国会質問

質問日:2020年 6月 12日 第201国会 国土交通委員会

マンション管理適正化法・建替え円滑化法改正案 衆院委可決

国の財政支援が必要/マンション管理で指摘

 マンション管理適正化法とマンション建て替え円滑化法の改正案が12日の衆院国土交通委員会で、全会一致で可決されました。

 区分所有法では、マンション購入者の自覚の有無にかかわらず、全員が管理組合の一員であると定めています。高橋千鶴子議員は、管理組合の実態がなく、時々の修繕の必要性など合意形成が難しくなっているとして「購入契約時に区分所有権や管理組合の役割の説明を義務付けるべきだ」と強調しました。

 高橋氏は、廃虚同然となり治安悪化が問題となっていた仙台市の分譲マンションで、立ち上がった区分所有者とマンション管理士会の尽力で建て替え決議が採択された事案を紹介。法案は老朽化マンションが発生する事態を未然に防げるのかただしました。眞鍋純住宅局長は「管理不全による危険な老朽化マンションの発生を未然に防止すること」が法案の目的と述べました。

 高橋氏は、マンション管理条例や専門家の派遣、相談事業などの自治体の取り組みを紹介し、国の財政支援が必要だと指摘。眞鍋氏は「自治体の取り組みは重要で財政支援していく」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2020年6月19日付より)

ー議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 冒頭、ゴー・トゥー・キャンペーンについて一問伺いたいんですけれども、既にたくさんの方が質問していますので、大臣に答えていただきたいと思います。
 三千九十五億円の事務委託費が過大であり、かつ、持続化給付金の不透明な再委託問題と同様の問題が起きないのかということを三日に指摘をいたしました。
 その後、公募は中止と決めるに当たって、そもそも経産省から大臣に相談があったのか、あるいは大臣から意見をしたのでしょうか、伺います。

○赤羽国務大臣 相談というか、経産省から、包括的なことは変えるということは大臣から伺いました。

○高橋(千)委員 それは結果論ということでしょうか。公募の中止の理由ということを何度も私は聞いていたんですけれどもね。
 大臣から、やはり中止をすべきだという意見はあったんでしょうか。

○赤羽国務大臣 私は当初から、これは先ほど回答させていただきましたけれども、そもそも、統合型にするのか、分離型にするのかというのは、それは一長一短があるというふうに思っておりましたが、内閣官房の中で、統合にする、それは経済産業省に予算も置いてやるということが決まっておりました。その大方針のもとで対応しなければいけないと思っておりましたが、いつでしたか、先週の金曜日、その前の日ぐらいだと思いますが、梶山大臣からはそういうふうな方向でやるからというふうに言われたので、ちょっと驚きましたけれども、そうなのかということで受けとめながら、たしか金曜日の夕方、正式に政府としてその決定がされたというふうに承知をしています。

