国会質問

質問日:2014年 5月 14日 第186国会 厚生労働委員会

医療・介護総合推進法案

大多数を排除の危険 / 医療・介護総合法案 要支援外し新基準 / 高橋議員に厚労相答弁

 医療・介護総合法案に盛り込まれている要支援者向けの専門的サービス(訪問介護と通所介護)の切り捨てについて、田村憲久厚労相は14日の衆院厚生労働委員会で、新たに要支援と認定された人の大多数が専門的サービスの対象外となる重大な基準を初めて示しました。日本共産党の高橋ちづ子議員の追及に答えたもの。
 総合法案は、要支援者向けの訪問介護と通所介護を介護保険サービスから外して市町村の事業に移し、ボランティアなどを活用して安上がりにする仕組みです。政府は「必要な人は専門的なサービスを引き続き受けられる」と繰り返しながら、「必要な人」とはどういう状態の人なのかを一切示してきませんでした。
 田村氏は「どういう人かといえば、日常生活に支障が生じる認知症の人、自分の生活管理ができない人、コミュニケーションなどの社会性が構築できない人、退院直後で集中的に支援が必要な人」だと答弁。高橋氏が「大多数の人は除かれるということではないのか」とただすと、田村氏は「いままで受けている人は受けられる。(新規の人について)必要かどうかは『専門職』が判断する」と答えました。
 高橋氏は、今まで受けている人は経過的措置にすぎず、新規の要支援者の大多数が専門的サービスから排除されかねないと指摘。「これまで一度も聞いていない基準が突然出てきた。議論もなしに採決など到底許されない」と批判しました。
(しんぶん赤旗 2014年5月15日付より)

 

医療・介護総合法案を批判 / 過重労働が増す / 高橋議員

 日本共産党の高橋ちづ子議員は14日の衆院厚生労働委員会で医療・介護総合法案について、病院から介護・在宅へという流れの強化とともに、支え手の不足や過重労働をそのままにして業務内容を拡大する緩和策を盛り込んでいることを批判しました。
 高橋氏は、重症患者をみる急性期の病床を削減し在院日数も短縮させる問題について、「患者の回転率が高まると看護職員の忙しさが増すという認識はあるか」と質問。田村憲久厚労相は「一般論としては忙しくなる」と認めました。
 高橋氏は、「十分な看護ができていない」と感じる看護師が6割にのぼり、時間外労働が長いほどその割合が高いという調査結果を示し、「政府は看護職員を50万人増やすというが、労働環境の改善が前提になる」と指摘。原徳寿医政局長が「多様な働き方についてアドバイスしていく」と答えたのに対し、高橋氏は「そんな認識では50万人増やすのはむりだ。看護職の配置自体を改善すべきだ」と批判しました。
 総合法案で看護師の医療行為(特定行為)が拡大されることについて、原氏は「審議会で審議し省令で定める」として41業務より増える可能性を認め、「訪問看護の一つの切り札になる」と答弁しました。高橋氏は「関係学会も危険性を指摘し削除を求めている医療行為がある中、法案が成立してからもっと増える。承服できない」と批判しました。
 高橋氏は「やりがいは感じる」が「やめたい」という介護職員の実態調査も示し、処遇改善は待ったなしだと迫りました。田村氏は「やらなければならない」と答えました。
(しんぶん赤旗 2014年5月29日付より)

 

――議事録――

○後藤委員長 これにて内閣総理大臣出席のもとの質疑は終了いたしました。
 内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。
 質疑を続行いたします。高橋千鶴子君。

