国会質問

質問日:2004年 2月 26日 第159国会 農林水産委員会

米ミニマムアクセス 「輸入義務でない」と農水相認める

日本共産党の高橋ちづ子議員は二十六日の衆院農水委員会で、日本の米農家に影響を及ぼしている外国産米のミニマムアクセス(最低輸入機会)問題を取り上げ、政府が「輸入義務である」として百パーセント輸入してきたことに道理がないと追求しました。

高橋氏は「ミニマムアクセスはあくまで機会であって、義務ではない」と指摘。国家貿易で食料輸入を行っている韓国では実際の輸入量はアクセス約束数量の四割程度であることなどを示し、「約束数量にたいして百パーセント達成している国はない。国家貿易だから義務輸入する、という国際ルールはないはずだ」とのべました。

亀井善行農水相は「一般論としてミニマムアクセスの機会の提供にとどまることもありうる」と答え、指摘の正しさを認めました。

大分県の鳥インフルエンザ問題について高橋氏は、二十日に行った党議員団の現地調査に基づいて、本格的な支援が求められていると指摘。半径三十?の移動制限地域内の採卵・食用鶏にたいする損失補償、小規模養鶏農家への支援、観光業などへの風評被害対策などを求めました。

中川坦農水相消費安全局長は「制限区域内の具体的影響を調べなくてはいけない」とのべました。

(2004年2月27日(金)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 ことしは、国連が決めた国際コメ年であります。米が世界の半数の人々の主食であることを認識し、貧困及び栄養不良の解消における米の役割について一般認識を高める必要性をうたっていることは、大変注目すべきだと思います。

 FAOは九六年、世界食料サミットを開催、世界食料安全保障に関するローマ宣言を採択しています。二〇一五年までに世界の栄養不足人口を半減させることを宣言し、二〇〇二年六月の世界食料サミット五年後会合では、この目標達成には途上国の農業、農村開発に毎年二百四十億ドルの投資が必要だと宣言をしています。

 先進国でありながら、食料自給率が四割と最低レベルの日本が果たすべき役割は大きいのではないでしょうか。国際コメ年を単に一年限りのイベントとするのではなく、本格的に自給率向上へ向けてのスタートにするべきです。稲作を振興させ、ましてや、米自給率の一〇〇%を割ることは避けるべきと考えますが、見解を伺います。

○亀井国務大臣 本年は国際コメ年、日本におきましても、木村先生に会長をお務めいただきまして、いろいろの催しをいたしておるわけでもございます。

 そういう中で、我が国の食料自給率、カロリーベースで四〇%というようなことであるわけであります。その中でも米につきましては、自給可能な唯一の品目であるわけでありまして、総供給熱量の四分の一を占めるわけでありまして、国民生活の重要な品目であるわけであります。食料自給率の向上を図るには、何といっても米の需要回復への取り組みが重要、このように考えております。

 本年、この国際コメ年、こういう年をフルに活用いたしまして、国民の皆さんが米を消費していただく、その努力をすることが大変重要なこと、このように考えております。

○高橋委員 一〇〇%を割ることは避けるべきという質問には直接お答えをされていなかったと思います。それは、一〇〇%を割ることはやむを得ないというお考えなのか。これは後の方に関連しますので、後のお答えにあわせて答えてくださればいいかと思います。

 先ほど来お話があっている米改革の問題ですが、これまで全国一律だった転作助成金が廃止され、新たに産地づくり推進交付金が設けられ、その交付の要件として求められているのが地域水田農業ビジョンの策定であります。

 農水省が今月上旬に行った調査では、市町村段階における地域水田農業ビジョンづくりの進捗状況は、たたき台を作成し、農業者への説明を行い、ほぼ合意を得ているのは七%にとどまり、説明を行っている、あるいはたたき台までは作成したというところまで合わせると、それでも五九%であります。また、残り二%、五十三の市町村が取り組みを行っていないと聞いておりますが、この状況をどのように受けとめていますか。また、取り組めないでいる市町村の理由について伺います。

