国会質問

質問日:2004年 7月 29日 第160国会 災害対策特別委員会

新潟・福島・福井豪雨災害

 日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は二十九日の衆院災害対策特別委員会で、新潟、福島、福井の集中豪雨災害について、この間の現地調査をふまえ質問。被災者生活再建支援法を床上床下浸水なども含め、実態に応じて適用するよう求めました。
 内閣府の柴田高博政策統括官は「実情に応じて適切な運用ができるようつとめていきたい」と答えました。
 また、高橋氏は「現行法のなかで解決できることがある」として、災害救助法第二条で「現に救助を必要とするものに対してこれを行う」とあり、仮設住宅について、公営住宅、民間アパートの借り上げなども積極活用すること、被災住宅の応急修理についても必要最小限度の補修を行政が行うべきだと主張しました。
 厚生労働省の小島比登志社会・援護局長は、公営住宅などの活用について「全国の都道府県にそういった対応もありうると周知徹底していきたい」と答弁。住宅の応急修理については「床上床下浸水などで当面の日常生活にも支障が生じている場合は、応急救助の対象となるよう都道府県から厚生労働大臣に協議し、特別基準を設定することができる。協議があれば、相談に応じていきたい」と答えました。
 高橋氏は、農家や中小業者を励ます支援策をとるべきだとして、新潟・見附市のニット産業などの地場産業にたいして、機械の無償貸与などを行うべきだと提案。経済産業省の塚本修製造産業局次長は「貸与の問題も含め、地元の個別具体的な要望をふまえ、キメ細やかな対応をはかっていきたい」と答えました。

(2004年7月30日(金)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 今回の豪雨災害で亡くなられた皆さんの御冥福をお祈りするとともに、被災者の皆さんには心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 ちょうど一年前は宮城県北部の連続地震だったな、そう思いながら、私も新潟、福島、福井とそれぞれ調査に行ってまいりました。被災地出身の委員の発言が続き、実態や要望もこもごも出されたわけでありますが、私からも、託された要望がいろいろありますので、これに沿って質問させていただきたいと思います。

 被災地は泥との闘いでありました。嵐南地区のある方は、畳部屋が三つ、台所というさほど大きくはないおうちでありますが、真っ正面から土砂が流れてきて、あっという間に泥に埋まり、三百袋分、これは土のうと同じ大きさでありますが、泥を出したそうであります。二階はとりあえずあって寝ることだけはできますけれども、一階は骨組みだけを残し、トイレも使えない状態で、今、避難所生活、仮設住宅を申し込んでおります。

 あるいは、平家で首まで水につかって逃げ場を失ったときに、たまたま畳が浮いたために、それにつかまって二晩畳の上で過ごし、一命を取りとめたという方もいらっしゃいました。この方はアパートで、大家さんが建て壊しをすると言っているので、帰る場所がありません。

 あるいは、福井県の美山町に行ったときに、泥かき作業中の家の中を見せてもらいましたが、これでありますが、家財道具を全部一式外に出して、泥だけが張りついた居間を通り抜けると、一つ残った部屋がこれでありまして、私のひざのところまで泥で埋め尽くされて、これを全部人の力でかき出しをしていたわけです。この方は、我が家はまだいい方だ、現場を直接見ていただけることが一番大事だ、この声を伝えていただきたいということを託されました。

 本当にどの方も、今どうすればいいのか、これからどうなるのかというたまらない不安でいっぱいでありましたし、行政がどれだけここの声にこたえることができるのかということを本当に考えさせられました。

 小泉首相はきのうの中央防災会議で、豪雨災害に対する被災者生活再建支援法の適用について、全半壊だけでなく、浸水被害を受けた住宅も、経済的損失を勘案して、同法積極活用の指示をしたと報道がありました。

 また、福井県の西川知事は、床下浸水を含む全被災世帯に一律二万円を支給するなどの緊急被災者支援金制度、あるいは、床上浸水なども対象にした被災者住宅再建補助金制度を県独自で立ち上げると表明し、その理由として、国の被災者生活再建支援法では豪雨災害に対応できないことを指摘しております。