○高橋(千)委員 それでは、続きをやらせていただきたいと思います。
 改めて、昼の理事会で本日の採決が提案をされ、野党全員が反対をいたしました。十九本の法案に、参考人を除くと三十時間も満たないわけなんです。そんな審議で通過など、到底認められません。参考人からどんなにいい話を聞いても、どんなに切実な訴えを聞いても、もう決まったこととして一顧だにされないなら、国会の存在が問われると言われなければなりません。
 このことを強く抗議をし、こうした立場から、私は、きょうは、これまで議論できなかったテーマも含めて質問していきたい。ですから、まだまだ質疑が必要だという立場で質問したいと思います。
 まず、先ほどの質問の中で、改革モデルでは、病院から介護へ、十四万人と推定しているということを指摘いたしました。急性期病床を削減し、地域包括ケア病棟入院料などを引き上げるとしても、なお病院から地域へという流れが全体としてはあるわけですよね、在宅へと。
 そこで、在院日数短縮がもたらすものは何か。つまり、先ほど来言っている追い出しの話ですけれども、例えば十八日が基本であります、七対一の場合は。DPC対象病院の治療データで見ると、二〇〇四年から二〇一二年の比較で、十五・〇一日から十三・四三日と在院日数を短縮しています。そうすると、治癒率は八・七二%から四・三%へと半減しているわけですね。
 つまり、今で言う退院というのは、治ったからめでたく退院ではなくて、治らなくても出す、そういうことですよね。

○木倉政府参考人 今先生から、DPC病院のデータの御指摘がございました。
 私が引用しているものとちょっと違っておるかもしれませんが、今、DPC病院全体での治癒・軽快率についての公表がされております。
 確かに在院日数そのものは、DPC病院全体で、平成二十一年度は十四・七〇日が、二十四年度で見ますと十三・九八日で、次第に短くなる傾向にございます。
 他方で、治癒・軽快率の方は、DPC病院全体で、同じ二十一年度は八〇・四%が治癒、軽快で退院されるということに対して、二十四年度は八〇・八%でございますから、ほぼ横ばい。明らかに悪くなっているとも言えませんが、ほぼ横ばいであるというような状況であると認識しております。

○高橋(千)委員 明らかに悪くなっていないけれども、ほぼ横ばいと。これはデータのとり方が若干ずれるので数字が合っていないという指摘だったと思うんですけれども、これ以上短縮しなくたっていいじゃないですか。
 聞いたことには実は答えていないんですね、治らなくても出すなどということは多分おっしゃりにくいということなんだと思うんですけれども。
 大臣、簡単な質問をします。患者の回転率が高まると、つまり入ってはすぐ退院するということは、看護職員の忙しさが増す、これは一致しますよね。

○田村国務大臣 入院期間というのは、日本は非常に長いということが言われておるわけであります。それは統計のとり方もいろいろあるんですけれども、その中において、世界標準に向かって、質は落とさずにということは努力をしていかなきゃならぬというふうに思います。
 今のお話でいきますと、一般論としては、確かに、回転が速くなれば、その分看護師の方々の業務量というものは忙しくなる、それは言えるわけであります。ただ、一方で、地域でありますとか、医療機関のサービスの内容でありますとか、医療勤務の環境でありますとか、いろいろなものが勘案されるわけでありますので、一概には言えないわけでありますが、一般論としてはそのようなことが言えないことはないのであろうというふうに思います。

○高橋(千)委員 このくらいのことは、そうあれこれ言わないで、そうだねとおっしゃればいいと思うんですよ。
 だって、そうじゃないですか。受け入れと退院の支援ということだけでも大変な手間がかかるわけでしょう。まずそこの現状認識から始まってどうするかという議論をしていこうと思っているのに、何かその先のことを見越しておっしゃっているんだろうけれども、いろいろやるから大丈夫だということを言いたいんだろうけれども、まずその認識が一致できないというところに問題があるわけなんですね。(田村国務大臣「一致しています」と呼ぶ)一致していると今おっしゃっているので、次のところでまた踏まえていただきたいんですけれども。
 それで、新たな看護職員の確保に向けた総合的な対策と言っています。資料の二枚目をやっていますけれども、二〇二五年度までに五十万人看護職員をふやすと言っているわけですよね。
 ことしから需給見通しということでやるわけです。どのくらいの需給が必要かということをこれから国が見るわけですけれども、そのときに、ここに書いているように、「夜勤・交代制勤務など厳しい勤務環境とワークライフバランス確保の必要性」云々とあるわけですね。そのために、現状の働き方を改善した上で必要な人を確保していくと。つまり、今でも働き過ぎだけれども、その枠でふやすのではなくて、改善した上でちゃんとふやしていく、そういう立場に立っていますか。

