国会質問

質問日:2020年 4月 14日 第201国会 国土交通委員会

地域公共交通活性化再生法等改定案(ライドシェア等) 衆院委可決

「白タク」拡大/高橋氏批判/ 衆院国交委

 自家用車を用いた有料の運送を拡大する地域公共交通活性化再生法等改定案が14日、衆院国土交通委員会で自民、公明、立憲民主党・国民民主党などの共同会派の賛成で可決されました。日本共産党は反対しました。日本共産党は、自家用有償旅客運送の対象追加部分を削除する修正案を出しましたが、否決されました。

 自家用有償旅客運送は、2種免許のない者が自家用車を運転して料金をとる、いわゆる白タク行為を認めるもの。過疎地域など限られた地域と地域内住民に限り、地方公共団体が自家用有償旅客運送を行うこととしていましたが、改定案では地域限定をはずし、観光客など来訪者にも対象を拡大します。

 日本共産党の高橋千鶴子議員は、修正案の趣旨説明で、改定案について「際限ない『白タク』行為の拡大に道を開くものだ」と批判。「交通空白地等の地域公共交通を維持、再生するために必要なのは、自治体等が主体となり、安全性確保を最優先に、通常の運送事業として運行を実施することだ」と強調しました。

(「しんぶん赤旗」2020年4月15日付より)

都市鉄道に巨額支援

高橋氏「認められない」

 高橋千鶴子議員は14日の衆院国土交通委員会で、自治体主導で交通サービスの確保をはかる地域公共交通活性化法改定案についてただしました。

 高橋氏は、改定案による自家用有償旅客運送の対象拡大は「ライドシェア」の突破口につながると批判。国交省の一見勝之自動車局長は、「自家用有償旅客運送はボランティアもおり、労災の適用はない」と認めました。

 高橋氏は、政府が地域公共交通利便性増進事業として都市鉄道に初めて鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じて1166億円もの融資を予定し、その大部分が「なにわ筋線」に充てられると指摘。すでに路線が十分整備されている都市鉄道への巨額支援は認められないと批判しました。

(「しんぶん赤旗」2020年4月23日付より)

ー議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 通院や買物の足の確保など、地域公共交通問題はどこへ行っても住民の切実な要求であり、自治体の大きな課題になっております。
 路線バスはこの十年間で一万三千キロが廃止され、地域鉄道は二〇〇〇年以降全国で八百九十五キロメートル、四十一路線が廃止されました。居住地から一キロ圏内に鉄道駅もなく、五百メートル圏内にバス停もない、かつ、運行エリアに含まれない地域、いわゆる公共交通空白地は、今や日本全体の三割にも及びます。
 二〇一三年に制定された交通政策基本法には、第二条、「国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図るために欠くことのできないものであることに鑑み、将来にわたって、その機能が十分に発揮されることにより、国民その他の者の交通に対する基本的な需要が適切に充足されることが重要であるという基本的認識の下に行われなければならない。」とあります。
 二〇一四年には、この交通政策基本法の理念にのっとり、民間事業者の事業運営に任せきりだった従来の枠組みから脱却して、地方公共団体が中心となり、まちづくりと連携し、面的な公共交通ネットワークを再構築するため、都道府県及び市町村が地域公共交通網形成計画を策定できるよう、地域公共交通活性化再生法が大幅改正されました。昨年七月末で五百二十四の形成計画が策定されていると承知をしております。
 そこで、今回、地方公共団体による地域公共交通計画、今度はマスタープランなわけですが、その作成を努力義務化したのはなぜか、そしてまた、マスタープランと予算措置の関係はどのようになるのか、伺います。

