昨日、三月十六日までで、本事業の割引支援を受ける旅行商品のために七千二百六十三億円を旅行会社や宿泊事業者に配分しており、これに対応する地域共通クーポンのための予算等を合計いたしますと、一兆三百億円強を事実上使用している形になっております。
また、第一次補正予算の給付金予算額から事実上使用されている額を除きました額は九百億円弱でございまして、第一次補正予算から予備費、第三次補正予算までの給付金予算額を合計した額から除いた残額は一兆三千三百億円強となっているところでございます。
以上でございます。
○高橋(千)委員 要するに、予備費とそれから三次補正で積んできた予算、一兆三千から四千億が残っているということがまず確認できたと思います。
それで、大臣は三月十日の本委員会で、GoToトラベル事業はどのような条件がそろえば再開するのかという小宮山委員の質問に対して、ステージ2相当の地域であれば構わないという見解を述べたのと同時に、これまで四十二の観光地の皆さんと意見交換してきて、直接支給を望んでいる方はほとんど聞かないと答えていらっしゃいます。ただ、直接支援の中身を今、いろいろ考え方があると思うんですよね。観光は裾野が広いから、観光そのものを回すことが最大の要望であることは当然理解できます。
ただ、一月二十六日の大臣会見で、今私が紹介した地方創生臨時交付金、これを観光関連のところでも活用していただくのが具体的には有用というふうに大臣は述べていらっしゃるわけです。そういう意味では、やはり、例えばGoToトラベル事業の県民版、県民割のようなこともやっているわけですけれども、私自身はトラベル交付金がいいんじゃないかと言ってきた。トラベルの予算を都道府県に配分して、感染が拡大している地域は減収補填、そうじゃないところは県内旅行を大いに支援していくとか、そんなこともできるじゃないかと言ってきたつもりなんですけれども、考え方はそんなに違わないのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○赤羽国務大臣 GoToトラベル事業というのは本来全国一斉にやっていくということで、国の事業としてやっております。それは原則論は変わらないんですが、他方、今、高橋委員言われたように、地域地域によって感染状況が随分違っています。
現在も実は、全国一斉に止めていますが、近々三十を超える知事から、県単位で観光支援を頑張ってくれというような趣旨の要望があるというふうにちょっと聞いておりまして、近々、それに対応するんですが、そうした意味で、西村担当大臣から言われていたことというか、政府の中の共通認識として、県民割引とか市割引、独自でもう随分やられています。今、県でも二十以上やっておりますが、現状、もう多くが地方創生臨時交付金で使われているというのが事実ですし、そのことは使っていただいて構わないのではないでしょうかということでございました。
ただ、島根県の知事も来られたときに、同じような話を対面の会談のときにしましたが、島根は島根で地方臨時創生交付金を観光に優先的に回すという心の余裕がない、だから観光庁の予算でしっかりしてくれないかという、そういった御要望もあったということは申し上げておきます。
○高橋(千)委員 とても大事な答弁だったと思います。やはり余裕、その島根の知事の、臨時創生交付金ではなかなかそこまで回す余裕がないんだと。だからトラベル交付金ということを私が言っておりますので、そういうのも含めて、本当に県の要望にちゃんと応えていくという意味でも検討いただきたい、このように思います。
失礼しました。和田政務官、よろしいですので、ありがとうございました。
次に、厚労省に伺います。
二月八日の予算委員会でも取り上げたんですけれども、高齢者施設におけるPCR検査の実施について、十都府県の計画がまとまったようであります。基本的対処方針では、特定都道府県に対し、感染多数地域における高齢者施設の従事者等の検査の集中的実施計画を策定して、三月末までを目途に実施とありました。
この策定した自治体数と施設数、その特徴などを御説明ください。
○度山政府参考人 お答えを申し上げます。
緊急宣言事態の対象区域となりました十都府県の計画策定の主体は保健所を設置している自治体ということで、全部で三十九団体ございます。現状のところ、この全てで計画が策定をされております。
それから、対象の施設ですけれども、高齢者施設を中心に、地域によってちょっと差はあるんですけれども、およそ三万施設が対象になっているという状況でございます。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。