○田村国務大臣 一般論ではそうだと申し上げたので、決して委員の御意見にけちをつけたわけではございませんので、御理解いただきたいと思います。
 第七次の看護職員需給調査ということにおいて五十万人ということであったわけでありますが、これは、そのとき、それぞれ勤務環境の改善、看護の質の向上、こういうことを見越して五十万人必要であるということを言ってきておるわけであります。
 ちょうど第八次の調査が今年度から始まるわけでございますので、さらに今法律の中にあります医療勤務環境改善支援の施策をしっかりと盛り込んだ中において、どのような形で看護師が必要であるかというようなことを出してきていただくわけでございますので、しっかりとこの中で検討いただきたいというふうに考えております。

○高橋(千)委員 あえてこの続きの資料をきょうは配っていないんですけれども、勤務環境改善のために社労士さんなどが相談に乗って、勤務環境が大変だね、離職率が高いね、相談に乗りますよ、そういうことをやると言っているんです。それ自体は何も悪いことだと思いませんよ。だけれども、もともとの配置そのものを診療報酬の中できちっと改善していけば当然環境は変わるわけですよ。それをやらないで、幾ら電話相談をしたってだめじゃないですかということが言いたいわけです。
 資料の四枚目につけておきましたけれども、日本医労連の看護職員の労働実態調査、仕事の達成感。十分な看護ができていないと感じている方、できている人はわずか一一・六%で、できていないと答えている方が六割近いわけですね。下の欄を見ていただければわかるように、長時間労働、時間外労働がふえればふえるほどそういう気持ちになっているわけです。七十時間以上の方が、七五%、十分な看護ができていないと思うと。これは容易に想像できる話ですよね。
 その続きを見ていただければわかると思うんですが、「あなたの勤務する病棟の夜勤体制」で一番多いのが、三交代でいうと月八日です。だけれども、十三日以上という方が一%もいるんですね。また、二交代勤務の中で、四回という方が一番多いわけですけれども、これも九回という人が四・四%もいる。
 こういう現状があって、ただ相談を受けるだけじゃだめですよね。きちっとここを改善していかなければ、国の責任で。どうですか。

○原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。
 多様な働き方というのが当然入ってくるわけでありまして、交代制勤務におきましても、それぞれ、例えば夜勤を中心にやる方を雇うとか、そういうような形で、働き方というのはさまざまな工夫があろうかと思います。
 そういう意味では、どういうような形がその職場にふさわしいか、そういうようなものも勤務環境改善の支援の中でアドバイスなどができるならば、そういう形で医療機関と相談しながら進めていっていただきたいと考えております。

○高橋(千)委員 結局、答えは多様なところだけですか。本体をどうするという話が全然ないじゃないですか。考えていないということなのか。
 本当はいっぱいデータがある中でこれだけのことを言っているのに対して、多様な働き方に対して応えていくと。こういう認識では、五十万人ふやすなんて絶対無理ですよ。本当に、介護の話じゃないけれども、ボランティアがちょこちょこといる、そういう話、世界と大して変わらないということを言わなければならないと思うんですね。
 それで、さらにそれを悪化させることになりかねないなと思うのは、資料の三枚目に戻っていただきたいんですが、先ほど来ほかの委員からも議論が出ている、特定行為に係る看護師の研修制度について。これは、いっぱいしゃべりたいことはあるんだけれども、簡潔に答えていただきたいんです。
 研修を努力義務として、補助行為として医師の手順書をもとに医行為を看護師ができることになるわけですよね。二〇一三年三月の報告書では、その行為の中身は二十九項目とされていました。それが、七月には四十一項目に拡大しているんですね。これは、今後もさらに拡大、しかも省令で、そういうことですか。