○白須政府参考人 今の水田農業ビジョンの進捗状況というお尋ねでございます。

 委員から御指摘ありました、ちょっと一点あれなのは、農業者等への説明を行い、ほぼ合意を得ているのは七%、お話のとおりでございますが、農業者等への説明を行っている、あるいはビジョンのたたき台または案を作成しておりますのは、合わせますと七五%でございまして、ほぼ合意を得ているのと合わせますと八割、八二%の市町村が一応そういった意味でビジョンのたたき台、案を作成しておるといったようなことで、それなりに進捗をしつつあるのではないかというふうに考えておる次第でございます。

 そこで、まだ行っておらないのが確かにお話しのとおり若干、取り組みを全く行っておりませんのは、私どもがアンケートをとりました全体の市町村の中の二%ということでございます。これは取り組みが全く行われておらないということでございまして、そういったところはやはりなかなか、地域における、これは話し合いを行うというところにも一つの大変大きな意味があるわけでございまして、委員のお話しのとおり、これまでの全国一律の要件、単価による米の生産調整の助成体系から転換して、地域におけるそれぞれ自由な発想と戦略に基づいて策定される産地づくりということでございますので、やはりその地域の関係者が一体となって議論をしていただくというところが一番大事なのではないか。

 そういう中で、作物戦略なり、水田の利活用、担い手の育成といったようなところをみんなでしっかりと議論していただく、それによってビジョンをつくっていただく。そういう議論をしていただくというところが一番重要なところではないかというふうに考えている次第でございます。

    〔山田委員長代理退席、委員長着席〕

○高橋委員 それなりにではちょっと済まない問題だと思うんですね。二月のもう末の段階で合意が得られていない。議論は大いに結構と、それはいいですけれども、ビジョンができなければ交付金は得られない、それあっての、ビジョンあっての交付金だということは農水省も説明会で言っているわけですから、それで無理やり、無理やりと言えば失礼ですが、四月から施行を始めるんですか。

○白須政府参考人 いずれにいたしましても、お話しのとおり、やはりビジョンを作成しなければ交付金はもちろん交付されないということなんでございますが、そこは、今申し上げましたように、八割のところは大体案もできてあれでございまして、二%のところが全くまだ手がついておらないということでございます。

 私どもも省を挙げまして、大臣からも御指示をいただきまして、それぞれ各局長が地方農政局の現場にまで行きまして、それでまさに農業者の皆さん方とも、それぞれ座談会なり研修会なり、そういったような場も開いておりますし、そういったことを通じまして、しっかりと、とにかく省を挙げて、このビジョンの作成につきましては地域の創意を盛り上げていきたいというふうに考えている次第でございます。

○高橋委員 では、具体的に伺いますので、簡潔にお答えをお願いいたします。

 先日、集落営農を基本とした水田農業ビジョンづくりが全国的に見ても進んでいる岩手県の花巻市に行ってまいりました。一市三町で広域ビジョンを設定するとしておりますが、花巻市だけで六十八の集落、管内では百五十五の集落があり、一千人の担い手をリストアップしております。交付金の使途や水準は地域の創意工夫で決める仕組みになっておりますが、ここでは十アール当たりのポイント制を導入し、一ポイントは千円以内、団地加算や担い手加算、転作作物の種類に応じて最高四十ポイントまで加算される仕組みであります。幾つかの集落や、つまり農家組合ですね、ビジョンそのものも拝見いたしました。

 そこで伺いますが、一つは、担い手を明確するに当たっては、必ずしも認定農業者ではなくても、地域の合意に基づけば担い手として位置づけができると農水省は説明しておりますが、この集落は、では、みんなが担い手になりたいという、それは認めることがあり得るのか。

