国会質問

質問日:2019年 11月 13日 第200国会 国土交通委員会

港湾法改定案(洋上風力問題) 衆院委可決

風力発電協議公開を

高橋氏/市民の参加求める/港湾法改定/衆院国交委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は13日、衆院国土交通委員会で、風力発電所建設に市民の声を反映する仕組みをつくるべきだと主張しました。

 高橋氏は、再エネ海域利用法に基づいて洋上風力発電の導入促進のために設置される協議会には、「利害関係者」から外された地域住民は参加できず、マスメディア以外は市民の傍聴も認めず、議事録作成も義務付けず、議事要旨しか作成されないと批判。「参加もできなければ内容も公開しない。これでいいのか。今からでも議事録を作成し、市民の傍聴を認めるべきだ」と迫りました。

 資源エネルギー庁の松山泰浩新エネルギー部長は「より多くの方々、より具体的な協議内容に接することが何かできないかを検討していきたい」と述べました。

 高橋氏は、同法には風力発電所建設について「発電事業の実施により、漁業に支障を及ぼさないことが見込まれること」とあると指摘。「改めて広く漁業者の声を確認することが大前提だ」と主張し、水産庁の対応をただしました。

 同庁の吉塚靖浩漁港漁場整備部長は「海洋再生エネルギー発電に対する漁業者の正しい理解が深まるよう、制度にかかわる情報の提供、他地区での事例の紹介などの対応を行っている」と答えました。
( しんぶん赤旗 2019年11月27日付より)

 

―議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 港湾法は二つの内容がありますが、時間の関係で、国際戦略港湾については討論の中で問題点を指摘したいと思います。
 洋上風力発電の導入促進に向け、二〇一八年十一月に再エネ海域利用法が制定され、ことし四月に施行されました。再生可能エネルギーを、二〇三〇年には導入水準二二から二四%という国の目標から見ても、洋上風力発電への期待は大きいものがあると思います。
 秋田県の日本海側は、国内で最も風況がよい地域であり、もともと風車が林立している地域であります。市民は誰しも、風力発電について、クリーンなエネルギーならよいと思っていました。しかし、いつの間にかこの地域は風車だらけになって、山形と秋田にまたがる鳥海山の美しい風景が風車によって壊れてしまったなどの嘆きも出るようになっています。つまり、既に陸地には余るほどの風車が立っており、電気は足りているにもかかわらず、今度は洋上という計画なわけであります。
 資料の1はことし六月二十八日付日経新聞でありますが、秋田で一気に進む洋上風力発電計画を図に示したものであります。私のふるさと能代市から、南は由利本荘、にかほ市まで、日本海側はほぼ全域、五百基以上の計画が進んでおりますが、この青い線の位置は海岸にいかに近いかをあらわしています。
 この中で四カ所、全国十一カ所のうち四カ所を国は要望区域として公表しておりますし、再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定を目指す法定協議会が二カ所、能代、三種、男鹿地域と由利本荘地域の二カ所で設置をされています。
 そこで質問しますが、今度の法案は、都道府県管理である港湾を洋上風力の拠点港湾に指定し、発電事業者に最大三十年間貸し付ける制度を創設します。特定の者に長期間また占有的な利用を認めることは、これは、港湾の公共的性質に反し、極めて例外的な措置であると思いますが、大臣の認識を伺います。

○赤羽国務大臣 現行の港湾法では港湾区域における公募占用計画の認定の有効期間が二十年だったものを、今回三十年に延長するというのが法改正でございます。
 御指摘のように、港湾の公共施設たる性質の例外的な取扱いとも言えるかと思いますが、洋上風力発電の導入拡大による低廉で安定な国産電源の確保、まさに東京電力福島第一原発の事故から我が国のエネルギー政策は大きく見直されて、政党を超えて再生可能エネルギーを推進していくという中で、風力発電につきましては安定的な国産の電源の確保ということが期待されているわけでありまして、そうした意味での国民の皆様への裨益を勘案して、今回、埠頭の長期的な利用を認めたものというふうに考えております。