 さきの通常国会でいろいろ議論をし、ともかく全会一致で採択をした改正法の最初のケースであります。今回の水害では、床上、床下浸水が圧倒的で、全壊、半壊という仕分けではほとんど少ないわけでありますが、今紹介した方々なども含め、実態に応じて支援法の対象になるということ、そのための周知徹底や査定など、さまざまな努力をするということをまず確認させていただきたいと思います。

○柴田政府参考人 被災者生活再建支援法でございますが、対象となりますのは、地震のみならず、当然のことでございますが、自然災害ということで、風水害も対象になるわけでございます。市町村が各世帯ごとに住宅の実情を調査いたしまして、全壊または大規模半壊に該当すると認定した場合にはその対象となるということでございます。

 床上浸水あるいは床下浸水ということで区分するものでは決してないわけでございますが、ただ、これらにつきましては、今御指摘ございましたように、総理の方から、風水害、今回の実情に応じまして積極的に活用を検討するようにと言われておりますわけでございまして、支援法の具体的運用に当たりましては、この実情に応じまして適切な運用ができますように努めていきたいというぐあいに考えておりまして、この件につきましては、昨日、新潟県、福井県にも通知いたしたところでございます。

○高橋委員 ありがとうございます。実態に応じての適用をしていただくということを確認したいと思います。

 同時に、文字どおり、名前のとおり、被災者生活再建支援ということができるというためには、やはり、前回の通常国会でも随分議論をしたところでありますが、建て直すための瓦れきの処分などという限定的な使用ではなく、修理をすれば住めるという方の修理費なども含めるべきだと考えます。そのためにさらに改正を検討するべきと考えますが、大臣の見解を伺います。

○井上国務大臣 今の御質問の趣旨を私十分とらえ切れないんでありますけれども、制度といいますのは、実施をいたしますと、その実施の過程におきましてさまざまなこれは問題が出てくると思います。一つだけの問題じゃなしに、いろいろな問題が出てくると思うんでありまして、今の生活支援法の中にも見直しの規定が入ってございます。たしかあれは、四年経過の後に見直すということでありますから、その間に生じましたさまざまな問題についてその時点で検討させていただきたいと考えております。

○高橋委員 四年を待てないなと今正直思っているわけですけれども、実施の過程においてさまざまな問題が生じてくるということを大臣がお認めになっていると思いますので、この点では要望にしておきたいと思います。

 次に、現行法の中でもっともっと解決できることがないのかと、そういうことをまず考えたいと思うんですけれども、三条市で、みずからも首まで水につかりながら家財道具すべてを台なしにした我が党の議員さんが、自治会長さんと一緒に、さっき出たまさにコミュニティーを発揮しているわけですが、町内を回ってお手伝いをし、また被災者の要望を聞く、そういう献身的な救助活動をしていらっしゃいます。その方が、今の災害救助法で何ができる、そういう怒りを込めてお話をされました。

 確かに今、三条市では、申し込みが多かったということで、申し込みに応じた仮設住宅を建設するということがもう決められました。私も避難所で直接被災者のお話を聞きましたけれども、ここならかなえられると言われた仮設住宅では、余りにも遠くて、自転車でパート先まで通うのは無理じゃないか、仕事をやめざるを得ないんではないかという不安の声が出されたり、あるいは学区の問題、子供さんの問題など、さまざまなことが指摘をされています。

 これはもう神戸のときも、仮設住宅を選ぶことができないというさまざまな立地の条件など指摘をされてきたところなんですけれども、改めてそのことが提起をされております。二年という指定があると。二年で何とか自分の家を持てたらそれも我慢できるかもしれないけれども、蓄えがない、アパートはもう建て壊しだ、そういう方々が、年金暮らしで今以上の家賃を払って新しいところを探すということは、難しい。まさに手も足も出ない状況であります。

 そういう点で、災害救助法には、第二条、「現に救助を必要とする者に対して、これを行なう。」と書いてあります。

 そこで伺いますが、災害救助法における仮設住宅については、公営住宅、民間アパートの借り上げなども含め積極的に活用するべきと思うが、いかがか。

 それから、被災住宅の応急修理について。今、台所やトイレなど破損箇所に手を加えれば何とか日常生活にたえられる、そういうことがわかっているけれども、資力がない者に対しては必要最小限度の補修に現物給付を行うことができますが、こうした制度をフルに活用すべきだと思いますが、見解を伺います。