 二つは、専業農家が少ないところでは、必然的に担い手を専業農家に頼らざるを得なくなります。花巻市で水稲五ヘクタール、飼料作物九町歩などをやっている認定農業者の方に実際伺いましたが、この方の農家組合は、専業農家が自分を入れて二戸しかない、兼業農家は四十戸、必然的にあなたが担い手よと言われることになるだろうけれども、とてもしょい込むのは大変だ、自分は一人でもやっていきたいと言っているんです、集落営農には入らないと。つまり、やれる人は自分でもやれる。

 そうすると、結局は零細な農家あるいは兼業農家が脱落していかざるを得ないのではないか、こういうふうに考えますが、伺います。

○川村政府参考人 水田農業ビジョンにおきます担い手の位置づけの問題でございます。

 まさに今回のビジョンのキーポイントとなりますのが、この担い手の明確化でございます。そのためにも、地域で十分御議論をいただきまして、将来その地域を担うべき者、これは現時点での認定農業者に限らないわけでございますが、将来とも農業で生計を立てていくといったような方に担い手としてなっていただくというのが一番望ましいわけでございます。また、地域によってはいろいろな状況がございますので、集落型経営体といったものも、これまでの水田農業で行われている土地利用、水利用、そういうものも踏まえまして、担い手として位置づけ得るということの道を開いたところでございます。

 先生がお尋ねのように、それぞれ、小さな方が、小規模の方がすべてというようなことは、そういった考え方からしますと、現実的にはなかなか難しいというふうに思います。ぜひ、さらに話し合いをしていただいて、将来方向というものをしっかり出していただきたいと思います。

 また、専業農家が数少ないというような事例、そういうのは確かにあると思いますが、まさに今回の水田ビジョンの意図が、これまで自然体でいたのではなかなか進まなかった規模拡大等も、あるいは農地の集団化等も、これを契機にやっていただきたいということでございますので、やはり粘り強い努力をお願いしたい、こういうふうに思います。

○高橋委員 粘り強い努力でどこを目指すかという問題ですね。

 交付金をもらうためには、とりあえず担い手を決める、五年後には法人化を目指す、ビジョンには描くことになるかもしれません。しかし、では計画どおりにいかない場合、交付金の返還などが求められる可能性があるのか、この心配についてお答えをお願いします。

 もう一つ、農業者年金とのかかわりなんですが、経営移譲年金、後継者に農地の権利を移譲して農業経営を廃止した場合受け取れる年金でありますが、当該農地を集積の対象とした場合、経営移譲年金の受給資格を失うことになるのでは困ると声が上がっておりますが、どのようになるでしょうか、伺います。

○白須政府参考人 委員のお尋ねの、前段の交付金の関係を私の方からお答えをさせていただきます。

 ビジョンが実現できないと交付金を返還しないといけないのかというふうなお問い合わせでございます。この交付金はビジョンの実現を支援する手段でございまして、万が一このビジョンが実現できなかったからといって、直ちにこの交付金を返還していただくものではないというふうに考えておりますが、いずれにしても、まずはこのビジョンの実現に向けまして、地域で全力で取り組んでいただきたいというふうに考えております。

 また、このビジョンの実践状況につきましては、地域で毎年点検することというふうにいたしておりまして、やはりこの交付金が有効に使われる、生きた交付金として使われるようになりますように、交付金の使い道につきましても、状況に応じて見直しが行われるように指導してまいりたいというふうに考えております。

○川村政府参考人 農業者年金の関係でのお尋ねがございました。

 農業者年金制度は、御案内のとおり、平成十三年に大幅な改正をしておりまして、現在はかなり仕組みが変わっておりますが、御指摘の事案は、平成十三年改正前の、既に受給をされた方のお話だと思います。

 この農業者年金制度は、農業経営の若返りとそれから農家の規模拡大、細分化防止ということを目的としておりまして、経営に供した農地を他の農業者に移譲することを要件として経営移譲年金を支給する。ただ、農業経営を再開した場合、あるいはその移譲した農地がまた返還されたといったような場合には、経営移譲年金を支給停止とするという仕組みとなっておりました。