○原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。
 これはいきなりふえたということではなくして、検討会の中で報告書をまとめていただいた段階で、特定行為として挙げるのがいいだろうというのが二十九行為ございました、その当時。そのほかに、検討を進めていくべきだというのが二十七行為あったわけであります。この二十七行為の中から十四がその後特定行為として選ばれ、また初めの二十九の中から二つ除かれて、最終的に四十一という数字になった。すなわちこれは、検討がある程度進んだ段階での中間段階で二十九であったということであります。
 また、特定行為そのものをどうしていくかにつきましては、法案成立後に設置される審議会で審議をしていただいた上で、厚生労働省令で定めていくということにしております。

○高橋(千)委員 だから、聞いたことに答えていないんですよ。今、四十一が省令でさらにふえることもあるのかと聞いているんです。一言でいい。

○原(徳)政府参考人 お答え申し上げましたように、成立後に設置される審議会で審議をしていただいて決まっていくということでございます。

○高橋(千)委員 そういうことなんですよ。だから、ガイドラインもこれからだし、法律が成立してから範囲がもっとふえるかもしれない、そういうことを私たちは白紙委任するわけにいかないですよ。
 私は専門家じゃないから難しい専門用語の中身には入りませんけれども、今検討されている医行為の中には、看護業務実態調査で見ると、〇・四%とか一・七%しか実績がない、やったことがない、そういうものが含まれていて、非常に心配されています。あるいは、看護技術学会とか日本がん看護学会とか日本麻酔科学会とか、関係学会も具体的に危険性を指摘して削除を求めている、そういうのもあるわけですね。そういうのを全く無視した議論をするというのは、本当に許しがたいのではないかと思っております。
 そこで、質問したいのは、チーム医療推進会議で議論してきたわけですよね。だけれども、今後、在宅を進めるために、この特定行為は訪問看護の切り札と考えているんでしょうか。

○原(徳)政府参考人 今回考えております特定行為の中には、病院の中で高度な医療をする上での行為というような部分もございますし、それから、在宅医療を進める上での訪問看護師さんにやっていただくような部分のところもございます。
 その上で、在宅医療を進める上で一定程度の看護師さんの活躍というものを期待しているところではありますけれども、そういう意味では、一つの切り札にはなるのではないかというふうに考えております。

○高橋(千)委員 そういうことなんですよ。きのうの武藤参考人が、在宅看護の中でこの特定行為が大きな中心になるということをおっしゃっておりました。
 これでは、さっき私が言ったように、短くて退院してくる方が本当にふえるわけですよね。重度の方、医療行為が必要な方は、今でさえも専門的なケアが求められていて、大変緊張するわけです。タイトルはチーム医療だけれども、訪問看護の現場はチーム医療じゃないわけですよ。それをぐっと広げるということはとても承服できないし、一任するわけにはとてもいかない、これを指摘したいと思います。
 それで、この次、看護に医行為を拡大することで、今度は介護の現場に看護の仕事が拡大されると考えているんでしょうか。
 全労連の介護・ヘルパーネットの介護労働者のアンケートでも、医療行為を介護の職員が、医療の資格は持っていない職員がいつもやっているというのが大体三人に二人くらいの実態なわけですね。もちろん難しさは違いますよ。今拡大しようとしているものとは違うけれども、現実に絶えずそういう緊張感の中に置かれているわけですよ。それがもっとぐっと広がっていくということをちゃんと考えなければならないと指摘をしたいと思うんです。
 それで、それを少しイメージできるように、今回、たん吸引を研修によって介護職員に認めることにしましたけれども、実績はどうなっているでしょうか。

