国会質問

質問日:2019年 5月 24日 第198国会 厚生労働委員会

児童虐待防止法改正案、衆院委可決

不十分だが意義あるもの/高橋氏賛成討論

 児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等改正案が24日、衆院厚生労働委員会で全会一致で可決されました。日本共産党など5野党・会派は政府案への対案を共同提出していましたが、与野党協議によって修正案がまとまったため、野党案は取り下げられました。(関連2面)
 修正案では、野党案を受け、児童福祉司の増員などで追加規定が盛り込まれたものの、野党が見直しを求めていた体罰禁止規定の表現は政府案のままとなりました。日本共産党の高橋千鶴子議員が討論に立ち、「子どもの命を守り、最善の利益を守るため、与野党が一致して修正案がまとまったことは、不十分さはあっても意義あることだ」と強調。「しつけのため」と称して繰り返される体罰をなくすためには、「しつけ」の根拠とされた民法822条の「懲戒権」を速やかに削除し、「子どもの権利条約の精神にのっとって、子どもの品位を傷つけるあらゆる行為を禁止すべきだ」と主張しました。また、高橋氏は、児童相談所の設置基準の法定化、中核市・特別区での児童相談所設置などでは野党案より後退がみられると指摘しました。
 児童相談所の業務について第三者評価を導入することは、子どもの権利を守る質が全国どこでも確保されるために重要とし、実効性ある体制を求めました。
 高橋氏は、一時保護=親子分離ではなく、親子関係改善のプロセスと位置づけるべきだとして、一時保護所が子どもにとって安全で安心な居場所となること、国がイニシアチブを発揮して保護者支援プログラムに取り組むことを求めました。
( しんぶん赤旗 2019年05月25日付より)

共産党議員の国会質問/虐待未然防止策は重要/関係機関の連携強化も/高橋氏

 高橋千鶴子議員は5月24日の衆院厚生労働委員会で、児童虐待の芽を摘む未然防止策や関係機関の連携強化の重要性を強調し、政府の認識をただしました。
 高橋氏は、NPO法人が取り組む保護者支援プログラムの実践例などを紹介。小さな体罰から怒りが抑えられずエスカレートしていく過程など、自分を見つめ直させることで虐待や体罰を抑えているとして、全国の児童相談所でも定着を図るよう求めました。
 厚労省の浜谷浩樹子ども家庭局長は、保護支援プログラムは68・6%の児童相談所で取り組まれ、件数にばらつきがあると答弁。根本匠厚労相は「保護者支援プログラムの実施を担う人材を養成し、実施しやすい環境整備、保護者がプログラムによる支援を受けやすくするアプローチをしっかり検討する」と述べました。
 さらに高橋氏は、家庭内暴力(DV)対応と児童虐待対応をめぐり、配偶者暴力相談支援センター、婦人相談所、児童相談所、市区町村などの連携強化の必要性を強調。政府の検討会の民間シェルターからの聞き取りでは、相手が逮捕されたから危険性がないとして保護されなかったなど行政の誤った対応が相次いだと指摘。「こうした実態、貴重な実践例を今後のDV対策、虐待対策にどう生かすのか」とただしました。
 内閣府の池永肇恵・男女共同参画局長は「民間シェルターは重要な資源などの声を生かしながら、施策を進める」と答えました。
( 2019年06月03日  選挙   掲載 05頁 著作権=赤旗)

―議事録ー

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 女性活躍加速のための重点方針二〇一九に、DV対応と児童虐待対応との連携強化を盛り込むと聞いております。野田市の事件で加害者となった妻がDV被害者であったことを受け、重要視されたものではないかと思っております。
 ただ、虐待相談の中で最も多いのが、心理的虐待、面前DVであるということは周知の事実であります。面前DVをカウントし始めたのは平成十六年、二〇〇五年からで、もう十四年もたっており、警察がDV事案に積極的な介入を行うとし、警察から児相への通告が増加したのは平成二十五年、二〇一三年のことです。
 二〇〇五年から二〇一七年までの間で、十万件も虐待相談がふえている。こういう中で、対応ができてこなかったということは率直に認めるべきではないかと思います。現場の対応が縦割りになり、連携や認識が十分ではなかったと思いますが、総理に伺います。

○安倍内閣総理大臣 DVが行われている状況下では、児童への虐待の制止が困難となる場合があることから、DV対応と児童虐待対応を連携して行うことが重要でありますが、本法案においては、そのさらなる強化を盛り込んだところであります。
 また、本年三月には、DV対応と児童虐待対応について、リスク判断手法や対応方法等のガイドラインを策定していくことを決定したところであり、さらに、現在取りまとめている女性活躍加速のための重点方針にも、両者の連携強化について盛り込む予定であります。
 何よりも子供の命を守ることを最優先に、あらゆる手段を尽くして、児童虐待の根絶に向けて総力を挙げてまいります。

