国会質問

質問日:2004年 6月 9日 第159国会 農林水産委員会

ハンナン牛肉偽装事件 BSE問題

 日本共産党の高橋ちづ子議員は九日の衆院農林水産委員会でBSE(牛海綿状脳症)対策を取り上げ、アメリカの要求に屈して全頭検査を見直すことなどあってはならないと追及しました。

 高橋氏は、政府の食品安全委員会が「全頭検査の見直しに着手した」との報道にふれ国民の間に不安が広がっていると指摘。

 独自に入手した資料をもとに二〇〇三年十二月二十四日に極秘に開かれた局長級会議で厚労省が「全頭検査はサーベイランス(調査・監視)以上の意味をもっていない」と安全確保としての全頭検査の意義を否定していることを示し、この時点で全頭検査を見直す考えがあったのではないのかと追及しました。

 遠藤明厚労省食品安全部長は「アメリカのBSE発生以降行われてきた会議の一つである」と会議があったことを認めたうえで、輸入再開にあたっての全頭検査のあり方について日米交渉や食品安全委員会の検討をみて検討していくとのべました。

 高橋氏は、ハンナン元会長の浅田満容疑者らによる五十億円もの補助金不正事件が起きた背景には、浅田満容疑者と農水省畜産部局、政治家との癒着があると指摘。共犯の平成フーズ社長が農水省に助成対象外と断って買い取りを求めていたことをあげて、対象外とは認識していなかったとする農水省の姿勢と食い違っていると追及。

 白須敏朗生産局長は、「輸入牛肉とは認識していない」と答えました。

(2004年6月10日(木)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 初めに、ハンナン牛肉偽装事件についてお伺いをいたします。

 この問題は、平成十三年、国内でのBSE発生に伴い実施された牛肉在庫緊急保管対策事業を利用して五十億円にも上る補助金をだまし取るという前代未聞の事件であります。このような事件がやすやすと引き起こされた原因には、浅田ハンナン元会長と畜産部局、そして政治家との癒着、いわゆる政官財の癒着問題があったことはだれの目から見ても明らかであります。それは、事件の全容解明のためにも、再発防止のためにも、徹底的に解明されなければならない極めて重大な問題だと思われます。その点、農林水産大臣は、みずからこの問題を解明するという決意がおありかどうか、まず明らかにされたいと思います。

○亀井国務大臣 消費者の不安を払拭する、こういうことから、牛肉在庫の保管、処分事業が悪用され、そして、行政、食肉業界に対する国民の信頼感を揺るがす、こういうことになったことはまことに遺憾に思っております。

 今回の事件、現在、捜査当局によりまして捜査が進められておるわけでありまして、私ども農水省といたしましては、この真相解明のためにこの捜査に全面的に協力をするところであります。いずれ、今、捜査当局におきまして、捜査の状況を見きわめてまいりたい、このように考えております。

 さらには、農水省といたしましては、国民の信頼を回復する、そういう面で、昨年七月、消費・安全局を設置いたしまして、そして組織改正や職員の意識改革、このことを強く徹底させておるところでありまして、消費者重視の政策決定システム、この構築や適正な食肉行政の推進に全力を挙げて取り組んでまいりたい、このように考えております。

○高橋委員 捜査の行方を見守るということだったと思うんですけれども、同時に、国民の安全、安心の信頼をかち取ると。

 ただ、今回の事業は国の補助事業によって引き起こされた事件でありますので、農林水産省の幹部がどのように関与をしていたのか、その認識があって関与をしていたのか、その程度によって、やはり罪の重さが大きくかかわってくる。それは、捜査に任せるという水準ではなくて、農水省自身の問題として内部から明らかにしなければならない問題、こういうことが私は問われていると思うんですね。

 例えば、四月二十三日の日本経済新聞では、府肉連への輸入肉持ち込みは「農水省職員が紹介」という大きな見出しがついていて、その中で、「同省食肉鶏卵課は「買い取り事業は国産牛肉を対象としており、担当者は国産牛肉の話だと思って取り次いだ。問い合わせがあった業者には、すべて同様の対応をしており、問題はなかったと考える」」こうコメントを寄せていますね。ほかの新聞にもこのコメントが載っております。