○高橋(千)委員 極めて例外的であるということはお認めになったと思います。これまで、これだけの長期間というものは前例がないと思っております。
 その上で、やはり、今の洋上風力発電がいかに重要なものかという大臣の認識が示されたと思いますが、だからこそ、この計画の中身がどのようなものなのかということは本当に慎重に見ていかなければならないと思うんです。
 資料の2は、欧州における洋上風力発電基地港湾の例ということで、デンマークのエスビアウ港の絵が紹介されております。
 八メガワット級風車であれば、ブレードと呼ばれる羽の長さは八十メートル、重さ三十五トン。ナセルと呼ばれる真ん中の軸の部分ですね、この中に精密部品が入っているわけですけれども、重さ三百九十トンとかなり重いです。タワーは九十メートル、四百十トン。
 これらを組み立てる、あるいはメンテナンスも含めて、大変な面積が必要だと思いますが、その面積、そして、この重さに耐える地耐力というのはどの程度のものなのか、イメージできるようにお答えください。
 そして、国内には存在しないのだと先ほどから答弁があるわけですけれども、どのようにするのか伺います。

○高田政府参考人 お答えいたします。
 基地港湾の埠頭につきましては、海外から輸入される発電設備の重厚長大な資機材の取扱いが可能な七ヘクタール程度の広さ及び三十トン・パー・平米程度と通常の十倍程度の地盤強度を備えている必要がございます。
 そのような要件を満たす港湾は現在のところありません。
 今後、既存ストックを最大限に活用しながら、必要以上に整備をしないように、集中的に対応してまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 三十トン・平米ということで、通常の十倍ということは、補強といってもただごとではないわけなんです。そして、それに近い地耐力を備えていて、かつ面積もあってなんという港湾が何もしないであるわけがなくて、当然、コンテナ港ですとか、それをよけるわけにはいかないわけで、かなりのことが予想されるということなわけです。
 同時に、今、ブレードなども国内では生産されておらず当然輸入に頼るために、輸入船、それから先ほどお話があったSEP船などが接岸できる水深、これは十二メートルくらいと聞いていますが、必要だと。これを存在させるために、国が予算をつけて補強して事業者に貸し付けるわけです。一体どれほどの事業費がかかって、問題は、それを何年で回収するつもりなのか。お答えください。

○高田政府参考人 お答え申し上げます。
 基地港湾の埠頭では、重厚長大な資機材を扱うことができるよう、地盤強度を上げるための地耐力の強化を行う必要がございます。一方、先ほど申しましたように、現時点ではどの港湾を基地港湾として指定するかについては定まっていないことから、地耐力の強化に必要となる事業費についても未定となっております。
 埠頭の貸付料につきましては、埠頭の改良に要した事業費、埠頭を借り受ける事業者数の見込み等を考慮し、基地港湾ごとに適切に設定するということも考えているところであり、具体的に、既存施設の最大限の活用を念頭に置きながら、埠頭の改良を行うために要した費用を一定期間内に回収をすることを検討しているところでございます。