○高橋(千)委員 伺ったのは、縦割りにならないで連携や認識を十分にしてほしいということなんです。
 これは本当に、質問するに当たって、例えば警察からDVの通報があったときに、子供はどうしますか、子供がその場にいなかったときどうしますか、学校に迎えに行くんですかとかいろいろ聞いてみたんですけれども、はっきりした、ぱっとした答えが出てこないんですね。つまり、DVをどうしますかという一つのポンチ絵の中にだけでも、厚労省があり、内閣府があり、警察があり、そして市町村がありということで、細切れになっちゃっている。そこが問題だということを指摘しているんです。ここを認識していただきたい。
 今度の事件を通して、夫やパートナーからのDVに苦しんでいる女性たちが、自分もそうなってしまうかもしれない、被害者が加害者になってしまうかもしれないという不安にとらわれているんです。
 私、率直に言って、女性活躍や人生百年といったスローガンは好きではありませんが、しかし、その大きな障害であり、社会の損失であること、そういう立場に立てば、責任の所在が曖昧になって譲り合う、こんなことをしていればまた事件が続くわけです。この認識は了解していただけるでしょうか。

○安倍内閣総理大臣 高橋先生のおっしゃった認識については共有させていただいております。であるからこそ、DV対応と児童虐待対応について、先ほど申し上げさせていただいたんですが、リスク判断手法や対応方法等のガイドラインを策定していくことを決定したところでありますが、その中でやはり連携強化を盛り込んでいかなければならない、こう考えているところでございます。

○高橋(千)委員 総理は、十日の本会議で、私の質問に対し、体罰は完全に禁止するのだから、体罰の正当化という余地を残しているのではとの指摘は当たらない、このようにお答えになりました。しかし、十七日のこの委員会で私も確認したんですけれども、事実として、これまでの政府答弁で、体罰の規定は定かではないと答え、厚労省はこれをガイドラインで定めていくと言っています。つまり、これまで懲戒権に体罰の一部が重なっていて、その重なる部分は、民法八百二十条並びに八百二十二条があるために認められるわけなんです。
 ただ、重なる部分は時代によって変わりますよということで、これが、子どもの権利委員会に照らしても、そもそも懲戒権という規定そのものが要らないという立場に立たなければ余地を残しておくという趣旨で質問させていただきました。
 時間が来てしまったので、御指摘は当たらないというのは言い過ぎでしたと撤回していただきたい、このことを指摘して、残念ですが、一旦終わります。

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○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 きょうは、保護者支援について伺いたいと思います。
 二十二日の委員会で、私は、一時保護イコール親子分離ではなくという話をしました。子供の命を守るためにちゅうちょなく一時保護を行うことは必要ですが、再発防止、あるいは虐待の芽を摘む未然防止策が重要だと思っています。
 そこで、二十二日の質問のときには、保護者支援プログラムや、家庭環境改善のために円滑な家庭復帰を図っていくとの答弁がありました。では、保護者支援プログラムはどの程度の実績があり、今後どう進める考えなのか、伺いたいと思います。

○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 児童相談所は保護者への指導、援助を行っておりますけれども、その手法の一つといたしまして、保護者の特性に合わせて各種の保護者支援プログラムによる支援を行っております。
 児童相談所における保護者支援プログラムの実施状況でございますけれども、調査をいたしました。回答を得た児童相談所、百七十二カ所のうち、平成二十八年度の一年間で保護者支援プログラムを実施したのは百十八カ所、六八・六%でございました。また、これを虐待ケースにおける実施数の割合として見ますと、平均で三・二%でございます。また、保護者支援プログラムを実施した児童相談所の中で、年間で五ケース以下が五十カ所、百ケース以上が三カ所となっておりまして、児童相談所によりまして実施状況にかなり幅がある状況でございます。
 保護者支援プログラムを効果的に実施するための課題といたしましては、限られた人員の中で緊急対応やケアが必要な子供への対応に追われておって、保護者へのプログラムを実施するための人員確保が困難である、あるいは、予算が不十分なため、プログラムを学ぶために必要な費用を職員が個人で負担していることなどが挙げられております。
 そういう意味では、これまでも児童相談所におきまして保護者支援プログラムにつきましては一定程度行われているわけではございますけれども、職員数の不足あるいは研修のための予算の不足などの課題から、十分には活用されていないのが現状でございます。
 今後でございますけれども、本年三月の関係閣僚会議で決定いたしました抜本的強化に基づきまして、保護者支援プログラムの実施を担う専門人材の養成、あるいは実施する場合の支援の拡充など、より児童相談所でプログラムを実施しやすい環境整備、保護者がプログラムによる支援を受けやすくするための仕組みを検討してまいります。