 あるいは、二十六日付の毎日新聞。逮捕された平成フーズの田尻容疑者も「農水省や国会議員事務所に押しかけ、農水省は、肉の買い取りを浅田容疑者に依頼。関係者によると、田尻容疑者は農水省に「輸入肉も買い上げろ」と迫り、肉の大半が輸入肉ということは浅田容疑者も知っていたという。田尻容疑者は「輸入肉だと言った」と供述しており、取引対象が輸入肉だと農水省が認識していた可能性もある。」このように述べております。

 ですから、ここで国産牛だと思っていたかどうか、輸入肉という認識があったかどうか、ここが非常に大きなかぎになるわけですけれども、この点について、国産牛だという認識に変わりはないのか、あるいは、だとすればその根拠、なぜそう思ったのか、伺います。

○白須政府参考人 当時の我が国の食肉流通、大変に混乱をしておったわけでございます。そこで、BSE全頭検査前の国産牛肉の市場隔離を行う牛肉在庫保管事業につきまして、いわゆる組織に入っておらない業者の方々から、事業に参画できない、そういった問い合わせが殺到をしておりまして、これらの問い合わせに対しまして、それぞれ担当課が個々に対応しておったわけでございます。なお、当然、この保管事業につきましては、国産牛肉が対象であったということは十分周知をされておったというふうに考えております。

 そこで、ただいま委員からも御指摘ございました一連の報道事実に関しまして、当時の担当者に真偽のほどを確認いたしましたところ、ただいま委員からもお話ございました平成フーズもこういった組織未加入の業者ということでございまして、当時問い合わせを行ってきた業者の一人であったということで、国産牛肉であることを前提といたしまして、その事業対象として、ステーキ肉でございますとかそういう小売用の肉が対象にならないかどうか、そういったやりとりを行いました上で、浅田被告に保管事業の対象となる国産牛肉の買い上げを要請した、そういう事実はあるということでございますが、この保管事業の対象になり得ない輸入牛肉の受け入れを検討してほしい、そういった要請を行った事実はないというふうに聞いているわけでございます。

 そこで、それをどうやって確認したのかという、根拠はというお尋ねでございますが、この事業は、まさにこのBSEの発生によりまして全頭検査が開始をされました十三年十月十八日より前に屠畜解体されました国産牛肉を市場から隔離するということが目的でございまして、それで、実施要領におきましても対象牛肉は国産牛肉だというふうに明記をされておりまして、輸入牛肉が対象となり得ないということは一般的に明らかであったというふうに考えているわけでございます。

 また、当時の担当者に確認をしましたところ、平成フーズから、事業対象として贈答用のステーキ肉等を対象にできないかといった問い合わせがあり、担当者から、通常、冷凍保管の対象とならない小売用の肉、スライスでございますとかミンチとか、そういった肉は対象とならない旨を説明するなど、国産牛肉であることを前提として事業対象としての限界事例についてのやりとりを行っていたということでございます。

 したがいまして、私どもとしても、平成フーズからの問い合わせの対象となった牛肉につきまして、当時の担当者が輸入牛肉であるというふうに認識していたとは考えておりません。

○高橋委員 今のお話ですと、実施要綱に国産牛だということが明記をされている、それだけですよね。だから、実際に確認されたわけではないんです。今ステーキ肉とおっしゃいましたけれども、実際はさいころステーキですよね。国産牛は二五%しか入っておりません。輸入肉は対象にならない、ならないことをわかっているから頼んだんでしょう。

 六月六日付の赤旗新聞でこのような報道があります。

 平成フーズ社長の田尻正司、田尻被告が五日までに取材に応じ、二〇〇一年十一月に農水省を訪れ、助成対象外と断った上で在庫牛肉の買い上げを求めたと話しました。同省が、食肉大手ハンナン元会長の浅田容疑者、補助金適正化法違反容疑で再逮捕、に田尻被告の肉買い取りを要請したことが既に判明していますということで、言い分は食い違っていますということなんですけれども、具体的にその部分を言いますね。