○高橋(千)委員 まだないから未定だと。ただ、全く見込みも示せないで議論を進めていいのかということを指摘しておきたいと思うんです。
 何年で回収するのかと聞きました。だって、最大三十年貸し付けるから、三十年で回収しますなんていったら、森友じゃあるまいし、そういう議論ではないはずなんです。そして、撤去。万が一の撤退のリスクのときにどうするのかということもあるわけなんですよね。銀行が出資者になっていて、撤退のときはその銀行が保証するんだというふうな議論もございます。
 そうした点でももっと詳しいことを示せるようなことでなければだめなんだということを指摘をしたいし、極めてリスクの高い事業なんだということを指摘をしながら、具体の話をしたいと思います。
 秋田県由利本荘市の洋上風力発電計画は、海岸南北三十キロ、陸からわずか一・四キロ離れた洋上に、総出力八百三十八・二メガワット、九・五メガワット級の風車を八十八基、これを二列で建設するという計画であります。
 名乗りを上げている事業者は、秋田由利本荘洋上風力合同会社、株式会社レノバ、コスモエコパワー、JR東日本エネルギー開発、そして東北電力の四社が出資した共同事業体です。
 先月二十一日に同社が行った環境アセス説明会には、市民ら二百五十六人が参加しました。
 これだけ風車が建ったら夕日を見られる状態ではない、もっと沖に建てられないのか、景観を守りたい、景観は私たち住んでいる者にとっての心の糧、壊さないでほしいといった声が上がったのに対し、会社側は、海の中に風車を建てるので風景は変わらざるを得ないと述べた上で、数を減らしてきましたよとか、並べ方を工夫したりしていますとおっしゃって、満足いただけない方がいることは承知している、おわびするしかないと述べました。
 再エネ海域利用法のスキームではこうした一般市民は利害関係者ではないので、おわびするしかないの言葉などで、意見を生かされないことになるわけです。
 五千六百筆もの反対署名も提出されておりますが、どう生かしていきますか。

○赤羽国務大臣 再エネ海域利用法の、同法九条に基づきまして、促進区域の指定ですとか海洋再生可能エネルギー発電事業の実施に関し必要な協議を行う場が定められております。この協議会には、経済産業大臣、国土交通大臣及び関係都道府県知事が協議会を組織できると規定されており、今先生御指摘の秋田県由利本荘市沖の海域につきましても、当該協議会が組織をされたところでございます。
 当該協議会には、地元の代表者としての関係自治体の首長さんや漁業協同組合等の利害関係者、また学識経験者、関係行政機関の皆さん等が参画をしておりまして、地元の意見はこの協議会を通じて反映されるものというふうに考えております。
 また、促進区域の指定の前には、区域指定の案に関する公告縦覧の手続、また関係行政機関の長との協議、関係都道府県知事及び協議会からの意見聴取の手続も必要とされているところでございます。
 こうした法に定められた枠組みを通じまして、地元の皆さんの意見を適切に反映し、洋上風力発電事業の円滑な推進が図られるようにしてまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 法定協議会の事務局であるエネ庁に聞きます。
 今大臣おっしゃったように、市民の代表ということで市長が出ているわけで、市民が利害関係者の扱いにはなっていないわけですね。しかも、原則公開とあるんですけれども、傍聴が認められているのはマスコミだけです。また、議事要旨を作成しなければならないとあるので、これは議事録ではないんですね。
 それで、由利本荘・にかほ市の風力発電を考える会が情報公開で議事録の公開を求めたところ、存在しないとの回答でした。そうなんです。議事要旨だけが義務になっていますので、これ自体はホームページでアップされていますけれども、文脈がわからないんです。
 参加もできなければ内容の公開もしない、これでよいのであろうか。今からでも議事録を作成し、市民の傍聴を認めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○松山政府参考人 お答え申し上げます。
 再エネ海域利用法第七条に基づき閣議決定されました基本方針におきまして、透明性確保と地域との連携を促進する観点から、御指摘の協議会は原則公開することといたしてございます。
 こうした基本方針の趣旨と同時に、例えば、実施するに当たりましては、会場の大きさ等の会議の円滑な運営という観点も踏まえまして、これまで開催されました秋田県の二区域、長崎県の一区域の第一回の会合におきましては、協議会の公開の手段といたしまして、協議内容を広く国民にお知らせすることのできる報道関係者の方々の傍聴を認めるとともに、議事要旨の作成、公表をしているところでございます。
 ただ一方で、この促進区域の指定に向けたプロセスにおける公平性、公正性、透明性の確保は重要なものだと認識してございます。
 今後の協議の開催に当たりまして、より多くの方々がより具体的な協議内容に接することができることが何か検討できないかということにつきましては、それぞれの県や協議会の構成員の方々と検討していきたいと考えてございます。