○小島政府参考人 二点、災害救助法関係のお尋ねでございましたが、まず、住宅の提供についてでございますが、災害救助法におきましては、災害によりまして居住する住宅が被災したという方で、みずからの資力では住宅を確保することができないという方に対しまして居住の場を供与するということにいたしております。

 一般的には仮設住宅を建設することとなる場合が多いわけでございますが、地域の実情を踏まえまして、それ以外の手段、今御指摘のありました、公営住宅の活用でありますとか民間住宅の借り上げ等、こういった地域資源をフル活用して被災者の救済に当たる、また、それも災害救助法で可能だということで、これまでも全国担当者会議で何度も説明をしてまいりました。今回の被害の被災地であります新潟県及び福井県の担当者にもこの旨を周知してきたところでございます。

 なお、福井県におきましては、公営住宅の活用や民間住宅の借り上げ等による対応を検討しておられるというふうに聞いております。

 いずれにいたしましても、今後とも、新潟県、福井県、それぞれの被災状況あるいは要望等を踏まえながら適切な対応をしてまいりたいと思いますし、また、公営住宅の活用や民間住宅の借り上げ、これにつきましては、全国の都道府県に、そういった対応もあり得るということをさらに周知徹底をしてまいりたいというふうに考えている次第でございます。

 次に、住宅の応急修理についてでございますが、災害救助法におきまして住宅の応急修理ということは、災害のために住家が半壊または半焼し、みずからの資力では応急修理をすることができない者に対して、日常生活に必要最小限の部分を現物により修理するというふうになっております。

 一応、条件として半壊あるいは半焼という条件があるわけですが、しかしながら、こうした一般的な条件によりがたい場合、例えば水害の場合、床下、床上浸水などの場合には、当面の日常生活にも支障が生じているような場合には、こうした応急救助の対象となるよう、都道府県から厚生労働大臣に協議をし、特別基準を設定することができるということにされております。まだ、新潟県、福井県から具体的な相談はないわけですが、今後、こういった特別基準設定の協議があれば御相談に応じてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○高橋委員 協議によって特別基準設定の用意があるというお答えだったと思いますので、非常にありがたく思っております。自治体の相談に乗って、フルに活用できることを強く要望したいと思います。

 次に、総務省に確認をしたいと思うんですが、先ほど来幾つか出ておりますけれども、改めて、自治体が独自に取り組む支援策に対し特別交付税など国の支援が必要だと思いますが、見解を伺います。

○瀧野政府参考人 今回の豪雨災害によります地方団体の財政負担につきまして、相当の財政負担が見込まれるということでございます。

 これに対する財政措置といたしましては、災害復旧事業などにつきましては個別の事業に応じました措置を講じているわけでございますが、その他の災害の対策に要しました費用につきましては、罹災世帯数とか、そういう客観的な数字に着目して包括的な措置を行うことを基本としておるところでございます。

 いずれにいたしましても、関係地方団体の実情を十分お聞きしまして、財政運営に支障が生じることのないように財政措置をしていきたいというふうに考えております。

○高橋委員 この点はよろしくお願いしたいと思います。

 次に、地場産業の支援の問題でありますが、今回の災害の大きな特徴でもあるかと思っております。

 先ほどお話にもありましたけれども、三条市は金属産業集積地として知られておりますが、一千を超える金属関係の七割近くが何らかの被害を受けたと言っております。あるいは、見附市が全国有数のニット産業の集積地で、市内の二十一社が被災し、二百五十台の編み機が水につかりました。修理で済めば一台約五十万くらいだと言われておりますが、購入すれば一千万円と言われています。在庫の糸がぬれてしまったと悩んでいた五十一歳のニット関係者が最近自殺をいたしました。こういうまさに待ったなしの状況になっております。あるいは鯖江市の、千五百年の歴史を持つ越前漆器の被害、これも八割近くが被災をいたしました。地域経済を担う地場産業と中小企業が災害から立ち直って事業を再建できるかどうかが本当に重要だと思います。

 しかし、やはりその対策を聞くと、融資しかないというのが今の現状かと思います。ただでさえ不況で、そもそも借金を抱えている業者に、幾ら低利とはいえ、新たな融資を受けることはなかなか困難ではないでしょうか。