 「二〇〇一年十一月の二回、農水省食肉鶏卵課を訪れ、国産肉二五%のサイコロステーキ用牛肉の買い上げを要請」した。「加工牛肉は助成対象外でしたが「二五%でもBSE感染の危険があり、(一〇〇%)国産牛肉と同様に買い上げてほしい」と陳情しました。 二回目の同月十五日、田尻被告は「国会前でサイコロステーキ十トンをばらまく」などと応対した担当者に詰め寄りました。同課の奥の席にいた別の幹部が「会長すいません。何とかお願いできますか」と浅田容疑者に電話」をして、「その後、担当者から「農水省では対象外なので、浅田さんのところに行ってほしい」と話された」というふうにあります。

 全くお話ししていることと事実が違うんじゃないですか。いかがですか。

○白須政府参考人 当時の担当者に確認をいたしましたところ、ただいま委員からお話がございましたような、輸入牛肉であるということを前提にしたそういうやりとりがあったということは確認をいたしておりません。

○高橋委員 当時の担当者が、参議院でも指摘されたように、十月の中旬、都内の高級料亭で浅田容疑者の接待を受けたこととか、そういう問題があるわけですよね、永村元畜産部長及び大野元食肉調整官。ですから、そういう方たちが、もう受託収賄罪の可能性が高い接待を受けている、そういうことが明らかになっている人たちが、わかっていてやりましたと言うわけがないんですね。でも、これはもう捜査の手に入っているわけですから、事実が明らかにいずれなるわけですよ。そのときに、農水省は認めなかった、みずから明らかにしなかったということでは大変な罪が問われると思いますよ。そういう点では、大臣、再調査をする考えはありませんか。伺います。

○亀井国務大臣 いや、これは先ほども私申し上げましたが、やはり捜査当局によります事実解明の取り組みに農水省といたしましては全面的に協力をして真相解明がなされるということが私は必要なこと、このように思っております。

    〔委員長退席、小平委員長代理着席〕

○高橋委員 いずれ真相は解明されるかもしれません。そのときにやはり農水省の対応が問われるという点では、やはりみずからの努力で、もちろん、外部の調査、警察の捜査、さまざまやる、それに協力もする、しかし内部的な調査ももっと徹底して国民の前に明らかにするということが今求められていると思います。そのことは指摘をしておきたいと思います。

 次に、BSE問題に移りたいと思います。

 五月十八日、十九日に日米両国の専門家及び実務者が米国産及び日本産牛肉の輸入再開問題等におけるBSE措置等に関する会合を行いました。これは、四月二十四日の第三回日米BSE協議に基づき、本年夏を目途に米国産及び日本産牛肉の輸入再開につき結論を出そうという全体的枠組みの中で設置されたワーキンググループであり、毎月一回会議を行うと聞いております。

 そこでまず、単純に確認であります。

 ワーキンググループが第一回の会合で確認した点は何か、これにより判明した日米双方のBSE対策における決定的な違いについてまず伺いたいと思います。

○中川政府参考人 第一回目のワーキンググループ会合で議論された点についてでございますけれども、まず、日本及び米国がそれぞれ講じておりますBSE対策につきまして、それぞれから説明を行う、それから、この説明に対して技術的、専門的見地から意見交換を行うということで取り進められたところでございます。

 具体的に日米間で見解の相違があったという点、幾つかありますけれども、主な点だけ申し上げますが、一つはBSEの検査についてでございます。日本としては、このBSEの検査というのは食肉の安全確保の観点から行っているというふうにしているのに対しまして、アメリカは、BSEの蔓延状況等を把握するためのサーベイランスとして行っているという、この位置づけが違うということが一つでございます。

 それから、特定危険部位の定義等でございますけれども、日米ともに英国のデータを参考としているわけでありますが、日本は、この科学的なイギリスでのデータだけでは十分でないということから、全月齢の牛を対象にして特定危険部位の除去を行っているというのに対しまして、アメリカでは、英国のデータでは三十カ月齢未満の牛についてはBSEの発生リスクも低いということで、三十カ月齢以上を対象にしているというふうな違いがございます。

 また、サーベイランスにつきましても、日本は屠畜場において健康牛も含めてすべて対象にしておりますが、アメリカでは経済性の観点等からリスク牛のみを対象とした検査を行っている。