○高橋(千)委員 私は、三日の日に質問した趣旨は、野党の皆さん、やはり、三省でやる、しかも経産省が束ねてということに対して、国交省が、みずから抜けても、みずからの力でこれをやるべきだ、そういう趣旨で述べたんだと思っているんです。私自身もそうでした。それから、大臣が、不透明なことがあれば懸念を持たれるようなことがないようにチェックをしていくと言いました。だけれども、今の仕組みではできないんだということを指摘したんです。だからこそ、みずから、一緒にやるのではないんだと言ってほしかったんですね。なのに、驚いたとおっしゃったので、何だ、そういうことかと逆に思いました。
 きょうはちょっとマンションの話をしたいので、あとは指摘にとどめます。
 こういういずれかの機会をまた設けていただきたいと思うんですが、午前の参議院の予算委員会でも、梶山経産大臣は、我が党の武田議員の質問に対し、入札公告前に電通を含む約五十社からヒアリングを行っている、そのうち電通は十回以上ヒアリングを行ったと答えたわけですね。やはり、持続化給付金の問題が表面化しなければ、そのまま電通に今回のような形で再委託されていたのではないか、こう思わざるを得ないわけなんです。
 きょうも大臣は、地方からの手挙げ方式で臨時交付金を使っての支援が好評である、これを広げていきたいと答弁をされていました。逆に言うと、私たちが言っているのは、それでいいじゃないかということなんですね。初めから、そういう自治体や地元の商工会や観光協会などを通して直接零細な業者にも届く支援をと求めてまいりました。一兆七千億円という大がかりな予算を全国におろしていくという発想とお金の流れを思い切って見直すように求めたいと思います。これは指摘です。
 では、マンションの話に入ります。
 一九六〇年代に本格的に分譲マンションの建築が始まってからもう五十年以上たって、きょうもるる議論がされましたように、住宅ストックの一割の六百五十五万戸がマンションであるという状態である。マンションの高経年化とか区分所有者の高齢化、そして管理者の高齢化も大きな課題となっています。
 今回の法案は、自治体の関与を強め、マンションを長もちさせる努力をする一方で、やむを得ない場合の敷地売却の要件緩和や、マンション全体でいうと三分の一を占める団地式マンションの敷地分割事業を創設するというもので、基本的に必要な措置であると考えております。
 先ほど議論がありましたけれども、都会にそびえるタワマンは、新聞に折り込まれる広告の紙の質の違いにも見られますように、高額である、そして、セキュリティーが高く、孤のイメージ、つまり孤独の孤ですね、そのイメージが強いんです。だけれども、そういうマンションこそコミュニティーが問われる、これがマンションの持つ大きな矛盾であると思います。
 資料の一は、マンションの適正管理及び再生に関する現行の政策ということで、実は四つの法律、制度がかかわっているということを書いています。販売は宅建業法、居住と管理に関してはマンション管理適正化法、建てかえ、敷地売却事業に関しての建替え法、そしてその土台に、区分所有法に基づく権利義務関係という構図になっています。
 まず、法務省に伺います。
 区分所有法により、マンションの管理は区分所有者全員で当たるのが原則であり、その本人の自覚があるなしにかかわらず管理組合の一員となっている、その理由を伺います。

○竹内政府参考人 お答えいたします。
 区分所有者は、物理的に一体のものである一棟の建物を区分して所有しておりますため、その建物並びにその敷地などを共同して管理する必要があり、かつ、その管理のあり方は区分所有者全員に影響を及ぼすものであります。
 そこで、区分所有法三条は、区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体、すなわち管理組合でございますが、これを構成すると定めることによって、団体的な意思決定を可能にするとともに、区分所有者全員を法律上当然にその団体の構成員とすることによって、その団体、管理組合の意思決定に関与させるということにしておるものでございます。

○高橋(千)委員 済みません、追加して一つ聞いていいでしょうか。
 そうすると、実際には居住しないけれども、投資目的でマンションを購入する方も少なくないと思います。こうした方も区分所有者として管理組合の一員であるか。一言。

○竹内政府参考人 委員御指摘のとおり、区分所有者である以上、管理組合の構成員ということになります。

○高橋(千)委員 ですから、自覚があるなしにかかわらず管理組合員になっている。じゃ、このことをどう機能させていくかということが問われていると思うんですね。
 区分所有者が協力し合って管理、そして管理費や修繕のための積立金をきちんと備えながら長もちをさせていくということ、大規模修繕や震災被害、いずれ建てかえや敷地売却が話題になるときでもきちんと合意形成ができる状態をつくっておくことが求められると思います。二〇〇〇年に議員立法で成立したマンション管理適正化法を本当であればもっと使いこなし、また改正ももっと早い時期にやるべきだったのではないか、このように思います。
 資料の2を見ていただきたいんですが、マンション購入の際に考慮した項目の第一位、これは、左側の資料にありますけれども、駅からの距離などの利便性が七二・六%。間取りや買物環境などと続きます。さもありなんと思うんですけれども。共用部分の維持管理状況とかコミュニティーなどはほとんど注目されていないわけですよね。
 ですから、質問をしたいんですけれども、新築マンションの購入契約前に受ける重要事項説明、これは宅建業法により義務づけられておりますが、マンションの特性とも言える、今お話ししてきたような区分所有権とか管理組合、みんなが入らなきゃいけないんだ、当たり前のことなんだ、これをわかってもらうということをまず購入前にやってもらうようにするべきじゃないでしょうか。