○赤羽国務大臣 今、高橋委員がお示ししていただきましたように、二〇一三年の交通基本法ですか、ここに示された基本認識が、なかなかそれぞれの、日本の各地域、地方で維持ができないという大変厳しい状況に直面する中、地域住民のニーズに一番近い立場できめ細かく対応できるはずの地方公共団体が中心となって、交通事業者ですとか住民ほか地域の関係者の皆さんと協議して、公共交通の充実、他の運送サービスの確保に取り組んで、これを国が支援していくという枠組みが必要だということで法改正をお願いしているところでございます。
 今回の法案の中では、公共交通等の将来像を定める地域公共交通計画について、これは法的に努力義務化できれば全ての市町村でつくっていただけるということを考えておりますが、そうした目標に向けて、地域交通に関するマスタープランとしての位置づけを明確にして、この改正後は、しっかりと国もバックアップしながら、その実施に取り組んでいくというふうに考えておるところでございます。
 予算面では、国交省におきましては、先ほどからも何度か答弁させていただいておりますが、計画策定に要する費用を補助するとともに、計画に基づく公共交通の改善ですとか移動手段の確保に対する支援についても必要な予算の確保に最大限努めてまいりたい、こう考えております。
 加えて、財政面の支援だけでなくてノウハウ面の支援も必要でございまして、市町村は専門的な人材が大変不足しているということが現状でございますので、そうした市町村職員に対する研修、また、先ほど御指摘もありました地方運輸局が主導的にというか積極的にかかわりを持って、しっかり現場で今回の法改正が機能してくれるように最大限の努力をしていきたい、こう考えております。

○高橋(千)委員 地域のニーズに一番近い自治体がマスタープランを、全ての自治体がつくってもらいたい、そこに国もバックアップしていくんだということの御決意だったかと思います。最初に確認をしたように、交通政策基本法の基本的な需要が適切に充足されている、ここがやはり大事だし、今回の法案の目的も、いろいろ変わっていてもここは変わっていないということを出発点にして議論していきたい、このように思います。
 そこで、乗り合いバスや鉄道などの地域交通分野では、国が、各分野の事業法に基づき、新規参入について需要と供給のバランスを判断して需給調整を行って、安全かつ良質なサービスの安定的な供給の確保に取り組んできたというところでしたけれども、二〇〇〇年ごろから参入と廃止を容易にした規制緩和を行ってきました。
 三月二十四日の本会議でこの点を聞いたときに、大臣は、運賃の低下や運行便数の増加など、さまざまな面で利用者にとっての利便性の向上が図られてきたところ、本法案においても、このような基本的な考え方については変更ございませんという答弁でございました。
 何か規制緩和は問題なかったんだという認識なのかなと思って聞きましたけれども、改めて伺います。

○赤羽国務大臣 平成十二年以降に行ったいわゆる需給調整規制の廃止、この規制緩和は、私、全てがメリットだけだということの認識はございません。メリットもあればやはりデメリットもあり、そのときの社会状況というか経済状況にとってどちらの面が色濃く出るかということも事実だと思います。
 平成十二年以降、やはり、固定化していたこの世界で、交通事業者の経営判断により決められることがふえてきて、その結果、先ほど申し上げたように、運賃の低下ですとか運行便数の増加といったサービス面でのさまざまなプラスが出たというところも、これは否定できないところだと思いますが、他方で、社会的には、人口減少が本格的に進む、その結果、需要が縮小する、また同時に運転手さんなんかの人手不足が深刻化する、こういったことで、現実には多くの地方で採算性の安定的な確保ができる公共交通機関の維持が大変難しくなっているというのも、これも事実でございます。
 こうしたことに対応して、今回の法案では、これはよく御承知だと思いますが、地方公共団体が地域交通のマスタープランを作成して公共交通の改善や移動手段の確保などに取り組む仕組みを強化したところでございまして、このことについて国としても財政面またノウハウ面でしっかりと支援をして、地元に丸投げするようなことではなくしっかりと取り組んでいきたい、こう考えています。

○高橋(千)委員 運賃が安くなって便数がふえて、それがいいことばかりではないということを大臣もお話ししてくださったと思うんです。
 先ほど道下委員が紹介をされた岡山の事件、二〇一八年岡山の乱と言われているようですけれども、黒字の部分だけを安いミニバスが走って、それ以外のところを結局大手のバス会社が担わなければならなくなったということで、提訴まで行ったということでありました。
 でも、あのときに、やはりこれを解決するためにはみんなの知恵を出さなきゃいけないということで、行政もバス会社も、あるいは住民も法定協議会の中で議論するということが起こったわけでありまして、やはりそこが今回の法案に教訓として盛り込まれているんじゃないかな、このように思っております。
 そこで、続けますけれども、鉄道、路線バス等の廃止の代替措置としてディマンドタクシーやコミュニティーバスに取り組んできた自治体は多く、現在、地域公共交通確保維持事業による地域間幹線系統補助、これが千五百二十件、また、その支線に当たる地域内フィーダー系統補助が三千七十六件、五百五十一市町村で取り組まれております。しかし、同事業では、運営経費の赤字の半額を補助するという仕組みのために、頑張っても赤字であることに変わりはなく、とんとんなら補助もなく、そうすると自治体負担も大きく、事業者のインセンティブにもならない。
 この問題、どう考えておりますか。