○高橋(千)委員 検討できないかということで今お答えがありましたので、ぜひ検討していただきたい。少なくとも議事録はつくっていただきたいと重ねて要望したいと思います。
 それで、先ほど紹介した事業者の説明会において、事業者は、風車を建てる位置をもっと沖にという要望があったのに対して、もっと沖になると海が深く漁業が盛んなところなので難しいと答えたとあります。
 ただ、沖で魚をとってもやはり浜に戻ってくるわけですから、陸に近い、浜に近い風車の行列というのが何ら影響がないのだろうかということを知りたいなと思うんですね。
 十月八日の能代、三種、男鹿地域の法定協においても、水産庁は、利用頻度が少ない区域を中心に選んだとは思うけれども、三十五万キロワットのエリアについて漁業が行われていない場所を選ぶのは日本全国で見ても難しい、つまり、当該海域には使っている漁場もまざっていることになると認めていらっしゃいます。
 水産庁として、対象区域の漁業の形態がどうなっているかということと、形態を変えることも含んでいるんだろうか、影響をどう考えているのか、伺いたいと思います。

○吉塚政府参考人 秋田県由利本荘市沖におけます協議会の対象となる海域におきましては、ヒラメ等の刺し網漁業や、サケ・マス小型定置網漁業等が行われているところでございます。
 海洋再生可能エネルギー発電施設の設置による漁業への影響につきましては、協議会において、発電施設の形態や海域の特性に応じた漁業影響調査の実施方法について協議した上で、選定事業者等により調査が行われることとされていることから、現段階において影響の内容について述べることはできません。また、漁業形態を変えることも想定しておりません。

○高橋(千)委員 ごめんなさい。今、想定しておりますと言ったのですか。どっちでしたか。

○吉塚政府参考人 想定しておりません。

○高橋(千)委員 安心しました。
 国交省に伺いますけれども、今話したガイドラインがあるんですけれども、再エネ海域利用法第八条第一項第五号の「発電事業の実施により、漁業に支障を及ぼさないことが見込まれること。」と、もともとある。これに基づいて、促進区域内海域の占用を許可するに当たっては、選定事業者が当該設置までに協議会の構成員となっている関係漁業者の了解を得ることを当該許可の条件とするとあるわけですね。
 十月八日の法定協においても、事務局である国交省から、関係漁業者の了解のないまま発電施設の設置を行うことはできないという発言がありました。これは非常に重い発言だと思うんですけれども。
 ただ、このガイドラインの言葉どおりでいうと、漁協やシショの代表が了解すればよいという意味なのか、協議会に、つまり、この協議会の中で法定協に参加したことをもって了解したというふうにとられては困るという発言もあった、当然だと思うんですよね。これから影響調査をやるという今の水産庁の報告でしたので、そういう意味ではないと思うんですね。
 なので、手続的にはどういうふうに了解を確認をするのかということを伺いたいと思います。

○高田政府参考人 お答え申し上げます。
 促進区域内海域の占用を許可するに当たり、選定事業者が当該設置までに協議会の構成員となっている関係漁業者の了解を得ることを当該許可の条件としております。
 したがいまして、協議会への出席、欠席にかかわらず、協議会の構成員となっている関係漁業者の了解を得ることを当該許可の条件としております。

○高橋(千)委員 わかりました。ですから、出席している人が了解と言っただけではないという意味だと思って伺いました。
 それで、改めて広く漁業者の声を確認することが大前提だと思います。そのために水産庁としてどういう支援を行っていくのか伺います。

○吉塚政府参考人 まず、協議会におきまして、漁業者団体の代表者の発言や意思決定につきましては、個々の団体の中で意見集約を図った上で適切になされているものと考えております。
 また、水産庁では、有望な区域におきまして海洋再生エネルギー発電に対する漁業者の正しい理解が深まるよう、本件制度に係ります情報の提供、他地区での事例の紹介などの対応を行っているところでございます。