 ほかにもございますけれども、主な点、見解が違っている点というのは以上のようなことかというふうに思います。

○高橋委員 今までも考え方の違いということは指摘をされてきたわけですけれども、改めてワーキンググループでこの点を確認された、日本は食肉の安全確保という点で全頭検査をやっているけれども、アメリカは蔓延状況の把握という、あくまでもサーベイランスという考え方なんだと。そうすると、全く違うわけですよね。ここで、八月に向けて、八月というか夏に向けてどう歩み寄りをしていくのかな、基本的には全く違うなということを思うわけですね。日本が、日本から歩み寄るようなことはないだろうなということで、皆さんがるる心配をされて、御発言もされてきたと思うんですね。

 私はやはり、何度かこれまでも紹介をされてきたと思うんですけれども、二月十日の共同通信の世論調査で、輸入解禁の条件として、国民の八七%、九割近い方が全頭検査を必要だと答えている。こうした各種の世論調査があることや、また、これまではどちらかというと外食産業の意見などは随分紹介をされてきておりますけれども、例えば、四月五日に、六百四十八社を管轄する日本スーパーマーケット協会が「米国産牛肉の輸入再開に関する意見書」というものを発表して、「肉骨粉の使用禁止、全頭検査の実施、トレーサビリティの導入など、多大な経済的負担があるにもかかわらず、再発防止と不安の解消に向けた対策をとり、食品の安全・安心の確保に努めてきたという背景があります。」と言って、「決して妥協することなく、政府の毅然とした断固たる姿勢を示し、消費者が納得できる食品の安全・安心の確保を最優先に、国内同一基準で米国に対応することを強く要求します。」こういう意見書を上げていると思うんですね。

 同じく日本チェーンストア協会なども意見を上げていますが、五月十九日の朝日新聞で、チェーンストア協会会長の川島さんが「農水省が米国に同じ水準の体制を求めて一歩も譲らないことも評価する。」「安全・安心のために必要なことはコストをかけてもやるべきだ」というふうなことで激励をしているわけですよね。

 同じころの日本農業新聞などでも紹介されていますが、米国の消費者も、コンシューマーユニオンという全米調査があって、五八%の国民が、屠畜するすべての牛肉についてBSE検査を求めている。七一%が、安全性を調べる検査のための費用は国民が負担することに賛成だと声を上げている。米国の中でもそういう動きがあるわけですよね。

 ですから、まさに国民が支持をしている、そういう立場で、全く違う見解だけれども、日本は揺るぎない立場で臨むということで確認をしてよろしいでしょうか。

○亀井国務大臣 このことにつきましては、終始、私は、消費者の食の安全、安心、この確保が大前提でありますし、国産牛肉と同等のことが行われる、こういうことがまた基本であるわけでありまして、そのような考え方のもとにこれからも進めてまいりたい、こう思っております。

○高橋委員 大臣が繰り返し言ってくださる、それは確認いたしました。それで、何でこうした不安が消えないんだろうと。

 その中の一つに、国内での動向がやはり注目をされているわけですよね。食品安全委員会が、二十四日の日米協議を前にして十五日に安全委員会を開いておりますけれども、その前後の新聞各紙の報道が、「全頭検査見直し着手決定」これは日経新聞、「BSE全頭検査十五日から見直し」朝日新聞、食品安全委員会がBSE対策検証という形で、いずれも、食品安全委員会が見直し作業を始めたという立場の報道をしているわけですね。だから不安が消えない。

 この点について、改めて、安全委員会が今まで、そうでないという意見があったように思いますけれども、確認をしたいと思います。

○梅津政府参考人 食品安全委員会では、昨年の発足以来、牛の脊柱の背根神経節の問題、あるいは豚の肉骨粉の問題等、両省からの評価の要請に応じてリスク評価を行ってまいりました。

 また同時に、昨年八月の第一回プリオン調査会でも、日本のBSE問題全般について議論することが重要であるというふうにされまして、本年二月から、BSE問題全般について科学的な議論を開始し、これまでに種々の情報収集に努めるとともに、海外の専門家からも意見を聴取するなどをして議論を行ってきたところでございます。

 また、BSEへの対応につきましては、国際機関であるOIEが従来から中心的な役割を果たしてきておりまして、このOIEの内容などについて理解を深めるため、この分野の専門家である小澤名誉顧問をお招きしてお話を伺うというようなこともあったわけでございます。

 その後、四月二十二日の第八回プリオン専門調査会では、我が国で最初にBSEが発生したときの経緯などについて、さらに五月十四日には、EUの科学委員会の知見や我が国におけるBSE発生予測について、さらに六月一日には、我が国におけるvCJDのリスク、我が国のBSE対策について議論を行ってきたところでございます。