○瓦林政府参考人 お答え申し上げます。
 地域の移動手段をしっかり確保、維持していくためには、地方公共団体が中心となって取り組む制度の充実と並行しまして、国が財政面等でこれを支援することが極めて重要であるというふうに考えてございます。
 このため、国土交通省におきましては、過疎地域等における幹線バス交通、地域内のコミュニティーバス、ディマンドタクシー等の運送サービスで生ずる欠損等に対しまして、委員御指摘のとおり、補助率原則二分の一で国費による補助を行うとともに、あわせて、地方公共団体の負担に対しましては特別交付税措置が講じられているところでございます。
 国土交通省といたしましては、今回の法案による新たな制度、例えば先ほど御紹介申し上げました地域旅客運送サービス継続事業、これの活用によりまして移動のニーズに的確に対応することと、もう一つ、地方公共団体の負担を軽減すること、この二つの両立に資する方策について検討や取組を促進していくとともに、地方公共団体に対しましてノウハウ面でも着実に支援してまいりたいというふうに考えてございます。

○高橋(千)委員 補助することは極めて重要という話でしたけれども、やはりこの枠組みを変えるということを考えてもらいたいなと。今回、本当は法改正でそこが出てくるのかなと期待していた分だけに、非常にちょっと残念に思っているんです。
 資料の1は本法案の基本スキームですけれども、今議論していた地域公共交通計画の下に、今紹介があった継続事業を含めて、これだけの事業、全部合わせて地域公共交通特定事業というわけですが、これはむやみに多くて、かなり幅があるというか、いろいろなことがあるなということを非常に考えております。
 きょうは、その中の、地域旅客運送サービス継続事業の中に位置づけられた自家用有償旅客運送について質問いたします。
 地方公共団体が、乗り合いバスやコミュニティーバス、あるいはディマンド交通など、代替サービスを模索しつつも、なお事業者がなかった場合、自家用有償旅客運送を行うことができます。
 自家用有償旅客運送は、二種免許のない者が運転して料金を取る、免許のある緑ナンバーに対して白タク行為と言えます。過疎地域など限られた地域と地域内住民に限り現在運行している事業ですが、これを、地域限定をとって、住民だけではなく観光客もよいとしました。
 それでは、簡潔にお答えいただきたいです。
 現在、自家用有償旅客運送のうちタクシー事業者に委託して行っているのはどのくらいあるのか、また、今回対象を広げるに当たり、タクシー事業者を担い手として期待しているのか、お答えください。

○一見政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、市町村で自家用有償旅客運送を行っているのは四百五十二の市町村でございますが、そこにアンケート調査をいたしまして、回答が四百二十四の市町村から寄せられております。
 そのうち、委託をしております市町村は三百五十五の市町村でございます。委託先として、タクシー事業者に委託をしているというのは百四十七の市町村、それからバス事業者に委託しているのは百五十九の市町村、それから、バスとタクシー、これの兼業者に委託しているのは百でございます。合計は三百五十五になりませんが、複数の事業者に委託をしているところがあるからだというふうに承知をしております。
 それから、今後もタクシー事業者に委託をすることを期待しているのかということでございますけれども、今回導入をすることを予定しております事業者協力型の自家用有償旅客運送に関しましては、市町村が行っております自家用有償に関しまして自治体の負担を軽減することになります。何よりも、タクシーやバスの事業者が行うことによりまして安全、安心が確保されるものでございます。さらには、タクシーやバスの事業者にとっては委託収入がふえるものでございます。
 こういったことで、先ほど大臣の答弁にもございましたが、ライドシェアが地方交通に入ってこないようにするという役割も担っておるものでございます。
 したがって、今回、事業者協力型の自家用有償に関しましては、従来の登録二年間、これを延長しまして五年間ということでインセンティブも設けておるところでございます。