○高橋(千)委員 今、早口だったので全部は書き取れなかったんですけれども、三月に抜本的強化策が閣議決定されたことで、そこに位置づけられて一定の姿が見えてきたというのは重要なことかと思います。ただ、まだまだ課題が多いし、ばらつきがあるという趣旨だったと思っておりますので、進めていただきたいなと思います。
 先日、運動団体の皆さんから、「体罰と戦争」という本をいただきました。著者である森田ゆりさんは、日本各地の児童相談所で、虐待に陥ってしまった親の回復、「MY TREEプログラム」を実施しており、千百三十八人の親たちの虐待や体罰をストップさせた経験を持っていらっしゃいます。各地で研修活動などをやっていらっしゃいます。
 森田さんの実践に基づく言葉は、大変共感できるし、感銘を受けました。例えば、深刻な虐待をしている親たちの多くは、子供を傷つけようと意図していたわけではありません、時には必要だと思っていた体罰をしているうちに、それがエスカレートして、生死にかかわる虐待にまで至ったのですと。
 これは、実際にプログラムに参加した親の言葉も書かれています。何度言っても言うことを聞かないので、あんまり腹が立って頬を思いっ切りたたいたら、子供は、泣くでもなく、怖がるでもなく、謝るでもなく、固まって、ただ私の目をじっと見るのです、その子供の反応に怒りが一気に燃え上がりました、泣いてごめんなさいを言うまでたたき続けないと気が済みませんでしたと。
 ほんのささいなことから、これはあくまでもしつけだということかもしれないけれども、それが、子供の反応に納得いかなくて怒りがエスカレートして、とめられなくなってしまった、やはりこのプログラムの中でみずからを振り返ってそこを脱却することができたということで、非常に大事な取組だなと思っております。
 また、何年か前に、仙台市のNPO法人キャプネット・みやぎといいますが、前に参考人質疑でこの委員会にもスーパーバイザーの方が参加をしてくださっておりますけれども、取り組んでいる保護者支援プログラムについて伺ったことがありました。
 これは、毎週毎週、同じ場所でグループミーティングをするんですね。スーパーバイザーは、参加していますけれどもコメントはしません。お母さんたちだけが延々と、ぐるぐると発言をするんです、自分がなぜたたいてしまったのかとか。最初はなかなか口を開くのがつらいんですけれども、だんだん何周もするうちに話ができるようになって、順を追って話ができる。絶対にそれを参加者同士で責めたりとか、アドバイスしたりということを一切しない。でも、そのことが、自分自身の内心を見詰めて、未然防止につながるんだと。非常にすばらしい取組だなと思ったことがありました。
 このような中で、保護者支援プログラムは、本人が意識を持って取り組まなければ意味がないとか、義務づければ、子供を取り返すために形だけ出席する場合もあるというような指摘もありました。最初から意欲的に受けたいという加害親がいるとは思えないんです。でも、プログラムを位置づけることによって、実践例に学び、必要な体制をつくらなければならない。そのことによってやはり変わってくるし、また、深刻な虐待事件をもう起こさないためにも不可欠だと考えますが、いかがでしょうか。