 このように、今後ともBSE問題全体について客観的、中立的に議論を継続してまいりたいと考えております。

○高橋委員 一言で答えていただきたいと思います。今の全般的に検討しているというお答えでありましたけれども、全頭検査について見直しを着手したという報道のあり方、そういう認識は間違いですか。

○梅津政府参考人 今申しましたように、ことしの二月からさまざまな情報収集とあわせて、BSE問題全般について議論をしてまいりました。今議員お尋ねの、いわゆる月齢を問わない検査につきましては、厚生労働省において行っているわけでございまして、この見直しにつきましては、基本的には厚生労働省の所管に係る問題であるというふうに理解しております。

○高橋委員 基本的には厚生労働省と。後で厚生労働省にも聞きますので。

 はっきりおっしゃらなかったので、見直しという言い方をされちゃ困るという所見なのかなと思いますね。ただ、なぜそういうふうに言われるのか。もしそれが公式でないというのであれば、公式でないところでそういう話し合いがあるのかなと、逆にそう思わざるを得ないわけです。

 今、二月にその全般的な検討を始めたとおっしゃいましたけれども、二月三日、食品安全委員会プリオン専門調査会第四回会合議事録です。この中で、吉川座長が何ておっしゃっているかというと、「先週一月二十八日の食品安全委員会で、この問題に関してリスク評価を本格的に始める準備をしてくれというようなことを寺田委員長の方から私に、そのような旨の指示がありました。」これは、その数行上に「全頭検査の必要性の有無等については、いろいろな議論がいろいろな場所で混ぜ合わされるというようなことになっております。」ですから、座長は、寺田委員長からリスク評価、これは結果としてどうなるかは別として、見直しを考えてくれと言われた、そういう認識を持っているんじゃないですか。

 ところが、ちょっとその後に評価調整官のコメントがありまして、「先ほど座長からありましたように、一月三十日の第二十九回食品安全委員会でBSEに関する一月二十三日の日米会合の状況を事務局から報告するとともに、委員長からプリオン専門調査会で基本的な議論を始めるようにという指示があったところでございます。」だから、評価調整官の表現は、基本的な論議ということで、事務局長のお答えに近いのかなと思うんですけれども。

 私が聞きたいのは、座長は委員長から指示があったと言っている、ところが、一月二十八日というのは安全委員会を開いていませんね。開いていないはずです、公式には何にもありません。それで、調整官が言っている一月三十日というのもありません。一月三十日の第二十九回安全委員会というのもありません。あるのは、一月二十九日の第三十回安全委員会。どうなっているんでしょうね。何か議事録にない世界で会合が開かれているんでしょうか。いかがですか。

○梅津政府参考人 今委員御指摘の点につきましては、この安全委員会の議事録にちょっと間違いがございまして、一月三十日の第二十九回食品安全委員会ではなくて、一月二十九日の第三十回食品安全委員会ということで、二十九と三十の位置がちょっと逆になっているということでございます。申しわけございません。

○高橋委員 一月二十八日の食品安全委員会は存在していますか。

○梅津政府参考人 今の御指摘の点も、私ども、毎週木曜日が定例の委員会でございまして、この一月二十八日も、二十九日の第三十回の食品安全委員会のことでございまして、二十九日の間違いでございます。

○高橋委員 そうですよね。一月二十九日の第三十回の議事録がここにございます。このときに、委員長がどう言っていますかといいますと、「プリオンの専門調査会においても、米国における正確な状況の把握など、基本的な勉強を始めてはいかがかなというふうに思っておりますが、どうでしょう。」ということしか言っていないんですね。

 だから、座長がひとり合点をして指示をされた、これで指示をされたというふうに思っているのかなということを非常に疑問に思うわけです。だから、そういうことが内々にあるのかなと思わざるを得ない。