○赤石大臣政務官 高橋委員にお答えいたします。
 看護師の特定行為に係る研修制度を修了した看護師には、在宅医療や介護の現場においても活躍をしていただきたいというふうに考えております。
 本制度の普及推進を図るためには、研修機関の確保及び特定行為に係る看護師の研修制度についての国民や医療関係者の理解促進等が必要であることから、医療団体等を通じて、関係者の当該研修制度への理解促進を図るとともに、本制度の活用が浸透するような支援策等を検討してまいりたいと思っております。
 平成二十四年度の介護職員等による喀たん吸引等の実施のための制度導入後、喀たん吸引等研修を修了した介護職員等は、平成二十五年四月一日時点で八千三百九十九名となっております。
 また、平成二十四年度前に喀たん吸引等を適切に実施するために必要な知識や技術を習得し、制度導入後引き続き実施できることとされた者は、平成二十五年四月一日現在、二十万二千三百四十二名であります。
 厚生労働省としましては、各都道府県の実施する研修に係る費用を補助することなどにより、今後とも、たんの吸引等を必要とする方が安心、安全に医療的ケアを受けることができるよう、必要な人材の養成に努めてまいりたい、このように思っております。

○高橋(千)委員 今、研修を受けた数が八千三百九十九とお答えがありました。これは、第一号、第二号、第三号と研修の種類があって、特定の相手に対する行為がそのほとんどであります、六千八百十五。実際に、特定ではない、しかもたん吸引だけではなく全体がやれる人、第一号研修を終えた方は三百四十二人にすぎないという実態があるということを、あえておっしゃらなかったので、指摘させていただきたいと思います。
 ですから、これまで、例えばALSの患者さん、あるいは施設にもともと入っている方たちとやってきた方たちが経過措置として認められたというのが中心なんですね。
 実際に研修となると、介護の現場で研修に一人出すのはとても大変なわけです、今そもそも人手不足なんですから。ただし、やれるということを決めてしまった以上は、研修を終えていなければたん吸引ができないわけですから、その番割りが大変なわけですよ。そういう現場の実態がある。
 そういう実態をちゃんと見ないで、さらにこれをふやすということを考えていますか。イエスかノーかで答えてください。

○原(徳)政府参考人 今回のたんの吸引のことについては、さまざまな機会をふやしていきたいというふうに考えておりますが、業務の範囲といいますか、行為の種類をどんどんふやすということを現在考えているわけではないということであります。

○高橋(千)委員 それはそうですよね。どんどんふやすということは考えていない、それはそうだと思いますよ。
 ただ、この間、前の老健局長ですとかあるいは介護保険部会のメンバーの皆さんですとか、そういうことを何度もおっしゃっているじゃないですか。全体がふえない中で、とにかく、医師がふえないのをかわりに看護師さんにやってもらおう、看護師さんがふえないのをかわりに介護にやってもらおうと。そういう流れをつくっているというのではだめなんだ。
 主として、さっきから言っているように、緊張する、一人で、チーム医療ではない、そういう現場に置かれている中で、介護の職員を二〇二五年度までに百万人ふやすと言っているわけですけれども、本当にそんなことができるのかということですね。介護保険部会長の山崎さんはきのう参考人でいらっしゃったけれども、山崎さん自身だって、本当にできますかと言っていましたよね。
 介護の現場のアンケートを見ますと、今の仕事はやりがいのある仕事と思うと答えている方は六七・八%いらっしゃいます。大事なことですね。だけれども、こんな仕事、もうやめたいに対して、時々思う四八・六%、いつも思う八・七%、合わせると五七・三%。せっかくやりがいを持っているのにやめたいと思っている、こんな残念な話はないじゃないですか。
 やめたいと思っている人がやめちゃって、結局、今、潜在ヘルパーさん、こういう問題があるわけでしょう。それだったら、その背景に低賃金、長時間労働、健康の不安を訴えられているわけです、処遇改善はもう待ったなしだと思いますが、大臣に伺います。

○田村国務大臣 ですから、キャリアパス等々をしっかり確立していかなきゃなりませんし、処遇の改善、勤務環境の改善もやっていかなきゃならぬわけであります。
 今、省内にこれの協議の場をつくりまして、これからどうするかということで議論させていただきたいというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、介護報酬改定が来年にはあるわけでございますので、これに向かって準備をさせていただきたいというふうに考えております。