○根本国務大臣 今高橋委員の紹介された「MY TREEペアレンツプログラム」あるいはコモンセンスペアレンティング、後者のプログラムですけれども、こういうプログラムは本当にいいプログラムだなと私も思います。こういうプログラムをどんどんやっていっていただくということが大事だと思います。その意味では、そういう保護者に対するプログラムをやってもらえるような支援、これは重要だと思います。
 保護者支援プログラムは、やはり虐待を行った保護者本人が問題意識を持って取り組むことによって、より効果が期待できると考えております。保護者支援プログラムは、個々の状況に応じて、他の支援も組み合わせながら行うことが効果的でありますので、一律に義務づけるというよりは、むしろ保護者に問題意識を持って取り組んでもらう、これが重要だと考えています。
 こういう観点から、保護者支援プログラムの実施を担う専門人材をしっかりと養成する、さらに、実施する場合の支援の拡充、こういうことで、より児童相談所でプログラムを実施しやすい環境整備、あるいは保護者がプログラムによる支援を受けやすくするための仕組みやアプローチ、保護者に対する支援は本当に大事だと思っていますから、これはしっかりと検討していきたいと思います。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 ぜひ前に進めるようにお願いしたいし、体罰は禁止、しつけだからと正当化させる余地を残さないこともやはり大事だと思うんです。さっき言ったように、ちっちゃなことから出発をしてエスカレートしていくというのが非常に多いよということが指摘をされているわけですので、改めてそのことも指摘をしておきたい、このように思います。
 では、次に資料の1を見ていただきたいと思います。
 先ほど総理にも質問した、女性活躍加速のための、加速なんですね、重点方針二〇一九の策定方針と主な事項例というふうにあります。三つの柱なんですけれども、その一番目の最初に「女性に対するあらゆる暴力の根絶」とあるわけです。性犯罪、性暴力、ハラスメントと続き、「DV対応と児童虐待対応との連携強化」とあります。
 野田市の事件を受け、改めてDVと児童虐待の関係が注目されたことがあるかと思いますが、具体的にどのような問題意識でどのようなことを盛り込む考えか、内閣府に伺います。

○池永政府参考人 お答えいたします。
 児童虐待とDV被害が重複して発生していると思われるケースもあり、児童虐待におけるDV対策との連携の必要性を強く認識しているところでございます。
 三月十九日、児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議で決定された児童虐待対策の抜本的強化についてでは、DVの特性や子供への影響等に係る啓発活動の推進、DV対応機関と児童虐待対応機関のそれぞれの情報を包括的にアセスメントするリスク判断の手法や、各機関の適切な対応のあり方に関するガイドラインの策定、配偶者暴力相談支援センターや児童相談所等を対象とする、DVと児童虐待の特性また関連性等に関する理解の促進を図るための取組などの対策を行うこととしているところでございます。これらを女性活躍加速のための重点方針二〇一九の検討にも生かしてまいりたいと考えているところでございます。
 以上です。

○高橋(千)委員 今述べていただいたことは、済みません、資料の2に載せてありますが、三月十九日の関係閣僚会議の抜粋なんですけれども、その「DV対応と児童虐待対応との連携強化」の中で書かれていると思います。それが女性活躍加速の中でどういうふうに書かれていくのかなということは、まだ案はできていないんですよね。それでちょっと改めて指摘をさせていただきました。
 それで、二〇一七年度の配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数は、十万六千百十件です。二〇一六年の数字ですが、婦人相談所による一時保護された女性は、少し減ってきているとはいうものの、八千六百四十二人、うち同伴家族が四千十八名。児童相談所と連携をしたのは、四千十八名のうち九百三人というデータもございます。
 そこで伺いたいのは、一時保護されるに当たり、被害者が児童を同伴している場合、児童相談所で対応するべきかどうかということは誰がどのタイミングで判断をしているのか、また、それが民間シェルターの場合はどうか、お願いします。

○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 DVが行われている状況下におきましては、子供への虐待の制止が困難となる場合がありますので、児童相談所と配偶者暴力相談支援センター等の関係機関が連携して対応を行うことが重要でございます。
 婦人相談所におきましては、今御指摘のDV被害者と同伴する子供についての一時保護の検討の際には、支援に関する方針を決定するための入所調整会議を開催して対応を検討いたしております。
 この調整会議におきましては、DV被害者による同伴児童への虐待のおそれがある場合には、母子を分離し、児童相談所へ対応を依頼いたします。また、民間シェルター等への一時保護委託を検討する、これも入所調整会議等において検討いたします。このような形で、各機関と連携をとって対応することといたしております。
 なお、先ほどから出ております本年三月の関係閣僚会議決定におきましては、DV被害者に同伴する子供の支援の充実を図るために、婦人相談所に児童相談所等の関係機関と連携するコーディネーターを配置すること、あるいは、同伴児童を含めて適切な環境において保護することができるよう、心理的ケア、個別対応を含めた体制整備を促進することを盛り込んでおりまして、この決定に沿いまして、婦人相談所と児童相談所が密接に連携を図ることを推進してまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 入所調整会議という言葉がありました。これがどういう場合でも開かれているのか、そこを確認したいと思うんですね。
 これまで出された通知などを見ますと、婦人相談員等が児童虐待が疑われる情報を得た場合は担当部局に通告をされたいとか、支援センターが市区町村や児童相談所に通告するとか、さまざまな通達が出されています。ですから、そこをちゃんとわかっていて、ちゃんとやられていればいいんですけれども、はっきりわからないんですよ、聞いてもお答えがきちっとなかったものですから。
 そこで、そうした調整会議が直ちに開かれて、子供のことを必ず決めるんだということが徹底されていれば別に問題はないと思うんですけれども、そこをもう一回確認です。