○眞鍋政府参考人 今御指摘をいただきましたように、宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者に対して、マンションの販売時に、敷地に関する権利の種類及び内容、共用部分に関する規約、計画修繕の積立金、通常の管理費用の額、管理業務を行うマンション管理業者などについて取引の相手方に説明させることを義務づけている。いわゆる重要事項説明でございます。
 これは、消費者保護の観点から、これを買われる方、買い主が取引の物件あるいは取引の条件等に対して十分に理解した上で契約締結の意思決定ができるように、必要な事項を宅建業者に説明を義務づけている、こういうことだと思います。
 重要説明事項は非常に多岐にわたっておりまして、必要最小限のものとすべきという御意見もございます。そうは申しましても、今御指摘いただいたように、マンションの購入予定者が、区分所有権あるいは管理組合の役割、そうしたものについてちゃんと特性を理解して、その上で購入していただく、入居していただくというのは大変重要なことだと思ってございます。
 全て重説というわけにはまいらないかもしれませんが、公共団体やマンション管理の団体によるセミナーあるいは相談対応、国による各種のガイドライン、そうしたものについてこれまでにも普及啓発に努めてきましたが、さらに、ネットの情報、あるいはQアンドA、マンション管理適正化推進センターの働きなど、今まで以上に充実すべきところがあるというふうに考えてございます。
 マンションの管理の重要性について理解を深められるよう、今後も推進に努めてまいりたいと考えてございます。

○高橋(千)委員 今、重要だという答弁がありました。当たり前のことのように思うんだけれども、自覚がなくてもなっているということをわかっていただく、独立した空間があると同時に共用のスペースがあって、みんなで、それぞれのときに、修繕をすべきかどうすべきか検討していかなければならない、そのためのお金も積み立てていかなければならない、そういうことを理解してもらうことが必要ではないかと思います。
 それで、資料の三を見ていただきたい。これは河北新報の五月二十一日付です。仙台市で、廃業後約二十年にわたり修繕もされず廃墟同然となっていたホテル木町という名の分譲マンションが、ようやく解体が決まったという記事です。
 実は、これは建築許可はホテルだったんです。だけれども、四階から七階は分譲マンションとなって、ホテルを廃業した後はホテルの客室部分も分譲されておりました。七七年開業当時は、東北初の高級ホテル分譲とうたい文句があったそうであります。ホテル経営者が破産して以降、権利関係がはっきりしない人物が一部を占有し、九七年には建物内で殺人事件まで発生しました。周辺住民も、外観だけでなく、もう怖くて近づけない、そういう状態でした。区分所有者は百七人、方々に散っているわけですが、一人の区分所有者が立ち上がって、そして、複数の区分所有者が集まって二〇一八年七月に管理組合を発足させ、五分の四の建てかえ決議まで持ってくることができたということなんです。
 この記事ではないけれども、これを報じた別の記事の中で、仙台市内ではほかにも、マンションなど管理が行き届かなくなる建物が目にとまるようになった、関係者からは、どの物件も廃墟になり得ると懸念の声が上がると同紙は報じています。
 今回の法改正で、このようなひどい事案を未然に防ぐことができるでしょうか。簡潔にお願いします。

○眞鍋政府参考人 まさに、適正な管理がなされないことによって危険な老朽化マンションが発生する、こうしたことを未然に防止することが今回の法改正の非常に大きな目的の一つだというふうに考えてございます。地方公共団体による計画制度あるいは指導助言の創設も、まさにそれを狙ったものでございます。
 敷地売却制度あるいは容積率制度の対象の拡大、敷地分割の同意要件の緩和、これも、出口としての、こういった老朽化マンション、危険なマンションを除却していくというようなことを一つの目的とするものというふうに考えてございます。
 今回の改正法案によりましてそうしたことを進めるほかに、補助、税制、融資による支援策もあわせて講じまして、こうしたことができる限り起こらないように努めてまいる必要があると考えてございます。