○高橋(千)委員 何度も言いますが、現場が本当に必死で頑張っている、この大変な条件の中でも、それでも尊厳ある介護を支えてくれているんです。でも、やはりいつまでもそれに甘えていちゃいけないということは、本当に何度も言わなければならないと思います。
 きのう、京都ヘルパー連絡会の浦野喜代美さんに参考人でおいでいただいたんですけれども、私がきょうずっと話をしてきている、いわゆる川上から川下へという議論なんですね。結局我々は川下なんだ、だけれども、川下はもう洪水になっちゃって溺れ死んじゃうよ、そういう指摘をされました。これは本当に受けとめるべきではないかと思います。
 この法案で誰が喜ぶのかな。支える側も利用する側も、喜ぶ人がいないんじゃないか、本当にそれをつくづく指摘したいと思っているんです。
 それで、もう二つ聞きたいことがあるのです。
 退院後の受け皿が不足しているというのも現実であります。
 秋田市のショートステイの数が、秋田県と秋田市が実は全国一だということなんですね、私もこの間まで知らなかったんですが、利用者数が大変ふえまして、長期利用が問題となっているということで、昨年十月三十一日付で、秋田市の福祉保健部の介護保険課長名で、居宅介護支援事業所並びに介護予防支援事業所に短期入所サービス長期利用者のケアプランの見直しを通知して、その結果を求めているということがございました。
 こういう、ショートステイなんだけれども実際はロングショートになっているという実態はほかにもあるのか、またそれはどういう要因だと受けとめているのか、伺います。

○原(勝)政府参考人 お答え申し上げます。
 ショートステイサービスは、高齢者の方が在宅で生活を維持していく、あるいは介護者の方々のレスパイトという意味で大変大きな役割を果たしておりまして、順調にといいますか、一定の傾向でずっと伸びております。
 このショートステイの利用につきましては、連続して三十日を超えて報酬を算定することはできない、またケアプランに位置づける場合は、利用者の居宅における自立した日常生活の維持に十分に留意し、利用日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにしなければならない、こういったことが運営基準で定まっておりまして、本来、長期間利用することを目的としたサービスではございません。
 実態でございますけれども、二十三年度に私どもの研究事業で調査した結果によりますと、一カ月のうち連続して十五日を超える利用も、全体の調査対象の利用者の中の一四・九%あるというような結果がございます。その理由といたしましては、家族や介護者の身体的、精神的な負担の軽減という理由のほかに、施設入所待ちや介護者、家族の急病等が多く挙げられているところでございます。
 したがいまして、自立支援とかレスパイトというものに余りつながらない不適切な利用というのは、秋田市に個別に私どもは事情を聞いたわけじゃございませんけれども、やはり適正なケアプランというものをチェックしていただくことが大事でございます。
 あわせまして、そういう入所待ちといったような状況もございますので、地域のニーズに応じまして、高齢者向け住宅や特別養護老人ホームの整備を進めるとともに、長期間泊まらなくて済むような訪問系サービスや小規模多機能型居宅介護等の充実も図ってまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 実態がかなりあるということだったと思います。
 当然、短期入所の本来の中身ではだめなんだということがわかっているんですね。わかっているんだけれども、医師会の方たちもおっしゃっています。本当に、行き場がなくなる利用者が出てこないか、寝たきりで経管栄養を行っているような重症の入所者はどうするのか、長期の入院ができず特養や老健の待機者がいまだ多い中、制度運用の激変による利用者への影響を危惧しています、こうおっしゃっている。
 実際に、何度も言うように、受け皿がないという実態の中でロングショートになっていたり、お泊まりデイなどがあるということをちゃんと見ないと、そこを見ないで、実態に目をつぶって地域で支えるんだというきれいな話をしている場合じゃないんだということを指摘したいと思います。
 最後の一問です。
 きのうの参考人でも、要支援外しについて強い懸念が出されました。介護から外れた場合の重症化などもやはり心配をされているわけです。
 私、何度もこの問題を質問して申しわけないんですが、要するに専門的なサービスの中身は何か、限定されるのかということを聞いたわけですね。チェックリストの中の下の二十一番から二十五番までのところ、うつとか閉じこもりとか認知症とか、そこは専門的なサービスが必要ですよと言っているけれども、もしやそれだけですかと聞いたときに、大臣がおっしゃったのは、二次予防事業対象者の方々と重なる人も要支援の中にはたくさんいる、日常生活自立度二の方はそうはいない、七から八%程度だとおっしゃった。
 これはもしかして、専門的なサービスを受けられる人というのはその程度だという意味ですか。