 続けますけれども、四月十五日の、OIE、国際獣疫事務局の名誉顧問の小澤先生の講演を聞いた食品安全委員会、これは非常におもしろい中身になっておりまして、例えば、浅田農産のようなところで牛を飼っていたとすれば、この症状は違うと言えば検査の対象に入れないというようなことが起こるわけで、実際にそういう問題がかなりあるんじゃないかと。だから、まじめにやっているところがなかなかリスクが高くなるというふうな話をされて、しかし、最後に、小澤さんはこう言っているんですね。EUは迅速検査の目的は安全のためにやるということはどこにも書いていない、OIEの基準にも安全のためにやる基準というのは実際にどこにも書いていない、だから、今日、日本の全頭検査の目的が問われているわけですということを提言しているんですね。

 ですから、私は、この方、実は一番最初に、私はOIEの名誉顧問だけれども、きょうは個人的な意見を言うので誤解のないようにとおっしゃっています。でも、そういう肩書がある人を連れてきて、そして個人的な見解などということで委員会がやられて、しかも重要な発言をされている、これでいいのかということを私は指摘をしておきたいと思うんです。

 それで、最後に、厚生労働省に伺いたいと思うんですけれども、きょう実は委員会にお配りしたかった資料があるんですが、ちょっと理事会で許可をいただけませんでしたので、私の手元にあるんですが、十五年十二月二十四日、局長級会議の概要について。日時、十二月二十四日一時半になっております。食品安全委員会の委員会室で、食品安全委員会と厚労省と農林水産省がそれぞれ出席をしております。

 これが何で配れなかったのかなと思いますと、読後廃棄と書いておられる。だから、存在してはいけない文書になっているわけですね。私は、ここを見て、安全委員会と政府との関係というのかな、非常にどうなのかと思うわけです。

 「例えば「今までホルモンを食べていたが大丈夫か」と言った消費者からの問い合わせにはどのように対応するのか。」などと、評価をするべき委員会が政府に質問していて、それに対する厚労省の答えは、「米国においても一定のサーベイランスは実施しており、EUのように爆発的に汚染が広がることはない。」「人への影響はほとんどない」「全頭検査はサーベイランス以上の意味を持っていない」こういうことを厚労省は言っております。

 ですから、この時点で、もう既に全頭検査は、そこまでしがみつかなくていいよという認識を持っていたんじゃないですか。この会議の有無も含めて、お答えいただきたいと思います。

○遠藤政府参考人 ただいまお話しの会議、はっきりとは記憶をしておりませんが、食品安全委員会において、アメリカのBSE発生以降、時に行われてきた会議の一つ、その最初ということになるのではないかと思います。

 今お話しのその発言が実際にどのように行われたのかというのは、その記録自身恐らく正式なものではないと思われますし、私も見てはいないわけですけれども、全頭検査に関して申し上げればといいますか、BSEの検査の意義ということを考えますと、アメリカにおいてさえ、検査を行った牛に関しては市場に流通するのをとめる。もちろん、その結果、陽性になった場合には廃棄をするというふうなことにして、それは最初のアメリカのBSE発見の際の不手際といいますかがあったために、アメリカもそのようにしているわけです。

 一方、日本の検査がもちろん安全性の確保に資するものであることは確かでありますけれども、一方また、サーベイランスとしての意義も、例えば二十一カ月齢、二十三カ月齢の感染牛を発見したというふうな意義もあるわけで、いずれにいたしましても、厚生労働省として、現在、このことについて厚生労働省の中で検討しているということはなくて、今後、日米交渉あるいは食品安全委員会の御検討などを見て考えていきたいということでございます。

○高橋委員 先ほど安全委員会は、厚労省が最終判断するとおっしゃったんですから、もう時間がないので指摘だけにしますけれども、先ほど大臣が松木委員の質問に対して、同等の検査を求めていくとおっしゃいましたよね。だから、同等のという言葉が生きていると、国内環境が変わると、同等の中身は変わってくるんです。だから、何度も何度も聞いているんですね。だから、ここをしっかりと受けとめていただきたいと思います。

 委員長に要望しますが、今、遠藤部長が議事録その他自分が把握していないとおっしゃいましたので、調査の上、委員会に提出してくださることを要望します。

○小平委員長代理 ただいま委員長不在ですが、その代理として、今ほど遠藤部長の答弁で、その書類の信憑性についての云々がありましたので、これについてのことですね。

 その書類については、後刻理事会で、私からも委員長に報告をし、その場で検討をしようと思っていますので、それでよろしいですか。今の発言をとらえてですね。

○高橋委員 はい、お願いします。

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