 先生から御指摘ございましたとおり、この支給停止が農地の流動化の妨げになっているのではないかという御意見もありましたので、これらの御意見も踏まえまして、現在は、一たん経営移譲した農地が返還された場合にも、改めて、再度若い専業的農家等に権利設定をする場合には支給停止とならないように措置したところでございます。

○高橋委員 今の年金の関係については、関係者の皆さんが非常に心配をされているところでありますので、周知徹底をお願いしたいと思います。

 非常に印象に残ったのは、担い手といっても必ずしも若い方ではなく、高齢者がやむなく担い手となって、五年先、十年先、後継者がいるんだろうか、そういう不安の声が聞かれておりました。法人化を目指すとうたったものの、経理の一元化など課題は多く、赤字経営になった場合だれが責任を持つのか、そういう不安材料も出されました。

 農水省としては、農地の集積を進め、担い手経営安定対策の要件を満たす、そういう一握りの農業者あるいは法人化への支援に集約をしようと目指しているとは思いますが、これが本当にあるべき農業の姿と言えるのかな、いま一度立ちどまり、見直しをするべきではないかなと思われますが、大臣の見解を伺います。

○亀井国務大臣 先ほども局長から答弁しておりましたが、私ども、省の幹部も現地に赴きまして、そしていろいろ説明をし、十分御理解いただき、また農業者あるいは地方団体、JA等々、十分お話し合いをしていただき、ビジョンづくりに努力をしていただきたい。また、そういう面での理解が足らないというようなところも多々あるようにも思っておりますので、さらにその辺の周知徹底を進めて、ぜひこのビジョンづくりの目的が達成できるようなものにしてまいりたい、こう思っております。

○高橋委員 この問題については、今後も引き続いて、進みぐあいだとか問題点などがいろいろ出てくると思いますので、またそのときにお願いしたいと思います。

 次に、ミニマムアクセスの問題で伺いたいと思うんですが、これまでも先輩議員が議論してきたところでありますが、国は、関税化特例措置に伴う加重されたミニマムアクセス機会について、輸入義務であるとして、一〇〇%これまでは輸入してきました。九九年四月一日に通常の関税措置に切りかえた後も、着実に実施をしてきたところであります。

 平成五年十二月十七日の閣議了解では、「米のミニマム・アクセス導入に伴う転作の強化は行わないこととし、引き続き、安定的な国内生産が可能となり、国民への安定供給を確保できるよう、」と言っておるわけですが、それにあわせて、ミニマムアクセス米の存在そのものが、生産、需給、価格面で影響しないはずがないと、意見も示されております。まさにそういう事態になっているのではないかと思っております。

 ミニマムアクセスはあくまで機会であって義務ではないということを、もう一度確認をしたいと思います。

○亀井国務大臣 ミニマムアクセスは、ウルグアイ・ラウンド交渉の全体のパッケージの一つとして、従来輸入がほとんどなかった品目について最小限の市場参入機会を与える観点から、全加盟国の合意のもとに導入されたものでありまして、我が国が負う法的義務の内容は、米の国内消費量の一定割合の数量について輸入機会を提供するということであります。

 他方、平成六年五月二十七日の衆議院予算委員会において示された政府統一見解によれば、我が国は、米を国家貿易として国みずからが輸入を行う立場にあることから、ミニマムアクセスについては、輸入機会を提供すれば、通常の場合は、当該数量の輸入を行うべきものと考えている、こういうことであります。

○高橋委員 ですから、今政府見解のお話をされましたけれども、あくまでも政府見解であって、協定上の義務ではない、国際ルールではないということになると思いますが、もう一度それは確認したいと思います。次の質問とあわせてお答えをお願いします。