○高橋(千)委員 このホテル木町の問題でも本当に尽力をされた宮城県マンション管理士会からお話を聞いたわけですが、改めて、マンションのスペシャリストであるマンション管理士会の役割と、そして行政との連携、重要だと実感をしたところであります。
 そこで、国がつくるマンションの管理の適正化の推進を図るための基本方針、これは、「住生活基本法第十五条第一項に規定する全国計画との調和が保たれたものでなければならない。」と書いています。その趣旨は何なのか。住生活基本計画は、来年四月の閣議決定を目指して、今見直しのための会議をやっているわけですけれども、その前に今回の法改正をやるのはなぜでしょうか。

○眞鍋政府参考人 今御指摘いただきましたように、今回の改正法案で、住生活基本計画の全国計画と、今回法改正によって創設しようとしております国が定めるマンションの適正管理に向けた基本方針、この二つについて調和が保たれたものでなければならないというような条文にしてございます。
 この住生活基本計画に基づく全国計画でございますが、実はこの中にもマンションの維持管理や建てかえに関するさまざまな事項を込めております。二十五年以上の長期修繕計画に基づく長期積立金額を設定しているマンションの割合などを定めておりまして、もともとこの全国計画の中にはマンションについての記述が盛り込まれているところでございます。
 今回の改正法案で、新たに国が基本方針を定めるということになるわけでございますが、国が定める全国計画と国が定める基本計画、ここで重なる部分がございますので、両者の調和規定を設けるというふうにさせていただいたところでございます。

○高橋(千)委員 関係すると思うんですが、管理組合は、マンションを適正に管理するようみずから努めるとともに、国及び地方公共団体が講ずるマンションの管理の適正化の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない、第五条、これは努力義務になっていますが、その趣旨は何でしょうか。

○眞鍋政府参考人 おっしゃるとおりの、今回の改正法案において盛り込んだ条文がございます。
 もともと、マンションの管理適正化法では、管理組合に対して、みずからマンションを適正に管理する努力義務が課されております。今回の改正法案で、マンションの管理適正化の推進を図るための必要な施策を講じる努力義務を、これは国、公共団体に対して課しております。これとあわせて、管理組合に対しても、国及び地方公共団体が講ずる施策に協力する努力義務を課しております。両方あわせて努力義務を課したわけでございます。
 管理組合には、あくまで可能な範囲での協力をお願いするものでありまして、何か強制力を伴うというものではございませんけれども、国、公共団体、管理組合の連携が図られて、各種の施策がより効果的に実施されることを狙っておりまして、こういった努力義務の規定を設けさせていただいた、こういうことでございます。

○高橋(千)委員 可能な範囲でとおっしゃいますけれども、管理組合がマンションを適正に管理する義務を持っていることと、国の施策、行政の施策に協力するよう努めるというのは、全く違う問題だと思うんですね。これは少し踏み込み過ぎなのではないかと思うんですね。土地基本法でも同様の条文改正がありました。
 外部不経済が今大きな問題になっているからとおっしゃるんだけれども、確かに、全国で空き家対策特措法に基づき行政代執行も進んできている、行政が費用を回収できない、そういう問題があるわけですよね。自治体にとっても非常に負担。だけれども、そういうことであれば、そう書けばよいのであって、施策に協力するようというのは、もっと広い意味になっちゃうわけですよね。
 住生活基本計画は、今見直しの議論の中で論点が示されていますけれども、これまでと大きく違う目標なども提示をされています。現在の空き家ストックの市場流通性や、ビジネスとして家をしまっていくことも重要となるということで、やはり空き家ビジネス、空き家対策をどうするかということと同時にビジネスの問題ですとか、あるいは、この間ずっと議論してきたスマートシティーとの関係ですとか、そうしたことまでも位置づけられているわけですよ。それが、全く別の議論で、住民が望むかどうかという議論と管理組合がそこに合わせましょうよという議論とは全く別な問題で、圧力になってはならないということは一言言っておかなきゃいけないと思うんです。
 それから、日本総研の五月一日付のリポートは、全国のマンションの六割から七割が立地する都市部でも急速な人口減少が進むために、行政が管理不全とか廃墟化マンションの強制解体に踏み切らざるを得ない事態が多発化しかねないということで、改正案の趣旨を述べた上で、こうも指摘をしています。住宅ストックの総量に目安、目標を設けたり開発規制を導入したりして、新規供給を抑制していくことも必要になろうと。私は、やはりそのとおりだと思うんですね。
 さっき古川委員の議論の中でありましたけれども、大臣がおっしゃっていた神戸では、タワマンのあり方研究会もやられておりますよね。そういう意味では、空き家対策、管理不全のマンションに苦労する一方でタワマンに対しては一切自由なんですよということに対しては、やはり一定議論していく必要があるんじゃないか。
 中には投資目的の購入もあって、管理組合の一員だけれども誰も住んでいないということがふえていったときに何が起きるかということも含めて、何らかの規制というのはこれから考えていく必要があるんじゃないのかな、こういうふうに思いますが、大臣、もし意見をいただければお願いします。

