国会質問

質問日:2020年 5月 19日 第201国会 東日本大震災復興特別委員会

復興公営住宅の家賃支援継続を

復興住宅 支援継続を

高橋氏、来年度廃止を批判

 高橋千鶴子議員は19日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、復興公営住宅に暮らす被災者への支援継続・拡充を求めました。

 復興公営住宅に暮らす低所得者の家賃減免を実施する自治体への支援のため、10年間「東日本大震災特別家賃低減事業」が行われています。同事業は来年度末の復興交付金の廃止に伴い、別の補助に移行します。

 高橋氏は、すべての復興住宅の供用開始後10年は同事業の枠組み(スキーム)で支援すべきだと指摘し、10年はスキームを維持すると言わない政府を「自治体に対する裏切りだ」と批判。国の支援に上乗せし市独自で家賃を低く据え置く宮城県東松島市では、国の支援がなくなれば家賃は3倍以上になるとして、10年目以降の支援を求めました。

(「しんぶん赤旗」2020年5月22日付より)

災害公営住宅家賃支援 復興相「10年間継続」

高橋・岩渕両議員が提起

 田中和徳復興相は29日の参院東日本大震災復興特別委員会で、災害公営住宅の家賃負担を支援する「東日本大震災特別家賃低減事業」を、「住宅の管理開始から10年間の支援を継続する方向で調整している」と明言しました。自民党の片山さつき議員への答弁。

 同事業は、復興交付金を活用し、復興公営住宅に暮らす低所得者の家賃減免を実施する自治体への支援策として10年間行われているもの。住宅の管理開始から5年間は特段の減額措置を取り、その後5年間で段階的に家賃を引き上げる仕組みです。

 政府は昨年12月に閣議決定した新たな「復興の基本方針」で、復興交付金の2020年度末での廃止を打ち出しました。この中で災害公営住宅の家賃負担を支援する制度は「別の補助に移行した上で引き続き支援する」とし、自治体の財政運営状況などを踏まえて「適切に支援水準の見直しを行う」としていました。この「見直し」で、供用開始時期の違いによって同じ支援が受けられなくなるのではとの懸念の声が被災地自治体から上がっていました。

 日本共産党の高橋千鶴子議員が19日の衆院復興特別委員会でこの問題を取り上げ、「すべての復興住宅の供用開始後10年は、同事業の枠組みで支援すべきだ」と支援継続・拡充を要求。岩渕友議員も27日の参院本会議で、供用開始時期にかかわらず10年間は補助するよう求めていました。
(「しんぶん赤旗」2020年5月31日付より)

ー議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 きょうは、復興公営住宅の問題について絞ってお伺いをしたいと思います。
 資料の一枚目なんですが、東日本大震災特別家賃低減事業、これは随分前から使っている資料でありますが、改めて、これを説明したものであります。
 復興交付金によって、当初五年間は国四分の三、残り五年間は国三分の二を支援し、かつ自治体負担分も交付税措置で支援するという形で、通常の災害公営住宅より上乗せした支援策をやってきました。
 ところが、本会議でも指摘をしたように、復興の基本方針では、復興交付金の廃止によって、「別の補助に移行した上で引き続き支援する。」こういうふうにあるわけですね。被災自治体も、当然、ここに書いているように、当初五年間、以降五年間ということで、供用開始から十年はこの仕組みがあるものと理解をしているわけです。別の補助ということで、これが、補助の形が違ったとしてもこのスキームは同じなのか、当然そうだと思っているわけですから、確認をしたい。はっきりお答えください。

○田中国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
 東日本大震災特別家賃低減事業は、東日本大震災復興交付金の基幹事業として、地方公共団体が独自に実施する低所得者向けの家賃減免に要する費用の一部を支援するものでございます。管理開始から五年間は特段の減額措置を実施をいたしまして、以降五年間かけて段階的に通常家賃へと引き上げることとなっておるところでございます。
 一方で、東日本大震災復興交付金は、令和二年度末をもって廃止されることとなっております。そのような状況のもとで、特別家賃低減事業については、昨年十二月に閣議決定した復興の基本方針において、これまでの復興交付金による支援から別の補助に移行した上で引き続き支援をさせていただくところとしたところでございます。その際、管理開始時期が異なる被災地方公共団体間の公平性等を踏まえ、適切に支援水準の見直しを行うこととされております。
 復興庁では、基本方針に示されたこのような考え方に基づいて検討を国交省とともにさせていただき、鋭意努力をいたしておるところでございます。
 以上でございます。