 皆さんにお配りした資料をちょっと見ていただきたいと思うんですが、これまでも国は国家貿易だからということでお話をしてきたわけですよね。この資料は農水省の方からいただきました。「WTO加盟国のうち国家貿易で食料輸入を行っている国名と輸入品目及びそのアクセス数量と実際の輸入量」ということで、例えば韓国農林部のところ、「コメ」を見ていただくとおわかりのように、アクセス数量二十万五千二百二十八トンに比べて実際の輸入量は八万五千五百十二トン、四割くらいですよね。では、下の方の、後者の方の「大豆」はどうか。これは三十二万三千九百五十八トン、三一・三%であります。「馬鈴薯」、下の方を見てください、二万七百八トンに対して四千八百六十九トン。「オレンジ」などもそうであります。

 あと、めくっていただきますと、バルバドスというところでは「実績は未通報」、約束数量は示されているけれども未通報というふうなところもあるわけですよね。

 そうすると、国貿として取り組んでいる国であっても、数量に対して達成しているところはないように思われます。そういう意味では、国貿だから輸入する、義務であるなどというルールはないというふうに思いますが、もう一度確認します。

○亀井国務大臣 ミニマムアクセスの機会の提供を行った品目については、国家貿易企業以外に輸入する者が存在しない場合には、一般に国が総輸入量を決定し得る唯一の者であるわけであります。したがって、このような場合には、国は通常の場合の当該数量の輸入を行うべきものと考えております。

 それから、今韓国の例をお示しがございましたが、この数字、米につきましては八万五千ですか、これはいわゆる九五年から〇四年までの数字が五万一千三百七から二十万五千二百二十八、こういうアクセス数量ということで、これは九七年はその中間というようなことで八万五千、その数字を輸入されておるのではなかろうか、このように思います。

 それぞれ大豆、バレイショ等につきましては数字が満たしていないところがあるようでありますけれども、それはどういう状況下にあったのか、その辺は、いろいろ相手先、輸出国の凶作の問題等があれば、また輸出余力がないというような、客観的に輸入が困難な状況というようなこともあるのか。その辺、すべて私も承知をしておるわけではないわけでありますが、やはり、まさに国が総輸入量を決定し得る唯一の国家貿易、こういうことであるわけでありますので、当該数量の輸入を行うべきという考え方であるわけであります。

○高橋委員 さまざまな事情があるだろうけれども承知していないという部分があるのであれば、きちんと調べて、日本だけがなぜ一〇〇%約束数量を達成する必要があるのか、ではミニマムアクセス米の需要が国内にあるのかということを見たら、全然それは違うのではないか、義務ではなかったらそれはやめるという選択肢もあると思うんですね。いつまでもそれは承知していないという話ではないんですよ。だって、平成十一年の三月の委員会でも中林委員が、この前の資料で同じ問題を、アクセス量、ちゃんとやっているところないよという話もしております。

 ですから、わからないなと思ったら調べて、何で日本だけが受け入れるのかなという立場に立つべきじゃないんですか、もう一度。

○亀井国務大臣 それと同時に、一般論で申し上げれば、国家貿易企業の独占輸入ではない、民間企業によって輸入が行われている場合も多いわけでありますが、このような場合には、国が総輸入量を決定し得るわけではないわけでありますので、必ずしもミニマムアクセス数量を満たす輸入を行っておらないわけでありまして、アクセス機会の提供にとどまる場合もあり得る、このようにも考えられます。

○高橋委員 全然お答えになっていないと思うんですね。全部が民間なわけでもありませんし、さまざまあるわけですから、やはりそこをしっかりと承知をして問題点を言っていただかないと答えにならないと思うんです。

 続けて言いますけれども、アクセス数量については一〇〇%守りながら、一方では国内助成についてはどうか、そう考えた場合、助成合計額、AMSの六年間で二〇%削減という約束がありますよね。日本がWTOに通報した九八年度のAMSは七千六百五十五億円となっております。この基準期間に対する約束水準でいくと、二〇〇〇年度は三兆九千七百二十九億円となりますが、実際には九六年で三三%も削減し、九八年度にはもう二〇〇〇年度の水準も超えて、八割以上も削減しているんです。米に至っては、九八年度からゼロであります。