○赤羽国務大臣 おっしゃりたいことはよくわかるんですけれども、例えば住宅投資のところに規制を入れるとかということになると、また全然別の問題が出てくるんじゃないかと思いますので。
 高橋さんが言わんとすることはよく理解しているつもりでございます。ただ、投資の規制云々ということにはにわかにはならないかと思いますが、やはりコミュニティーが大事だというふうには私も思いますので、実体のない人たちばかりが区分所有者になったときに問題が発生するという御指摘は、そのとおりだというふうに思っております。

○高橋(千)委員 例えば、民泊が大きな問題になって、管理組合が決議を上げればこれはできないんだよとなって、結局、今九割くらいの管理組合が決議を上げて民泊を拒否している。大阪がちょっと多いようでありますけれども。
 やはり、そういう考え方、つまり、大きなマンションの中で、空き家がいっぱいあるよ、民泊もいっぱい入っているよということに対して、何らかの考え方、全部だめとは言えないけれども、一定の割合ですとか、あるいは気がついたときに何かを指摘していくような、そういう仕組みというのもいろいろあると思うんですね。ただ総量規制だの建てちゃだめというだけの議論ではなくて、そういう広い意味で問題提起をしましたので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
 さて、第一回マンション政策小委員会、昨年の十月に行われていますが、このとき各地方公共団体のヒアリングをしています。東京は、マンション管理条例を制定をして、区分所有者法改正以前に新築されたマンションのうち六戸以上のものを要届出マンションとして、五年以内ごとに管理状況を届けさせています。
 資料をつけていると思いますが、三十年以上たったらもうチェックを始めるというのはすごく大事だと思うんですね。資料の四ですけれども、ポイントは、一つでもチェックがあれば、例えば管理規約がないとか、そういうのが一つでもチェックがあれば管理不全の兆候があると見て支援を開始しているというのは、とても教訓的な取組ではないかと思います。
 今回、東京都も部分的にやっているんですが、法案で、マンション管理者が申請する管理計画を認定することができるとしました。このメリットは何でしょうか。

○眞鍋政府参考人 今回の改正法案におきまして、マンションの管理組合、管理者の方から申請をいただいて、地方公共団体がその個別のマンションの管理計画を認定するという制度を入れております。
 この認定のときには、長期修繕計画がきちんと策定されているかどうか、長期修繕計画に基づいて積立金の計画がしっかりなされているかどうか、あるいは管理組合の総会などがしっかり開かれているかどうか、そうしたことをチェックして、適正な管理がなされているということでまさに認定するわけでございます。
 そうした認定をされたマンションが市場においいて評価を受ければ、これからマンションを購入される方についての判断のよすがにもなりますし、また、マンションの管理組合を構成する区分所有者の方に対しても、認定を維持しよう、あるいは認定をとろうというようなことで、適正な管理へのインセンティブが生まれるというふうに考えてございます。
 また、こうしたことについては、更に普及をする、周知をするというのが非常に大事だと思ってございますので、関係業界団体やあるいは公共団体の協力も得まして、この制度ができた暁には、その普及を図ってまいりたいと思います。
 また、それのさらなるインセンティブについても、施行までの間に十分に検討してまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 税制措置なども検討しているのかなという話があったと思うんですが、やはり、売るときにはこれがとてもメリットがあるわよという議論では、今住んでいる人のメリットになっていくのかということで聞いております。
 ヒアリングの中で、京都市なども、やはり築三十年以上を一つのチェックポイントにして、マンション管理士、建築士、司法書士などの専門家団体が管理組合の課題に応じて例えば外部役員を派遣して、管理組合が事実上なかったところができていく、こういう成果を上げていることや、それこそ大臣の地元の神戸市も、管理組合を、三千五百対象に抽出実態調査を行って、アンケート、外観調査、そして、絞り込んでいって、管理不全の可能性の高いマンションにこちらから働きかけていく。済みません、これはすまいるネットの取組で、資料の五に載っていますが、七千五百人の一般相談、二万九千人の利用、こういう取組もしています。
 こうした自治体の関与、マンション管理士などの専門家との連携は本当に重要ですが、こうした取組を財政的に支援していく。一言で。