○高橋(千)委員 何か今みんなにとってウイン・ウインのような答弁をされたと思いますが。しかも、五年間に延ばすということであります。
 令和一年六月の成長戦略実行計画の中でも、公共団体にとっても負担軽減になり、あるいは利用者にとっても安全、安心な交通サービスが受けられる、双方にとってメリットがあるというふうに書かれて、その翌年の交通政策審議会交通体系分科会の地域公共交通部会中間とりまとめの中でも同じ方向が打ち出されて、要するにメーンはタクシー事業者ということがはっきりしていると思うんですね。
 では伺いますが、タクシー会社は国の許可を得て運行に責任を負っております。運転手は自動車二種免許を持っていることが条件であります。そもそもが違います。さらに、タクシー事業者の許可に必要な運行管理者と自家用有償旅客運送における運行管理の責任者ではどこが違いますか。

○一見政府参考人 タクシー事業者は、道路運送法二十三条の規定に基づきまして、事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務を行わせるために、営業所ごとに国家資格を有する運行管理者を選任しなければならないこととされております。
 これに対しまして、自家用有償旅客運送を行う者につきましては、事務所ごとに一定の要件を満たした者から運行管理の責任者を選任するということになってございます。
 具体的には、この運行管理の責任者でございますが、運行管理者資格を有している者でもいいですし、それから、資格は持っていなくても、試験の受験資格、事業者のところで一年の運行管理に関する実務経験を有する者ということでもいいですし、あるいはそれらの者と同等の能力を有すると認める者であってもいいということにされておるところでございます。

○高橋(千)委員 タクシー事業者が国家資格であるのに対して、自家用有償旅客運送の方は一年の実務経験ということで、一定の要件を満たせばということで全く違うということなんですけれども、私が聞いたのは、運行管理者と責任者がやる中身、それを聞いています。

○一見政府参考人 運行管理者が行う内容につきましては、例えば、実際の乗務に当たりまして、点呼を行いまして健康上問題がないかどうかということもチェックをいたしますし、また、運行を行った結果につきまして資料を作成をする、記録をとるということもしております。また、実際の運行に当たって問題があれば、それについて指摘をするということも行っているところでございます。
 また、自家用有償旅客運送におきます運行管理の責任者、これも同様に、点呼をしたり、あるいはどのように運行したかということを記録をするということは行っておるところでございます。

○高橋(千)委員 やはり、点呼をとることが健康管理のために、あるいは乗務管理のために必要なことであるというタクシー事業者と、とりあえず点呼はとるよというのとは全く意味が違うと思うんですね。
 それで、自家用有償旅客運送事業の担い手は、二種免許を必要とせず、かつボランティアでもよいわけですよね。そうすると、こうした運転する方たちの安全対策や利用者保護はどのようになっていますか。

○一見政府参考人 自家用有償旅客運送におけます運送責任の所在は市町村あるいはNPO法人ということになってございまして、この実施主体が運行に関する責任を有しているわけでございます。
 もし事故が発生した場合でございますが、その対応に当たります責任者を選任する必要もございますし、旅客その他の損害を賠償するための措置を講じておかなければならないということにされております。
 また、運転者に関しましては、自家用有償旅客運送では一種免許の保有ということでございますけれども、大臣が認定した講習の受講を義務づけをしておりまして、安全運行の確保を担保しておるところでございます。
 実施主体に対しまして必要な安全対策や利用者保護の措置に加えまして、運転者本人に対しても、先ほど申し上げましたような講習を通じまして、安全に運行することへの理解を深めていただくということを行っているところでございます。

○高橋(千)委員 労災はどうなりますか。

○一見政府参考人 タクシー事業につきましては労災が適用ということになりますけれども、この自家用有償旅客運送につきましては、ボランティアといった方々もおられまして、労災の適用というのはございません。

○高橋(千)委員 やはり、安全対策をちゃんとやるんだと言っても、明確に違うんだと思うんです、労働者だからこそ労災がきちっと保障されているのと、市町村が担い手になれば。結局、同じ人間なんだけれども、同じタクシー会社の運転手なんだけれども、それが委託という形になったときにどうなるかということが問題なんですよ。
 大臣に伺いますけれども、プロの運転手に委託する場合、タクシー事業として従事する際より処遇が下がって、あるいは無権利になるおそれがありますが、どのように考えますか。