 そこでまず伺いますが、先ほど来お話に出ている融資の問題でありますが、政府系の金融機関ではない金融機関の借りかえ融資、繰り延べなどを検討すべきではないか、あるいは、これは、自治体で積極的に国保税の減免措置をやっていただくことを国として促していくこと、同時に、滞納を理由にしない融資という形で今回の災害では便宜を図っていくことも検討すべきかと思いますが、その点について伺います。

○服部政府参考人 お答えいたします。

 私からは、政府系金融機関でない、一般金融機関からの融資等についての関連するところでお答えをさせていただきますけれども、先ほど申し上げましたように、新潟県、福井県で災害救助法の適用がなされました段階で、相談窓口それから復旧貸付制度、これは先ほど来御説明をしておりますが、もう一つ、政府系中小企業金融機関それから信用保証協会。

 信用保証協会の信用保証というのは、これは、原則、一般金融機関からの借り入れについて信用保証をするものでございますが、両県の信用保証協会に対しましても、返済猶予等既往債務の条件変更等について、被災された中小企業者の実情に応じた対応を行うようにお願いをしておるところでございまして、こういったことで、一般の借り入れ等につきましてもある一定の対応はし得るのではないかと、こういうふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。

○高橋委員 一定の対応ができるというお話だったと思いますが、相談を受けるだけではなく、積極的に業者の皆さんが、ただでさえ借りにくい状態なのに大変な思いをされるということがないように、こちらから働きかけていくということをお願いをしたいと思います。

 あわせて、機械との関係で、一つは、納期がおくれたために補償金を迫られる、そうした問題が起こっておりますけれども、弱みにつけ込んでといいますか、こういうときにさらに大変な思いをするという状態にならないように、だから、下請の人から相談があったら何とかするということではなくて、やはり、そういうことはもう既に起きているわけですから、やらないようにということを事前に指導を徹底すべきと思うがどうかということ。

 それから、機械が、関連業界などの援助も得ながら無料貸与などの思い切った支援があってもいいと思いますが、その点について伺います。

○服部政府参考人 私からは、下請関係の御質問の部分についてお答えをさせていただきます。

 中小企業庁といたしましては、被災した下請中小企業から、先生今お話しのように、契約どおりの納入ができない等を懸念する声があるということは承知しておりまして、先般、七月二十二日付で、財団法人全国下請企業振興協会を通じまして、被災地の県における各県の下請企業振興協会に対して、被災した下請中小企業から、納期のおくれなど親事業者との取引に関する問題について相談を受けた場合には、適切に助言を行い、また、必要に応じまして親事業者に連絡をとり、問題の解決のためのあっせん等を行うよう要請をしたところでございます。現在のところ、新潟県では六十四件、それから福井県では三件の相談をいただいております。

 ただ、この件数の中には、契約どおりの納入ができないといった相談は見られないわけでございますが、金融支援を受けたい、あるいは機械の入れかえをしたいというふうな形で具体的な相談が出ておりますので、今後とも、こういった具体的な相談内容などの把握に努めて適宜対応してまいりたいと、こういうふうに考えております。

 以上でございます。

○塚本政府参考人 復旧のための設備等の問題でございますけれども、これについては、可及的速やかにということで、今月の二十日に、業界、これは、産業機械、工作機械、金属金型、それから建設関連資材等の団体、七月二十日から、随時、約五十団体に優先的な融通を図るようにということでお願いをしているところでございます。

 それで、本件につきましては、ただ単にお願いをするだけではなくて、やはりきめ細やかな対応が必要だということで、現地には、地方の経済産業局の職員、さらには、きょうも派遣しておりますけれども、本省から担当の課長も派遣をしておりまして、そのフォローアップをさせていただいている。

 そういう中で、地元自治体それから商工会議所、それから、要請を行いました関係団体等からどのような状況かということを聴取しておりますけれども、例えば、編み機の製造業者が地元のニット製造業者の工場に対策チームを派遣して、部品の供給等を実施する等、既に迅速な対応が行われているというふうに承知しているところでございます。

 ただ、まだ十分に行き渡っていないところもあろうかと思います。そういう意味で、先ほど申し上げましたように、地元の実態をより詳しく調査をし対応方策をともに考えていくということで、当省の職員も派遣しているところでございます。