○眞鍋政府参考人 地方公共団体の取組をサポートしてマンションの管理の適正化が進む、これは私どもも大変関心があり、また進めたいというふうに考えているところでございます。
 財政的支援ということにつきましては、今年度の予算において、地方公共団体が行うマンションの実態調査あるいは専門家派遣事業への補助などを創設しているところでございまして、マンションの管理適正化に向けた取組への支援、これをまさに強化を図っているところでございます。
 今後、この改正法案の執行、それから公共団体におけるさまざまな取組、こうしたことについて、あわせてサポートをしてまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 少し急いで聞きます。
 要除却認定などのために、管理組合が行う耐震精密診断が必要となりますが、結果、改修が必要とならなければ補助がありません。全国では、仙台市もそうですが、補助制度はあるんですけれども、やはり全部ではないわけですよね。
 耐震精密診断はマンション再生の前提でもあり、また適切な管理にとっても重要だと思います。万一、改修不要だからと補助が得られないことが足どめにならないように、要改修の条件なしに財政支援を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○眞鍋政府参考人 おっしゃるとおり、マンションを始めとする建物の耐震化を進めることは大変重要だというふうに考えてございます。
 このため、従来より、マンションの耐震診断それから耐震改修に対しまして地方公共団体が補助を行う場合に、国土交通省から交付金などによりまして支援をしてきております。この場合、診断への支援につきましては、診断の結果、改修が必要となるか否かを問わず、国の制度としては交付金の対象とすることを可能としてございます。先ほどお話が出ました仙台市の例なども、そうしたことで補助を行っているというふうに承知してございます。
 国土交通省といたしましては、これまでにも、マンションの耐震化に関する補助制度の創設あるいは取組の促進について公共団体に働きかけてきたところでございますが、こういった国の交付金の制度の仕組みも含めまして、一層の周知を図ってまいりたいと思います。

○高橋(千)委員 自治体への支援の場合は、今言ったように、改修工事が条件ではないということでお話をされたと思います。これはちゃんと確認をした上で質問しておりますので。もしそうだというのであれば、全ての自治体が可能になるように、取り組むというところには応援しますよというだけではなくて、やはり条件を定着させていく必要があると思いますが、どうでしょうか。

○眞鍋政府参考人 国土交通省が交付金によって支援をするということでございますが、個人の住宅なり建物、マンションも含みますが、耐震診断や耐震改修に対して公共団体が補助をする場合に私どもが公共団体に対して交付金で支援をする、こういう仕組みになってございます。
 残念ながら、現在のところ、例えばマンションの耐震診断や耐震改修についての補助制度を御用意していただいている市町村の数というものは、まだまだ多くないというふうな認識がございます。このマンションの耐震診断、耐震改修につきましても、戸建て住宅やあるいはそれ以外の建物と同じように、非常に重要なものというふうに考えてございますので、更に働きかけを強めてまいりたいと思います。

○高橋(千)委員 まだ多くないという答弁でありました。
 また、ことしの予算にも耐震改修法に基づいたさまざまな支援策が載っているんですけれども、やはりもっと前に進めるという立場の答弁が欲しかったなということで、引き続きこれはふやしていっていただきたいと思います。
 本当は建てかえ決議や敷地売却に参加できない人の対策を一言訴えるつもりでありましたが、時間になりましたので、お願いをして、終わりたいと思います。

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