○赤羽国務大臣 今回の法案で創設することになります事業者協力型自家用有償旅客運送において、この運送の実施主体との間で委託契約を締結する相手は、運転者個人ではなくて、タクシー事業者ですとかバス事業者を想定しております。ですから、それぞれの運転手さんに係る処遇につきましては、各事業者と運転手さんとの労働契約に基づき定められるものと認識をしております。
 ですから、そうした場合でも当該事業者の従業員としての処遇は受けられることになるものと考えておりますし、タクシー事業の運転手さんがこの自家用有償旅客運送の運転業務に従事することになったとしても、処遇が下がったりとか労働者の権利が失われるものとは考えておりません。

○高橋(千)委員 本来ボランティアでもいい事業をタクシー事業者に任せるときに、契約だからと言うけれども、処遇が下がらないという保証がどこにありますか。

○一見政府参考人 先ほど大臣の答弁にもございましたとおり、市町村やNPOが委託をする先が事業者協力型の自家用有償旅客運送でございますと、これは事業者でございます。現に例えばバス事業者などに市町村が委託をしている例もございますけれども、そういったところでも、運転手については、バスを運転する場合、それから自家用有償の車両を運転する場合で処遇が変わっているという話は聞いておりません。

○高橋(千)委員 全く担保になっていないと思うんですね。
 もしもタクシー事業者として、あるいはタクシー運転手として同じ条件でやれるんだったら、そのままやればいいんですよ。何で自家用有償旅客運送に変えるんですか。そこは意味が違うと私は言いたいと思います。そこにちゃんと支援をして、タクシー事業者として事業をやれるようにすればいいじゃないですか。
 だって、ノウハウと言いましたけれども、極端な話をすれば、運行管理者はタクシーのノウハウは持っている、でも、運転手は全員二種免許じゃなくてもいいわけですよ。そうしたら、当然、処遇が下がってもいいこと、それを念頭に置いているということじゃないですか。全く同じだなんて、どこかに担保がない限り、私はそれは言えないと思います。今の答弁でも言えないと思います。
 それで、資料の三枚目を見ていただきたいと思うんですが、新経済連盟が、ライドシェア提言、これは新法をつくるべきだというので二〇一八年に提案をしているんですけれども、その前の段階で、二〇一七年に規制改革ホットラインで提案をしたのに対して、国交省が対応不可とちゃんと答えております。何度も大臣答弁されているし、これは認めないということなんですね。その理由が、ここにあるように、運行管理や車両整備管理などの責任の主体が明確ではないということや、事故発生時の責任が問題だということ、それから雇用の問題も書いているわけですよね。
 この指摘はそのとおりだと思うんですが、それが、今はライドシェアじゃないと言っていますけれども、自家用有償運送でも全部解決しなきゃいけない課題なんじゃないでしょうか。違いますか。

○一見政府参考人 お答え申し上げます。
 累次にわたりまして大臣の答弁にございますように、自家用有償旅客運送とライドシェアというのは全く異なるものでございます。ライドシェアは、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としておりますけれども、自家用有償旅客運送につきましては、市町村又はNPOが責任を有するものでございます。
 また、この事業の例えば運行管理あるいは整備管理などを事業者に委託をする場合、場合によりまして、その市町村あるいはNPO法人がプラスして費用を支弁するということもこれはあるわけでございます。
 そういったところで、ライドシェアと自家用有償旅客運送とは全く違うものというふうに考えております。