○高橋(千)委員 ぜひ、正しい理解というお話がありましたけれども、前回の例えば漁業法のときでも、国会で議論されていることが本当に漁業者のところには届いていなくて、何が起こっているのか気づいていなかったという声がありました。本当にそうしたことがあってはならないと思いますので、そういうプロセスの点でも水産庁が力を発揮してほしいという意味で指摘をさせていただきました。
 そこで、由利本荘市の合同会社の環境アセス準備書、これは十月に縦覧されておりますが、低周波音についてはいずれの調査箇所でも環境省の指針以下にとどまっていると書いてあります。
 指針というのは、二〇一七年の五月二十六日付の「風力発電施設から発生する騒音に関する指針について」を指すと思うんですけれども、ここでは、全国の風力発電施設周辺で騒音を測定した結果からは、二十ヘルツ以下の超低周波音については人間の知覚閾値を下回り、また、他の環境騒音と比べても特に低い周波数の騒音の卓越は見られないとあり、これを根拠にして、事業者は、聞こえない音は問題ないというふうにしているわけであります。
 ただ、この指針のもとになった研究会の報告書では、今、由利本荘で建設しようとするような九千五百キロワットに比べても、最大三千キロワットのデータしか実際にないですし、人の健康という意味での疫学調査はされておりません。そこで、考える会からは、既存の風車を使っての健康影響調査を行うべきだと意見書が上がっており、市を通してもう環境省に届いていると聞いています。
 環境省として、今できる疫学調査を行うこと、また、今後大型の洋上風力が建設されていくとしたら、その後の調査についてもやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○上田政府参考人 お答えいたします。
 環境省においては、風力発電施設から発生する騒音について、平成二十九年に指針を取りまとめ、公表し、施設の設置事業者や運用事業者、地方公共団体に活用いただいているところでございます。
 本指針において、国内外で得られた研究結果では、風力発電施設から発生する音に含まれる騒音には煩わしさを増加させる音が含まれること、風力発電施設から発生する音が人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いこと、超低周波音、低周波音と健康影響については明らかな関連を示す知見は確認できないことが示されているところでございます。
 個別の事案における調査や対策については、指針を踏まえ、個別の事業者等において実施されるものと認識しており、環境省としては、風力発電施設の大型化など今後の動向を踏まえつつ、引き続き科学的知見の収集に努めてまいる所存でございます。

○高橋(千)委員 今の答弁は納得できません。事業者がやるべきだとおっしゃいました。事業者はアセスをやっています。だけれども、基準がないんですよね。ないから環境省の指針をもとにして言っている。
 環境省は、アセスに対する大臣意見の中で、知見は今ないので適切に先例などを踏まえて学びなさいと言っている。当たり前じゃないですか。それを誰がやるかといったら、環境省がやる以外にないんですよ。疫学調査がないんです。
 会が独自にやった健康調査もありますが、耳鳴りがする、頭痛がする、畑で仕事をしていれば一時間ももたない、そういう声があるんですね。だけれども、なかなか声を上げづらい、医者に行けば気のせいだと言われ、役所に行けば業者に言えと言われ、町内が分断されて大っぴらに言えないというのが共通して出されているんです。環境省がそこに向き合ってこないで、調査をしてこなかった。
 個別の案件じゃなくてもいいですよ。一般的でもいいんです。それはもう日弁連が、二〇一三年にやってくださいということを言っています。何らかの疫学調査をやるべきだと思いますが、もう一度お答えください。

○上田政府参考人 お答えいたします。
 環境省としては、風力発電施設の大型化など今後の新たな動向等を踏まえつつ、引き続き科学的知見の収集、これに努めてまいる所存でございます。