 つまり、輸入の方は国貿だからと約束どおり入れる、一方では、国内助成は約束よりも何倍も早く削減していく、こういう食料政策はあるだろうか。もう一遍、もし見解があったら伺います。

○須賀田政府参考人 AMSといいますのは、削減すべき補助金で計算するわけでございます。米に関する私どもの補助は、生産調整関係が、WTO協定上は緑の政策、それから米の関係が青の政策で生産調整をやっております。そういうことで、AMSに入らない助成体系に変えたということでそういう数字になっておるということでございまして、必要なものは支援するという姿勢には変わりないわけでございます。

○高橋委員 ですから、そういう対象にならないような制度にしてきた、国が関与をする仕組みを欠いてきた、そのことに問題があると私は思っておりますので、そこはもう指摘にとどめて、改めて、輸入規制と価格補償、所得補償を中心にした農政に切りかえることを強く求めていきたいと思っております。

 先ほどのアクセス数量の問題は、改めて調べていただいて、伺う機会を持ちたいと思います。

 残された時間で鳥インフルエンザの問題について伺いたいんですが、大分県に行ってまいりました。大変な混乱でありました。また、憤りもありました。全く事情がわからず、ニュースを見て、自分は三十キロ圏内に入っているんだと自覚をして出荷を自粛している、そういう農家の皆さんがおりました。中には鳥を独断で処分してしまったとか、処分したらいいんだろうかという声すら聞こえて、大変な状態であったと思います。そういう声をお伝えしながら、具体的な問題で伺います。

 まず、補償の問題でありますが、今月二十三日の家きん疾病小委員会において、搬出制限区域を縮小する、これはマニュアルに基づいて五キロということが、可能性を探っているというお話がありました。地元の強い要望でもあります。

 ただ、縮小されて制限から外れた、それはよかったけれども、補償も外れるというのでは困ります。きのう発表しています。大分県では一億二百万円、三十キロ圏内の補償を県として決めております。したがって、三十キロ圏内は対象にするということを確認したいと思います。

 また、この地域は採卵鶏だけでなくてブロイラーも多く存在しておりますので、ブロイラーに対する損失補償、これも考えを伺いたいと思います。

 それから、大分は山口と比べて小規模な養鶏農家が大変多いと思います。九重町は統計上は養鶏農家はいないんです、小規模なために。実際は、町が調べたところ、三百六十四戸、五千四百七十六羽もありました。このように、周辺のところも含めて心配されているのは、零細な業者が支援の対象から外れるのではないかということでありますので、心配ないよと言っていただきたい。

○中川政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の大分県の事例でございますけれども、まず何より、今回、移動制限の区域に入っている農家の方々の実際の状況を把握することが大事だというふうに思っております。今後の防疫対応の進捗状況も見ながら、必要な措置につきまして改めて検討させていただきたいというふうに思います。

○高橋委員 あわせて、通常でいくと二十八日間が移動制限解除になるわけだけれども、例えばひなの導入を契約していた農家が、移動制限のために狂いが生じて、結局、一月解除した分が例えば二月分の計画に狂いが生じる。そういう制限の期間を超えての被害の問題。

 それから、えさ代が非常に高いんですね。十一万羽飼っているというところで一日トン八万円もかかる、そういう実態もあって、えさ代への補助も当然考えなければならないと思うんですが、この点について伺います。

○中川政府参考人 まず、移動制限区域あるいは搬出制限区域内の具体的な農家の方々の影響というものをまず調べませんと、具体的な対応について議論はできません。そこの点は御了解いただきたいというふうに思います。私どもは、まずは、現時点におきましては、実態を把握するということに精力を注いでまいりたいというふうに思います。

○高橋委員 では、実態に合わせてしっかりと補償してくださいますようよろしくお願いいたします。

 以上で終わります。

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