○高橋(千)委員 委託先があるからと言うんですけれども、その程度の答弁だったら、きょう一枚しか資料をつけていませんが、新経済連盟が国交省が不可と言ったことに対して言い返しているのと大して違いませんよ。ライドシェアだってちゃんと担い手がいるんだ、ちゃんと責任を持ってやりますよと答えています。何の違いもないと思っております。
 それで、昨年三月七日の未来投資会議で竹中平蔵氏は、「金丸議員のペーパーで、自家用有償旅客運送制度を改善する提言がなされているけれども、これは突破口として非常に重要なポイントになると思う。」と発言をされています。突破口だ、これが正直なところじゃないかなと思うんですね。
 国交省としては、違うというのであれば、タクシー事業者の処遇改善をして、しっかり事業者として続けていける、そこに支援をしていくということがやはり一番大事なんじゃないでしょうか。一遍に要件を緩和してしまったということでの危険性はやはり否定できない、このように思っております。
 それで、時間がなくなってしまいました、問いをちょっと飛ばします。
 資料の最後なんですけれども、地域公共交通利便性増進事業として、財政投融資から鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通して、都市鉄道に初めて千百六十六億円もの融資を予定しています。その大部分が、千百四十八億円が投入される予定のなにわ筋線であります。ことし近畿運輸局が認可をしまして、総事業費三千三百億円、うち国費七百七十億円の投入が既に決まっています。
 今回、このような都市鉄道を地域公共交通計画に位置づけたのはなぜでしょうか。

○水嶋政府参考人 お答えを申し上げます。
 一般に、都市鉄道の整備は、通勤通学の混雑緩和や、高齢化社会や環境問題への対応など、都市の基盤的な交通施設として都市機能の向上に寄与するものでございます。一方で、その整備には巨額の資金を要しまして、資金回収までに長期間を必要とすることなどから、公営事業者、第三セクター等の事業主体に限定して国、地方が所要の財政支援を行う制度がございまして、なにわ筋線も令和元年度からその対象となっているものでございます。
 今般の改正案におきましては、地域経済社会の発展に資する交通インフラの重点的、戦略的整備を促進するため、地方公共団体が利用者の利便を増進する都市鉄道ネットワークの整備等を実施するための計画を作成し、地域公共交通利便増進事業として国土交通大臣の認定を受けた場合には、当該事業を鉄道・運輸機構による資金の貸付けの対象として追加することとしております。
 なにわ筋線につきましては、自治体が地域公共交通計画を定め、地域公共交通利便増進事業として位置づけた上で、その実施計画について国土交通大臣による認定を受けることとなれば、鉄道・運輸機構を通じて、民間金融機関では対応が難しい長期、固定、低利の財政投融資資金を活用することが可能となります。
 これによりまして、資金調達や金利変動に係るリスクを軽減することにより事業の安定性が更に高まって、地域における公共交通ネットワークの充実がより確実に図られることとなると考えております。

○高橋(千)委員 今まで議論してきた交通空白地域だとか担い手不足だとか、そういうところから地域マスタープランをつくろうとなって、その下に随分いろいろな事業がありますねと私言いました。それが、利便性向上という名でここまでできるのかなというのに非常に疑問があります。長期間と言いましたが、四十年償還、これはリニアよりも更に長いという驚きの額であります。そもそも、なにわ筋線は二〇三〇年開業予定ですが、予定地周辺には既に大阪メトロ御堂筋線など四つの路線があります。
 昨年三月八日の委員会で、我が党の宮本岳志委員がどれだけ短縮効果があるかと聞いたときに、蒲生鉄道局長は、JRを利用した場合、大阪―関空間で約五分、南海電鉄を利用した場合、約九分と答えているんですね。
 たったそれっぽっちのために三千三百億円も使うのかという質問をしているんですが、きょうの資料を見ますと、JR経由のときは六十四分から四十四分と二十分短縮になっているんですよ。下は九分で合っているんだけれども、あれっ、どうして五分が二十分になったんだろうと思ったら、この後にちっちゃく書いているんですが、「東海道支線地下化による効果を含む。」こういうふうに書いているんですね。これは、二〇二三年開業予定のJR西日本による新駅と地下化という再開発事業、これと一体のもので進められているということだと思うんです。
 大阪市は、関空―新大阪と大阪都心部のアクセスが強化され、うめきたや中之島始め都市開発に効果を発揮すると言い、経済界は、リニアや北陸新幹線の大阪延伸を強く求めてきた中で、その結節点として新大阪と関空が結ばれることで西日本全域に効果が期待できると述べていて、全く筋の違う話だと。
 これだけ地域が大変で、わずか二百億という予算しかないという中で、これだけの長期の優遇での巨額投資に対する支援というのはやはり認められない、このことを指摘をして終わりたいと思います。

 

ー資料ー

2020年4月14日衆議院国土交通委員会配布資料

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