 以上でございます。

○高橋委員 ありがとうございます。

 今、編み機のお話がありましたけれども、ニットの業者が、元請から毎日機械が動いたか動いたかと電話が来て、一日も早くもうつくり始めたいんだけれども機械が動かない、そういう悩みを抱えていると。そういうときに、やはり現場にいて対応してくださるというのは本当にありがたいと思うんです。

 ただ、今お話の中に少しあったかなと思うんですけれども、貸与というふうな形も検討されているということで確認してよろしいですか。

○塚本政府参考人 遊休設備の無償の貸与の問題でございますけれども、これは、今御案内のように、我が国経済は景気が回復して、こういう産業機械、いろいろな意味で需要が伸びてきておりまして、そういう意味では、遊休の設備というのがどういうふうにあるのかというのはなかなか難しい問題もあろうかと思います。

 ただ、いずれにいたしましても、そういう貸与の問題も含め、地元での個別具体的な事業者の御要望を踏まえてきめ細やかな対応を図っていきたいというふうに、かように考えております。

○高橋委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 それから次に、先ほど来出ているJR越美北線のことなんですが、もちろん、もうお話が出ていて、国の方でも積極的な答弁をいただいたと思いますが、やはり水の力とはこんなにすごいものなのかというのを、私も現地に行って驚きました。線路そのものがこれほど曲がってちぎれていると。陸橋がこれほどちぎれているのが五カ所あるということで、さっきお話があったように、復旧のためには莫大な時間と費用がかかるというのは、それはやむを得ないだろう。だけれども、それをやはり国が支援して初めて後押しになるのかなと思いますし、JRの西日本の社長が、最初は廃線も否定せずという言葉が見出しで大きく地元紙に載ってしまったために、翌日には撤回されたんですけれども、住民の不安が非常に大きくなっているわけなんです。

 今は代替バスを運行しておりますが、雪が降ると電車以外には道がない、バスではだめなんだということが非常に言われているんですね。もう通う手段がないと。だから、単純に利用がまだ思うように少ないというところはあるかもしれないけれども、もうほかにかわりのない線路だということからいっても、まず、必ず復旧させるという立場に立って支援をするということをぜひ確認をさせていただきたいと思うんですが、お願いいたします。

    〔委員長退席、達増委員長代理着席〕

○梅田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほども答弁いたしましたが、JR越美北線の足羽川にかかる橋梁、これは五カ所が流失いたしました。それから、線路の流失、路盤あるいはのり面の崩壊等、三十カ所程度の被害がございます。この被害の規模というのは相当大きいというふうに考えておりますが、したがいまして、その全面復旧には相当の時間がかかるだろうというふうに思っております。

 現在、JR西日本におきましては、早期に復旧計画を策定するために被害状況を調べている最中でございます。私どもといたしましては、一日も早い復旧に向けまして、JR西日本に対しましては強く指導してまいるつもりでございます。

○高橋委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 次に、農業の被害のことなんですが、新潟も福井も福島もまさに米どころで、至るところ泥をかぶった田んぼや畑が続き、農業被害が本当に甚大なものとなっています。

 その中でも本当に驚いたのが、中之島町の中条新田というところですが、二千七百町歩のうち一千町歩が冠水をしました。これが田んぼですよと説明されなければ、普通の湖かなと思うような状況でありました。ここに行ったのは翌日の十四日でありましたので、今ならまだ間に合うんじゃないかということで、何とか水抜きをしてほしいと県の方にもお願いをして、県の方では直ちにポンプを配置してくださって、水抜きをされて、今は水は抜けたということであります。ただ、その後の、かぶった後のいもちの心配などがあって薬剤散布などをしているわけですが、こういう点でやはり援助が必要でないかと。

 今、もう水を見たりあるいは泥を見た時点で、こっちは泥なんですけれども、越美北線の近くの泥をかぶった田んぼなんですけれども、その時点でもう無理かなとあきらめてしまう農家が多いと思うんですね。それでなくても、この間、いろいろの米の値段が下がっているということもありますので、そこに、まだ間に合う、今頑張れば間に合うという点でのやはり援助がどうしても必要だろうと。