○高橋(千)委員 引き続きでとまればいいんですよ。何で、異なる自治体があって、それで水準をどうのこうのという話になるのか。
 私が最初に質問したように、供用開始がばらばらなんですから、当然十年間は同じだとみんな思っている、そうじゃなかったら不公平なんです。そこを確認したい。一言で答えてください。

○石塚政府参考人 お答え申し上げます。
 特別家賃低減事業は、入居者が無理なく負担……(高橋(千)委員「説明しないで、時間ないんだから。今大臣言ったじゃないの。何で探しているの。委員長、時間をとめてくださいよ」と呼ぶ)済みません。
 特別家賃低減事業の見直しに当たりましては、昨年十二月に発表されました、閣議決定されました基本方針に従いまして、管理開始時期が異なる住宅間によって不公平が生じないようにする観点等も含めて見直しについて検討するというふうにされております。

○高橋(千)委員 だから、不公平にならないためには、復興交付金がなくなったとしても、このスキームは供用開始から十年間一緒です、そう言ってくれればいいんです。なぜ言えないのか。

○石塚政府参考人 特別家賃低減事業は、復興交付金の基幹事業として、低所得者向けの家賃減免に要する費用の一部を支援するものでございます。
 そして、この復興交付金は令和二年度末をもって廃止されることとなっておりますけれども、繰り返しになりますが、管理開始時期が異なる被災地方公共団体間の公平性等を踏まえまして、適切に支援水準の見直しを行うこととされておりまして、この考え方を踏まえ、鋭意見直しに向けた検討を進めておりますので、現在、管理開始後十年間支援を続けるというこの仕組みのあり方も踏まえまして、適切に支援水準の見直しを行うことといたしております。

○高橋(千)委員 本当に驚く話なんですよね。十年続けますと言えない。
 ここは、本当に根っこの重大な問題なんです。自治体は当然十年続くと思っていますよ、供用開始が全く違うんですから。それが、今見直しをしてあれこれと言って、答えられない。これは本当に、言ってみれば自治体に対する裏切りだと思います。直ちにこれは続けるということを表明できるように、大臣、お願いします。まだきょう質問を続けますので、後で必ず答えていただきたいと思います。
 それでは、国交省に簡単なことを聞きますね。
 今私が言ったように供用開始がばらばらなわけですが、実際に管理戸数がどのくらいあって、それに対し供用開始から一体何年という状態なのかということと、もう一つ、復興公営住宅は新築も随分あるわけで、当然年数がたった市営住宅と比べても本来家賃が高いわけですよね。だから、軽減事業をしていっても、やはりそれが六年目以降の負担増につながるということはやむを得ないというか、実際そういうふうになっているということを確認をしたいと思います。

○眞鍋政府参考人 東日本大震災の災害公営住宅につきましては、令和元年度末時点で約三万戸完成した状況にございます。
 今御指摘いただきましたように、管理開始時期は複数年度にまたがっておりまして、平成二十四年度管理開始のものが一番早く、現時点で管理開始後七年が経過しております。また、最新のものでは令和元年度管理開始のものもございまして、令和二年度、つまり今年度中に完成するものもございます。管理開始戸数が最も多い年度は平成二十七年度でございまして、約九千戸がここに集中しているわけでございます。
 今御指摘いただきましたような家賃の水準につきましては、先ほど復興庁の方からも御説明がありましたように、通例、公営住宅については、応能応益家賃として低廉な家賃で提供されるように、国が事業主体である地方公共団体を支援してございますけれども、今回、東日本大震災の復興公営住宅、災害公営住宅につきましては、特別の措置といたしまして、事業主体、公共団体の判断で更に低減した場合、家賃の低減をした場合に特別の支援をしております。
 具体的に言いますと、特に収入の少ない入居者に対して特別家賃低減化事業をしておりますが、当初五年目までは収入に応じて通常の応能応益家賃から入居者が無理なく負担し得る水準までを減免する、六年目から十年目にかけては段階的に補助額が低減するということでございます。このときに当初の応能応益家賃水準にだんだん近づいていくということになりますので、その段階で公営住宅、団地ごとに家賃の水準は異なる、あるいは収入によって家賃の水準は異なるわけでございますけれども、段階的に上がる段階で家賃の水準、負担額がふえていくという場合があろうかなというふうに思います。