○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 いずれにいたしましても、利用者の支援に関する方針を決定する際には入所調整会議を開催するということになっております。そういう意味では、一時保護をする場合、せずに定期的な相談支援を実施するとか、決定にはさまざまありますけれども、決定する際にはこの会議を開くことになっております。

○高橋(千)委員 いずれにいたしましてもとおっしゃいましたので、必ず開かれるものだと確認をしたいと思います。
 さらに、母のニーズが子供の利益に合致しないときもあります。最初に説明されたのは、お母さんの意思を聞きます、希望に沿いますというふうに説明を受けました。私は、それは正しくないと思うんですね。
 お母さん自身が、やっと逃げてきたんだから子供と一緒にいたいという気持ちもわかるけれども、お母さんが治療しなければならないこともある、子供が治療しなければならないこともある、その二人が一緒にいることで傷つけ合うこともある。さまざまな場合があるわけですよね。もう一度お願いします。

○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 ちょっと先ほどの答弁と重なるかもしれませんけれども、おっしゃるとおり、母子分離が必要な場合もございます。その場合には、児童相談所へ対応を依頼いたしまして、児童相談所において一時保護等の対応をすることになると思います。

○高橋(千)委員 DV等の被害者のための民間シェルター等に対する支援の在り方に関する検討会が、片山大臣のもと、今開催をされて、多くの民間団体からヒアリングをしています。残念ながら議事録は公開されていないんですが、資料だけはアップされているんですね。その資料が大変詳細で、よくぞここまで集めたなと感心をしました。とてもいい資料なので、そしてとてもいい声なので、それを生かさなければと思うんですね。
 中でも、シェルターネットさんの資料を拝見しますと、一つ一つの事例が、ひどいな、本当に腹が立つ、何でそうなのと思うことばかりなんです。現制度を変えなければならないし、今の制度でもできることがあるはずだと思います。
 例えば、幾つか紹介すると、相手が逮捕されているから危険性がないという理由で保護されなかった、警察が、前科もあるから、全く反省していないから危険だと言っているのに、一度逮捕されているから二度とやらないだろうといって、本人の保護してほしいという声を無視しているとか、身体的暴力でなくモラハラなどの暴力等、人権が侵害され心が壊れているのに、緊急性がないんだと保護されないとか、退所後の見通しが立たないので保護しない。これは緊急保護になりませんよね。見通しが立つんだったら行かないんですよ。
 全くわけのわからないこうした貴重な実態、実践例を今後のDV対策にどう生かしていくのか、また、これは虐待対策にも生かすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○池永政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の検討会は、民間シェルター等の抱える課題を整理するとともに、民間シェルター等に対する支援のあり方について検討を行うため、片山男女共同参画担当大臣の私的懇談会として開催されたものでございます。
 検討会におきましては、委員御指摘のように、構成員や外部有識者からヒアリングを行いました。そこで得られた声というのは、民間シェルターが重要な社会資源である、社会にとって大変重要であるということ、それにもかかわらず、財政的また人的基盤で厳しい状況に置かれている、心理専門職等によるメンタル面のケアに取り組む必要がある、また、児童虐待対策との連携に取り組む必要があるなど、数々の課題が示されたところでございます。
 こちらの検討会につきましては、実は今報告書を取りまとめているところでございまして、またさらに、女性活躍加速のための重点方針につきましても今まさに取りまとめているところでございますので、こうした声を生かしながら、しっかりと施策を進めていきたいと思います。
 以上でございます。

○高橋(千)委員 重要な社会資源であるからこそ、丸投げではなく、本当にしっかりと連携をして、公は公で大事な役割を果たして、民間シェルターなどの力を引き出していく、支えていくということも必要ではないかと思います。
 検討会で出されたNPO法人DV防止ながさきの資料を3につけておきました。暴力環境にいる子供がどんな思いで毎日を過ごしているのかをわかりやすいイラストにしています。不安、葛藤、混乱、不信、秘密・孤立、自責。これは、単なる面前DVという言葉では片づけられない、本当にいろいろな意味で、心が壊れている。そういうことを、母子共通の、共同のというんでしょうか、心理ケアのプログラムをこの方たちはやっていまして、県が位置づけてやっているということでやはりすごく安定した事業になっていると思うんですね。
 こうした貴重な取組を本当に生かして全国的にやっていけるようにお願いをしたいということで、残念ながら時間が来ましたので、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

―資料ー

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