 その点での、例えば今お話をした薬剤散布に対する援助などを検討してもいいのではないか。まず、この点一つ伺います。

○伊地知政府参考人 お答えいたします。

 今回の集中豪雨によりまして冠水いたしました水田では、今委員が言われましたように、いもち病や白葉枯れ病等の発生が懸念されております。このため、排水後の適切な防除対策を講じるよう、農政局から関係県を通じまして農業者に対し指導を行ったところであります。

 さらに、関係県におきましては病害虫の発生動向を調査しておりますが、これまでのところ、冠水した水稲では目立った病害虫の発生は見られていないと聞いております。

 今後とも、引き続き、県を通じまして農業者に対しまして、病害虫の発生動向に係る情報の迅速な提供に努めますとともに、的確な防除指導の推進により支援を図ってまいりたいというふうに考えております。

○高橋委員 指導だけでなく、ここのさっき紹介したところでは既に県として薬剤散布の補助をしていますので、そういうのは、さっき言った交付税の措置でも何でもいいんですけれども、国として援助を検討していただきたいと思います。

 福島県でも、只見町を初め、土砂をかぶった転作田など農地被害が多く、林業と合わせ三十三億円の被害に上っております。あるいは、鯖江市に行ったときは、排水ポンプの修理ができていれば、これは要望してあったんだけれどもと、そういう声も聞きました。まず土砂を取り除くことやポンプの修理をする、そういう応急的な工事をすることで農地がよみがえる、そういうことがあるのであれば、急いでそれは対応すべきだと。

 査定云々以前に、仮工事といった制度もあると聞きましたので、その点での対応方がどのようになっているのか、伺います。

○南部政府参考人 お答えいたします。

 緊急に復旧すれば新たな作付に間に合うようなものにつきましては、先生がおっしゃるとおり、査定の前でありましても、揚排水ポンプの復旧でありますとか、営農に支障があるような、農地にたまった土砂の除去等の応急工事を行うことができるようにしております。これにつきまして、県から、既に水路でありますとか仮設ポンプのような応急工事に一部着手しているという報告を受けているところであります。

 また、ほかの通常の暫定法等に基づきます災害復旧事業につきましても、県の方から概要書等提出されれば、できるだけ早く対応してまいるということで考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○高橋委員 農業については、あとは要望にしたいと思います。

 やはり、この間も、ずっと冷害があったり、価格の低迷で痛めつけられた中での今回の被害でありますので、農家の皆さんがもうあきらめてしまうことが一番怖いわけで、元気に続けていけるような支援をお願いしたいと。

 それで、一番最初に私が上越新幹線で長岡に入ったときに、冠水した田んぼを見て、あちこちずっと見たんですけれども、田んぼのダム機能というんですか、それが本当に果たされているなというふうに思ったんですね。私たちはいつも、中山間の直接支払い制度の拡充と同時に、これを、平場でもやはり多面的な機能というのを生かして援助すべきだというお話をさせてもらっているんですが、まさに今回はそういう機能が発揮されたなと思っているんです。だから、国土を守る役割を果たしていながら、しかし農業ではやっていけないという状況が今起きておりますので、この点をよく検討されて、農家の皆さんを支援することを強く要望したいと思っております。

 最後に、堤防の問題、それと治水対策のことでお話をしたいと思うんですけれども、なぜ堤防が決壊したのかということが、各方面、新聞でいろいろな専門家の方がお話をしたりして議論が始まっているわけです。これは、今私が単純にここでこうだとは言えません。時間がかかるかもしれませんけれども、しっかりこれは検討しなければならないと思っております。

 それで、福井市の酒井市長が、足羽川ダムを何としてもつくってほしいということを会見で主張したわけです。でも、同時に、ダムがある三条市などでは、例えば五十嵐川では笠堀ダム、大谷ダムの二つのダムがあるけれども、計画雨量をはるかに超えて、ダムも放流をするし堤防は決壊をする、こういうことが実際起きていると。では、もっと大きいダムをつくれという単純な話にはならないわけで、やはりこの点は、ここでいいのかということが本当に検証されなければならないと思うんです。

 さっきお話に出たこの五十嵐川の決壊部分ですけれども、この堤防は昭和八年から十二年に河川改修をしたものであって、だから、もう六十七年たっているわけです。どう考えたって老朽化ですよね。本当にもろく感じました。やはりこのことを、ダムはその後できておりますけれども、河川改修が手をつけられてこなかったんじゃないか、このように率直に見なければならないと思うんですね。