○高橋(千)委員 わざわざ資料を使って説明しているし、さっき大臣も答弁したことを繰り返さないで。かつ、一番聞いていることには答えていないんですよ。
 つまり、新築の復興公営住宅というのは、本来家賃で比べると、どうしても年期の入った公営住宅よりも本来家賃が高くならざるを得ませんよねと、軽減を無視した話、もとに戻ったときの比較を聞いているんです。簡単に答えてください。

○眞鍋政府参考人 公営住宅の家賃は応能応益でございますので、築年数の古いもの、築年数の新しいもの、家賃の水準が異なってまいります。そういう意味で、新築の公営住宅については家賃の水準は高目になるということが言えるかと思います。

○高橋(千)委員 その一言でよかったんです。
 資料の2を見ていただきたいんですが、東京新聞の三月五日付、「生活苦 家賃滞納三億円超」ということで、被災三県の災害公営住宅二千三百世帯、調べた中で、やはり、もともと低収入や高齢者、生活保護の世帯、働けなくなった、そうした事情を抱えて払えなくなって滞納している、あるいはもう出ていくしかない、そういう声が聞こえているということが紹介されています。ようやく落ちついた復興公営住宅は実はついの住みかではなかったということが今表面化しているのじゃないかなと思います。
 三月末に私が訪ねた仙台市内のある復興公営住宅団地は、六十五歳以上が百七十四名で五割強です。これがあと五年たてば七十歳以上になる。国民年金で四万から六万の方が、例えば二Kで家賃が今五千百円なんですが、通常の家賃になると一万六千七百円、これを本当にどうやって払えるかということですごい悩んでいるわけですね。
 このように、復興公営住宅の入居者は年金生活者も多く、深刻な暮らしぶりが多いと思いますが、その認識は共有できるでしょうか。一言で。

○石塚政府参考人 お答え申し上げます。
 被災三県の公営住宅に入居されている方の中で、高齢者、六十五歳以上の方の割合でございますが、災害公営住宅の場合ですと全体で四一・八%になっております。一方で、一般の公営住宅は二五・八%でございまして、比較して高くなっていることは事実でございます。
 また、滞納状況でございますけれども、災害公営住宅に限った滞納状況を私どもは必ずしも把握、調査していないのでありますが、公営住宅の家賃滞納世帯全体につきまして、平成二十九年度時点で調べましたデータによりますと、全国で約十九万世帯、滞納率は八・九%という数字を承知しております。
 災害公営住宅の家賃は、基本的には、住宅に困窮する低額所得者に対しましていわゆる低廉な家賃で提供するものとして、応能応益家賃で提供されているものでありますけれども、その際、さらなる家賃の負担軽減、低廉化のために支援をしているということでございますが、一方で、公営住宅法におきましては、入居者が病気にかかっている場合など、家賃の支払いが困難になった場合には、個々の事情に応じて家賃の減免や徴収猶予を行うことが可能とされております。
 このため、これは国土交通省においてでございますが、公営住宅の家賃滞納について、入居者の収入等の状況、事情を十分に把握した上で、所得が著しく低額又は病気等に著しく多額の支出を要するなど、家賃の支払いが困難な状況におきましては、家賃減免の適用等の負担軽減措置を講じると同時に、民生部局とも十分に連携を図るよう、各事業主体に要請を行われていると承知をいたしております。
 あわせて、特に困窮度の高い世帯につきましても、民生部局などとの、関係する各部局と緊密な連携を図りながら、生活保護を始めとします居住安定のための支援策の情報提供や助言等を行うなど、特段の配慮の要請がなされているというふうに承知をいたしております。

