ちづ子へのエール住民とともに(質問のエピソードと会議録など)
政策と提案

薬害肝炎被害者とすべてのウイルス性肝炎患者救済のための恒久的対策の確立を

2006年7月3日 日本共産党国会議員団

 今日、日本のウイルス性肝炎患者は350万人とも推定され、国民病と言われるほどの広がりを見せています。B型、C型肝炎は発症すれば倦怠感などの症状により日常生活に重大な支障を生じさせるだけでなく、慢性肝炎から肝硬変を経て肝臓ガンに移行する危険性も高い深刻な病気です。しかも、そのほとんどが輸血やフィブリノゲンをはじめとする血液製剤、汚染注射器などを介して感染させられた人たちです。

 6月16日にはB型肝炎訴訟の最高裁判決が出され、国が集団予防接種による肝炎の感染防止義務を怠ったことによって、原告らをB型肝炎に感染させたことを認定しました。また、6月21日にはC型肝炎訴訟の大阪地裁判決が出され、フィブリノゲン製剤における安全対策の不備を認定し、国・製薬企業に損害賠償を命じました。この二つの判決は、ウイルス性肝炎感染が国の医療行政の誤りによるものであることを明確にしました。世界に類を見ない日本でのフィブリノゲン製剤の大量使用の背景には、当時の厚生省官僚の製薬企業への天下りなど政官財の癒着があることも指摘されてきました。

 国は、大阪地裁判決を不服として6月28日控訴しましたが、被害者は闘病生活の苦しみと医療費の負担、社会的差別などに苦しめられてきました。これ以上争いを長引かせ、被害を放置し続けることは許されません。控訴は撤回すべきです。

 ウイルス性肝炎は感染から数十年たってから発症するため、診断がついた時にはカルテの保存期間を過ぎていることが多く、感染の事実の立証は困難を極めます。感染した経緯の立証を救済の前提とするなら、多くの被害者が救済されないことになってしまいます。国は感染の経緯の立証を前提とせずに、全てのウイルス性肝炎被害者に対する救済策を講ずるべきです。

 日本共産党は、今回の判決を踏まえ、立法措置も含めた対策をとることを求めるものです。

一、すべてのウイルス性肝炎患者について、以下の対策を講ずること。

1、 治療中のウイルス性肝炎患者に対し医療費及び生活費支援を行うこと。当面、ウイルス性肝炎に対するインターフェロン療法や、肝硬変、肝がんに対する治療などを特定疾病制度の対象として月々の窓口負担上限を一万円に軽減すること。呼吸器・心臓・腎臓機能障害などと同様に肝機能障害を「身体障害者福祉法」の内部障害の対象とすること。障害年金の認定基準を緩和し、慢性肝炎なども支給対象とすること。

2、 国民に対して、予防接種や血液製剤、輸血による感染の可能性を周知するとともに、すべての国民を対象とする公費による無料のウイルス性肝炎の検査制度を確立すること。

3、 全国どこでも一定水準の専門治療が受けられるようウイルス性肝炎治療体制を確立すること。ウイルス性肝炎や肝硬変、肝がんに対する新しい治療法の研究・開発を促進し、有効性・安全性の確立したものについてはただちに保険適用すること。

4、 ウイルス性肝炎の正しい知識の普及・啓発により、肝炎患者・感染者に対する偏見と差別を一掃すること。とりわけ就学・就労差別をなくすよう具体的施策を講ずること。

二、血液製剤および予防接種によるすべてのウイルス性肝炎被害者に対し、厚生労働大臣は国の責任を認めて謝罪し補償を行うこと。 被害救済対策推進のための国と被害者との協議体制を確立すること。

三、ウイルス性肝炎被害を大量に発生させた原因の究明と再発防止策を確立するべく、国・製薬企業等が保有する内部情報を公開するとともに、第三者機関を設置しウイルス性肝炎感染の経緯についての真相究明をおこなうこと。

                                             以上

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