 二十三日に河川局が出した緊急点検項目を見ますと、のり面の亀裂、局所的に低い箇所がないか、取りつけ護岸の変形やクラックがないか、目視で点検をせよ、こういう指示をしておりますが、このような定期的な点検や補修あるいはしゅんせつなどがやられていたのかどうか、そのことがまず検証の中でしっかりと点検をされなければならないと思うんです。

 あるいは、ダムがあるからダム依存の治水対策になっていたのではないか。そもそもそのダムが、笠堀ダムでいいますと、昭和四十年完成で三十九年目を経過しておりますが、百年で二百十万立米を堆積すると見込んでいた堆砂は既に百八十四万立米、八十六年分も堆積をしております。こうした点が何かの手が打たれてきたのかどうか、影響がなかったのかどうか、この点も当然見なければならないと思います。

 県管理河川であり県管理のダムだから、そういう話にはしないで、国も一緒になって検証することが必要と思いますが、この点について見解を伺います。

    〔達増委員長代理退席、委員長着席〕

○清治政府参考人 このたびの出水並びに水害につきまして県が今調査に入っておりますが、まず堤防等につきましては、今お話しありましたように、かなり古い堤防でございます。ただし、堤防は土でできておりますので、その後の維持管理を適切に行っていれば、その機能は保持されるものだというふうに考えておりますが、今回破堤した箇所につきましては、堤防自体、土でございますので、水を含んだときの性状がどう変わるかとか、それから、今回も増水がかなり大きかったわけでありますが、そういう中で破堤に至った機構といいますか、そういうものにつきましては、調査を進めるとともに、学識経験者等による調査委員会を設置しまして、その中で検討していくということにしているわけでございます。

 それから、お話のありました上流のダムでございますが、ダムが今回どのような機能を発揮したのか、また、どの辺までが限界だったのかということにつきましても、データ等の整理をいたしまして、十分おわかりいただけるような形でお示ししていきたいというふうに思っております。

 今回は、ダムが持っておりました洪水調節のための容量は、笠堀につきましては全く丸々全体が機能したということでありますし、もう一つの大谷川ダムというものにつきましても、ダムを設置した目的そのものは十分果たしているということを我々確認しておるところでございます。

 また、ダムの堆砂につきまして御指摘がございましたが、計画堆砂量は百年見込むわけでございますが、これは、その間の出水の状況によりましてかなりばらつきが出てきます。ただし、今回のこの五十嵐川に関係する二つのダムにつきましては、計画堆砂量以内の堆砂の現状にございますので、洪水の調節効果につきましては、堆砂の影響なく効果が発揮できたというふうに我々承知してございます。

 いずれにしても、今回の全体の洪水の現象がどうであったか、それから、水害に至った経緯がどうであったかということにつきましては、今後しっかり調査をして、お示しできるようにしてまいりたいというふうに思っております。

○高橋委員 時間が来ましたので要望にとどめますが、今のダムの問題では、機能が発揮されたということを今言うべきではないのではないかと思います。十分な時間が必要でありますので、また質疑の機会をいただきたいと思いますし、今お答えいただきましたように、国としてもしっかり地元自治体や有識者とも協力をして点検、検証をされることを、当然確認をしたいと思います。

 先ほど来、警報の問題や避難勧告の問題なども出されておりますが、私、気象台が出した資料なども全部いただいたんですけれども、六時二十九分の時点で大雨洪水警報を出し、一時間の雨量は五十ミリ、八時二十一分の時点では、一日二百八十ミリになるということをもう警報し、重要変更、重要変更と、過去数年間で最も土砂災害の危険性が高まっていますということを警告しています。

 私は、これが本当に住民のところまで届いていれば、少なくとも寝たきりのお年寄りがそのまま流されるということはなかったんではないか、このように思っております。ダムの操作をします一時間前ですという通報を各関係者にされたという資料もいただきましたけれども、東三条駅やJRの保線技術センターなど、一部の連絡のとれないところもありました。

 ですから、機械を使う、人も使う、あらゆる手段を通して、気象庁、河川局、県が一体となって、警報が住民の避難や避難の準備に間に合うように取り組むべきだと思っております。この点を、今後の大きな改善を図っていただくことを要望して、終わりたいと思います。

 以上です。

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