○高橋(千)委員 一般の住宅よりもやはり高齢化率が高いという御答弁だったと思います。また、福祉に結びつけてそういう経済的な事情を把握することもやっている、あるいは減免制度もやっているという御答弁でありました。
 被災地では、そのためのさまざまな心のケアの事業だとかやっているんだけれども、これもやはり、交付金と並びで減らされていくことを見込んで、自治体もなかなか縮小しているという実態もありますので、これは引き続きやっていく必要があるんじゃないか、このように思います。
 それで、資料の三枚目なんですが、これは東松島市です。上の方が国の制度を当てはめた場合、下の方が市の方でやっている今の事業なんです。言っておきますが、十年までは国の特別低減事業が当然続くという前提でつくっております。これは政令月収八万以下の低所得世帯なんですが、上の方は、国の制度のみの場合は、六年目には今軽減されている六千六百円が一万三百円になり、八年目には一万三千七百円となって、上がっていくわけなんですね。十一年目以降、このままだと二万一千円になり、三倍以上にはね上がることになります。
 今、市の方は、下の方を見ていただければわかるように、十年間は独自支援を足して六千六百円のままで頑張っているんです。これが、十一年目以降は何とか続けたいと思っているわけですよね。当然だと思うんです、だんだん高齢化してもっと大変になっていくわけですから。
 そのためにも国の支援は必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。一言だけ。

○石塚政府参考人 お答え申し上げます。
 災害公営住宅の整備に当たりましては、建設費に対しまして通常より手厚い補助等々を行っております。自治体の特段の負担軽減が図られておるところでございます。
 これに加えて、委員御指摘の特別家賃低減事業により、入居者が無理なく負担し得る水準まで地方公共団体が独自に家賃減免を実施する場合に要する費用の一部が支援されているところでございます。
 この特別家賃低減事業による支援対象期間の十年でございますが、過去、大規模災害における取組事例を踏まえて設定をされているものでございます。今、支援対象期間十年そのものを直ちに延長するという考え方はございませんが、一方で、建設費等への手厚い補助を含めて、家賃設定に際し柔軟な対応をとり得る特段の負担軽減措置が既に講じられているところでございます。
 また、災害公営住宅の家賃につきましては、家賃を上昇させないように自治体の判断で柔軟に対応できる制度となっておりまして、今後とも地方公共団体の判断で家賃の減免を継続することで、入居者の負担を軽減することも十分可能であるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、引き続き、入居者の居住の安定が図られるよう、しっかりと努めてまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 まず、問題意識は共有していただけていると思うんですね。ただ、明確なお答えがないということで、それは最初の質問と同じ状態になっておりますので、ここは重ねてまたお願いをしたいし、次の機会にしたいと思うんですね。
 収入超過者についてなんですが、公営住宅法二十八条第一項で、三年以上入居している場合、政令月収が十五万八千円を超えるともう明渡しの努力義務が生じ、通常の家賃に割増し賃料が加算をされると。これで復興住宅に住み続けるという人が五六%しかいないんだというショッキングな記事が毎日の三月二日付にありました。
 本会議のときにも、私、陸前高田のみなし特定公共賃貸住宅の制度を紹介しましたけれども、今、市営の復興公営住宅五百三十九戸のうち、みなし特公賃に移行した世帯は三十四戸あるんです、既に。この制度のおかげで退去せずともよかった。同時に岩手県内の中で、団地の自治会の会長さんですとか役員ですとか、要するに、一緒に住んでいた子供さんが働き始めたということで収入超過というので退去しなきゃいけない、だからもう団地自体が成り立たない、こういう状態になっているんですね。
 この実態をどのくらい把握されているのか。こうしたことがこれからますます起こってくるわけですね。自治体によってはまだ八年据置きで、これから起こってくるということも大変多いんですけれども、やはり何らかの支援、今言ったみなし特公賃のような制度は必要だと思いますが、一言だけお願いします。

○石塚政府参考人 お答えを申し上げます。
 災害公営住宅にお住まいの収入超過者の数を調査によって直ちに把握したものは今手元にございませんが、一方で、現在災害公営住宅を管理しておられます被災自治体にそれぞれ照会をいたしておりました中では、一部の自治体で、収入超過により家賃が上昇し、かつ転出されている事例が生じているということは承知をいたしております。その中で、災害公営住宅においても、一般の公営住宅と同様、コミュニティー形成を図る観点から、このような収入超過者の方への対応が一定必要な場合があるということも十分理解をいたしております。
 私どもとしては、このような実態を踏まえまして、引き続き、実態把握も含めて、しっかりとフォローをさせていただきたいというふうに思っております。

○高橋(千)委員 実態把握とフォローをまずお約束をしていただきました。この続きをまたやりたいと思います。
 ありがとうございました。

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