○田村国務大臣 専門的なサービスを受ける人はどういう方か。
 一つは、日常生活において、言うなれば認知症において、症状等々、行動等々、支障を生ずるというような方々であります。それから、あとは、自分の生活管理ができない方、社会とのコミュニケーション等々、社会性が構築できない方々、さらには退院直後で集中して自立に向かって支援が必要な方、こういう方も要支援の中において言うなれば専門的なサービスを受けられる方であろうというふうに思います。
 日常生活自立度二の方は、要は日常生活の中において支障を来すような行動、症状というものが、必ず見られるというよりかは、多少見られて、手助けがあれば生活ができるという方でありますから、言われた七、八%の中にも専門的なサービスを受けない方もおられるかもわかりません。今申し上げたような基準でありますから、七、八%に当たる人たちで受ける方々もおられますし、それ以外の方々の中で受ける方々もおられるということでございますから、必ずしも、先ほど言われました日常生活自立度二の方が受ける方だというわけではないということであります。

○高橋(千)委員 この問題は、何回聞いてもさっぱりしないんですよ。
 大臣は、必要な人にはサービスが受けられるとか、希望する人には専門的なサービスが受けられると言ってきて、印象としては、要支援の人が、では、これまで受けていたんだから受けられるのかな、大体受けられるのかなというふうに言っているんですよ。印象を与えている。
 だけれども、七、八%という数字が初めてこの間出てきた。それだけですか、大分イメージが違いますよね、一〇%にもいかないんですかと言ったら、必ずしもそうではないと。必ずしもそうではないというのは、せいぜいそれに少しふえただけであって、大多数の方は除かれる、そういう意味じゃないですか。

○田村国務大臣 まず、以前から申し上げておりますとおり、今まで受けられている方は継続して受けられるというように、もちろん症状が改善して受ける必要がなくなった方は別でありますけれども、受けられるように配慮をするということにしておりますので、それはまたガイドライン等々で申し上げていきたいというふうに思っております。
 今申し上げたのは、要は、ケアマネジメントは専門職の方がやりますから、その方が必要かどうかということを判断されるわけであります。その判断する基準が何かということで今申し上げたわけでございますので、そのような中で適切に対応していただけるというふうに考えております。

○高橋(千)委員 今までの人は受けられるというのは、それは単なる経過措置でしょう。そんな問題じゃないでしょうが。
 私、何回も何回も、どういう人が受けられますか、あるいはどういう人を分けますかと。専門的なサービスを受けられる受けられると大臣が言うから、どういう人がと言ったときに、今このタイミングで初めて言ったわけですよ。これから議論しなきゃいけないじゃないですか。みんなの不安に大丈夫だ大丈夫だと言ってきて、今初めて、こういう場合、こういう場合、こういう場合と言ったんですよ。今まで一度も答えていないじゃないですか。
 とてもじゃないが、これで議論を打ち切りなんてできません。再度議論し直すべきだ、そのことをかなり強く指摘をして、終わりたいと思います。

 

――資料――

【資料1】介護サービス料と給付費の将来見通し(厚労省)

【資料2】「新たな看護職員確保に向けた総合的な対策」の必要性(厚労省)

【資料3】特定行為に係る看護師の研修制度について(厚労省)

【資料4】「十分な看護が出来ていない」約6割と増加(日本医労連『看護職員の労働実態調査「報告書」』)

【資料5】夜勤体制・日数、夜勤回数(日本医労連『看護職員の労働実態調査「報告書」』)

【資料6】介護職員の推移と見通し(厚労省)

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