資料の3に、今の私が言った基本的対処方針にはどう書いてあるかということと、計画の策定状況というのをつけたんですけれども、めくっていただいて、出していただいた計画の一部抜粋なんですけれども、これを見ますと、あれっと思うんですよね。つまり、対象者が、一番上の川口市でいいますと「新規入所者」、ということは、それ以外は含まないのかとか、「派遣・委託職員を含む。」と書いています。ということは、書いていない施設は派遣や委託職員は検査の対象にならないのかと思います。あるいは越谷は、「事務職員、調理、清掃、運転等の職員を含む」と書いております。ということは、単に「施設従事者」としか書いていないほかの市では、こういう現業職員を含んでいないのかと思います。ばらばらな解釈が起きてしまうんですよね。
これはどういうことなんでしょうか。どのように把握されているんでしょうか。
○度山政府参考人 この資料は、自治体から報告のあったそのままを記述をしておりますので、我々の基本的な考え方は、そういう意味でいうと、入所者と直接接している者というのは、これはやはり検査をすることが必須だというふうに思います。
その上で、あとは、地域の感染状況とかいろいろなことを考慮した上で対象範囲を定めてやってほしい、そういうふうにお願いをして上がってきた結果ということでございます。
○高橋(千)委員 ですから、そのままを見たらさっぱり分からないというのでは困るんですよ。もしかしたら、従事者という中に当然に含んでいるかもしれないし、含んでいないかもしれない。正職員だけ、それも介護の接するところだけと言うかもしれない。地域によっては、本当に利用者に接する人だけと、同じ職員の中でも限定しているのもあります。
でも、やはりそれじゃ本当の効果が得られないんじゃないか。そこは強く、ちょっと厚労省として考え方を整理してやっていただきたいと思うんですね。
それで、資料の5に、ワクチンの接種順位の考え方というのがあります。医療従事者に対するワクチン接種はもう始まっていて、一か月で三十五万人がもう接種済みであるということが聞かれています。
四月十二日から高齢者への接種が始まるんですが、三千六百万人を考えられているということを聞いています。その後が基礎疾患を有する者、その後が高齢者施設の従事者ということで、ここでは、従事者に対するワクチンはすごく遅くなることが分かるんですよね。
聞きたいのは、計画を見ても、三月に何回やるのか、あるいは四月以降何回やるのかというのは全く分からないです。逆に言うと、四月を過ぎたらワクチンの接種が始まるので、後はもう検査しなくてもいいと思っているんでしょうか。そうではないと思いたいんですけれども、確認をしたいと思います。
○度山政府参考人 お答えを申し上げます。
私どもは従前より、感染の拡大地域における高齢者施設の職員等への検査の実施ということを、保健所が感染状況等を踏まえて判断をして行ってほしいということをずっと言い続けてまいりました。
今回、今先生御指摘の資料でまとめられているものに関しては、緊急事態宣言の発出を受けて、特に集中的に取り組む計画を作ってやってほしいということの概要でございます。この中では、三月までに、そういう意味でいうと、一通り地域の中での検査を実施をするということを求めておりまして、それに沿う形で自治体の方が対応してくれたものというふうに思います。
なお、ワクチンの接種との関係をちょっと言及されましたけれども、高齢者から四月にワクチンを接種することになっていることと、それから、この検査を実施することということは、直接関連はございません。
なので、四月以降も、先ほど申し上げましたように、従前から申し上げているとおり、地域の感染状況を踏まえて、必要があると認める場合には検査の実施をお願いをしていく、そういう立場に変わりはございません。
○高橋(千)委員 社会的検査をしっかりお願いしたいということを繰り返し述べてきて、集中的な、十都府県だけではあるけれども、ここを始めるということは私たちは評価をしているんです。だけれども、実際に見てみるとどうなのかなと思う実態であるということで、指摘をさせていただきました。
ワクチンが始まったらそれで要らないという意味ではないということを確認をさせていただきましたので、そうじゃないと、やはり最初の質問に戻るわけですけれども、まだまだ収束というのが見通せない中で、どうやって支援策や経済対策をやっていくのかということが問われると思いますので、改めてそこは徹底をしていただきたいということを述べて、残念ながら、時間ですので、終わりたいと思います。
ありがとうございました。