○高橋(千)委員 これまでにない洋上風力をやるわけですから、今おっしゃったように、大型化を踏まえて検討するとおっしゃったので、ぜひお願いしたいと思います。
 先月二十一日の説明会の中で、会社側は、健康被害が公式に認められる状況になったら私どもは事業を行えない、事業はやめると明言をしています。朝日新聞の秋田版二十四日付にこれは報道されております。こうした、事業者が言っている以上、きちんとした責任を果たしてほしいということを言いたいと思います。
 さて、ことし七月に、由利本荘市の長谷部市長を先頭に市議会代表らが先進地視察を行って、四会場での結果報告、広報も行っています。
 また、資料の3から見ていただきたいんですが、秋田魁が七回にわたって連載して詳細にレポートを書いています。私は、極めて真面目で精力的な調査である、このように思っています。
 ただ、その調査のまとめを、人の健康被害や事故も海外で起きていないとか、景観と調和がとれているというだけに終わらせないで、秋田でやろうとしている風力発電との違いを踏まえて検討する必要があると思います。
 読む時間がありませんので、アンダーラインを引いているところを見ていただければと思うんですが、秋田でやろうとしている九・五メガワット級の風力、七十基から八十基という計画が、世界に例のない規模なんだと。これはもう視察しても明らかなわけなんです。
 そういうところから議論が始まって、いろいろな取組を紹介していて、資料の5を見ていただきたい。「海風の行方 四」というところなんですが、ここは、オランダの北西部アイセル湖にあるウエスターメイヤー洋上風力、三メガワットが四十八基、岸から六百メートルの近さなんですけれども、岸の方には七・五メガワットの風車三十八基が並んでいるんです。
 ただ、二段目に書いていますが、大部分は地元農家の共同投資で、反対していた自然保護グループと協議して自然包括型デザインをコンサルが設計したとあるんですね。
 特に注目したのは、アンダーラインが引いてありますが、風車が民家に落とす影を年間六時間未満と規制して、六時間以上になれば停止するシステムをつくって、それでも不満がある世帯にはコントローラーを渡して停止することができますよ、こういうやり方をしているという取組を紹介しているんですね。
 大臣にぜひ感想を聞きたいと思うんです。洋上風力も、確かに発電コストを下げようとすれば大型化せざるを得なくなります。ただ、本来の目的である環境に優しいエネルギーという点では、こうした一定の規制を住民参加で行う、地域住民に寄り添ったやり方も可能なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○赤羽国務大臣 地元の意見をどう聞くかというのは先ほど御答弁したとおりで、再エネ海域利用法に定められた協議会を通じて意見をくみ上げる、できるだけ地域住民に寄り添いながら、丁寧に地元の意見を拝聴しつつ、円滑に推進していくということが大事だと思います。
 このオランダの、感想ですから少し自由に、今見た中の三段目に、漁業組合の人たちには、魚礁効果により漁獲がふえたとのデータを示し、納得してもらったという話が書いてありますが、私、実は以前デンマークに視察したときに、あそこも洋上風力が多くて、漁業組合と当然もめなかったのかと質問したんですが、最初は結構もめたんですけれども一緒にやっていったということと、同時に、かなりいい魚礁がふえたというような話で、今は本当にウイン・ウインでやっているというような話もございました。
 いずれにしても、いろいろな事例があると思いますので、しっかりと、先ほどの答弁に戻りますが、協議会を通じながら、寄り添いながら丁寧に地元の皆さんの意見をできるだけくみ上げていくべきだというふうに思っております。

○高橋(千)委員 魚礁の話は前から長崎の五島の話などでも出ていることで、私が言いたかったのは、住民と、どう制御していくかも含めて、寄り添ってやっていきたいということを指摘をしたわけなんです。
 残念ながら時間が来ましたので、エネ庁に質問できなかったんですけれども、エネ庁の議論の中でも、やはり再エネの主電力ということを検討する中で、自家消費や地産地消、地域自己完結の発電も進めていくということで検討していますので、こうした道もあるんだということで、そういう議論をしたかったということを指摘をして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

 

ー資料ー

2019年11月13日衆議院国土交通委員会配布資料

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